1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/06/25(土) 00:58:57.72 ID:o52bN3mO0
裏庭
恭介(鈴が凄い形相で読書中の俺の元に駆け寄ってきた。全力で走ってきたんだろう。既に肩で息をしている)
鈴「どーもこーもない!今日、中庭で猫の世話してたらなんかあたしを見つけるなり近づいてきたんだ!」
恭介(今の説明だけだとまったく問題がないように感じる)
恭介「おいおい、そりゃ理樹はお前の彼氏なんだし近寄るくらい当たり前だろ。むしろなんで逃げてくるんだよ」
恭介(もしや、もう倦怠期という奴なのか。最近の若者はませてるなあ)
鈴「だって……あっ、来た」
「……ぅ……ぐす……」
恭介「ん?………うおっ!?」
恭介(鈴が走ってきた道からノロノロと己の体を引きずるような歩きでこちらに近づいてくる生徒がいた。よく見ると、それは俺もよく知っている男だった)
理樹「鈴…鈴……なんで僕の元から離れるのさ…僕はこんなにも鈴のことを愛してるのに……!」
恭介(何故か理樹がボロ泣きで鈴に愛を囁いている。その言葉は呪いの呪文のようで、全身から悲しみのオーラが湧き出ている。いったいどうしたらこんな事になるんだ)
鈴「……恭介はあんな状態の理樹が追ってきても逃げないのか?」
恭介「いや…えっと……」
恭介(確かに俺だったら一旦部屋に籠って、震えながら真人達に助けを要請するだろうな)