みほ「風速40メートル」

1: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 21:58:34.66 ID:Kv6ZLMLWo


男「よせ……くん!……わかるが、早ま……」

男2「……ください!どうした……です!こんなこと……!」

メガネの男「……」ニヤッ



…ドサッ



 
 重工業技術の急速な発展とともに、あらゆる戦場に進出した装甲戦闘車輌…戦車

鋼鉄の外皮、唸る発動機、全てを蹂躙する無限軌道…そして雄叫びを上げる主砲。人類は新たな脅威をも生み出すことになった

しかし、怪物としか形容し得ない彼らを手なずけ、一つの道を築き上げた少女たちが居た


 戦車道の誕生である


ガールズ&パンツァー 激闘!マジノ戦ですっ!! 2<ガールズ&パンツァー 激闘!マジノ戦ですっ!!> (コミックフラッパー)

2: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 21:59:45.65 ID:Kv6ZLMLWo


陸上自衛隊 東富士演習場

戦車教導隊 戦車道チーム 第二中隊


第一小隊長「こちら第一小隊、配置完了、Tポイントを確保」

第二中隊長『中隊本部より第二小隊へ、そちらはどうか』

第二小隊長「Lポイントを確保…目標を補足、方位02距離1200、目標を確認。目標発砲!」

中隊長『応戦しろ、あまり深追いはするな。援護を回す』

観測ヘリパイロット『目標、方位03へ向けて毎時40キロで移動中』

中隊長『目標を補足次第再度攻撃を行う。第一小隊は側面より追撃へ加われ、第三小隊は現地点で待機、警戒を厳とせよ』

第三小隊長『目標を視認、方位07、距離800。小隊、撃ち方始め』

同小隊長『命中、撃ち方止め。目標より白旗、走行不能を確認』

中隊長『了解、中を調べる。全車警戒体制のまま待機せよ』


第三隊長車 車内

同小隊長「まったく…だからあんなうさんくさいの嫌だって言ったのよ」

砲手「現代の主力戦車はハイテクの塊、たって車両でしかないのに…これじゃロボットですよ」

操縦手「将来的には実物もあーなるのかねー。やですよそんなの」

中隊長『おしゃべりするならマイクを切りなさーい。そんなんだから普通科の男どもにナメられるのよ!』

小隊長「りょ、了解!…一尉荒れてるねー。まぁそりゃ自分の管轄でこんなこと起きれば無理もないか」

操縦手「ああ、またお見合いダメだったそうですよ」

砲手「あー…今度は海?空?」

中隊長「聞きたい?」カパッ

小隊長「そりゃ、もう!私だって他人事じゃないし…はぇ?」

第二中隊長 蝶野亜美一尉「あらそう…じゃあ後でゆっくり聞かせてあげるわ。…個人的にね」ニコッ

小隊長「」


3: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:00:31.02 ID:Kv6ZLMLWo


バラバラバラバラバラ…


黒森峰女学園 機甲科保有 ドラッツェ


エリカ「あれが連盟の新型艦よ。学園艦ほどの人数を収容するわけじゃないけど、戦車道チームを運営するだけの設備や選手、
関係者が生活する…言ってみれば選手村を丸ごと積んだようなものね」

優花里「と言ってもほとんど未完成のようですけど」
                                                          
エリカ「そりゃあね。あれを建造する予算を捻出するために、国が学園館を統廃合する方針へ乗り出したはいいけど、有望な
線が『どっかのだれかさん』のお陰で白紙になっちゃったんだもの。建造費だけでなく鋼材の足しとしてもアテにしてたらし
いのに」

みほ「あはは…そっか、うちの学校もあれの一部になるところだったんだ…それにしても学園艦ってああやって作ってたんだ
ね。あんな大きい浮きドックなんて初めて見た」

エリカ「今時新しい学園艦なんてそうそう作られるものじゃないもの。って言うかなんで当事者であるあなたたちがそういう
ことを知らないのよ?」

みほ「うちは…そういうの全部会長が握ってるからなぁ…」

エリカ「呆れた。学園を救った戦車道チームの隊長が政治に全く興味ないなんて!ちょっとは野心とかないわけ?あなた、都
合よく使われただけなんじゃないの?」

みほ「はじめはそうだったかもしれないけど…今は違うよ。会長も大切な仲間の一人だから」

エリカ「ふぅん…まぁいいわ。えー『こちら黒森女学園機甲科、副隊長逸見エリカ。着艦許可願います』」

管制官『こちら管制室、着艦を許可します。さすが黒森峰、時間通りね?3番ヘリポートへどうぞ』

エリカ「『了解しました。ありがとうございます』さて、お客さん、席へ戻ってシートベルトを締めてもらえる?」

優花里「あ、はい!」


4: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:01:24.35 ID:Kv6ZLMLWo


浮きドック GREEN DOCK Ⅴ

日本戦車道連盟 支援揚陸艦 あきつまる(建造中)

中央格納庫



研究員「お疲れさま!西住さん。後輩ちゃんが迎えに来てるわよ?」

まほ「どうも。ふふ、エリカのやつ…私ももう引退だっていうのに、律儀なことだ…おや?」

優花里『わぁー!見てください西住殿!あれ!』

みほ『あれって…61式戦車?』

優花里『正確にはその試作車輌の一号車です!日本の鉄道輸送事情に合わせるため車幅を抑え、さらに車高を抑えた設計にな
っています!その分車体が長くなったうえ車体後方にエンジンブロックが盛り上がってしまい、砲塔を後ろに向けると極端に
俯角が制限されるという問題はありましたが…アメリカの90mmM3戦車砲をさらに長砲身化した61式52口径90mmライフル砲の信
頼性は抜群です!』

エリカ『よくもまぁそんなにスラスラ出てくるわね…まぁここはいろんなチームから貸し出された車両が集まってるから、あ
なたたちの迎えが来るまで見てくれば?』

優花里『はい、もちろんです!』

まほ「やぁ、みほ、秋山さん。エリカもご苦労だったな」

みほ「お姉ちゃん、久しぶり」

優花里「お久しぶりです!西住ど…まほ殿!」

エリカ「お疲れ様です隊長。小用で港に立ち寄り、偶然会ったところを同乗したいと頼まれまして…」

まほ「ああ、いいんだ。さすがに抜け目がないな?みほのところはⅣ号を出してるのか」

みほ「あ、うん。公式戦に出る予定はないし…うちで手を加えられそうなのはⅣ号くらいだから。ところでそれって何してる
の?ヘッドギアなんて付けて」


5: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:01:56.26 ID:Kv6ZLMLWo


まほ「これか?なんでも新しい形式の戦車道競技で使われる機材の開発実験らしいんだが…円滑な動作のためにコンピュータ
ープログラムの支援を受けるそうで、その動作パターンを学習させているとか。私にはよくわからんが、基本に忠実な行動を
仕込んで欲しいとやらで手伝っているんだ」

優花里「索敵や照準だけでなく操縦そのものにOSを?なんだか未来的な発想ですね…」

まほ「操縦だけでなく装填は自動だし、照準や射撃も操縦者が行うんだ。要するに一人乗りの戦車と言うわけだな。もちろん
周囲の視界もこれに映るようになっている」コンコン

