1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 22:43:17.24 ID:336U8QIw0
進撃のSSです。
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 22:43:59.20 ID:336U8QIw0
ハンジ「その物語の終りはこう始まるのだった」
ハンジ「英雄サシャここに眠るってね、どう?」
サシャ「眠りませんよ」
ハンジ「えーなんで?かっこいいよお」
ハンジ「英雄だよ英雄、めったになれないよ」
サシャ「死んじゃうみたいな終りかたは嫌です」
ハンジ「そうかーそうだよねー死ぬのはやだよね」
ハンジ「まあ頑張ろうよ」
サシャ「はぁ・・・なんでこんなことになってしまったんでしょう」
ハンジ「ほんとだね」
サシャ「分隊長が言うんですね・・・」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 22:46:19.10 ID:336U8QIw0
少し前
サシャ「特別班で調査ってなんですか?」
ハンジ「そう特別、特別っていい響きだね」
サシャ「何の調査ですか?」
ハンジ「調査もいいね!」
サシャ(この人はあんまりお話を聞かない人でしょうか?)
サシャ「でも人がいませんが・・・私1人でしょうか?」
ハンジ「単独じゃないよ。私と一緒、良かったね」
サシャ「それでも2人だけですよ?」
ハンジ「いやー本当はもっとたくさんいたよ、だけど」
ハンジ「私がいらないって言ったからね」
サシャ「えー!?」
ハンジ「まあちゃんとした判断だから」
サシャ「なんで私ですか?」
ハンジ「細かいことはいいから」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 22:48:51.80 ID:336U8QIw0
ハンジ「はい、準備して準備。がんばるよー」
サシャ「いっいつですか?」
ハンジ「いますぐ」
サシャ「いますぐっていつですか!」
ハンジ「いますぐだって」
サシャ「すぐってどのくらいですか!」
ハンジ「おーい」
ハンジ(あんまり話聞かない子かな?)
ハンジ「馬を準備しといてね」
サシャ「壁外ですかぁ?」
ハンジ「流石に2人で壁外は危ないよ」
サシャ「ということは」
ハンジ「うん壁内さ、残念なことにね」
ハンジ「準備ができたら出発するよ、いざ行かん」
ハンジ「栄光が私達を待っている」
サシャ(行きたくないです)
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 22:59:01.64 ID:336U8QIw0
サシャ「はぁー」
ハンジ「若いもんがそんな溜息つかないの」
サシャ「分隊長だって若いじゃないですか」
ハンジ「えっ!?うん。ありがと」
サシャ「?」
ハンジ「いやそうじゃないんだよ違うよ?違うからね」
サシャ「はい?」
ハンジ「これからは分隊長じゃなくてハンジさんって呼んでね」
サシャ「あっはい」
サシャ「ハンジさん」
ハンジ「なになに何でも聞いて」
サシャ「食料ってどうします?」
ハンジ「そうだ忘れてた買いにいこう」
グウッ
ハンジ「ついでになんか食べようか」
サシャ「はい!」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 23:09:55.55 ID:336U8QIw0
サシャ「今日の任務のこと教えてください」
ハンジ「よく食べるねえ」
サシャ「まだいけます」
ハンジ「マジで!?」
サシャ「ハンジさんはもう終りですか?」
ハンジ「そんなに食べて、太るよ」
サシャ「太りませんもん」
ハンジ「はぁ・・・いいなあ」
サシャ「溜息ついちゃいけません」
ハンジ「えーごめんねえ」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 23:28:33.29 ID:336U8QIw0
ハンジ「そんでね、任務のことなんだけど」
サシャ「きましたね」
ハンジ「うん、その任務というか調査なんだけどね」
ハンジ「ずはり」
サシャ「ずばり?」
ハンジ「はぐれ巨人を探せ、だ」
サシャ「巨人を探す?」
サシャ「はぐれ?」
ハンジ「頭の中が?でいっぱいみたいだけど」
ハンジ「細かいことは道中で話すよ」ガタッ
サシャ「ああ待って下さい」
ハンジ「道中で話すって」
サシャ「まだ食べたいんです」
ハンジ「ほんとに?」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/29(月) 23:40:27.72 ID:336U8QIw0
ハンジ「なんか荷物多くない?」
サシャ「いえこのくらいの食料は必要です」
ハンジ「そうかな?」
サシャ「ハンジさんこそえらい荷物です」
サシャ「食料じゃないみたいですけど?」
ハンジ「これ?」
サシャ「はい」
ハンジ「あー色々実験するから」
サシャ「実験?実験ってー」
ハンジ「いざ出発、行こうサシャがんばろうね」
ハンジ「はい声だして」
サシャ「おっおー(なんだかとても心配です)」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 06:51:05.46 ID:x4R5NHPL0
ハンジ「いい風だねえ」
サシャ「ええ」
ハンジ「晴れてよかったよ、そう思わない?」
サシャ「そうですね」
ハンジ「君はあんまり話さないほう?」
サシャ「どうでしょう」
ハンジ「怖い?」
サシャ「いい風ですね、だいぶ街から離れましたから」
サシャ「でも壁内です」
ハンジ「そうだねえ」
サシャ「怖いわけありませんよ」
ハンジ「そうだねえ」
サシャ「なんですか?」
ハンジ「なんでもないよ」
サシャ「こう見えても成績上位だったんですから」
