4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:09:24.21 ID:CZ17NEAJ0
・ジョジョのSSです
・オリキャラメインです。勝手に設定したスタンド能力者が出ます。
・原作は読んでません。細かい設定はよくわかりません。
・アニメの1部は見ました。3部は視聴中です。
・詠矢が崩壊してるかも知れませんがご容赦を
以上です。始めます
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:14:13.22 ID:CZ17NEAJ0
(エジプト とあるカフェ)
??「いやー、ここがエジプトか。やっと着いたぜ」
バービー(バキッ、ドカッ、オラオラ)
??「ってーと、とりあえずどこ行きゃいいのかね…お?なんかおっさんにラッシュキメてる人が…」
承太郎「…」
??「あの人は確か…。おーい!」
承太郎「?」
ジョセフ「…?(誰じゃアイツ…見ん顔じゃな…)」
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:14:55.59 ID:CZ17NEAJ0
??「いやいや、そこにいらっしゃるのは希望・願いの暗示(星の白金:スター・プラチナ)の
スタンド使いこと空条承太郎さんでは無いでしょうか?」
承太郎「だったらなんだ?サインならお断りだぜ」
??「いやいや、俺も運がいい。エジプトに来ていきなり会えるとはねえ…」
アヴドゥル「なんだ貴様?新手のスタンド使いか?」
ポルナレフ「本体がそのまま出てくるくらいなら自信があんだろう…名を名乗りな」
??「いやどうも、おれは詠矢…詠矢空希(ヨメヤ ソラキ)ってもんだよろしくなー」
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:15:32.40 ID:CZ17NEAJ0
承太郎「とりあえずぶちのめすか(スッ)」
マジシャンズレッド
アヴドゥル「いや、ここは私に任せてもらおう…魔術師の赤!」
詠矢「ちょちょ!ちょっと待って!」
アヴドゥル「何だ?今更逃げれるとでも思っているのか」
詠矢「いや、違う。ちょっと離れただけ。5メートルも有れば十分かな」
アヴドゥル「何を言っている?私の能力を知らんのか」
詠矢「いや、知ってる知ってる。ちゃんと調べてきた。超強力な火炎能力だよな?」
アヴドゥル「知ってるなら無駄だとわからんのか?…もういい、消し炭にしてくれる!」
詠矢「大丈夫、空気は気体だ。熱伝導率が低いからここまでは届かない」
アヴドゥル「…!?(なんだ、何度やっても炎が飛ばん!)」
詠矢「(お…効果アリ、かな?)」
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:16:24.93 ID:CZ17NEAJ0
アヴドゥル「…貴様…何かやったな…」
詠矢「多分…ね」
アヴドゥル「スタンド能力者…」
詠矢「そうなるかな」
アヴドゥル「…何か貴様嫌な雰囲気だ。その軽口、後悔させてくれる!!(最大級の火炎を!)」
詠矢「お…温度を上げているのかな?それはいい判断だ。乾燥空気の熱伝導率、0.02[W/m・K]でも
それほどの温度があれば炎が空中を飛ぶこともできるだろう。ただし!」
アヴドゥル「ゴチャゴチャうるさいやつだ!」
詠矢「そのレベルの温度が生じた場合、空気が急激に熱膨張し熱の放出地点から爆風が発生する。」
詠矢「おそらく推定で3000℃以上!気体の体積は絶対温度に比例するから一気に3000℃の空気が10倍に膨れ上がる!」
詠矢「放出地点はスタンドなので、この状況ではおそらく一番近くにいる…」
バービー「(ボシュウゥ!)」
アヴドゥル「なッ!?火炎が…」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:17:25.61 ID:CZ17NEAJ0
アヴドゥル「なんだこれは…これは…どういうことだ!?貴様何した!!」
詠矢「いや…もういいんだ、十分使えることわかったし」
アヴドゥル「何?」
詠矢「ご協力ありがとうございました。そんじゃまた」
アヴドゥル「おい、貴様みたいな得体のしれん奴、このまま逃がすとでも思っているのか?」
詠矢「あ、いやいや、ゴメンゴメン。怒らせたのは謝るからさ…」
