1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 02:30:28.20 ID:1r8Ib6At0
さっきのスレではお疲れ様でした!
安価をとってもらえなくて残念でしたが、まだ余裕はあるので続きを投下しますね!
江ノ島「新しい朝がきた事を歌う希望に満ちた歌詞は大キライだけど
毎朝みてるこの朝日は嫌いじゃないのよねー」
>キュラキュラキュラ
江ノ島「何より今朝はあの残姉が不在! 『今日は盾子ちゃんと登校できない……ウルウル』
とか何とかほざいてくれたおかげで 久しぶりに羽が伸ばせるわぁ」
>キュラキュラキュラキュラ
江ノ島「昼は残姉がつくってくれた弁当を食べるとして
朝ゴハンはどうしよっかなー コンビニ行こーっと」
>キュラキュラキュラキュラキュラキュラ
江ノ島「……なんか、返事が返ってこないと虚しいわね
べ、別に残姉が恋しいわけじゃないけど? 別に話し相手ならだれでもいいし?」
>キュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラキュラ
2 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 02:37:11.37 ID:1r8Ib6At0
江ノ島「ん? なに、この音」
戦車「キュラキュラキュラキュラキュラキュラ」
江ノ島「」
戦車「いちじていしゃ」
江ノ島「」
戦刃「上部ハッチからおはようございます……
お姉ちゃんだよ、盾子ちゃん ……まぁ、挨拶はおいといて」
戦刃「のるかい?」
江ノ島「お断りします」
戦刃「お迎えにあがりました妹様」
江ノ島「言い方の問題じゃねーよ!」
3 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 02:45:19.44 ID:1r8Ib6At0
江ノ島「で、何なのよソレ」
戦刃「Sd.kfz.182」
江ノ島「誰が制式番号いえっつったよ! 何で戦車なんかが、いま私の目の前にあって
車両への乗車を勧められてんのか聞いてんのっ だぁから残姉なのよアンタは!」
戦刃「……昨日、大和田くんに相談したんだもん」
戦刃「好きな女性を乗せるのに……相応しい乗り物はなに? って」
戦刃「大和田くんはこう答えました……」
戦刃「おぉ、そりゃあ――は、はっ、せんしゃあん!
ワリィ、クシャミしちまった……ん? 戦刃ぁー!
もう行くのかよー 戦刃ー!」
戦刃「だから、戦車にした……んだもん」
江ノ島「頭痛くなってきた……」
4 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 02:54:33.92 ID:1r8Ib6At0
戦刃「というわけで、のるかい?」
江ノ島「あーもう……わぁーったわよ」
戦刃「お好きな所に乗っていいよ…… 個人的には砲身にまたがった盾子ちゃんを
下から眺めたいから、砲身がオススメ……」
江ノ島「よぉーしっ、砲身以外に掴まるぞーっと
戦車内部もアンタがいるからお断りね」
戦刃「わかった……盾子ちゃんが戦車に乗ってくれただけで
私は幸せ……退職金をはたいた甲斐があった」
江ノ島「散財の選択肢に戦車をいれる女子高生って……」
5 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 03:03:43.35 ID:1r8Ib6At0
戦刃「それでは」
戦車「しゅっぱつしんこう」
>キュラキュラキュラキュラキュラキュラ
江ノ島「うわ! け、けっこう揺れるわね」
戦刃「盾子ちゃんのオッパイが揺れていると聞いて……」
江ノ島「揺れてねーから出てくんな! 事故んだろ!」
戦刃「(´・ω・`)」
朝 東地区 希望ヶ峰学園 本科玄関前
江ノ島「で、何で戦車を校舎に横付けした」
戦刃「戦車は……戦車から建物へ飛び移るまでがロマン……」
6 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 03:14:55.85 ID:1r8Ib6At0
江ノ島「……マジで?」
戦刃「まじで じゃあ……飛ぶよ、盾子ちゃん」
江ノ島「ちょっ、待って! まだ心の準備が――
きゃっ! ヒトを小脇に抱えんなぁ!」
戦刃「とう」
江ノ島「キャアァア!!!」
同刻 希望ヶ峰学園 本科校舎 78期生教室
十神(葉隠め……あの愚民が隕石などと占ってくれたおかげで
昨日はよく眠れなかったじゃないか……)
7 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 03:24:48.31 ID:1r8Ib6At0
十神(だがしかし、十神財閥はあのような妄言に
継続を揺さぶられる組織ではない)
十神(天命を味方につけられずして、十神の名を冠するなどとは有り得んからな)
十神(愚民が下した占いの結果ていど、オレの運命力でねじ伏せてやる)
十神(ふっ、決意あるオレを祝福してくれているのか……
今日はいつにもまして空がキr)
戦刃「……あ、ゴメン 十神くん、顔面ケリ潰して……」
江ノ島「こ、こんなちっぽけな絶望感のまま、死ぬかと思った……
車両から窓に飛び移るとか……マジないわ」
8 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 03:33:54.10 ID:1r8Ib6At0
石丸「い、戦刃くん! 何をしているんだ!