ハンジ「大丈夫だよ」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 21:35:07.24 ID:tY7NadlI0
ハンジ「今回の任務はさあ」
サシャ「はい!」
ハンジ「おう・・・そんな力入れなくていいよ」
サシャ「でも巨人を探すのですよね?」
ハンジ「そう、町外れの森に巨人を見たって噂がでて」
ハンジ「それを調査するんだけど」
サシャ「大変なことじゃないですか!」
サシャ「壁内に巨人なんて」
ハンジ「うん」
サシャ「うんってそうです」
サシャ「あれっ?」
ハンジ「多分というはほぼ嘘だと思う」
ハンジ「今までも何回かあったんだ、そんな調査依頼が」
ハンジ「巨人を見たって噂がたってね」
ハンジ「でも行ってみたら何もない、いても精々熊とか」
ハンジ「だから今回もいないけど調査しないとね」
サシャ「しないと駄目ですか?」
ハンジ「お仕事だもん調査兵団の」
サシャ「大変です」
ハンジ「大変だね」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 21:36:48.11 ID:tY7NadlI0
サシャ「嘘ならなぜ分隊長が行くのですか?」
ハンジ「いやー訓練って退屈でしょ?」
サシャ「えっ?」
ハンジ「たまには羽を伸ばしたいなあって思ってさ」
サシャ「それだけの理由で?」
ハンジ「それだけじゃあないけどさ」
サシャ「前も聞きましたがなぜ私を?」
ハンジ「あっ悪い。そろそろ目的地だ」
サシャ「はい(急にマジメさんになりました)」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 21:38:26.97 ID:tY7NadlI0
ハンジ「じゃあ目撃情報があったこの森をぐるって周ろう」
サシャ「はい!」
ハンジ「そんな気を張らなくていいって」
ハンジ「こうハイキングの気分でさ」
ハンジ「ほらっ可愛い鳥がいるよ」
サシャ「わー」
ハンジ「ふふっ」
サシャ「美味しそうです」
ハンジ「ええっ!?」
サシャ「獲ってもいいですか?」
ハンジ「・・・考えさして」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 22:04:35.35 ID:tY7NadlI0
ハンジ「何もいなかったね」
サシャ「割と時間がかかりました」
ハンジ「鳥がたくさんいたから・・・」
サシャ「もう食べますか?」
ハンジ「いや」
サシャ「私が食べちゃいますよ」
ハンジ「君はすごいね。違くてちょっと変な痕跡があったんだ」
ハンジ「不自然に荒らされてる場所がいくつか」
サシャ「どっ動物ではないのでしょうか?」
サシャ「巨人ならいたらすぐにわかりますもんです」
ハンジ「その可能性も充分ある(変な言葉使うな・・・)」
ハンジ「でも比較的小さな巨人も中にはいるからね」
ハンジ「隠れることなんて造作もないさ」
サシャ「はい隠れましょう」
ハンジ「おーい」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 22:11:45.47 ID:tY7NadlI0
ハンジ「ここの空き地で陣をとろうか」
サシャ「ちょっと開けてますね」
ハンジ「ここならもし急に襲われても分かりやすいだろう」
サシャ「襲われる?」
ハンジ「例えばの話だって、それよりもちょっと立体機動貸して」
サシャ「いいですけど?」
ハンジ「どーも」
サシャ「なにをしてるんです?」
ハンジ「出来たら言うよ」カチャカチャ
サシャ「はーい」
ハンジ「・・・」カチャカチャ
サシャ「・・・(暇です)」
サシャ「あのー」
ハンジ「何?」
サシャ「何かすることありませんか?」
ハンジ「プラプラしてていいよ」
サシャ「はあ、そうですか」
サシャ「・・・」テクテク
サシャ「うーん」
サシャ「じゃあちょっと薪をとってきます」
ハンジ「ありがと。あんまり遠くいっちゃあ駄目だよ」
サシャ「行きませんよ」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 22:18:01.27 ID:tY7NadlI0
サシャ「ふうっ、これだけ集めれば大丈夫でしょうか」
サシャ「たまにはこんなのもいいですけど」
サシャ「懐かしいですねえ故郷が」
サシャ「みんなどうしているのでしょう?」
サシャ「温かいごはんが食べられていますか?」
サシャ「同期のみんなも」
ガサガサッ
サシャ「えっ?」
サシャ「嘘ですよね?」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 22:50:07.31 ID:tY7NadlI0
ハンジ「よし、出来た」
ハンジ「早く試したいんだけど
ガサガサッ
ハンジ「誰だ!」
サシャ「ぶっぶん分隊長!」
ハンジ「何だ・・・ブンブン隊長?」
サシャ「いや分隊長ー」
ハンジ「何かあったの?」
サシャ「巨人が!巨人です」
ハンジ「君の装備だ」
サシャ「へっ?」
ハンジ「行くよ」
サシャ「へい?」
ハンジ「なにそれ」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 22:54:10.91 ID:tY7NadlI0
ハンジ(・・・いない)
ハンジ「ほんとにいたの?」
サシャ「・・・」キョロキョロ
ハンジ「いたの!」
サシャ「ひっ・・・あっはい」
ハンジ「・・・どんな?」
サシャ「こんなおっきな巨人が何人かいましたよ!」
ハンジ「おおきなってどのくらいの?」
サシャ「えっととにかくでかいです!」
ハンジ「君、座学苦手だったでしょ」
サシャ「まあまあでした」
ハンジ「うそお」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 23:39:13.53 ID:tY7NadlI0
サシャ「あっ見てください」
ハンジ「足跡だ」
サシャ「ほんとにありましたでしょ?」
ハンジ「変だな」
サシャ「変って?」
バキバキ!