アヴドゥル「黙れッ!!本気で行かせてもらう!(ゴゴゴゴ)」
詠矢「おっと、そのポーズはクロスファイア―ハリケーンですな!えーっと、どうだっけかな(パラパラ)」
アヴドゥル「…何辞書など見ているんだ…」
詠矢「いや、うろ覚えなもんで。と、ある程度決まった形をした炎を出すには、
熱だけでなくちゃんとした燃えるもんが必要…。てことは、媒介はどれなんだ?」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:18:32.92 ID:CZ17NEAJ0
アヴドゥル「スタンドの能力で炎をアンクの形にして発射する‥簡単な話だ」
詠矢「…え?スタンド能力…いや、スタンド能力といえど火炎として飛ぶ以上、何か燃えるものがないと飛散して…」
アヴドゥル「関係あるか!今までもそうやってきたし、何も問題はない」
詠矢「(ヤベ、居直った。もしかしてヤバイ?)。いや、だからですね…原理が…」
アヴドゥル「黙れ!消し炭にしてくれる!!」
詠矢「どおうわっ!!ヤバイヤバイ、ヤバイってマジで!」
アヴドゥル「ほう…うまく避けたな…(さすがに威力は落としたが、マジにうまく避けたな…)」
詠矢「(撃ちやがった…。論証が弱かったか?。ってーと、別の切り口が必要だな…)」
アヴドゥル「…さて、貴様の能力、詳しく聞かせてもらおうか?それとも…消し炭になりたいか?(ゴゴゴ)」
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:19:20.96 ID:CZ17NEAJ0
詠矢「そういや、あんたの服、何でできてんだ?」
アヴドゥル「…貴様バカか?何の関係があるんだそんなこと!」
詠矢「あんたが炎を操るとして、一瞬で鉄や岩石もドロドロにするほどの熱が発生している。
だとすれば、火炎のすぐ横にいるあんたは、布の服はもちろんあんた自身も当然熱の影響を受ける。」
アヴドゥル「…(なに?か、体が…)」
詠矢「急激な温度増加によって体の水分は奪われる。さらに水分のほとんどない布は自然発火を起こす!」
アヴドゥル「(熱さで汗が止まらない…なぜ急に…た、立っていられん!)(ガクッ)」
詠矢「いや、いろいろごめん。えーっと、すぐスタンド消してゆっくり休めば多分回復するよ」
アヴドゥル「貴…様…待て…」
詠矢「んじゃ、失礼しまっす」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:20:07.23 ID:CZ17NEAJ0
詠矢「んじゃ、失礼しまっす」
承太郎「待ちな、俺たちが帰すとでも思っているのか?」
詠矢「悪いんだけど、早く帰りたいんだよね」
ポルナレフ「お前の事情など知ったことじゃねえ!」
詠矢「いやー、暴力使う人間っていつもそう言うんだよねえ」
ポルナレフ「承太郎、今度は俺が行かせてもらうぞ このJ・P・ポルナレフが相手だ!」
詠矢「とりあえず、今の段階では『やだね』だ」
ポルナレフ「じゃあ勝手に行かせてもらうぜ!」
詠矢「えー、めんどくさいんだけどな…」
承太郎「おいタコ!カッコつけて余裕こいたフリすんじゃねえ テメーがかかってこなくてもやるぜ」
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:20:58.17 ID:CZ17NEAJ0
詠矢「どーうぞ。だけどあんたじゃ俺に指一本触ることは出来ねえんだ。なぜならあんたのスタンd」
承太郎「おらあッ!!」ドババ
詠矢「ドブッ!」
詠矢「ちょ…論証はまだ…途中…(ガクッ)」
ジョセフ「何じゃ、全然パワーは無いようじゃの」
承太郎「それにしてもアヴドゥルを倒すとはなかなかの奴だな…」
ジョセフ「さっき帰ろうとしていたしDIOと関係ないのかもわからんな…話でも聞いてみるか」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:22:01.25 ID:CZ17NEAJ0
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
詠矢「…俺にもよくわからないんだが、空中を落下してたはずなんだがなぜかエジプトにいたんだ。
そこで偶然あんたらの情報を見たんで、来てみたってわけだ。別に敵というわけじゃない」
ジョセフ「そうだったのか…お前のスタンドは何というんじゃ?」