ボクと十神くんの次に来たのはイイ心掛けだが、暴力行為はさすがに目に余r」
戦刃「二人ともきぜつした……この2人を着席させて
適当なポーズさせとこう……石丸くんは考える像のポーズで
十神くんは……犬神家でいっか」
戦刃「かんぺき」
江ノ島(私ってもしかしてとんでもないヤツを絶望させようとしてるんじゃ……)
朝日奈「オッハヨーみんな! って十神!?
人の席でなんて格好してんのよっ!」
十神「ぶべら!」
10 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 03:42:20.37 ID:1r8Ib6At0
――三十分後
朝 希望ヶ峰学園 同所
霧切パパ「十神くんは早退、と 他のみんなは全員いるな」
腐川「キィイイ! 白夜様がいない学校なんて
居る意味がないじゃないのぉ」
葉隠「なんの為に学校きてんだべ……」
桑田「3ダブしたお前が言っても説得力ないわな」
石丸「おかしいぞ……! ボクが体験したここ最近の記憶が一部ぬけおちている!
なぜ昨日、欠席してしまったのか 今朝はなぜ、ココで居眠りしていたのか……
くっ……思い出せない」
大和田(よかった)
戦刃(よかった)
11 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 03:52:20.56 ID:1r8Ib6At0
霧切パパ「――よし、朝のホームルームは終わりだ
速やかに各々の専科に移るように」
霧切「……」
霧切パパ「きょ、響子ちゃん? 今日はどうだったかな
私の台詞回しに問題はなかったかい」
霧切「えぇ問題ないわ 教師生徒の垣根を越えて、身内贔屓で話しかけた今の発言を除けばね
とどのつまり私に話しかけないで 今後、二度と」
霧切パパ「」
戦刃「救護班かもん」
大神「またか……」
山田「豆腐メンタルすぎますなぁ」
12 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 04:00:58.37 ID:1r8Ib6At0
戦刃「じゃあ、盾子ちゃん 一緒に……いこ?」
江ノ島「か、勝手についてきやがれ 金魚のフンみてぇによぉ!」
石丸「待ちたまえ戦刃くん!」
戦刃「……なに? お姉ちゃんはこれから、盾子ちゃんとする
愛の逃避行で忙しいのです……」
江ノ島「愛の逃避行ではないからな、言っとくけど」
石丸「それが問題だと言ってるんだ!」
戦刃「……わかった」
石丸「そ、そうか 分かってくれたか」
戦刃「盾子ちゃんとラブちゅっちゅするだけでガマンする」
13 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 04:09:52.68 ID:1r8Ib6At0
戦刃「ちゅっ」
江ノ島「んんっ!?」
戦刃「あっ……ふぅ、ん――プハァ し、舌……からめちゃった……ん」
江ノ島「ちょっ、ちゃっと待ちなさ――んっ、やん……ううん」
石丸「こ、公衆の面前でやめたまえ!」
戦刃「……むぅ」
江ノ島(キスしちゃったキスしちゃったキスしちゃったキスしちゃったキスしちゃった)
14 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 04:15:16.73 ID:1r8Ib6At0
丸「戦刃くん! 君の行動は生徒が本来とり組むべき模範的生活態度から
あまりに逸脱している!」
江ノ島(キスしちゃったキスしちゃったキスしちゃったキスしちゃった)
石丸「さらにいえば学生の本分は1に勉強2に勉強!
限られた時間の使い道は、人との交流よりも勉学にあてて然るべき!
そのような不純異性交遊は即刻やめるべきだ!」
江ノ島(キスしちゃったキスしちゃったキスしちゃったキスしちゃった)
戦刃「私達のは同性交遊だからモーマンタイ それじゃ……
行こう? 盾子ちゃん……」
江ノ島「ウン」
石丸「ま、待ちたまえ! 江ノ島くんも目を覚ますのだ!」
江ノ島「ハッ、私は今までなにを……ちょっ
アンタ近っ! 離れなさいよ!」
戦刃「(´・ω・`)」
石丸「何度でも言おう!
僕は今ここに、不純同姓交遊の撲滅を宣言するぞ!」
15 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 04:24:16.44 ID:1r8Ib6At0
戦刃「……そうなんだ じゃあ私たち保健室に行くね」
江ノ島「行かねーから」
石丸「ま、待ちたまえ! まだ終わらんぞ!」
戦刃「……」
石丸「今日こそ、今日こそだ!
キミたちの同性愛が公然にさらされる悪循環に
歯止めをかけてみせる!」
戦刃「……今の私と盾子ちゃんは姉妹愛だからモーマンタイ」
石丸「“今の”とは何だ! 発展させる気マンマンではないか!」
江ノ島「そもそも相思相愛みたいに言うな」
戦刃「……そもそも同性愛が悪いみたいに言うけど、この国は多数決がすべて
だから、石丸くんに勝ち目はないよ……いずれ石丸くんが
この国に変革をもたらす人でも今はそうじゃない
だから……聞き分けてもらう」
江ノ島「残姉が世論を語ることほど滑稽なことはないわね」
石丸「ふん……まるで国の人口の過半数が、同性愛者であるかのような言いぐさだな!」
16 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 04:31:24.90 ID:1r8Ib6At0
戦刃「……ちがうの?」
石丸「違うとも! 今から僕がそれを証明してみせる!」
石丸「この学園に存在するすべての在校生の是非を仰ごう!