サシャ「後ろ!」
ハンジ「退けサシャ!」
ハンジ(噂は本当だったのか)
ハンジ(3~4m級ってところかサシャの説明より大分小さいな)
ウゥー
ハンジ「はっ」
ハンジ「うなり声なんてあげてさぁ拍子抜けだよ」
ハンジ(もっともこの大きさだからいままで隠れることができたんだろう)
ハンジ「さあおいで」
ハンジ「もう隠れなくていいよ」
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/30(火) 23:43:29.38 ID:tY7NadlI0
サシャ「うぅ」
ハンジ(こっちもうなり声?・・・違う!)
ハンジ「木の上に!一旦木の上に行くんだ」
サシャ「はっはい!」
ハンジ「あっ待って!」
サシャ「えっ?」
ハンジ「その立体機動なんだけど
サシャ「はい?」
バシュ!
サシャ「うわああぁぁぁ!」
ハンジ「ガスの圧力設定を高めてって・・・行っちゃった」
ハンジ「・・・」チラッ
ウー・・・
ハンジ「よくもサシャを憶えてろ!」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 00:23:23.95 ID:Hk9wJeix0
サシャ「うー」
ハンジ「大丈夫?」
サシャ「死ぬかと思いました」
ハンジ「だからごめんって」
サシャ「本当に怖かったんですよ?」
ハンジ「ハンジスペシャルに設定したかったの」
サシャ「・・・なんですかそれ」
ハンジ「とにかく許してよーサシャ」
サシャ「・・・やです」
ハンジ「えっとそうだご飯にしよう。ねっ」
サシャ「・・・」
ハンジ「もう暗くなるから巨人も大丈夫」
サシャ「・・・ふんっです」
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 00:24:41.98 ID:Hk9wJeix0
ハンジ「私サシャが獲ってきた鳥食べたいなあ」
ハンジ「とっても美味しいだろう」
サシャ「食べたいですか?」
ハンジ「うんうん」
サシャ「仕方ありませんねえ」
ハンジ「やったあ」
サシャ「その前に」
ハンジ「なになに?」
サシャ「こういうことをする時は言ってください。いいですか?」
ハンジ「ありがとう(言ったらいいんだ)」
サシャ「じゃあ手伝って下さいよ」
ハンジ「料理を?」
サシャ「それ以外ありますか?」
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 00:25:51.05 ID:Hk9wJeix0
ハンジ「私料理苦手だよ」
サシャ「・・・本当ですか?」
ハンジ「まあね」
サシャ「あー・・・」
ハンジ「今いい年してとか思ってる?」
サシャ「まっまさかです」
サシャ「じゃあ水を沸かして下さい」
ハンジ「了解です隊長」
サシャ「まず羽を毟らないとですね」
ハンジ「ねー水はこんくらいでいい?」
サシャ「あーはい」
ハンジ「薪はこのくらい?」
サシャ「はいはい」
ハンジ「もう火をつけていい?」
サシャ「あー勝手にやってください」
ハンジ「そう」
サシャ「まったく」
サシャ「えーと後は
バンッ!