詠矢「ふっふっふ…よくぞ聞いてくれました!俺の能力はなあ!『論証を立てることによって、相手の能力を変質させる力』だ!」
ジョセフ「変質じゃと?まさかそんな能力が…」
詠矢「いや、今日俺は確信に至った。この能力は間違いなく有る。そして、おれはスタンド名をこう名付けた。絶対反論(マ ジ レ ス)と!!!!」
ポルナレフ「はは、変なネーミングだぜ!」
詠矢「あ、ダメかな?でも気に入ってるんで変えねえぞ」
ジョセフ「いや別にいいさ。ところでお前はどこか行くあてはあるのか?」
詠矢「いやー、特にないんですわ。どうすっかな…」
ジョセフ「なら、わしらと一緒に来んか?」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:22:59.43 ID:CZ17NEAJ0
ポルナレフ「ちょ、ちょっとジョースターさん!?こいつはアヴドゥルをあんなにしたんですよ!?」
ジョセフ「確かにそうじゃが、命に別状はない。いざとなったらぶちのめすこともできるしの」
詠矢「えーっと、ついていくって何してるんです?」
ジョセフ「今わしらは『DIO』という男を倒しに行くところなんじゃ。
もし君が一緒に戦ってくれ、勝つことができたら君が元に戻る方法を見つけてやろう」
詠矢「でも俺全然パワーないぞ?」
ジョセフ「いや、君の能力はきっと役に立つ。どうする?」
詠矢「…もし元に戻る方法が見つからなかったら?」
ジョセフ「その時はわしの不動産会社に就職させてやろう!わしはニューヨークの不動産王と呼ばれとるんじゃ!」
詠矢「そうだなあ、まあ面白そうだしやってみるか!」
ジョセフ「なら決まりじゃな!では奴の館に行くぞ!」
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:23:48.24 ID:CZ17NEAJ0
(エジプト DIOの館)
ジョセフ「10分たったら館に火を放てッ!」
………………10分後
アヴドゥル「10分たった…館の中へ突入するぞ」
ポルナレフ「ああ…」
詠矢「オッケー」
ポルナレフ「生きて出られたら豪勢な夕飯をおごれよ」
詠矢「俺にも頼むぜ!」
アヴドゥル「イギーにもな!」
ポルナレフ「よし入るぜッ!」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:24:37.19 ID:CZ17NEAJ0
――――――――――――――――――――――――――――――――
アヴドゥル「炎には今…生物反応なし」
アヴドゥル「!」
このラクガキを見て
後ろを振り向いたとき お前らは
アヴドゥル「…………」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
炎「(シーン)」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
死ぬ
ゴ
ゴ
ゴ ゴ
ゴゴゴ
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:25:17.26 ID:CZ17NEAJ0
アヴドゥル「……(クルリ)」
クリーム「(クオオオオ)」
アヴドゥル「(一体なんだコイツは〜〜ッ!バカな…イギーの鼻にも私の炎にも反応していないのに!)」
アヴドゥル「あぶないみんなッ!」バゴッ
ポルナレフ「!」
アヴドゥル「(ガオン!)」
ポルナレフ「な…なんだこの腕は…アヴドゥルーーッ!!」
イギー「ハアハアハア―――」
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:26:04.44 ID:CZ17NEAJ0
クリーム「…」
詠矢「な…なんだコイツ?どこから現れたんだ?炎にもイギーの鼻にも反応がなかったのはなぜだ?」
ポルナレフ「アヴドゥルどこだ!どこへ行ったんだァーッ!」
クリーム「アヴドゥルは…粉みじんになって死んだ」
ヴァニラ「一人ひとり順番に…」
ヴァニラ「このヴァニラアイスの暗黒空間にばらまいてやる」
詠矢「暗黒空間…?」
ポルナレフ「アヴドゥルを殺したなどとうそをつくなああああああああ――――ッ!!」
クリーム「……!?」
ポルナレフ「このドグサレがァァ――――ッ!」ズバババ
ドドドォン