その過半数が同性愛に傾いたなら、ボクも矛をおさめようではないか」
桑田「おーい、かなり規模が小さくなったぞ」
戦刃「のった ……山田くん」
山田「なんでしょうか!」
戦刃「私と盾子ちゃんは、お似合いのラブラブカップル……だよね」
山田「至高以外に有り得ないwwwwww
近頃は夜の役割も担ってもらってますぞwwwwwwww」
セレス「そちらのビチグソど腐れ化合物くん? 少しこちらへ来てくださいますか?」
17 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 04:39:05.33 ID:1r8Ib6At0
山田「んんwwwwwwwwセレス氏のイカサマは急所率10割ですなwwwwww
とか言ってる場合じゃありませんな!」
セレス「逃がしませんわ――ちなみにわたくしはバリバリの異性愛者ですから
今の内に言っておきますわ それでは、ごきげんよう」
石丸「この時点ではおあいこか……」
戦刃「……それに、他のみんなはもう移動した
だから決着は――」
石丸「昼休み、というわけだな!」
戦刃「盾子ちゃん……安心してね お姉ちゃん、きっと勝ってみせるから」
江ノ島「アンタほど安心感に縁がない女も珍しいと思うんだけど」
18 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 04:48:15.73 ID:1r8Ib6At0
戦刃「とりあえず……石丸くんの法改正が適応されるまで
お姉ちゃんは盾子ちゃんとイチャイチャできる……」
石丸「ぐぬぬ……し、失礼する!」
戦刃「じゃあ、今度こそ行こ……? 盾子ちゃん」
江ノ島「く、くっつくな暑苦しい!」
戦刃「照れてる盾子ちゃん可愛い……」
江ノ島「照れてねっつーのバァアアカ! もれなく突発した赤面症でしょう
私が残姉さんごときに心因的な羞恥を覚えることなど、有り得ませんから」
>キンコンカンコーン
>78ッキセイノ イクサバ- 78ッキセイノ イクサバムクロー
>イマスグゲンカンチカクノ センシャヲグラウンドニ イドウサセルヨーニ
戦刃「……盾子ちゃんと私と愛を引き裂く魔の手が多い……
盾子ちゃんも寂しいだろうけど、行ってくるね……」
江ノ島「お前ってホント人の話きかねーよな」
19 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 04:57:14.89 ID:1r8Ib6At0
朝 東地区 希望ヶ峰学園 本科玄関前
戦刃「よっと……」
苗木「わぁ!? い、戦刃……さん?
今……に、二階から飛び降りてきたよね?」
戦刃「苗木くんも……一緒にやる?」
苗木「や、やらないって!」
戦刃「……重力に従う感覚は、わりと快感 これは普及すべき
怖いなら……昨日みたいに私が苗木くんを抱っこしながら飛び降りる……よ」
狛枝「今の戦刃さんの提案はとてもお得だよ苗木くん!
命綱のないスリル満点のバンジージャンプに、あの戦刃むくろさんと直に触れ合えるチャンス
……特に、苗木くんにとっては一石二鳥ともいえるんじゃないかな?」
戦刃(この人の髪の毛……綿あめみたい)
20 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 05:06:02.67 ID:1r8Ib6At0
苗木「も、もうっ! からかわないでよ狛枝くんっ
気にしないでいいからね? ――戦刃さん」
戦刃「髪の毛ふわふわ……狛枝くん……綿あめ、狛あめ……」
狛枝「や、やめなよ戦刃さん ボクごときの名前を
戦刃さんの崇高な口に含むなんて、体に毒だよ……?」
戦刃「がぶっ」
狛枝「!?!?!?」
苗木「い、戦刃さん! ダメだよ! 江ノ島さんはともかく
狛枝くんの髪は口に含んじゃダメだってば! 初対面でしょ!」
21 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 05:12:35.64 ID:1r8Ib6At0
苗木「ほら、戦刃さん 一緒にごめんなさいしよう?
戦刃さんは江ノ島さんのお姉さんなんだから、ごめんなさい出来るよね?」
戦刃「うん……できる」
戦刃「ごめんなさい」
苗木「ボクも(とめられなくて)ごめんなさい」
狛枝「はは……気にしないでよ 一時的にストレートヘアーになってはいるけど
形状記憶に定評がない髪だからね じきに直るよ」
狛枝「それに、超高校級のお姉ちゃんの一端を垣間見れるのなら
ボクの髪の形くらい安いものさ」
戦刃「狛枝くんも、とてもイイ子 なでなで……は出来ないけど
お詫びに……戦車に乗ってもいい」
22 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 05:17:22.40 ID:1r8Ib6At0
苗木「ホント!? あ、ボクじゃないか……」
戦刃「苗木クンも、どうぞ……」
苗木「やった! さっきの放送を聞いてよかったぁ
教室が近かったからさ、始業されるまえに戦車が動くところを見たかったんだよね
狛枝クン」
狛枝「そうだね」
狛枝(戦刃さんに恋心を抱く苗木クンを、戦刃さんの所にあえて向かわせる事で
ボク自身の中にある戦刃さんへの嫉妬心と 二人の超高校級が合間みえる喜びが
渾然一体となるこのジレンマ……!)