ハンジ「うおう!」
サシャ「爆発してます!」
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 23:21:14.67 ID:4kdMYfgN0
ハンジ「ごめんねって」
サシャ「もう何回目ですかその言葉」
ハンジ「ちょっと火薬入れてみたくなっちゃって」
サシャ「危ない人です」
ハンジ「危なくないよ」
サシャ「後は私がやるので待っていて下さい」
ハンジ「私もやるやる」
サシャ「ジッとしててください」
ハンジ「はーい」
サシャ「まったく困ったかたです」
ハンジ「手伝いが欲しかったらいつでも言ってね」
サシャ「結構です」
ハンジ(忙しいそうだなあ)
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 23:22:59.26 ID:4kdMYfgN0
ハンジ「ねえ」
サシャ「なんですか?」
ハンジ「大変?」
サシャ「いいえ」
ハンジ「ねえ」
サシャ「・・・なんですか?」
ハンジ「私も料理ぐらいできないと駄目かなあ」
サシャ「知りません」
ハンジ「なんて冷たいんだ」
サシャ「冷たくないです」
ハンジ「うん知ってる。言っただけ」
サシャ「知りません」
ハンジ「ああ、そうだね」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 23:24:58.95 ID:4kdMYfgN0
ハンジ「そうだ」
サシャ「なんですか」
ハンジ「怒らないでよ」
サシャ「怒ってないですもん」
ハンジ「(やっぱり変な敬語)ねえちょっと敬語やめてみようよ」
サシャ「はぁ?駄目ですよそんな」
ハンジ「気にしなくていいから」
ハンジ「今、2人は戦友で対等だから」
ハンジ「はいどーぞ」
サシャ「・・・」
ハンジ「何か言って」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 23:32:58.29 ID:4kdMYfgN0
サシャ「うん」
ハンジ「うん」
サシャ「・・・」
ハンジ「それだけ?」
サシャ「わかんない」
ハンジ「わかんない?」
サシャ「何話していいかわかんない」
ハンジ「がんばれ」
サシャ「うん、がんばる」
ハンジ「いや、あのごめんねちょっと待って」
サシャ「待つ」
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 23:38:31.39 ID:4kdMYfgN0
ハンジ「なんで片言になんの?」
サシャ「苦手なの」
ハンジ「というか子供?」
サシャ「うー」
ハンジ「やーい顔まっ赤だ」
サシャ「・・・」
ハンジ「サシャ?」
サシャ「あなたが子供ですかぁ!」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/01(水) 23:40:07.22 ID:4kdMYfgN0
ハンジ「すみません」
サシャ「ハンジさんはひどい人です」
ハンジ「ごめんって、ごめんね・・・でも」
ハンジ「もっかい言ってよ」
サシャ「やっ」
ハンジ「ほら子供」
サシャ「怒りますよ?」
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 03:37:03.38 ID:EztyVFO50
ハンジ「いやー楽しかっ・・・いや美味しかったねえ」
サシャ「最初の言葉は聞こえなかったとしましょう」
サシャ「美味しかったです」
ハンジ「うん。君の出身は?」
サシャ「なぜですか?」
ハンジ「ずいぶん慣れた手つきで獲っていたから」
サシャ「その通りです」
ハンジ「兵団に入ってきてくれてありがと」
サシャ「急に」
ハンジ「えっ?なーに」
サシャ「もう何も言ってもあれですよ」
ハンジ「信じられる?」
サシャ「そんな訳ありますか」
ハンジ「ははっいいなあ」
サシャ「・・・」
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 03:38:15.23 ID:EztyVFO50
サシャ「私向いていませんか?」
ハンジ「違うよ、でも感心した」
サシャ「後片付けしましょ」
ハンジ「何でも言って」
サシャ「明日はどうしますか?」
ハンジ「君はどうしたい?」
サシャ「だから後片付けしてください」
ハンジ「人使いが荒いよ」
サシャ「今は対等ですから」
ハンジ「そうだね」
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 03:40:37.67 ID:EztyVFO50
サシャ「私もっと強くなりたいですよ」
ハンジ「まだ残りがあった」
サシャ「もう怯えたり、怖がったりしないです」
ハンジ「最後の一口、食べる?」
サシャ「なにがあっても動じません、気にしません」
ハンジ「食べないの?」
サシャ「せっかく言っているんですよ。食べます」
ハンジ「はいっアーンして」
サシャ「怖いのやです」パクッ
ハンジ「美味しい?」
サシャ「でもそれは誰にも言っては駄目です」モグモグ
ハンジ「言わないよ」
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 20:39:11.61 ID:EztyVFO50
ハンジ「私は怯えるのも、怖がるのも君のものだって思う」
サシャ「イヤです。ずっと怖いの」
ハンジ「私も怖いの嫌だけどね」
ハンジ「残念なことに私達は弱いから」
サシャ「じゃあいつまでも怖いままではないですか」
ハンジ「うんいつまでも怖いまま」
サシャ「ならハンジさんもですか?」
ハンジ「私は」
ハンジ「怖いよ」
ハンジ(いや違うか、少し違う)
ハンジ「私は少しそういうのに慣れただけ」
サシャ「はい。どうすれば」
