1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2010/12/29 20:18:27.12 ID:7kUiP05e0
「改造っていうと、腕にドリルとか付けちゃったりするのか?」
という僕の問いかけに対して、発案者は、
「そんなことはしないよ」と、呆れたように吐き捨てた。
「改造するのは、僕の……そうだね、キャラクターと言ったほうがいいかな」
つまり、僕のキャラクターが弱いから、と。
「どこを直すべきか、鬼のお兄ちゃんに相談したいんだ――僕はキメ顔でそう言った」
うざったらしい口癖とは対照的に、幼い容貌に浮かんだ表情は相変わらず希薄だった。
「なんだよ。僕に相談したいことって、そんなことなのか?」
「そんなこととは酷い言い草だね、鬼のお兄ちゃん。僕は真剣に悩んでいるんだよ――僕はキメ顔でそう言った」
中学デビューを目論む小学生のような相談事を持ちかけてきたのは、斧乃木余接(おののぎ・よつぎ)。
ほんの数日前、とあるターゲットを退治するため、この町を訪れたツーマンセルの片割れであり、ランドセルが似合うような体躯からは想像できない程の怪力を備えた少女――いや、怪異である。