みほ「…まるでロボットみたい」

まほ「そうだな…外見からはわからないが、中身はほとんど別物と言ってもいい。しかし、これからの戦車道はこういうもの
が主流になるかもしれないぞ?」

エリカ「まさか…冗談ですよね?」

まほ「考えてもみろ、国主導でプロリーグなんてものを立ち上げようとはしているが、そのチームを組むのにいったい何人の
プロ選手が必要になるんだ?ただでさえ莫大な費用のかかる戦車道チームの運営に手を出せる企業なんてどれだけあるか…社
会人チームなら戦車道のほかに仕事をしてもらうこともできるが、競技専門のプロなんてそれこそ自衛官くらいにしか務まら
ないんじゃないか?」

優花里「えーっと、あの、では装填手ではプロになれないと…」

まほ「可能性の話だよ。それに、もしそうなったら私はプロで戦車道をやりたいとは思わないな」

みほ「どうして?」

まほ「私がやるよりもずっと信頼できる乗員に恵まれたからさ。みほや、エリカだってそうだろう?」

エリカ「はい!」


6: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:02:26.55 ID:Kv6ZLMLWo


アナウンス『大洗女子学園の西住みほさん、秋山優花里さん。お迎えの輸送船が到着しております。搬入ベイまでお越しくだ
さい』

優花里「ええっ!もう着いちゃったんですかぁ!?」

みほ「いくらなんでも早すぎじゃ…ナカジマさんたち、車だけじゃ物足りなくなっちゃったのかな?」

まほ「なんだ、もう帰るのか?…たまにはお母様にも連絡しろよ」

みほ「あ、うん…じゃあ。エリ、逸見さんもありがとう」

優花里「ありがとうございました!失礼します!」

エリカ「はいはい、じゃあね元ふ…隊長さん」

まほ「……」クスッ

エリカ「…なんですか」

まほ「いや、お互い素直になればいいのになと思って」

エリカ「っな!どういう意味ですか!」


下層格納庫


みほ「わぁ、すごい。改めて見るとこんなにたくさん戦車道のチームがあるんだね」

優花里「連盟主導での判定システムのバージョンアップでしたか…稼働状況をバックアップしてより繊細な判定が下せるとか
、搭乗員の操作を数値化して問題点の洗い出しや逆にそれをフィードバックさせて自動操縦させたりとか…どうも眉唾ものの
ような気がしてなりません」

みほ「うーん、まぁまずはお試しってことだし、気に入らなかったら外してもらえばいいんじゃない?どのみち今の段階じゃ
公式戦には出られなくなるって条件だったし。自分たちで勝ち取ったとはいえ、廃校を取りやめにしてもらったんだから…少
しは協力しないと」

優花里「まぁ西住殿がそうおっしゃるなら…お、あれはクルセイダーに…パーシング?いえ、サンダース付属のジャンクヤー
ドにあったT26E1ですか…大きな学校は余った戦車を出して実験台にすればいいわけですから、いいですよねえ…」

みほ「まぁね…あ、いたいた。すみません、大洗女子学園の西住ですが、Ⅳ号の引き取りに来ました」

研究員「あ、どうも。わざわざご自分たちで引き取りに来られるとは…お手数をかけてすみません。こちらにサインを」

みほ「いえ、ちょっとどんなところか興味があったものですから…はい、これでいいですか?」

研究員「はい、よろしいですよ。学校の方がお迎えにいらしてますから、そのまま搬入ベイへどうぞ」

みほ「はい、優花里さん操縦お願いね」

優花里「了解しました!」


7: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:02:57.77 ID:Kv6ZLMLWo


搬入ベイ


ホシノ「オーラーイ、オーラーイ!はいストーップ!ラッシングしちゃうから二人とも降りた降りた!」

スズキ「おかえりー。さぁて、どこがどう変わったのか見せてごらーん?」

みほ「あはは…ほどほどにお願いしますね?」

ナカジマ「そういうのは帰ってからやんなー?よーしツチヤ、ぶっ飛ばせ!」

ツチヤ『りょうっかーい!出港しまーす!』

優花里「あの、それもほどほどでお願いします…」

ナカジマ「わかってますって!港で降ろしたら私たちはこいつ返してクルマで帰りますから。隊長たちもお気をつけて!」

みほ「はい、わざわざありがとうございました」

ホシノ「いいって!にしてもまた連盟も妙なこと始めたもんだ。こんな余計なものをごてごてと…無粋だよ」

スズキ「スポーツ科学の一環っていうの?今後世界と戦うには粋なことばかりも言ってられないんでしょ」

ナカジマ「世界ねえ…まっ、一通りいじくりまわしてみますか!」

優花里「ほんと頼もしいやら恐ろしいやら…」


東京港


沙織「あ、みぽりーん!ゆかりーん!」

みほ「ただいま!ごめんね待たせちゃって」

沙織「いいのいいの!東京なんてめったに来られないし楽しかったよー!あーいいなあ都会って…」

華「けっこう街中を戦車が通るんですね。私たちと同じように受け取りに来ているチームも見かけましたよ?」

麻子「秋山さん、代わろう。…なんだこれは、ずいぶん狭くなったな」

優花里「操作性はそこまで変わってはいないと思いますが…なんとなく違和感がありますね」

沙織「あ、そうそう。さっき河嶋さんから電話があってね、西さんから練習試合の申し込みがあったんだって!みぽりん携帯
見た?」

みほ「え、あ…後で連絡しておかなきゃ…」

華「まぁ知波単はお隣ですから、そう慌てなくてもよろしいのではないですか?」

優花里「ああ、そう言えばあきつまるにありましたね。知波単のチハ…恐らく西隊長殿の車両だったかと」

みほ「そう?じゃあ帰ってから連絡すればいいかな。じゃあ麻子さん、駅までよろしく」

麻子「あいよ、ほらみんな乗った乗った。沙織、帰るぞ」

沙織「はぁい、また遊びに来ようね!」


8: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:03:25.47 ID:Kv6ZLMLWo


一週間後

茨城県 かすみがうら市 霞ヶ浦湖畔


絹代「西住隊長!此度の練習試合、急な申し出にもかかわらず快諾していただき、誠にありがとうございます!」

みほ「いえいえ、こちらとしても試合は多く経験しておきたいですから…今日はよろしくお願いします」

絹代「よろしくお願いします!ではまた後程、車上でお会いしましょう!」

みほ(フラッグ車どうしで会いましょうって…そんなこと今言っちゃっていいのかな…?)