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:27:17.90 ID:CZ17NEAJ0
ポルナレフ「手ごたえはあったがやってはいねえ…」
詠矢「あっという間に空間に消えやがった…」
ポルナレフ「ここはヤバい!上階に行くぞッ!」ダダダダ
イギー「ギャウウ!」
詠矢「さ…先回りされてる!」
ポルナレフ「おい詠矢!あいつが透明の時は攻撃が効かないようだぜ!お前の能力で何とかしろよ!」
詠矢「そうしたいのはやまやまなんだけど…あいつ聞く耳持ってなさそうなんでね…」
ポルナレフ「クソ…奴がちゃんと姿を現さないと無理か…そうだイギー!」
イギー「?」
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:28:01.37 ID:CZ17NEAJ0
ヴァニラ「隠れたかポルナレフ…だがそこらのがれきの下だろう」
砂DIO「騒がしいなヴァニラアイス…」
ヴァニラ「ハッ!DIO様!」
ヴァニラ「お気を付けてくださいッ!そこらにポルナレフと犬とガキが隠れています!」
ポルナレフ「(騙せたッ!やれッ、イギー!)」
ポルナレフ「(肩胛骨をブチ割って!上半身を腰寛骨までアジの開きのように裂いてやれッ!)」
ヴァニラ「…」クルリ
ポルナレフ「!」
イギー「!」
詠矢「!」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:29:13.86 ID:CZ17NEAJ0
ヴァニラ「日の光が差し込んだ部屋にDIO様が降りてくるはずがないッ!」
ガオン!
ヴァニラ「本物のDIO様はこの私を信頼して『まかせる』とおっしゃったのだ!」
ポルナレフ「(イギーがヤバい!イギーが暗黒空間に飲み込まれる!)」
ヴァニラ「よくも!このクソ犬がッ!わたしにDIO様の『姿』を破壊させたなァああっーッ!
よりによってこのわたしに! よくも!砂のニセ者だろうと、DIO様をよくもわたしに攻撃させたなァーーーッ!!
蹴り殺してやるッ! このド畜生がァーーーーーーーッ!!」
ポルナレフ「(異常だ! DIOの姿を自分で攻撃したことを怒っているのか!
こいつの精神こそ暗黒空間だッ!こいつの心の中がバリバリ裂けるドス黒いクレバスだッ!だが…)」
ポルナレフ「い…いまだ詠矢!あいつが姿を現してる間に!」
詠矢「言われなくてもわかってますよっ…と!おいヴァニラ!」
ヴァニラ「次は貴様らを暗黒空間にばらまいてやる…」
詠矢「いやあ、ちょっと聞きたいことがあんだけど…あんたの『暗黒空間』ってどういうもんだ?」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:30:18.10 ID:CZ17NEAJ0
ヴァニラ「私以外がそこに触れた場合すべてのものが消滅するのだ…そして次は貴様の番だッ!」
詠矢「んー、そこがちょっとおかしいんだよな。すべてのものが消えるんだろ?」
詠矢「だったら当然光も消滅するはず。だけどあんたが暗黒空間に隠れても透明なだけ…」
詠矢「つまり光は消えていないってことじゃねえのか?」
ヴァニラ「…何?」
詠矢「もし本当にすべてのものを消すなら、光も消える。光というのは、物で反射した時に見ることができる」
詠矢「つまり暗黒空間で消えるのなら、反射することがないため真っ黒の空間になるんだよ!」
詠矢「それに空気も消滅するのならそこへ周りの空気がながれ込んでいき風も生じる!」
詠矢「だからお前の暗黒空間とやらは見ただけでわかるはずだ!」
ヴァニラ「な…うるさい奴だッ!死ねッ!」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [sage] 2012/03/21 21:32:35.98 ID:CZ17NEAJ0
ポルナレフ「おおッ!奴がいる部分が真っ黒だ!」
詠矢「おっ、効果アリ…だな」
ポルナレフ「その歯クソくせえ口を出した時が!テメーが崩れ落ちる時だァーッ!」
ヴァニラ「ゲボッ!」ドズゥ
ポルナレフ「やったッ!命中だッ!」
ヴァニラ「…」ガシィッ
ポルナレフ「な…なんだコイツ…!?」ゲホッ
ポルナレフ「のどを通して脳幹を串刺しにしてんだぞ!さっさと死にやがれッ〜〜〜!」
ヴァニラ「俺は死なん…必ず貴様を仕留めるッ!必ず詠矢とイギーを飲み込みジョースターどもを殺すッ!