ハンジ(まいったな、こう真直ぐ見られると)
ハンジ(らしくないよね)
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 20:44:51.49 ID:EztyVFO50
ハンジ「君はこう思ってる?」
ハンジ「イヤだな」
ハンジ「つらいな」
ハンジ「もう駄目だよ」
ハンジ「無理だって」
ハンジ「でも」
ハンジ「持っている」
ハンジ「そのブレードで」
ハンジ「切り裂いてやれ」
ハンジ「君ならできるよ」
ハンジ「勇気が付いてこなかったら?」
ハンジ「後からついてくればいい」
ハンジ「怖かったら?」
ハンジ「おんなじだよ」
ハンジ「切り裂いてやれ」
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 20:49:14.56 ID:EztyVFO50
サシャ「ありがとうございます」
ハンジ「気にしないで、本当に」
ハンジ「何人にも言ってきたからね」
サシャ「そうですか。その人達は」
サシャ「いまはそういうのを克服できたのですか?」
ハンジ「うん」
ハンジ「そうだと思うよ」
サシャ「思う?」
ハンジ「そうだといいなあ」
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/05(日) 23:11:51.32 ID:EztyVFO50
ハンジ「いつも思う」
ハンジ「私は君の役に立つことが」
ハンジ「君を少しでも良くできたかな」
ハンジ「恐怖を少しでも和らげることが」
ハンジ「その終わりの瞬間まで」
ハンジ「確認がとれるならしたいよ」
ハンジ「話せるのなら」
サシャ「悲しくはないですか?」
ハンジ「優しいことを言ってくれるね」
サシャ「すみません」
ハンジ「いやそのままの意味さ」
ハンジ「きっと私は・・・」
ハンジ「さっきの言葉を言い聞かせている」
ハンジ「自分のために」
ハンジ「ねえ」
ハンジ「誰にも言っては駄目だよ」
サシャ「言いません」
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 00:27:11.20 ID:LupqDfly0
ハンジ「なんでそんな目をしてるの?」
ハンジ「違う、違うよこんな話はさあ」
サシャ「すみません」
ハンジ「泣いちゃ駄目だよ」
ハンジ「私の前ではいいけど」
サシャ「ハンジさんは泣かないんですか?」
ハンジ「泣くよ、泣きたいときは」
サシャ「じゃあ駄目っておかしいじゃないですか」
ハンジ「私はいいの、君らは駄目」
サシャ「おかしいです」
ハンジ「本当に」
ハンジ「そうだねえ」
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 00:30:07.54 ID:LupqDfly0
ハンジ「それじゃあ気分転換に巨人の話でもしよっか」
サシャ「えっいやそれはちょっとです」
ハンジ「そうなの?」
サシャ(落ち込みが半端ないです)
ハンジ「もう寝る準備しよ」
ハンジ「明日は早いよ、サシャも寝なさい」
サシャ「あっあのハンジさん。今日の巨人のことですが」
ハンジ「どうしたの!?何か気になることある?」
サシャ(食いつきが半端ないです)
ハンジ「寝ながら話す?朝になっちゃうかも」
サシャ「うゎーい」
ハンジ「そんなに嬉しい?」
44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 22:27:21.39 ID:FO9q1jOG0
サシャ「はぁ・・・」
ハンジ「さあどんどん話そう」
サシャ(寝袋の中でゴーグルが輝いています)
サシャ「なぜ壁内にいるのでしょう」
ハンジ「そうだね。驚いたね」
ハンジ「まさか壁内にいるなんて・・・彼はどのくらいここにいたんだろう」
サシャ「彼?巨人のことですか?」
ハンジ「どんな思いで何年、何十年いたのかな?」
ハンジ「もしくは何百年」
ハンジ「こんなところにただ1人で生きて」
ハンジ「どうして?どんな思いで」
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 22:36:54.38 ID:FO9q1jOG0
サシャ「あのー巨人に魂はありますか?」
ハンジ「魂?」
ハンジ「どうしてそんなことを聞くの?」
サシャ「巨人がどう思っているのか」
ハンジ「わからないって?」
ハンジ「人もどう思っているのかわからないでしょ」
サシャ「でしたら人には?」
ハンジ「わからない」
46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 23:50:33.24 ID:FO9q1jOG0
サシャ「それなら私達も同じなのですか?」
ハンジ「それは怖い夢のようだけど」
サシャ「ほんとです」
ハンジ「また怖い思いをさせちゃった?」
サシャ「怖くないですぅ」
ハンジ「またぁ情けない声を出す」
ハンジ「そうしたら」
ハンジ「サシャごめんね」
サシャ「えっ?」
ハンジ「今までのこと全部嘘」
サシャ「えー?」
ハンジ「全部冗談」
ハンジ「もう寝よ」
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/07(火) 23:54:44.06 ID:FO9q1jOG0
ハンジ「君と同じように怖い思いをしている人がいたら」
ハンジ「君が助けてあげるんだよ」
ハンジ「それで少なくとも私達は生きているし」
ハンジ「ねえ」
ハンジ「・・・」
サシャ「英雄の私はここで眠ります」
ハンジ「まったく」
ハンジ「起こしてあげる」
ハンジ「明日には彼らが息を吹き返すんだから」
ハンジ「それまでは」
サシャ「・・・」グウ