杏『西住ちゃーん、今回はどんな作戦で行く?』

みほ「はい、この近辺はゴルフコースがいくつもあり、仮に西さんたちが待ち伏せを行うとすれば格好の地形です。なので、
できるだけ開けた場所に出ないよう全周を警戒しながらゆっくりと進みましょう。アヒルさんは偵察を、カバさん、カメさん
は後方から支援をお願いします」

典子『はい!』

エルヴィン『jawohl!』

杏『おっけー』

みほ「本隊はあんこうを中心とした輪形陣で、先頭にカモさん、右翼にウサギさん、左翼をアリクイさん、レオポンチームは
殿をお願いします」

みどり子『了解よ!』

梓『わかりました!』

ねこにゃー『任せるにゃ!』

ナカジマ『はいよー』

みほ「チハはともかく、長砲身の新砲塔には十分警戒してください。できるだけ背後や側面を突かれないように、では、ホイ
ホイ作戦を開始します!パンツァーフォー!」


9: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:04:13.71 ID:Kv6ZLMLWo


福田『西隊長、大洗の本隊はかすみがうら打球場を順路の林に沿って北上中であります!旗車の周囲をがっちり固めていて、
殿はぽるしぇてぃがぁ、あひる殿や砲戦車は姿が見えませんから、偵察や後方支援に当たっているものと思われます』

絹代「わかった、引き続き偵察を続けてくれ。無理に手を出すなよ」

福田『了解であります!』

絹代「ううむ…流石は西住隊長、こちらが戦力に劣るとみて手堅い戦術で来たな…これではうまく待ち伏せても見つかったと
たんに火力で圧倒される…やはり突撃…いやいや、ここは耐え忍ぶ時だ。玉田、細見、そちらはどうなっている?」

玉田『配置完了しています。西隊長、ご命令さえあればいつでも突撃してご覧に入れます!』

細見『同じく配置完了!ああ…早く敵の横っ面に一発叩き込んでやりたいであります!』

絹代「だから待てと言っているのに…慌てることはない。我々の戦車は小さいから、この地形なら動かなければそうそうバレ
ない!必中の距離まで十分引きつけて、弱点を狙い撃つんだ。一度の攻撃で勝敗を決しようなどとは思うな!1両ずつ確実に
仕留めていけ」

玉田『了解!』

細見『了解であります!』




みほ「仕掛けてくる様子がない…もう発見されているとは思うんだけど。予想される待ち伏せ地点はここと、ここ…それなら
もう攻撃されていてもいい頃なんだけどな」

典子『西住隊長、林の中に妙に草木が生い茂っているところが…!チハです!新旧一両ずつで、フラッグ車は居ません!』

みほ「わかりました。本隊のみなさん、予定のルートを変更します。相手はこちらを見送って包囲を試みていると思われます
ので、林の中へ入ってレオポンを先頭に強襲します。カモさんは後ろへ回ってください」

ナカジマ『はいはい、任せて!』

みどり子『了解、頼むわね!』


10: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:04:59.02 ID:Kv6ZLMLWo


みほ「仕掛けてくる様子がない…もう発見されているとは思うんだけど。予想される待ち伏せ地点はここと、ここ…それなら
もう攻撃されていてもいい頃なんだけどな」

典子『西住隊長、林の中に妙に草木が生い茂っているところが…!チハです!新旧一両ずつで、フラッグ車は居ません!』

みほ「わかりました。本隊のみなさん、予定のルートを変更します。相手はこちらを見送って包囲を試みていると思われます
ので、林の中へ入ってレオポンを先頭に強襲します。カモさんは後ろへ回ってください」

ナカジマ『はいはい、任せて!』

みどり子『了解、頼むわね!』


絹代「どうした、…なぜ来ない?福田、どうなっている?」

福田『大洗本隊、陣形を変えて進路を変更…あぁっ!そっちはマズいであります!』

絹代「なにっ!潜伏場所がバレたのか!?」

名倉『西隊長!大洗の本隊がこちらへ突撃を…!撃破されました!』

池田『こ、このーっ!すみません、敢闘及びませんでしたーっ!』

絹代「ぐぅ…敵は取るぞ!福田、お前は発見されてはいないな?そのまま敵本隊の位置を報告し続けてくれ、相手の偵察や砲
戦車に十分警戒しろ」

福田『了解であります!…お待ちください、敵の砲戦車2両を発見しました!本隊より少し後方を追従しています!』

絹代「でかした!よし、玉田、そちらへ回り込んで撃破しろ、気づかれたら無理はするなよ!福田は離れて待機、向こうの偵
察車が出てくるかもしれない」

玉田『了解!目にもの見せてやります!』

福田『了解であります!あひる殿…いざ尋常に勝負であります!』


11: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:05:26.54 ID:Kv6ZLMLWo


桃「まったく、知波単も余計な知恵をつけおって…どうせやられるならすぐに出てくればいいものを」

柚子「そりゃ向こうだって勝ちたいだろうし…でも結構危ない状況よねこれ…」

杏「まーまー、突撃されるなら西住ちゃんのほうでしょ。引退前だし楽させてもらお」


エルヴィン『どのみち林の中じゃ我々は邪魔になるだけです。隊長たちが獲物を追い立ててくれるのを待ちましょう』

おりょう「しかし桃ちゃん先輩の言う通りぜよ、撃破した2両以外は全く姿を見せんとは…」

左衛門座「釣り野伏か…まぁチハで戦果を挙げるにはそれ以外やりようがないが」

カエサル「突撃は戦車の華でもあるけどな」

エルヴィン「お前の言うそれは馬だろう…ん、今何か…マズい!」


桃「なんだ!どこから撃った!?」

エルヴィン『着弾は後方から、すでに移動していると思われる!恐らく新砲塔です!警戒してください!』

杏「あちゃー、磯部ちゃーん助けてー」

典子「待っててください!いまっ…!?福ちゃん!」ドガァッ

福田「ここを通すわけには参りません!あひる殿、僭越ながらお手合わせ願います!」


杏『西住ちゃーん、あたしらとカバさんやられちった。アヒルさんが新旧一両ずつと95式に追い回されてるわ』

みほ『わかりました、向こうも偵察が優秀ですね…アヒルさん、なんとかこちらへ合流できませんか?』

典子「わかりました!どうにか撒いてみます!」

忍「同郷対決ですね!燃えてきました!」

あけび「あぁん、チハにすら弾かれるぅ…」

妙子「逆に向こうからしたら唯一強気に出られる相手なのかも…」


13: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:05:55.82 ID:Kv6ZLMLWo


絹代「よし、いいぞ!砲戦車2両の射線の先…ここだな!細見、着いてこい!お待ちかねの突撃だ!」

細見『待ってました!西隊長、靖国までお供いたします!』

絹代「い、いや、そこまではいい…お前の命はお前に返すよ、というか預かった覚えはないし…」

細見『えぇ、西隊長のいけず…』



みほ「アヒルさんが見えたらレオポンを除いた全車両で援護射撃を行います。…来ましたね、まずは新砲塔から、撃て!」

玉田「アヒル殿覚悟ー!ってうわわわっ!?」

みほ「よし、つぎっ…!敵襲!レオポンさん、カモさんはそちらを!」


絹代「撃てェッ!!」

ねこにゃー『あれっ?、…またボクたちこんな役…?まぁいいや、みんな頑張って!』

細見『惜しいっ!西隊長、旗車は目前です!このまま乱戦に持ち込みましょう!』

絹代「よし!吶喊!」


みどり子「あっ、この!ちょこまかと!」

ナカジマ「おっと、そうは問屋が卸さないってね?」


細見「あうぅ…さすが重戦車きっついであります…」

福田「先輩殿ー!あうっ」

典子「悪いね福ちゃん!あいたっ!」

知波単生「突撃ー!わぁぁあ!」

梓「はぁっ…!次、敵フラッグ車!あゆみっ!」

あゆみ「ムリィ!あんこうに当たっちゃう!」

桂里奈「行かせるかーっ!あぃっ!?」


14: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:06:36.08 ID:Kv6ZLMLWo


絹代「西住隊長!お命頂戴!」

みほ「麻子さん車体を10時半に!撃てっ!」


ドンッ!