私が死ぬのはそのあとでいいッ!」
ポルナレフ「うわあああッ!」ボギリ
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:34:17.28 ID:CZ17NEAJ0
ヴァニラ「そしてポルナレフより貴様だ詠矢ッ!さっきまでなんともなかったのに突然暗黒空間が真っ黒になったッ!」
ヴァニラ「貴様の得体のしれん能力ごと飲み込んでやるッ!」ガオォン
詠矢「名前の通りになったんなら今までが間違ってたんじゃねえのか…ってヤバイヤバイ、ヤバイってマジで!」
詠矢「(だが起動が読める以上避けることは可能だ…)」
詠矢「(そしてひとつ論証ポイントを見つけたぜ!)」
詠矢「おいヴァニラ!あんたさっきチャリオッツの剣を脳幹に刺されたんだってな!」
ヴァニラ「だからなんだというのだ!その程度では私は死なないッ!」
詠矢「そうかもな…だが脳幹に甚大な損傷が起きた場合どうなるか知ってるか?」
詠矢「脳幹とは中枢神経系を構成する器官集合体の一つだ。そしてそれらは生命活動に欠かせない存在だ」
詠矢「たとえばその中の一つ、視床と呼ばれる部位がある。この部位は視覚を司っている」
詠矢「ここが損傷すればLGBと呼ばれる網膜からの視覚情報を受け取る部位が機能しなくなる」
詠矢「すると当然目の機能が止まり、失明する!」
ヴァニラ「(なんだ…!?急に眼が…)」
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:34:59.30 ID:BGOFs4Eo0
詠矢「スタンドはスタンド使いしか干渉できないはずだよな?」
詠矢「干渉出来ないはずなのにそっちからは一方的に攻撃してきている訳だけどさ」
詠矢「殴って触れている時に明らかに干渉してるよな?」
詠矢「干渉出来ないんなら触れる事も出来ないはずだろ」
詠矢「逆に考えればスタンドはオレに『干渉出来ない』んじゃねえか?」
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:35:38.40 ID:CZ17NEAJ0
詠矢「また脳幹の一部である内耳神経!これは平衡感覚を司る!」
詠矢「それが破損すれば体から平衡感覚が失われ、もはや歩くことさえできない!」
詠矢「そして脳幹の損傷は大脳への神経にも大ダメージを与えさらに出血多量も引き起こす!すると…」
詠矢「当然意識も消えていく」
ヴァニラ「うぐあああ!!貴様…なんぞにィィィィ…!」
詠矢「地獄でやってな!どっせい!上段正拳!」
ヴァニラ「ガフッ!」ボゴオッ
詠矢「太陽の光で…例の吸血鬼になってたのか…」
詠矢「(じゃあハッタリじゃなくマジで平気だったのかな)」
詠矢「だが奴は倒した!…が…イギーとアヴドゥルが…」
ポルナレフ「…とにかくこれから俺らはDIOのところへ行かなくてはならない…」
ポルナレフ「今の俺らには悲しみで泣いている時間なんかないぜ」
42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:36:42.42 ID:CZ17NEAJ0
――――――――――――――――――――――――――――
(カイロ 時計台付近)
詠矢空希は、自分のこの「絶対反論」を使う時、いつも思い出す。
小学校教師
『詠矢さん、お宅の空希くんは、友だちをまったく作ろうとしません。
いや、作ろうとしない上、嫌われまくりです。異常な理屈っぽさで嫌われるようです。
担任教師としてとても心配です。』
母
『それが…恥ずかしいことですが…親である…わたしにも…なにが原因なのかはっきりわかります…』
子供の時から思っていた。町に住んでいると、それはたくさんの人と出会う。
しかし、普通の人たちは、一生で真に気持ちがかよい合う人が、いったい何人いるのだろうか…?