狛枝(たまらないよ……絶望と希望のせめぎあいというのはね! あはははははははははは!)
戦刃「がぶっ」
狛枝「!?!?!?」
苗木「い、戦刃さん! ダメ! ダメだから!
せめて甘噛みにしよう!? ね!?」
23 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 05:24:00.02 ID:1r8Ib6At0
――数時間後
昼 希望ヶ峰学園 本科校舎内 78期生教室
戦刃「――という事が、あった あーん」
江ノ島「あむっ――へぇ、アンタは好きな女を乗せる乗り物とやらに
とっかえひっかえ男を乗せていたと? へぇー、ふぅーん」
戦刃「大丈夫……砲身は死守したから はい、あーん」
江ノ島「私があのイビツな砲塔に愛着を持ってるみたいに
言うなっての、あーんっ」
28 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 07:15:46.34 ID:1r8Ib6At0
石丸「さぁ戦刃クン! 約束の時刻になったぞ!
昼食がすんだのなら始めようではないか!」
戦刃「盾子ちゃん、あと二口……あーん」
江ノ島「あーん」
石丸「せ、静聴したまえ戦刃クンっ!」
戦刃「……まだ、盾子ちゃんのお昼が終わってない
ゴハンは、よくかんで……時間をかけなくちゃ……ダメ」
石丸「おぉ! よくよく考えるとその通りだな!
イヤ待てそうではないだろうっ!?」
戦刃「おー……ノリツッコミ……」
石丸「江ノ島クンが一人で食べて、戦刃クンが抜け出せば問題ないではないか!」
戦刃「はーい、盾子ちゃん……最後だよ、あーん……」
江ノ島「はむっ」
石丸「……」
29 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 07:25:08.90 ID:1r8Ib6At0
石丸「まったく……戦刃クンであるならまだしも
江ノ島クンまで戦刃クンと連れ立っていたいという事か!」
江ノ島「さぁねー、アンタよりマシなのは確かだけど」
石丸「ぐぬぬ――まぁいい!」
石丸「朝に告げた今件のルールに訂正を含んだ
ルールの詳細の説明にはいらせてもらうぞ!」
石丸「タイムリミットは一時間後の予鈴まで 僕と戦刃クンが校内の生徒たちのもとへと直に赴き
件(くだん)の是非を問うのだ!」
江ノ島「あれれー? 更に規模がちっちゃくなった系ー?
まぁ、全校生徒をどこかしらに集めるためには
生徒会の許しは絶対の必要条件だろうし いまの石丸クンにそんな発言力
期待してねーけどさー ちょーツマンナーイ」
石丸「ぐぬぬぬ……! とにかく始めようではないか!
時は金なり! 少年は老いやすく! 手近な部分から迅速に攻めてたてよう!」
戦刃「おー」
30 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 07:33:24.47 ID:1r8Ib6At0
霧切「はい、苗木クン 苗木クンの大好きな肉じゃがよ?
口を開けてちょうだい――食べさせてあげるから」
苗木「え、えっと……」
桑田「舞園ちゃん! ここは舞園ちゃんもオレに箸を差し出し
疑似ダブルデートを――」
舞園「苗木君は私の作った肉じゃがの方が好きですよね?
私も作ってきましたから、私の方を頂いてくれませんか?」
苗木「えぇえ!? いやいや、そんな事は――」
桑田「(´・ω・`)」
31 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 07:37:54.85 ID:1r8Ib6At0
桑田「い、いいなー、苗木クンいいなー オレも舞園ちゃんのお弁当たべたいなー」
霧切「……舞園さんは根拠のない戯言がお好きなようね」
舞園「根拠ならありますよ? 超高校級のアイドルが作った料理と
超高校級の探偵さん(笑)が作った料理では、副次的な価値がケタ違いじゃないですか」
霧切「そんな肩書きに打算を巡らせるなんて、逃避のつもりかしら」
舞園「……どういう意味ですか?」
32 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 07:45:54.62 ID:1r8Ib6At0
霧切「アイドルという価値に頼らなければ、苗木クンの気持ちを奪う自信がないんでしょ?
アナタの言う通り、探偵という才能は男性を惹きつけるどころか
むしろ遠ざける才能である場合が多い」
霧切「けれど私は、アナタのような才能に頼り切った子にはゼッタイに負けないわ
探偵なんて才能に最後まで頼らずに、苗木クンを好きになってから培った
自分自身の努力だけで苗木クンの、か……かか、彼女にっ――きゅうん」
苗木「き、霧切さん!? おっと、大丈夫……?」
舞園「キャー! なにどさくさ紛れに苗木君にお姫様だっこされてるんですか!