みほ「ふぅ、なんだかすごく疲れた…」

優花里「なるほど、突撃もタイミングを考えればなかなか脅威のある戦法ですね」



絹代「はぁ、一歩及ばずか…」

砲手「申し訳ありません、装填が遅れてしまい…」

絹代「いや、よくやった。負けはしたが、得るものの多い試合にできたな」


審判A『知波単学園フラッグ車、走行不能!よって…』


みほ「!?」

絹代「どうした!なぜまだ動いている!?」

操縦手「わ、わかりません!白旗上がってるのに!?」

絹代「とにかく閉鎖機を開けろ!エンジンを切れ!みんな外に出るんだ!」


ドガッ!ガランガラン…


15: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:07:11.89 ID:Kv6ZLMLWo


絹代「ふぅ、なんだったんだ一体?みんな無事か?」

みほ「西さん!大丈夫ですか!?」

絹代「ああ…申し訳ありません。勝利に水を差すようなことを」

みほ「いえ、ケガがなくてよかったです」

池田「西隊長!ご無事ですか!?」

絹代「ああ、大丈夫だ!…しかし、戦車が白旗が上がってもというか、勝手に動き出すなんて考えられないことだ。どうした
というのだろう?」

玉田「きっと西隊長の突撃精神がチハ車にも通じたのでありましょう!流石ですな!」

細見「なるほど…まだまだ我々は精進が足りないというわけですか!」

福田「本当でありますか!?こ、これは私ももっと努力しなければ…!」

絹代「いや、それはない…と思うんだが。審判、処分はいかようにもお受けします。ただし、精密な調査をお願いしたい」

審判A「処分も何も、故意でないことは見ればわかるから安心して。でも、撃破判定を受けた後に再始動するなんて明らかに異
常ね…調査のほうは引き受けさせてもらうわ」

みほ「……」

杏「西住ちゃん、あたしちょっと連盟本部行ってくるから、他のみんなは撤収しちゃってて」

みほ「あ、はい。…私も行っていいですか?」

杏「…おっけ、一緒に行こう。かぁーしまー、あとヨロシクー」

桃「はい!」

優花里「西住殿…」

みほ「うん、ちょっと行ってくるから。みんなと大洗に帰ってて?」

優花里「…わかりました!」


16: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:07:46.06 ID:Kv6ZLMLWo


日本戦車道連盟 本部


理事長「そうか…知波単でもか…」

杏「でも、と言うと、他にも例が?」

理事長「うん…今のところ被害は出ていないんだが、いくつかそういうケースがあってね。誰も乗っていないのに動き出した
車両もある」

みほ「誰も乗っていないって…エンジンもかけていないのにですか?」

理事長「そうなんだよねえ…事故のあった車両は回収して調べさせてもらっているけど、何が原因なのかはまだわかっていな
いんだ」

杏「では、すぐにでも全ての車両を回収するべきでは?そもそも使用を禁じてすらいないのは何故です?」

理事長「そこはほら、いたずらに不安をあおる知らせを出すのもまずいし、国を挙げて戦車道の周知活動を行っているときに
戦車道、と言うより戦車そのもののイメージを悪くしてしまうようなことが公になるのはどうしても慎重にならざるを得なく
てね…うちとしてはあんなの導入したくなかったんだけど…」

みほ「まぁ、…その辺の事情はなんとなくわかります」

理事長「ごめんね…迷惑かけてばっかりで」

亜美「失礼します!あら、角谷さんにみほさん、まさかあなたたちのところでもなにか問題が?」

みほ「こんにちは…うちではなく知波単の車両でしたが」

杏「そーなんですよー。もしかして自衛隊でもなにかあったんですかー?」

亜美「…悪いけど二人とも席を外してくれる?ちょっと仕事上大事な話があるの」

みほ「あ、はい」

杏「新型の制御システムを搭載した実験車両が暴走、基地外へ逃走する騒ぎがあったとか?虎の子の10式まで動員して仕留め
るも、問題の車両はスクラップで調べようがなく、…さらには無人だったとか」

亜美「…呆れた。どこでそれを?」


17: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:08:15.97 ID:Kv6ZLMLWo


杏「ありゃ、マジですか。いや、話の流れ的にそうかなって」

亜美「…ハメたわね?…はぁ~、わかったわ。その代わり私の一存で話すことだから内密にね?」

理事長「おいおい、いいのかね蝶野くん」

亜美「彼女たちだって当事者ですもの。例のシステムに動作パターンを学習させて自動操縦させる機能があるのは知っている
わね?私たちはその実験中だったのだけど…試しに砲撃を加えてみたら突如逃走、さらには反撃してきたってわけ。まぁ、も
ちろん競技用の車両だったから実害は出てないけど」

みほ「そうは言っても…戦車ですよ?訓練中や試合中だったからよかったようなものの、もし街中を走っていたり輸送中にそ
んなことになったら…」

亜美「ええ、我々としてもすぐさま全車両を回収、それができないなら始動しないような措置をとる、…最悪の場合破壊した
いと考えているわ」

みほ「破壊って…そんな!みんな大事な車輌なのに…」

亜美「そうね。けど、それ以上に大事なのが人の命よ。私たち自衛官としてはそれ以上に守る価値のあるものはないのだから」

杏「まーまー、そういう物騒な話は後にして、要は危険性とその原因を証明できればいいわけでしょ?理事長、そのシステム
…特にソフトウェアの開発責任者は?そいつをぶん捕らえてお話しすればいいんじゃないですか?」

理事長「それがな…彼、辻廉太くんな…」

みほ「それって…」

杏「あのメガネか…どこまでも迷惑なやつだねー」

理事長「戦車から転げ落ちて頭打っちゃってさ。命に別状はないみたいだけどまだ意識が戻らないんだって…無理もないよ。
極度のストレスと過労でボロボロだったから…今頃いい夢でも見てるんじゃないかなぁ」