小学校のクラスの○○くんのアドレス帳は、友人の名前と電話番号でいっぱいだ。
50人ぐらいはいるのだろうか? 100人ぐらいだろうか?
母には父がいる。父には母がいる。自分はちがう。
TVに出ている人とか、ロックスターはきっと何万人といるんだろうな。自分はちがう。
「自分にはきっと一生、誰ひとりとしてあらわれないだろう。
なぜなら、俺と『論証』をしあえる友だちはだれもいないのだから…
そんな人間と真に気持ちがかようはずがない。」
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:37:29.53 ID:CZ17NEAJ0
ジョセフ「やつの『世界』の正体は時間じゃッ!時間を止めるスタンドなん…」
DIO「ザ・ワールド!!」
DIO「ジョナサンの孫……ジョセフ これできさまは死んだ!1秒前………ゼロ」
ジョセフ「ぐああッ!」
承太郎「野郎…!」
詠矢「(時を止める能力か…マズイな…論証し始める前にやられちまうかもしれん)」
DIO「そこのガキはまともな能力をもっていない…承太郎!始末するのは貴様からだッ!」
詠矢「(ラッキー)」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:38:26.33 ID:CZ17NEAJ0
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
承太郎「ナイフを雨あられのように投げやがって…とりあえず死んだふりでやり過ごすぜ」
DIO「さて詠矢とか言うガキ…貴様の番だ…」
DIO「貴様がどんな能力なのか気になるが…どうでもいい、死んでもらう」
詠矢「本当か?」
DIO「…何?」
詠矢「本当に俺の能力がどうでもいのか?」
DIO「…どういう意味だ」
詠矢「(これは賭けだ…もし奴が話を聞いてくれなければ確実に死ぬが…やるしかない)」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:39:38.03 ID:CZ17NEAJ0
詠矢「あんたは好奇心が強い性格…俺の能力も見てみたいはずだ」
DIO「勘違いするな…私はお前の能力を知らないわけではない」
DIO「貴様の能力は『相手の能力を変えてしまう』能力…フフ…恐ろしいものよ…」
DIO「だがそれには相手が自分を疑うようなことにならねばならん…」
DIO「エンヤ婆も言っていた…『出来て当たり前と思うこと』『認識すること』」
DIO「その精神力によって能力が使えると…だが貴様の能力はそれに疑問を持たせること」
DIO「しかし自分に完全な自信を持っている私には全く効かん」
詠矢「それでも…気になるだろ?今まさに殺されそうなガキが…」
詠矢「効かないと言われたにもかかわらず自信のある顔をしている理由を…」
DIO「ム…」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:40:47.41 ID:CZ17NEAJ0
詠矢「聞いたぜ?あんたは自分がどれだけ強くなれるのかに興味を持ち吸血鬼になった」
詠矢「つまりあんたは『目の前の敵が自分と比べどの程度の能力か』?」
詠矢「たとえどんなザコ相手だろうとそう考えてるんだろう?」
詠矢「なら…気になるだろ?聞いてみたいだろ?俺の能力をッ!」
DIO「…」
DIO「……いいだろう」
DIO「ひとつだけ貴様の話を聞いてやる…」
DIO「私の自信を覆すことなぞできるはずがないからな…」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:44:36.29 ID:CZ17NEAJ0
詠矢「…本当にいいのか?後悔するぜ」
DIO「いいからやってみろッ!」
詠矢「わ…わかったよ…」ニヤリ
詠矢「(ビンゴ!やはりこいつは油断しないと決めていても好奇心に負けてしまうタイプ!)」
詠矢「(さっき『ひとつだけ』といったがさっきの話こそが一つ目の『論証』だったことに気付かないようだな!)」
詠矢「(俺の能力で好奇心の部分を強くした…うまくいったぜ)」
詠矢「(じゃあ論証開始だッ!)」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:45:26.20 ID:CZ17NEAJ0