離れて! 離れてください!」
霧切「う、うん……大丈夫よ でも、もう少しこのまま」
舞園「はっなっれってぇー!」
桑田「あー、このチクワうめーなー みんなの分も有るんだけどなーチラッチラッ」
33 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 07:52:30.66 ID:1r8Ib6At0
石丸「ち、近寄りがたいな……」
江ノ島「キング・オブ・KYの石丸君が言うと、説得力も一塩ですね」
戦刃「とりあえず、ヒマそうな桑田クンから……片付ける」
桑田「片付けられるほどオレは場違いな存在なの!?」
戦刃「むしろ、必要とされてるよ……? 私達には……」
桑田「そ、そう? いやー参ったなぁ――
やっぱり俺の先天的カリスマ性が、自然と人を惹きつけちゃう的な?
てか、こうして見っと戦刃もなかなかカワイーじゃん どうよ、たまには俺といい感じの茶店に――」
戦刃「それで……桑田くんは、私と盾子ちゃんがイチャイチャするのに賛成……?」
桑田「当然のようにスルーされたってばよ……」
34 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 08:01:59.81 ID:1r8Ib6At0
桑田「つぅか答えはNOだからっ! わぁああん! みんなのアホアホアホー!」
石丸「は、走り去っていったな――ともかく! これで一点、僕が上回ったぞ!」
戦刃「盾子ちゃあん……どうしよぉ、負けちゃうよぉ……
お姉ちゃん口寂しいよぉ ……」
江ノ島「敗北と口寂しさに関連性が見つかんないんですけどー ってきゃあああ!
パンツ脱がそうとすんなぁああ! 昨日履いてたのならあげるから!」
戦刃「いただきます……もぐもぐ」
石丸「orz」
36 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 08:08:55.33 ID:1r8Ib6At0
石丸(だ、駄目だ! 僕がここで膝を伏してしまったら
いったい誰が戦刃クンを厚正させられる? いや、誰もいない!
――立てっ、立つんだ石丸喜多夏!)
石丸「苗木クンッ!」
苗木「わぁ!? ど、どうしたの?
戦刃さんも江ノ島さんも一緒なんて、なんか珍しい組み合わせだね」
石丸「君は女の子が好きだよなっ! そうだよな!
そうだと言ってくれたまえ!」
苗木「え!? そ、それはモチロン……」
苗木(戦刃さん……)
戦刃「盾子ちゃんの味……噛めば噛むほど味が深まる……まるでお米のよう」
江ノ島「知りたくもない情報ありがとよ……」
苗木「――うん、女の子が好きだよ」
舞園・霧切(むむむ……)
37 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 08:16:51.71 ID:1r8Ib6At0
舞園(近頃の苗木くんは、よく戦刃さんを見ているような気がしますね……)
霧切(由々しき事態だわ……しかも、この石丸法案が通れば
江ノ島さんを諦めた戦刃さんが、可愛い苗木クンのことを好きになってしまうかもしれない)
舞園・霧切(それだけはさせない!)
石丸「聞いたかね戦刃くん! やはりこの学園では
同性愛などという観念を支持するのは、少数派に過ぎn」
舞園・霧切「同性愛に一票」
石丸「えっ」
舞園・霧切「江ノ島さんと戦刃さんのイチャラブに一票」
石丸「えっ」
戦刃「盾子ちゃんのブラジャーくんかくんか」
江ノ島「返せ馬鹿っ! ってか反対票がはいるたびに
私の服をはぎ取るのやめてよぉ!」
38 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 08:25:08.47 ID:1r8Ib6At0
――数十分後
昼 希望ヶ峰学園 本科校舎内 食堂
石丸「教室内に人がいなくなったから来てみれば、あまり見知った顔がいないな」
花村「いらっしゃいませ アバーンなレディ二名様に、むさくるしい野郎お一人様だねえ?」
花村「ってアレェ!? すでに何か口にしてらっしゃる!?
あのー……ボクのお店に飲食物の持ち込みは――」
戦刃「これはパンツ」
花村「パンツなら仕方ないね! じゃあ注文があったら呼んでよ!」
江ノ島「ウチらの教室のヤツらはあんま見当たんないけどさー
雑魚キャラはいっぱいいるみたいだし、ソイツらから当たろうぜ」
石丸「せ、先輩を雑魚呼ばわりしてはいけないぞ江ノ島くん!」
戦刃「……注文、いい? このブラジャーを美味しく調理して欲しいんだけど……」
花村「まかせて!」
石丸「……」
江ノ島「……やっぱ雑魚じゃないかも」
39 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 08:32:18.80 ID:1r8Ib6At0
ソニア「ただ事ではない花村さんの料理も、田中さんと共に頂くとさらに美味しく感じますわね」
左右田「ソニアさーん……俺の事を忘れてませんかー?」
戦刃「となり、座るね……」
左右田「どーぞどーぞ――ってヒィギャアアアア!?
い! く! さ! ば! む! く! ろ! だぁあああ!」
田中「たかが女一人に騒々しいヤツだ……」
左右田「いやいやいや、この学園一の問題児だぞ!?