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/08(水) 00:02:13.25 ID:E3keXG9E0
ハンジ「早いなあ。若くて羨ましいよ」
ハンジ「ねえ」
ハンジ「私が君を連れてきたのは」
ハンジ「昔の自分の一部を見て」
ハンジ「同じことを言われた自分を」
ハンジ「同じことを言うしかなかった戦友を」
ハンジ「重ねたから」
ハンジ「だから」
ハンジ「それはまた少しきっと誰かのためにだね」
ハンジ「・・・なんて」
ハンジ「私もほんとに年取ったのかなー」
ハンジ「思ってても言うもんじゃないのに」
ハンジ「そんなことたくさん言ったんだ」
ハンジ「君と話してすっかり調子が狂っちゃったよ」
サシャ「えへへ」ムニャムニャ
ハンジ「うわっ幸せそうに・・・なんて奴」
ハンジ「その大きな口にパンを放り込んでやる」
サシャ「・・・」モグモグ
ハンジ「おー食べる食べる」
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/21(火) 00:08:49.79 ID:vcXWjj8n0
次の日
サシャ「私体調が悪いかもしれません」
ハンジ「えっどうして?」
サシャ「朝なのにお腹が減ってないんです」
ハンジ「あっそ」
サシャ「大変なことなんですよ!?」
ハンジ「はいはいじゃあ朝は無しでいい?」
サシャ「食べます」
ハンジ「やっぱり、昨日どんな夢見た?」
サシャ「はい?」
ハンジ「楽しい夢?」
サシャ「はい!」
50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/21(火) 00:12:47.88 ID:vcXWjj8n0
サシャ「ハンジさんはどんなの見ました?」
ハンジ「若い時の夢かな」
サシャ「若い時?想像できないです」
ハンジ「言ったね?こう見えてとても」
サシャ「とても?」
ハンジ「変わった奴って見られてたかな」
サシャ「ハイ!私もです」
ハンジ「何で嬉しそうなの?」
ハンジ「でもその元気で」
ハンジ「あの哀れな巨人に終りを届けにいこうか」
サシャ「はい・・・」
ハンジ「さっきの元気は?」
ハンジ「大丈夫」
サシャ「大丈夫?」
ハンジ「大丈夫」
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/21(火) 00:14:41.12 ID:vcXWjj8n0
サシャ「やります」
ハンジ「いいね。好きな目をしてる」
ハンジ「変わり者の私達は」
ハンジ「他の人よりも変わった力があるよ」
サシャ「そうですか、そうですね」
ハンジ「うんうん」
サシャ「ハンジさんほど変わってはいませんがやってやります」
ハンジ「おっおう?まあやってやろう」
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/03(月) 00:14:29.46 ID:iUZwXlcT0
サシャ「この辺にいたのでしょうけど」
サシャ「ねえどこかにいったのですかね」
ハンジ「あっああ、そうだね」
サシャ「駄目です。ボーっとしてたら」
ハンジ「あのサシャさあ」
ハンジ「私そんなに変わってる?」
サシャ「自分で言ってたのに気にしているんです?」
ハンジ「まっさかあ」
サシャ「じゃあいいじゃないですか」
ハンジ「冷たいなー」
サシャ「クールです」
ハンジ「なんて似合わないんだ」
53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/03(月) 00:16:26.06 ID:iUZwXlcT0
サシャ「ここは戦場です。楽しくお話している暇はありませんよ」
ハンジ「あらら」
サシャ「遅れないで下さい。置いていきますよ」
ハンジ「待ってって」
サシャ「だらしないですね」
ハンジ「ごめんよ、でもそっちじゃないから」
ハンジ「方向違うよ、こっち」
サシャ「あっ置いていかないでください」
54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/03(月) 00:21:53.73 ID:iUZwXlcT0
ハンジ「うーん」
サシャ「やっぱりいませんね」
ハンジ「不思議に思っていたんだ」
サシャ「私のことですか?」
ハンジ「ちょっと聞いて」
ハンジ「なぜあの巨人が今まで見つからなかったのか」
サシャ「奇行種だからですかね」
ハンジ「そう言ってしまうのは簡単だけれども」
55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/03(月) 00:25:29.48 ID:iUZwXlcT0
サシャ「怖いんでしょうか?そんなことないですよね」
ハンジ「まさかサシャじゃないし」
サシャ「あっ人が気にしていることをー」
ハンジ「いやでももしかしたら」
サシャ「そうだとしても・・・」
ハンジ「いいこと思いついた」
サシャ「無茶苦茶嫌な予感がします」
ハンジ「嫌なことを嫌と意識しないことも重要だよ」
サシャ「うわあ嘘ばっかりです」
ハンジ「嘘をつく人とその人を信用しないのは別」
56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/03(月) 00:28:46.06 ID:iUZwXlcT0
ハンジ「準備はいい?」
サシャ「いいです」
ハンジ「心の準備は」
サシャ「駄目です」
ハンジ「じゃあいこう」
サシャ「やっぱりです」
サシャ「ハンジさん」
ハンジ「んっ?」
サシャ「準備はどうですか」
ハンジ「なんとかなるでしょ」
サシャ「心の準備は」
ハンジ「お腹が減ったな」
サシャ「何言ってるんですか」
ハンジ「またサシャとご飯が食べたいよ」
ハンジ「いい?」