杏「…ちょっと叩き起こしてきます」

理事長「待って待って!まぁかわいそうな気はするよね…僕も大人げないことしちゃったけど、彼だって自分の仕事一生懸命
やってただけだし…」


19: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:08:46.39 ID:Kv6ZLMLWo


みほ「戦車からって…何をしようとしてたんですか?」

理事長「あぁ、なんでも最強の戦車乗り…この場合はAIになるけど、それを育てるんだってやっきになってたみたいで、熱が
入るあまり足元が怪しくなっちゃったみたい」

みほ「ああ、それでお姉ちゃんが引き継いだ…と」

杏「お役所ってよっぽどヒマなんですね~…あたしもいっちょ狙ってみようかな?」

亜美「オホンッ」

杏「あ、こりゃ失敬」

亜美「とにかく暴走が始まる条件を調べないといけないわね。今のところは砲撃を受けるか…保管場所にも何か原因があるの
かしら」

杏「とりあえず私らは学校に戻ろうか。うちにも問題の車両があるしね」

みほ「そうですね…何もなければいいんですけど…?」

杏「なにこれ、なんかいろんな便利グッズが点々と落ちて行ってるけど」

みほ「…まさか」


20: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:09:14.59 ID:Kv6ZLMLWo


大洗女子学園 戦車ガレージ

Ⅳ号戦車


優花里「に、西住殿…!」バッ

みほ「優花里さん…やっぱり聞いてたんだね」

優花里「この子を破壊なんてさせませんよ…レオポンチームのみんなや、私たちで一生懸命整備して、ちゃんと動いてくれる
んです!暴走なんてしません!」

みほ「うん、でもこのシステムに問題があるのははっきりしているの。まだ暴走する条件を絞り込めてはいないけど、それま
では何らかの処置をとらないと…」

優花里「すでに燃料を抜いて、バッテリーも降ろしました!勝手に始動することなんて絶対にありませんから、どうか…」

杏「あ、盛り上がってるところにごめんね?Ⅳ号はもう普通の戦車と変わらないから安心していいよ?」

みほ「は…?」

杏「戻ってきたその日のうちに自動車部にね。なんかゴテゴテ付いてるように見えるけど中身ないからそれ。あんなうさんく
さいの使いたくないでしょ?」

優花里「なんだぁ…よかったぁ…」

みほ「はぁ…早く言ってくださいよ」

杏「ゴメンゴメン、でもほかの学校の…それだけじゃない、リトルリーグに社会人チーム、さらには個人所有の戦車…それら
は中に何が入っているかわからない怪しげなでシステムで今も稼働中ってことだ…こりゃなんとか手を打たないとね。そこで
…はいこれ」

みほ「なんですかこれ、…「Tank Operating System Ver1.0」?これ、まさか!」

杏「そ、例のシステムの根幹…オペレーティングシステムのマスターコピー」

優花里「どこでそんなものを…」

杏「連盟本部でちょちょっとね…自動車部と猫田ちゃんたちに頼んであるから、あ、くれぐれもオフラインのPCで調べてよ?」

みほ「あは、ははは…」



21: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:09:41.15 ID:Kv6ZLMLWo


視聴覚室


ねこにゃー「ふぅん、これが例の…って言われてもいくらボクたちがネットに詳しいからってこんなのを調べろと言われても…」

ぴよたん「スーパーハカーならともかく、私らなんてパソコン少ね…いや少女みたいなもんっちゃ」

ももがー「でもなんだかわくわくするナリ!」

ナカジマ「私はソフトはよくわかんないしなあ」

スズキ「そりゃ私だってわかんないよ」

ホシノ「同じく。ツチヤ、お前若いんだからちったぁ詳しいんじゃないの?」

ツチヤ「いや、一個しか変わんないでしょ?…まぁいいや、とりあえず開いてみないと始まらないでしょ」



attach cd 01 / (論理回路に接続せよ)

enter author password (パスワードを入力せよ)
pass:


ツチヤ「なにこれ」

ももがー「間違えるとボカンといくやつナリか?」

ホシノ「マジで!?」

ぴよたん「いや、映画の見すぎっちゃ…隊長は何か聞いてる?」

みほ「いえ、何も…わたしもこういう機械は苦手で…」

ナカジマ「うーん、こういうのに詳しい知り合いいたかなぁ…?」

ねこにゃー「…R.TSUJIっと」タン


Go to, let us go down, and there confound (いざ我ら 降り かしこにて彼らの言葉を乱し)

their language, that they may not understand (互いに言葉を通ずることを)

one another's speech. (得ざらしめん)


22: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:10:08.19 ID:Kv6ZLMLWo


優花里「?」

ねこにゃー「私たちが降りて、彼らの言葉を混乱させて他の人の話を理解できなくなった?…バベルの塔か…あれ?」


ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ

ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ

ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ

ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ

ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ

ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ ガルパンはいいぞ


ツチヤ「なにこの怪文書!?」

ぴよたん「わぁ、怪電波受信しまくりんぐ~」

ナカジマ「いいから電源落とせっ!」

ねこにゃー「あわわわわわ…セイッ!」パキャ

スズキ「わぁ、物理的に行ったね」

ももがー「えーっとディスクは…ああよかった、無事みたいナリ」

みほ「これではっきりしました、マスターコピーにこんなものが入っているんです。戦車の暴走はバグなんかじゃありません。
意図的にプログラムされたものです!」

ねこにゃー「うん、そして連盟もこのシステムのプロテクトを破れていない…どこかに解析に回したほうがいいと思う」

みほ「私たちは私たちにできることをしましょう。優花里さん、事故の起こった車両のリストを検証してみましょう。なんと
か暴走の条件がわかれば…」

優花里「はい!」


23: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:10:35.65 ID:Kv6ZLMLWo


都内 某ビジネスホテル


フロント係「困ってるんですよね。何の連絡もなしに居なくなってしまわれて…荷物とかどうしたものかと」

アッサム「彼、事故で入院してらっしゃるの。文科省の学園艦局に知らせれば処置をしてもらえると思いますわ。もちろん延
滞金の請求もね」

フロント係「ええっ!?そうなんですか…それはお気の毒に。清掃はしなくていいとおっしゃられていたのでまだ手を付けて
いないんですけど、どうぞ」

ローズヒップ「うっ、非常に男臭くてございますわ…」

アッサム「どうも。帰るときにお知らせしますわ…さて、彼がここで何をしていたのか…削減の神様と呼ばれた男が、たった
ひとりで」

ローズヒップ「わかりませんわね。官僚、それも管理職となれば高給取りですし、出張なら手当が出るでしょう?どうして好
き好んでこんな安宿に?」

アッサム「さてね、よほどの仕事人間だったのか、それとも本省には言えない後ろ暗い案件だったか…とりあえず使えそうな
ものは片っ端からコピーしちゃいましょう。あなたは写真を撮ってちょうだい」

ローズヒップ「かしこまりでございますわ!アッサム様、Say whiskey!」

アッサム「はいはい、お約束はそこまでにして現場を撮ってちょうだい」

ローズヒップ「はぁ~い。それにしても…私たちこんなことしていてよろしいんですの?」

アッサム「ダージリンなら当分なにも言わないわよ。そういう仕組みになっているの」

ローズヒップ「それがわからないと申しているのですわ!ダージリン様が他校の生徒会長の依頼で動くなんて…あの角谷って
方は何者なんですの?」

アッサム「カミソリ杏…と呼ばれていたかは知らないけど、かなりの切れ者であることは確かね」

ローズヒップ「その切れ者がなぜあんな弱しょ…いえ、庶民的な学校の生徒会長で収まっているのでしょう?」

アッサム「さぁ…趣味なのではなくて?ほら、もうここに用は無いわ、行くわよローズヒップ」

ローズビップ「ああっ、お待ちになって下さいましでございますわ~!」

アッサム「やれやれ…あら、ダージリンから?ふぅん、例のシステムの?…なかなか面白そうじゃない」



24: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:11:02.65 ID:Kv6ZLMLWo


大洗女子学園 戦車ガレージ



みほ「う~ん、件数が少ないうえ状況が漠然としすぎていて…有力なのは被弾の衝撃…になるのかな?けどそれなら停車して
いて、しかも無人の状態で動き出した件に説明が付かない…この戦車は…東京の臨海地区…こっちは新宿のビル街…」