一度からみついた相手は補食するまで決して逃がさず
桃色の淡いリップを相手のカラダ全体にまんべんなく這い回し
命の雫を吸いに吸い尽くす、あの戦刃むくろだぞ!?」
戦刃「……ヒドい言いがかり」
江ノ島(だいたい合ってるわね)
石丸(だいたい合ってるな)
40 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 08:39:18.22 ID:1r8Ib6At0
ソニア「ス、スミマセン戦刃さん! ウチの左右田が粗相を働いてしまって――」
左右田「あれ? 俺ってばついに人間からペットに降格ですか……?」
戦刃「平気……兵器だけに」
ソニア「よろしければ、お連れの皆さんも是非ご同席ください
ゴハンは大勢で食べた方が美味しいですから」
石丸「いえっ結構です! お気遣いを無碍(むげ)にするのは、誠に恐縮ですが
今は食事とはまた別の理由でこちらに赴k」
戦刃「この七面鳥オイシイ」
石丸「戦刃くぅうううん!?」
田中「貴様のその髪飾り……一見ただの白クマと黒クマを象っては見えるが
俺様の目は誤魔化せんぞ! 手に触れてきた数多の魔具をはるかに凌駕する
禍々しいオーラ! 面妖の極地だな……こんな辺境にそのようなブツが転がってるとはよ」
江ノ島「なにそれ新手のナンパっすか? ちょー斬新なんですけどー」
石丸「江ノ島くぅううううん!?」
41 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 08:47:34.51 ID:1r8Ib6At0
ソニア「食事はさておき 立ち話はお疲れになりますよ
それに高低差のない目線で話すのも、互いを敬う礼儀の一つですわ」
石丸「う、うむむ……では、失礼しよう」
左右田「さすがソニアさん! ソニアさんのお言葉には
女王様のならではの含蓄(がんちく)が含まれてますね!」
ソニア「左右田和一! おすわり!」
左右田「わん! ってェエエ!? 体が勝手に……」
ソニア「いまから遠投される七面鳥のホネを取ってくるまで
アナタは帰ってきてはなりません!」
戦刃「えい」
――戦刃むくろの超投濠! ホネは一類の星と化した!
左右田「」
42 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 08:54:48.54 ID:1r8Ib6At0
ソニア「さぁ、おゆきなさい!」
左右田「えっ、いやでも――」
ソニア「なお、ホネを拾えた場合の褒美は犬並とします!」
左右田「オレにお任せて下さい! うぉおおおお七面鳥ぅおおおお!!!」
石丸「い、犬並の褒美とは何なのだろうか……」
江ノ島「ワンと吠えるのもままならない回数を四つん這いでグルグルさせられて
頭と呂律が回らないアヘェなお顔で、無理矢理ワンと喘がせられるとか絶望的ィ!」
戦刃「なでなで一択」
田中「聞く者次第で解釈がバラつく褒美など、後に如何様にも後付けられる
これが闇の聖母か……末恐ろしい女よ」
43 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 09:04:03.37 ID:1r8Ib6At0
ソニア「そこで田中さんの出番です! 犬に相応する褒美とやらを是非
私にご教授くださいませんか!」
田中「ほぉ……フハハ、よかろう! 人間ならまだしも
犬の飼育法を聞かれ見て見ぬ振りをしては田中眼蛇夢の名折れよ!」
ソニア「で、では放課後っマンツーマンでじっくり
教えて下さい!」
田中「い、いいだろう! 俺様に教えを乞うたからには
中途半端な終焉は迎えられないと思え!」
ソニア「はい! フフ、楽しみですね」
田中「そ、そうだな……」
戦刃「むむ」
石丸「……一歩、いや二歩 ボクが有利になったようだな戦刃クン!」
44 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 09:10:41.29 ID:1r8Ib6At0
戦刃「(´・ω・`)」
江ノ島「私の服を剥ぎ取る余裕がない程度には落ち込んでるわね」
石丸「ここで一気に畳みかける! 次はあちらの席にお邪魔しようではないか!」
終里「ウメェエやっぱ花村の作るメシは最高だな!」
豚神「そう思うのなら口数を減らしてひたすら咀嚼(そしゃく)しろ!
その分さらに食べれる量が増えるのだからな!」
終里「オメェやっぱ天才だな! よぉし食うぞ!」
戦刃「このメキシコロール美味しい」
豚神「だから喋るnブフゥウ!!!」
終里「ちょっ、なに吹き出してんだよ! 勿体ねえ!」
45 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 09:18:31.43 ID:1r8Ib6At0
豚神「と、ととと十神クンのご学友の人達だよね!? キミ達っ」
江ノ島「そーだけど? あっと、隣すわるから」
豚神「な、何でボクの所なんかに――ま、まさか
ボクを疎んじた十神財閥が差し向けた刺客なのかい!?」
花村「ブラジャーの塩焼きお待ち!」
戦刃「わーい、いただきます……」
豚神「……」
石丸「恥ずかしながら――世界のどこを探しても
任務中にブラジャーを食べる刺客なんていません……」
終里「ブラジャーって食えるんだ……」
江ノ島「食えない食えない」
46 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 09:24:12.25 ID:1r8Ib6At0
豚神「じゃ、じゃあ十神クンは……?」
戦刃「モグモグ……今日は、もう早退した……」
江ノ島「させた、の間違いな まぁ本人不在だし
詐欺師の口調でいんじゃね?」
豚神「い、いやぁでも、流石に十神クンのクラスメートの前で
披露するのは、ちょっと恥ずかしいな……」
終里「で、用件はなんなんだ? こちとら満開全席を片付けるのに忙しいんだけど」
石丸「男性か女性のどちらが好きなのかを、教えて頂きにきました!」
石丸「ぐぅ……改めて言うとこみ上げるものがあるな……」
終里「なんだそんなことかよ、二度は言わねぇから
耳かっぽじってよく聞けよ」
終里「オレはメシが好きだぁあああ!」
石丸「えっ」
戦刃「メスが好きだって」
石丸「えっ」
47 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 09:31:47.21 ID:1r8Ib6At0
石丸「いやいやいや待ちたまえ! ボクには彼女が“メシ”と
言ったのがハッキリ聞こえたぞ!?」
戦刃「聞き間違えは、誰にでもある……」
戦刃「それとも石丸くんは、質問の答えにメシと答えた
という不名誉な偏見を……私達に押し付けて、終里さんを侮辱するつもり、なの……?」
石丸「ぐぅうう!」
石丸(言わんとしてるこては分からなくもないが、ないのだが!)