詠矢「あんたの能力…『世界』」
詠矢「『時を止める能力』…ずいぶんすごいもんだ」
詠矢「だけどそれ…『本当に止まっている』のかな?」
DIO「言っておくが『時を止める能力』はスタンドの力だ…」
DIO「『なぜできるか』など知ったことではない、『できる』それだけだ」
詠矢「うんまあそれはいいんだ。だけど承太郎さんも言ってたが」
詠矢「『止まった世界』なのに相手やモノの動きが視認できたわけだ」
詠矢「すなわちそれは光は動いていることになる…どういう事だろうな?」
詠矢「それだけじゃない…すべての運動が停止しているということは熱も完全に消える」
詠矢「そんなことになったら一瞬でカチコチだ」
詠矢「だから俺はこう考える…『時が止まったと感じるほどの高速で動いてる』と!」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:46:46.96 ID:CZ17NEAJ0
DIO「…だからなんだ?大して変わらないではないか」
詠矢「(認めたな…!)いや、かなり大きな違いがあるんだなこれが」
詠矢「物体が持つエネルギーが質量×速さの二乗÷2、ってのは知ってるか?」
詠矢「本当に止まってはいなくてもかなりの速度で動いているわけだがその場合エネルギーはどうなるか?」
詠矢「(ホントかしらんが)この世で一番早いのは光だ…つまり速さは光の何%か?と考えてもいい」
詠矢「ずいぶん自信もあるようだし仮にあんたの動きが光の90%程度で考えてみるとエネルギーは2乗で81%」
詠矢「だがそれで発生するエネルギーは尋常じゃない!それはもはや隕石をもはるかに超えるほどの力だ!」
DIO「(コイツの話…やはりヤバい気がするぞ…!)」
詠矢「本当に正真正銘時が止まっているのなら、物理法則なんかは全部無視することになるだろう…が!」
詠矢「お前のは違う!お前の『超高速の世界』で動いたらエネルギーが発生し、もちろんそれはお前自身にかかるッ!」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:47:36.29 ID:CZ17NEAJ0
詠矢「空気との摩擦で生じるエネルギーだけでも一瞬で体が消えるレベルだッ!」
詠矢「そしてお前は…フフフやっちまったな、俺の話に納得してしまったッ!」
詠矢「もし次お前が能力を使った状態で少しでも動いたら全エネルギーがお前自信にかかり体が消滅するだろう!」
DIO「……グッ!死んでもらうぞッ!『ザ・ワールド』!」ド――zン
DIO「…」
DIO「(やはり奴の話は聞くべきではなかったッ!時は止められるのに動けんッ!)」
DIO「(もし動いて体が吹っ飛んだら…そう考えてしまう…!)」
DIO「(ためしに指を…)」クイッ
DIO「ぐあぁッ!」ボシュン
DIO「(駄目だ…このガキの言ったことが現実になってしまった!)」
DIO「(クッ…9秒だ…時は動き出す)」
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:48:56.65 ID:CZ17NEAJ0
DIO「(動き出す…)」
DIO「(動き…)」
DIO「…」
DIO「…」
DIO「!?」
承太郎「俺が時を止めた…9秒の時点でな…やれやれだぜ…」
DIO「(な…!俺は動けないのになぜこいつは動けるんだ!?)」
承太郎「どんな気分だ?動けねえのに背後から立たれる気分はよ?」
DIO「(そうか…!こいつはあのガキの説明を聞いていない!だから効果がないのだ!)」
承太郎「これからッ!てめーをやるのに!1秒もかからねーぜッ!」
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:50:17.00 ID:CZ17NEAJ0
DIO「(まずい…!じつにまずい!こいつはこの後俺を殴るだろう…)」
承太郎「動けねえのに、背後から近づかれる気分ってのは、たとえると…」
DIO「(承太郎は普通に動けるから俺を動かすことができるはず)」
承太郎「水の中に一分しか潜ってられない男が…限界一分目にやっと水面で呼吸しようとした瞬間!」
DIO「(だが俺の場合は…少し動いただけで…!)」
承太郎「グイイッ……とさらに足をつかまれて水中にひきずり込まれる気分に似てるってえのは…どうかな?」グイィ
DIO「ぐあああああッ!!!」ボゴオッ!