優花里「しかし西住殿、都会なら戦車を持っている組織や個人も多いわけですから、発生する確率が高くなるのは自然なこと
なのでは?」

みほ「私もそう思ったけど…こっちを見て?バージョンアップを受けた戦車の車庫登録の分布状況」

優花里「これは…事故の起こった場所はごく限られたエリアに集中しているわけですね。その場所にも暴走を促す何かがある
…と」

みほ「うーん、これだけじゃなんとも言えないかな…」

沙織「みぽりん、ゆかりん、なんだか難しそうな話してるけど、少し休憩にしたら?」

華「お茶を入れましたよ、根を詰めるのも結構ですが、ほどほどにしてくださいね?」

麻子「昼寝もいいぞ。…ん、なんだまた入ってきたのか、しょうがないやつめ」

みほ「猫?あは、ずいぶん麻子さんに懐いてるみたいだね」

優花里「猫って不思議ですよねー、いつの間にか入ってきたり、何もないところを見つめていたりするのは何故なんでしょう?」

麻子「どうだかな。人間には聞こえない音を聞くこともできるというし、家鳴りでもするんじゃないか?隙間風とか」

みほ「…音?風の音…砲弾の飛翔音…人間には聞こえない音域…?」

沙織「みぽりんどうしたの?」

みほ「ビル鳴りのする吹き抜け構造の超高層建築、高架橋のワイヤーケーブル…これだ!」

華「あっ、みほさん?」

みほ「会長のところに行ってくる!」


25: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:11:37.52 ID:Kv6ZLMLWo


生徒会室


杏「なるほどね…そりゃうまい手だ。たぶん市街地のほうは副作用みたいなものなんだろうけど…連盟に掛け合って車輌を移
動させるよう頼んでみるよ。他に危なそうな場所がないか引き続き調べてもらえないかな?」

みほ「はい、あの、OSの解析のほうはどうなってます?」

杏「うーん、なにしろ下手に手を出せば汚染が広がるっていう厄介なものだからね…あまりはかどってないようだけど、この
分ならこの計画は中止だろうから、大丈夫じゃないかな?」

みほ「そうですか…よかったぁ」

優花里「西住殿!大変です!」

みほ「?」


視聴覚室


ねこにゃー「西住さんの話をもとに危なそうな地域をピックアップしてみたんだよ。高層ビル街、ワイヤーの吊り橋…それか
ら船舶や人工島…そうするうちに問題の低周波をかなり広い範囲で発生させてしまう物件を見つけちゃったんだ…周囲に遮蔽
物がなくて、空洞が多い、多層構造物…」

みほ「これって…建造中のあきつまる!?」

ぴよたん「そうっちゃ…これがその範囲を予想したもの。ほかの物件と共鳴を起こし、かなり広い範囲に広がるという結果が
出たの」

みほ「関東一円に…これ大洗もわからないね…」

ももがー「でも、その時の瞬間風速がこれナリ!こんなのそうそう吹くわけじゃないから、そこまで深刻なことにはならない
と思うナリよ」

優花里「風速40メートルぅ?なーんだ、こんな風台風でも上陸しなきゃ吹くわけ…驚かせないでくださいよぉ!」

ねこにゃー「だって秋山さん、それを言う間もなく走り出していっちゃったから」

優花里「あはは…お恥ずかしい」

みほ「あっ…えっと、テレビ!テレビ見られる!?天気予報っ!」

優花里「西住殿?…えーと、はい」

キャスター『大型台風19号は、紀伊半島の沖を毎時25キロメートルのスピードで北北東へ向かっており、明後日未明には東京
湾へ上陸するもようです。気圧は950hPa、中心から半径20km以内は風速40メートル以上の暴風圏に入りますので、十分……


26: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:12:05.08 ID:Kv6ZLMLWo


日本戦車道連盟 本部


理事長「そうは言ってもねえ角谷くん、それは仮定にしか過ぎないわけで…そもそも風による低周波で戦車が暴走すると決ま
ったわけでも…」

杏「ですが、この結果を見てください。これだけ広範囲の戦車が全て暴走なんてことになればどうなるか…それに、あきつま
るにも多くの戦車が処置をされないまま残されているんでしょう?」

理事長「でもそれって大洗の生徒さんたちで出した解析でしょ?悪いけどお上を納得させられるようなものではないんだよ…」

みほ「気象庁の予報によれば、台風19号は明後日の未明に首都圏を直撃します。プログラムの解析を待っている時間はありま
せん…仮定にしか過ぎないとおっしゃられますが、今のところそれを否定する根拠が何一つ存在しないのも事実です」

杏「もしこのシミュレートの結果が現実のものとなった場合…その危機を未然に防げなかった責任を誰が、どのように取って
くれるんでしょうねぇ?」

亜美「はぁ、…ほんとあなたたちには呆れてものが言えないわね…末恐ろしい高校生だわ。しかし、私は彼女たちの見解に賛
同します。台風上陸となればただでさえ被害に備えなければならないときに、そんな事態になればどれほど国民の生命と財産
が脅かされるか」

理事長「蝶野くんまで…そういうのは警察や消防に…」

杏「理事長、競技用とは言え戦車ですよ?台風の進路を変えるか、超高層をなぎ倒すか、首都圏にひしめく戦車を無力化する
か、…それとも。四者択一、決断をお願いします」

理事長「…はぁ、本日未明より台風の通過を確認するまでの期間、都内における戦車道用車輌の使用を全面的に禁止する勧告
を出す。警察や消防、自衛隊に隣接する各県へも協力を求める。…これでいいかね?」

みほ「いえ、あの…停止中の車両も勝手に動き出す恐れが…音で暴走を始めるとなれば屋内にしまってもどうなるかわかりま
せんし…」

杏「あのー理事長、蝶野さんも…台風がしでかしたことであれば、それがどういうことであれ責任がどうこうという問題には
ならないと思いません?…なんせ台風のすることですから」

理事長「…いや、それは…ああ、そうね、台風のすることだもんねぇ…」

亜美「あっはは!やっぱあなたって末恐ろしいわね!ベリーナイスよ!」

杏「じゃあ私たちはこれで、学校に戻って台風の上陸に備えます」


27: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:12:32.22 ID:Kv6ZLMLWo


みほ「つまり…そういうことでいいんですよね?」

杏「うん、やっちゃってから例のシステムの危険性を立証できればそれでいいし、できなければ台風の被害と知らんふりを決
め込む、ばれたときは…まぁ私はもう卒業だしね」

みほ「でも、それだと会長の将来が…」

杏「まぁなんとかなるって!…それより蝶野さん、ちょぉっと欲しいものがあるんですけど~」

亜美「うえ、やっぱりそう来たわね…仕方ない、配備車輌以外ならなんとかするわよ?」

みほ「あの、自衛隊の車両についてなんですけど、戦術データリンクを用いた車両は汚染されている危険性があると思われる
ので…」

亜美「心配しないで、そっちも手配済みよ。今頃隊員総出でロートルを引っぱり出して来てるわ!教育課程以来かしらね、あ
れに乗るの」

杏「西住ちゃんこそ本当にいいわけ?ダメだったらマジに犯罪者だよ?」

みほ「どうせ後悔するならやっちゃったほうがいいですし…戦車に通れない道はありませんから」

亜美「あなたもたいがい末恐ろしいわね…お互いに健闘を祈りましょ!」

杏「蝶野さんも!じゃあ、私はいろいろ手配することがあるから、西住ちゃんは学校のほう頼んだよ!」

みほ「はい!」


28: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:13:00.07 ID:Kv6ZLMLWo


大洗女子学園 戦車ガレージ



優花里「なにが始まるんです?」

みほ「あきつまるを、沈めるの!」

沙織「ええっ!?」

華「あら、まぁ…」

麻子「毎度のことながら無茶な…で、どうやってだ。私たちの戦車じゃあんなのどうしようもないぞ」

みほ「本当に沈没させるわけじゃなくて、建造している浮きドックを沈下させるんです。それをこれからみんなに説明します。
…行きたくない人は、無理に付き合うことはありません」