戦刃「モグモグ」
石丸(ブラジャーで両頬を膨らませた同級生に
論破まがいの事をされると、流石のボクもムカっ腹が立つううう!)
49 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 09:38:25.53 ID:1r8Ib6At0
江ノ島「アンタはどーなワケ?」
豚神「そうだなぁ……今まで人に好きになってもらう努力ばかりしてたから
あまり人を好きになった経験がないんだよね……自分でもどっちなのか」
江ノ島「うっわぁ、どっちつかずの優柔不断ですかセンパァイ
そんなんだから自分をいつまでも確立出来ねーのよ! ザマァないわね!」
豚神「うっ」
江ノ島「いい? アンタにいま必要なのは絶望的なまでにえげつない着想なの!
個人のキャラをアンタが真似るんじゃなくて、アンタのキャラを不特定多数に無理強いさせてしまえば
アンタは時代の先駆者にだってなれるのよ!」
豚神「ギャ、ギャルの勧誘なら間に合ってるよ……」
江ノ島「変な解釈すんな! ――って今のアンタの受け答え
明らかにアンタ自身のモンじゃn」
戦刃「盾子ちゃん可愛いよ盾子ちゃん」
豚神「じゅ、盾子ちゃん可愛いよ盾子ちゃん……」
江ノ島「やっぱり残姉の入れ知恵かよ……」
50 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 09:47:28.58 ID:1r8Ib6At0
花村「性的嗜好なんてアバーンな話題だね! ボクもぜひ一緒n」
江ノ島「両刀使いをひけらかしたいだけの変態はNG」
花村「(´・ω・`)」
江ノ島(雑魚キャラ単体なら行動や言動すべて読み切れるけど
そこに残姉の思考が合わさると、雑魚の思考も途端に読めなくなるわね……
歩くジャミング兵器かこのバカ姉は)
戦刃「そんなに見つめられると照れる……ゴクン」
江ノ島「睨んでんのよ!」
豚神(ブラジャーって飲み込めるんだ……)
江ノ島「フツーは飲み込めねーから」
豚神「!?」
52 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 09:53:36.64 ID:1r8Ib6At0
石丸「二人とも! 何かが脱線しているぞ!
もう用がなければ、おいとましようではないか!」
戦刃「うん……詐欺師の十神くん」
豚神「え? な、なに?」
戦刃「十神くんにバレた後も、なんで十神くんは十神くんになりきってるの……?」
豚神「……あっ」
戦刃「人を欺く……詐欺師の根幹を曲げてまで、やりきりたいことなら……
……私は、それが答えなんじゃないかなと、思う」
豚神「そう、なのかな……」
豚神「いつしかボクは十神クンになりたくて、気付いたら十神クンになったんだけど
そもそもボクが十神クンになりたかったのは十神クンに憧れてたからじゃなくて
最初は十神クンでも十神クンじゃなくてもどちらでも良かったんだよね、十神クン
でも、いつしか十神クン以外の真似じゃ満足できなくなってたんだ……」
豚神「今までは御曹司のステータスを糧に、自分の存在を出来るだけ高めたい
それに対して常に後ろめたい気持ちを抱えていた――でも今は違う
オレが偽物であるという周知の事実がある以上
オレにとってはマイナスのステータスでしかないからな」
豚神「オレはただ、十神白夜が好きなのだ だからオレは十神白夜であり続けたい!」
53 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 10:03:18.30 ID:1r8Ib6At0
――十分後
昼 希望ヶ峰学園 本科校舎一階 廊下
戦刃「ふたたびイーブン」
石丸「まさか、ここまで同性に陶酔した生徒が多いとは……!」
江ノ島「タイムアップが差し迫ってるけどさぁ、引き分けでもマズいんじゃないのぉ?
石丸クン的には、うぷぷ」
石丸「くっ! こうなれば手当たり次第だ!」
三人は残り時間をフルに使って学園を練り歩いた
西園寺「お姉より素晴らしい人が、グズで短小ばかりの男どもにいるわけないじゃーん」
各分野に特化した超高校級の生徒達であっても
二択という狭量な問い掛けには、自然と答えの種類も絞られた
大神「漢(オトコ)が好ましかろう……なに? “それは同性愛じゃないか”だと……?