サシャ「もちろんです」
ハンジ「オッケ・・・じゃあいくぞサシャ!」
ハンジ「作戦開始だ!」
58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/12(水) 22:06:09.70 ID:dIrsNnit0
バンッ!・・・
サシャ「すごい音です!」
ハンジ「火薬だ!ありったけの」
ハンジ「サシャをびびらせた!」
サシャ「あのサシャをですね!」
ハンジ「あの伝説の、いやなにそれ!」
バンッ!・・・
59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/12(水) 22:07:47.66 ID:dIrsNnit0
ハンジ「私はこう推測する」
ハンジ「あいつが見つからない原因は」
サシャ「原因は?」
ハンジ「私達から逃げているから」
サシャ「逃げている」
ハンジ「そう普通の巨人と逆だ、変だね」
ハンジ「だから精々逃がしてやるのさ」
サシャ「この沢山の音で」
ハンジ「あいつを怯えさせ、追い込み、炙り出す」
ハンジ「そして切り裂く」
ハンジ「私達が」
サシャ(怯える)
ハンジ「・・・さて」
60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/12(水) 22:11:37.41 ID:dIrsNnit0
ハンジ「仕上げの仕掛けがある」
ハンジ「音はまだ完全に周囲を覆ってない」
ハンジ「だから私と君は別れて仕掛けてそれを鳴らす」
サシャ「私達が音の方向から来ては逃げられてしまうんじゃないですか?」
ハンジ「そうしたらあいつを抜くしかないね」
サシャ「できますか?」
ハンジ「やるんだ」
ハンジ「成績上位の力を見せてやろう」
サシャ「はっはいハンジさんは、えーと年の功を」
ハンジ「見せてやる。えっ?」
ハンジ「仕掛けが完了したなら煙弾を打つ」
サシャ「2人とも打った後は?」
ハンジ「互いの煙弾を確認したらその後30数えて発破だ」
ハンジ「そして中間地点へ向かうそれが逃げ道だからだ」
サシャ「はい。煙弾を打ったならすぐさま移動し、音の中間地点へ」
ハンジ「その進行方向へ行けば、私達はまた会える」
サシャ「会えますね」
61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/12(水) 22:12:39.82 ID:dIrsNnit0
サシャ「ここでいいですかね」
ガサゴソ
サシャ「よしこれでいけます」
サシャ「ハンジさんより早くできましたね」
バシュ
サシャ「あっ流石です。こちらも」
バシュ
ハンジ「あっ向こうからも上がった」
ハンジ「良かったー心配してたんだよね」
ハンジ「っと発破するから離れなきゃね」
62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/12(水) 22:14:39.24 ID:dIrsNnit0
サシャ「あと25です」
サシャ「作戦通りうまくいくのでしょうか」
ハンジ「きっと不安になってる」
ハンジ「あと20」
ハンジ「落ち着いて」
サシャ「ジューゴです」
サシャ「ドキドキですね」
ハンジ「数え間違えてないよね」
ハンジ「もう10だ」
ハンジ「信じて」
63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/12(水) 22:17:11.10 ID:dIrsNnit0
サシャ「そうです。きっとうまくいくんです!」
サシャ「5、4、3、2、1!」
ドォーン・・・
サシャ「っあ耳が。これだけ音がでかいと逆に静かに聞こえますね」キーン
サシャ「さてもう一方の音のほうへ、もう一方?」
サシャ「違います!音は・・・音はここでしか鳴りませんでした!」
64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 11:27:24.48 ID:8NcAGwsK0
ハンジ「この音、うまくいったようだね」
ハンジ「褒めてあげたいよ・・・会えたら」
ハンジ「私は叱ってくれ」
ハンジ「あーっくそ」
ハンジ「こんなに近くにいたとはね」
ハンジ「君が急に攻撃してくるから」
ハンジ「立体機動が壊れちゃったよ」
・・・
ハンジ「聞いてる?チャンスなんじゃない」
・・・
ハンジ「それとも逃げる?」
・・・
ハンジ「君はとても静かだ」
65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 11:29:14.22 ID:8NcAGwsK0
ハンジ「それでもお互いに」
ハンジ「逃げるつもりが無ければ戦うしかない」
ウオォ
ハンジ「その気になった?」
ハンジ「勝てる見込みがあるから?」
ハンジ「なぜ立体機動を攻撃した?」
ハンジ「随分と頭がいいじゃないか」
ハンジ「ただでやられたくないな」
サシャ「待って下さい、必ず行きます。すぐ行きます」
サシャ「絶対行きます、だから無事で」
66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 11:34:53.36 ID:8NcAGwsK0
ハンジ「ハァー(まあ立体機動使えなきゃ勝ち目ないよね)」
ハンジ「ごめんサシャ」
ハンジサーン
ハンジ「えっ?」
ハンジ「この声は」
ハンジ「そんなに早くこれるはずが」
サシャ「分隊長ー!」
ハンジ「サシャ」
サシャ「大丈夫ですか!」
ハンジ「よく怖いところにきたね」
サシャ「きますとも!」
67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 11:38:46.01 ID:8NcAGwsK0
ハンジ(どうやってこんな速く?)