梓「隊長、それはないですよ、ここまで来たらとことん着いていきます!」

典子「私たちもです!根性試しにもってこいな作戦ですね!」

カエサル「そんな面白そうなこと、黙って見送るわけにはいかないな」

ナカジマ「同じく!引退前にここらで一花咲かせてみますかね」

ねこにゃー「あんな結果を見て忘れることはできないよ…ボクたちも行くよ!」

みどり子「はぁ…私の清廉潔白な人生もここまでってわけね…けど、ここで行かないのはもっと後ろ暗いものを残すわ!」

桃「お前たち…バカだバカだとは思っていたが…はぁ、仕方ない奴らだ。私がついてやらねばな」

柚子「桃ちゃんに言われたくないと思う…」

桃「何をぉ!」

みほ「みなさん…では、作戦を説明します!把握できたら準備を急いでください!」


29: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:13:29.97 ID:Kv6ZLMLWo


ナカジマ「各車の防水処理終わったかー!?一応シュノーケルも着けとけ!」

みどり子「人数分の救命胴衣積んだわね!?浮環と発煙信号も必ず積み込むのよ!」

桃「砲弾はしっかりチェックしとけよ!濡れないように処置をしておけ!高速徹甲弾が到着したから受け取りにこい!」

華「うふふ…来ます…嵐が来ますわぁ~!」

みほ「通常の運用法通り、ドック自体のバラストに注水して沈めるのが確実でしょう。必要な手順は?」

船舶科生徒「まず機関室に侵入して電源を確保しなければなりませんが、その後はコントロールルームから操作を行えるはず
です。バラストポンプや海水ラインは長い期間使われていない可能性が高いので…水を貯めるのは時間がかかる恐れがあります」

みほ「わかりました、注水を開始するまではレオポンチームを船舶科のみなさんに同行させますので、なんとか協力して電源
を確保してください。…負担をかけてしまってすみませんが…」

生徒「いえいえ、世界最大の浮きドックを好き放題にできるなんて!この学校がなくならなくて本当によかったぁ~!」

みほ「(あっ、軽い人たち…)大型台風の接近と言うこともあって、人は残っていないはずですが、警報装置が作動した場合
でもしばらくは誰も近づけません。落ち着いて作業に当たって下さい。ドック内に海水が入ってもあきつまる自体の水密は保
たれているんですね?」

生徒2「そのはずです、ご存知の通り学園艦はブロック構造ですから…建造中の箇所は知りませんが、使用されている中枢ブ
ロックは厳重に保たれていると思われます。この段階では十分な浮力を得られませんから、浮き上がることはないはずです。
写真を見る限りドックのウインチで固縛もされていますし、建機などの通路も架設されてます」

杏『あ、もしもしー、西住ちゃん?あきつまるに乗り込む手筈はあらかた整ったから!けど場合によっちゃあの中の全車両を
相手にしないといけないかもしれないから、秘密兵器…そう、そのまさかを呼んだの!もう来る頃だから迎えに行ってあげて?』



大洗駅



駅員「お客さんわざわざこんな台風の日に…何しに大洗へ?観光ですか?」

愛里寿「…戦うために」(Combat)