――我は女だが?」
そして、決着の時を迎える!
54 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 10:09:05.23 ID:1r8Ib6At0
昼 希望ヶ峰学園 本科校舎一階 廊下
戦刃「WIN」
石丸「馬鹿な! 馬鹿なぁ! こんな事があっていいのか!
男同士や女同士などという、道徳に反した交遊がまかり通っていいのかぁああ!」
大和田「兄弟」
石丸「ぐっ、ぐぅう! きょ、兄弟ぃ!
キミはどうなんだ! キミはっ、キミはぁ!」
大和田「兄弟」
大和田「顔貸せや」
大和田「ついでにケツもな」
石丸「うわぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!??????」
数年後――総理大臣になった石丸が
同性愛に優しい法律を打ち立てる快挙を成し遂げるのは
また別のお話。
55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 10:15:53.83 ID:1r8Ib6At0
放課後 希望ヶ峰学園 東地区 通学路
江ノ島「いつにも増して疲れた……」
戦車「帰ったら、マッサージ……してあげる」
江ノ島「マッサージという名の愛撫だろ、アンタのは」
戦車「指圧ならぬ舌圧で」
江ノ島「何時間かける気よ」
戦車「わたしの燃料がつきるまで……?」
江ノ島「戦車のまま言うな 想像しちゃうでしょ」
57 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 10:19:11.36 ID:1r8Ib6At0
戦刃「星……キレイ」
江ノ島「ゲッ、なんで戦車から出てきたのよ」
戦刃「盾子ちゃんの顔が、見たくなったから……」
江ノ島「そーかよ」
戦刃「めずらしい……ね こんなに、星がいっぱい……」
江ノ島「こんなの五秒で飽きるわよ 代わり映えのない景色じゃない」
戦刃「お姉ちゃんは盾子ちゃんといれば、どんな景色も、常に代わって……みえる――あっ……流れ星」
江ノ島「残姉が消え去りますように残姉が二度と帰りませんように残姉が絶望しますように」
戦刃「盾子ちゃんは優しいね……」
江ノ島「優しさなんて一片もない呪いだけを込めたつもりなんだけど!?」
戦刃「えへへ、おなじ願い事を三回復唱しなくちゃ……流れ星は、無効だもん……」
58 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 10:23:33.59 ID:1r8Ib6At0
江ノ島「ていうか、今のは流れ星じゃないわよ」
戦刃「それなら、なおさら……盾子ちゃんは優しいね……」
江ノ島「はいはい、とんだ戯言だね 適当に聞き流すとするよ」
戦刃「えへへ……あっ、盾子ちゃんとずっと、暮らせますように
盾子ちゃんとずっと暮らせます……ように、盾子ちゃんと……ずっと暮らせますように」
江ノ島「二回目の始めで流れきってたわよ」
戦刃「……たぶん、一回分の御利益は……ある」
江ノ島「そーかよ」
戦刃「いまの……流れ星は、ホンモノかな」
江ノ島「……さぁね――ほら、さっさと帰ってゴハンにしよ」
戦刃「……うん!」
江ノ島(今のは――ホンモノみたいね 口に出してなんかやらないけどさ)
59 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 10:24:10.42 ID:1r8Ib6At0
同刻 宇宙 左右田ロケット内コクピット
左右田「宇宙に散らばった残骸から、ホネだけを見つけてサルベージするとか無理じゃね……?」
左右田「ていうか燃え尽きてる気が……いや、諦めんなよ左右田和一!」
左右田「これを乗り越えればソニアさんと、夢にまで見たムフフが待ってんだ!」
左右田「よーし! もう一踏ん張りするか! ――ん?」
左右田「燃料が、切れた!?」
左右田「や、やべえぞ! 推進力がなくなって、星の引力に……!
このままじゃ墜落しちまう!」
左右田「ソ、ソニアさぁああああああああああん!」
おしまい
60 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 10:25:35.45 ID:1r8Ib6At0
前スレも合わせると約18時間にもおよぶ長々とした投下にも関わらず
度重なる支援と保守ありがとうございました!
あとこのSS書いてる途中に思いましたがソバカスってどんな舌触りなんでしょうか!
自分の知識の浅はかさがSSの質に影響するのは
せっかく見てくれるお客さんに申し訳ないです!
だから教えてください!
話は戻りますが鼻の下を舐められると臭いってよく言いますよね
じゃあソバカスの下を舐められるどうなんでしょう?
ソバカスそのものを舐められた更にどうなんでしょう!
最初は臭いだけだったのにソバカスを性感帯に開発されちゃったら
臭いのも気持ちよくなっちゃうのかなぁ……?^^;
体験談があれば是非レスを下さい!
あ、スレはこれで終わりです!
スレタイ詐欺という絶望なんかに負けず、ここまできた超高校級の希望である皆さんは
最後までこのスレに在住できたのか否か! それもまた見所でしたね!
だからソバカs(ry
ではおやすみなさい!
61 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/03/24(日) 10:32:58.49 ID:AnkXHLuP0
おーつおーつ
スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園 (超高校級のスーパー限定BOX2)
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