サシャ「あれっ!?それは?」
ハンジ「故障しちゃった、たいしたことないよ」
ハンジ「それより今は前を見るんだ」
サシャ「うわっ」
ハンジ「あいつ早いよ」
ハンジ「普通じゃ追いきれないかもしれないから」
ハンジ「一旦引けたら引きたい状態なんだけど・・・」
サシャ「やってみます」バシュ
ハンジ「やってみるって?ねえサシャ!?」
ハンジ「あっ逃げっ」
サシャ「なら全開です」バシュ!
68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 11:40:08.62 ID:8NcAGwsK0
サシャ「逃げるなんてほんとに巨人らしくないですね」
サシャ「でも今度は逃がしはしません」
ハンジ(何であんなに速いんだ?)
サシャ「ハンジさんがくれたの大変ですよ」
ハンジ(あっあれか、あの高圧のガスを使いこなしてるなんて)
ハンジ(昨日は全然駄目だったんだよ)
ハンジ「すごいなぁ・・・よっし!」
ハンジ「跳べサシャ!飛んだり跳ねたりするんだ!」
ハンジ「今なら誰よりも速く」
サシャ「大騒ぎですね」
ハンジ「そうだっ!」
69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 11:41:51.94 ID:8NcAGwsK0
ズバッ!
ハンジ(浅いけど何度も切りつけている)
ハンジ「かっこいいぞ」
サシャ「はーい」
ハンジ「油断しない」
サシャ「すみません!そっちに行ってしまいました」
ハンジ「そっちは」
ハンジ「地雷だ」カチ
サシャ「発破用の火薬で!?」
ドォーン・・・
サシャ「ハンジさん怖いです」
70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 11:45:31.31 ID:8NcAGwsK0
ハンジ「暫くは動けないだろうね」
ハンジ「もう終わりにしてあげよう」
サシャ「・・・はい」
ハンジ「どうした?」
サシャ「この巨人はなんなんでしょう?」
サシャ「一度も攻撃をしてきませんでした」
ハンジ「私にもそうだった」
ハンジ「だから」
サシャ「なぜですか?」
ハンジ「それを知ることは今はできない」
ハンジ「ただ他の巨人と比べると知性が高いことは確かなようだ」
ハンジ「状況を判断することができるようだしね」
サシャ「人間のようにですか?」
ハンジ「そこまでは」
グググッ
ハンジ「立ち上がる。サシャ!」
サシャ「・・・」グッ
ダッ
サシャ「・・・」
71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 11:49:49.32 ID:8NcAGwsK0
ハンジ「逃げたよ。追わないのかい?」
サシャ「ガスが尽きました」
ハンジ「逃がしたの?」
サシャ「わかりません」
サシャ「怯えていました」
ハンジ「だから」
サシャ「あれじゃあ斬れませんでした!」
ハンジ「関係ない」
サシャ「駄目です!」
ハンジ「それでも・・・駄目なんだ」
72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 11:53:20.17 ID:8NcAGwsK0
ハンジ「この世界では人間なら生きていける」
ハンジ「巨人もそうだ」
ハンジ「だけどそうでもないものは」
サシャ「変わっているものは生きていたら駄目なんですか」
サシャ「誰の目を触れずにいるだけなのに」
ハンジ「誰もがそう思うわけじゃないんだよ」
ハンジ「誰もがそう思われたわけじゃないんだよ」
サシャ「そんなのって」
ハンジ「私はサシャを大丈夫なようにと祈っているけど」
ハンジ「同じようにだよ・・・ねっ?」
サシャ「・・・ハンジさん」
ハンジ「ん?」
サシャ「怖かったですよー」
ハンジ「ははっカッコ良かったよ、ほんとに」
73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 11:55:40.76 ID:8NcAGwsK0
ハンジ「さっ帰ろ帰ろ」
サシャ「今回のこと、どう報告するんです?」
ハンジ「それはもう正直に」
サシャ「そうですか」
ハンジ「こんな風に」
ハンジ「サシャはとてもカッコ良かったです」
ハンジ「巨人はいたかどうか分かりませんがここは封鎖しましょうって」
ハンジ「だから今度くるときはもっと研究してやるんだ」
サシャ「さっき正直にって言ってましたけど」
ハンジ「自分にってこと」
74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 12:00:26.38 ID:8NcAGwsK0
ハンジ「・・・結局さぁ最初サシャの言っていたもっと巨人がいるって」
ハンジ「なんだったの?」
サシャ「そういえばそうです」
サシャ「見間違えですかね」
ハンジ「えー」
アニ「なんだったのあいつら」
アニ「変な巨人もいたし」
ユミル「ったく。あの巨人なんなんだよ」
ユミル(もしかしたら私と同じか?)
アニ「えっ?」
ユミル「あっ?」
アニ「あんたなんでこんな所にいんの?」
ユミル「お前こそ」
75: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/08/14(金) 12:01:02.15 ID:8NcAGwsK0
これで終りです。ありがとうございました。
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