承太郎「!?(なんだ?何もしてないのに肩が吹っ飛びやがった)」
承太郎「まあしかし…てめーの場合全然カワイソーとは思わん」
バギイィッ
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:51:19.19 ID:CZ17NEAJ0
DIO「うぐうおおおああああ!?」
DIO「ば…バカなッ!こ…このDIOが…」ボゴンボゴン
DIO「このDIOがァァァァァァァァ〜〜〜〜〜〜ッ」バグオーッ
承太郎「てめーは俺を怒らせた(朝日を待たずにチリになりやがった…)」
DIO…
『世界』
―――――完全敗北…死亡
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:52:38.83 ID:CZ17NEAJ0
(スピードワゴン財団2号車)
承太郎「『死体』への輸血ってのはできるのかな?」
承太郎「DIOはほんの4分ばかし前にじじいの血を吸い取った まだ間に合うとは思わないか?」
医者「ふ…不可能だッ!脈拍がないのに…つまり!心臓が停止しているのに血を全身にめぐらせるなんて!」
医者「しかも4分ばかしというが心拍停止から4分もたつと蘇生率は25%程度だ!」
医者「それに仮に生き返っても脳に重大な障害が残ってしまうぞッ!」
承太郎「『無理』だと? この旅は無理なことばかりして来た旅だった…
無理だとか、無駄だとかいった言葉は聞きあきたし、おれたちには関係ねえ 」
詠矢「ジョースターさんは波紋の戦士だったし、この戦いでも波紋を使っていたろ?」
詠矢「なんでも息を切らずに何十キロも走れたりするし、10分も20分も息を止めることができたそうだし」
詠矢「普通の人間のそれとは比べものにならないような体のはずだぜ?」
詠矢「仮にほとんど血が回っていなかったとしても、高々4分程度じゃ問題ないだろう」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:54:03.74 ID:CZ17NEAJ0
承太郎「オラッ!」ドキューン
ジョセフ「…」ドクン ドクン
医者「し…心拍音だ!心臓が動いているぞッ」
医者「急げッ!も…もしかするとできるかも!」
医者「脳波です!脳波が現れました!」
ジョセフ「…」
医者「おおお〜眼をッ!目を開けたぞッ!信じられない、心拍音も正常だッ!」
ジョセフ「承太郎…詠矢君はどうした?見当たらないが…」
承太郎「ん…?いねえ!どこへ行ったんだ?」
医者「私どもも彼がいなくなるところを見てませんが…」
ジョセフ「一体彼は何者だったのかのぉ…」
62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします : [] 2012/03/21 21:54:45.63 ID:CZ17NEAJ0
詠矢「…どこだここは…」
詠矢「さっきまで車の中だったのに…」
詠矢「また別の『世界』に来ちまったのか?」
詠矢「まあどこでだって俺は『論証』をするだけさ!」
完
重ちーのハーヴェストぬいぐるみ ジョジョの奇妙な冒険 第四部~ダイヤモンドは砕けない~
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