30: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:14:05.74 ID:Kv6ZLMLWo


大洗女子学園 貨物搬入ドック

サンダース大付属高校 戦車道チーム保有

LST-1級戦車揚陸艦


杏『やっほーお待たせー!さぁどんどん積み込んじゃってー!』

アリサ『ちょっと、ロードマスターは私よ!?勝手なことしないで!…ああ、ほらそっちのM3から!』

ケイ「ハーイ!ミホ!元気してた?私も付き合うから思いっきりやっちゃって!陸のほうもばっちり手配してあるから!」

みほ「ケイさん、ありがとうございます!…あれ、お姉ちゃん!?なんで?」

まほ「なに、なんだか面白そうなことをしていると思ってな?例の合同演習とやらはエリカに頼んできた。流石に戦車までは
持ってこられなかったが…」

アンチョビ「私も居るぞ?まぁうちは戦車じゃ役に立てなそうだからな。私が直々に協力してやるというわけさ、感謝しろよ?」

杏「よーチョビ子ー。あんたも頭悪いねえ」

アンチョビ「チョビ子って呼ぶな!ア・ン・チョ・ビ!」

カチューシャ「頭悪いっていったらあんたたちの作戦も相当頭悪いわよ!どこの誰が…」

みほ「あ、私です…すみません、他に思いつかなくて」

まほ「……」ジロ

カチューシャ「うっ、ま、まぁホントにやろうっていう度胸は認めてやろうじゃない!」

ねこにゃー「あっ、カっちゃん!来てくれたんだね!こっちこっち!」

カチューシャ「しょうがないわね!私が指揮してあげるから、あんたたちはそのバカ力を思う存分発揮しなさい!」

桃「安斎、こっちを手伝ってくれ」

アンチョビ「だからアンチョビだって言ってるだろ!…もっと大きい戦車がよかったなぁ…」

ケイ「私はそうねえ、ハーイラビット!お邪魔するわよ?」

梓「ケ、ケイ隊長!?えーと、ではこちらへどうぞ」

ケイ「なに言ってるの!コマンダーはあなたよ?好きに使ってちょうだい!」

ナカジマ「ええと、じゃあお姉さんはウチでいいですか?」

まほ「ああ、私は君らほどこの車両を把握できていない。空いているところがあればそこをやろう」

ダージリン「あら?のんびりしていたら乗るところがなくなってしまいましたわ…では私はここでみなさんの無事をお祈りい
たしますわ」

桃「おいっ!何しにきたんだお前は!?」

杏「いや、いいんだ。…さんきゅ」

ダージリン「どういたしまして」

柚子「会長、私たちと船舶科以外の生徒、住民の避難は完了しています。本艦は予定通り鹿島灘沖で錨泊、台風避難となります…
表向きはですが」

杏「よし、これで準備は整ったな…んじゃ行こっか?」

全員「はい!」

アリサ『みんな乗った乗った!出すわよ!』


31: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:14:34.61 ID:Kv6ZLMLWo


東京港


少女「あ、せんしゃー!」

母親「あらあら、ホント、大変ねえ戦車道って。ほら、早くいかないと電車止まっちゃうわよ」

少女「おねえちゃーん、ばいばーい!がんばってねー!」

エリカ「…」ニコッ

黒森峰生『副隊長、各小隊の配置、完了しました。…隊長たち、大丈夫でしょうか…』

エリカ「了解、私たちは私たちのするべきことをするだけよ。余計な心配しないで今のうちに休んでおきなさい」

黒森峰生『…そうですね。了解!』

小梅『今からでも追っかければいいじゃないですかー。ドラッツェ積んできてるでしょ?』

エリカ「私を殺す気?…いいの、あれは後で使うんだから。あんたも乗員を休ませなさい」

小梅『了解しました!…それにしてもこんなにいろんな学校が集まるなんて。サンダースに聖グロ、プラウダ…あの時みたい』

エリカ「どういうわけだかあの隊長さんのやることには信奉者が集まるのよ」

小梅『わたしたちもその一派ってわけですねー』

エリカ「…うるさい。交信終わり!」


港湾局員「あの子たちこんな日に練習なんて…戦車道って大変なんだなあ」

港湾局員「傘もささずに…戦車女子っておっかないですね…」


33: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:15:09.13 ID:Kv6ZLMLWo


浮きドック GREEN DOCK Ⅴ

搬入スロープ


アリサ『アムタンクは先行して上陸!本艦は接岸してもこの水深じゃ投錨はできないから、係留するわ!船舶科のみんな、頼
むわね!』

大洗船舶科生「了解!レッドちょうだーい!いいよー!スラーイ!どんどんスラーイ!」

船舶科生「ヒービー!ヒービーング!艦長、接岸作業終了です!」

アリサ『了解、バウドア開け、上陸開始!』

みほ「ありがとうございました!では、ブクブク作戦を開始します!パンツァーフォー!」

ナカジマ「機関室機関室…あったあった、開けられそう?」

船舶科生「ダメです!水密扉が油圧式で…電源がないと!」

ナカジマ「じゃあ吹き飛ばす!ってわけにもいかないか、スズキ、レオポンから電源を回す!ブースターを!」

スズキ「あいよ!そうだ、接点を濡らすなよ…よし、ツチヤ!」

ツチヤ「ここが腕の見せ所ぉ!」ブロォォン

船舶科生(むちゃくちゃやるなあこの人たち…)シューッガラガラガラ…

ナカジマ『隊長ー、電源確保できましたー!あきつまるのほうに向かって下さい、エレベータを使えるようになるはずです』

みほ「了解しました、ではバラスト注入が始まり次第レオポンチームもドックのエレベータで上部デッキへ!」

船舶科生『バラスト注入の準備が完了しました。水没区画に居る人は直ちに退避してください』

ケイ『アリサ、もう大丈夫よ!あなたたちは先に戻ってて!』

アリサ『イエスマム!ご無事で!』ゴゴゴ…

船舶科生「バラスト注水開始!圧送量とポンプ圧力に注意!」

船舶科生「了解!うわぁ、圧力ゲージの桁が違いますよ…圧送量低下、吸入圧がどんどん下がってます!」

船舶科生「予備に切り替えろ!台風の漂流物かね、うわっ、こりゃひどいな…シーチェスト内もどうなってるか…とにかく使
えるものはなんでも使え!電源だけは絶対に確保しろ!」

船舶科生「はい!」


34: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:15:42.95 ID:Kv6ZLMLWo


あきつまる艦内


みほ「水密よし、では、エレベータを使って上部デッキへ向かいます。保管されている車両に注意してください。できるだけ
交戦は避けるように…?ロボット?」

警報システム『警告します、あなたは不法に本艦に侵入しています。直ちに退去してください、指示に従わない場合、実力を
行使した排除を行います。警告します…』ビーッビーッ

愛里寿『たかが対人用だ…蹴散らせ』ガァン

みほ「あ、愛里寿ちゃん!?…みなさんもセンチュリオンに続いてください!ロボットであふれ返る前にエレベータを確保し
ます!」

ケイ『ワオ!あの隊長さんもなかなかアグレッシブね!ガンガン行きましょう!』

ガードロボ『警告します…けいこっ…タイキョッ…』ドガァ


中央エレベータ


みほ「交戦は避けてって…」

愛里寿『だから避けたわ、可能な限り』

まほ『ははっ、こいつは一本取られたな。しかし、みんなできるだけ弾は大事にしてくれ。…何が出てくるかわからんからな』

アンチョビ『見たか?あのすさまじい数の戦車…はぁ、うちもあれくらいあったらなぁ~』

みほ「はい、こちらあんこう…バラストポンプが!?ケガ人は?…わかりました、作戦を変更します。航海科のみなさんは電
源を確保できるだけの人員を残して、係留してあるタグへ!」

みほ『戦車道チームのみなさん、ブクブク作戦は予定のバラスト量を確保できなかったため放棄します。続いてドンブラコ作
戦を開始します!このまま上部デッキへ出て、タグボートの支援及び錨鎖の切り離し作業に向かってください』

カチューシャ「次から次へとよくそんなムチャを…まぁいいわ、こうなったらとことん付き合ってあげるわよ!」

みほ『ボートの離脱がしやすいよう、曳航索はドックのものを使用します。アリクイさんチームはそちらをお願いします。他
のみなさんは錨鎖を、急に大質量を失うと危険ですので、順番に行います。ウィンドラスを破壊しても残っている錨鎖が出て
いくだけなので、必ず錨鎖の切断を確認してください!』



35: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:16:13.10 ID:Kv6ZLMLWo


ねこにゃー「任せるにゃ!…よし、あれだね。ねこにゃっ!!」ブン ブン ブン ヒュパッ

ぴよたん「ぴよたんっ!」

ももがー「ももんがっ!!」

タグボート班 船舶科生 「あ、きたきた…ひえっ!」ドゴッ

ねこにゃー『西住さん、タグの曳航準備オッケーだよ!』

みほ『わかりました、では…撃てっ!』ゴガッ ゴ ゴ…ガラガラガラ

愛里寿「うっ、揺れ…ええと、干し芋は…」ペタリ

センチュリオン砲手(隊長、あれなんの儀式なんだろう…?)

タグ班員「前進強そーく」

タグ班員「前進強速ヨーソロー!」ゴゥンゴゥンゴゥン


華「動き出してはいますが…重そうですね」

沙織「がんばってぇ~!」

麻子「これだけデカいんだ、転覆することはないとは思うが…影響の出ない距離を稼げるのか?」

みほ「……」

梓『西住隊長大変です!下を見てください!』

優花里「すでに暴走している戦車が…!でもどうして、外の風速は40mを越えていないのに!?」

まほ『こちらが移動しているので、相対風速が上がったんだろう。どうする、みほ?このままではあきつまる自体がドックの
中で転倒して、大きくバランスを崩す恐れがある。バラストがある程度入っているからしばらくは持つとは思うが、このペー
スじゃ到底間に合わないぞ』

みほ「わかってる、とにかくこのまま放置はできません。下へ降りてエレベータ上で防衛を行います。レオポンチームも本隊
とご合流してください。アヒルさんとアリクイさんはここで周囲の警戒をお願いします」

ナカジマ『わかりましたー。うわっ、ウィンチのワイヤーがすごい張ってる…こりゃとっとと大人しくさせないと…』


36: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:16:49.86 ID:Kv6ZLMLWo


中央格納庫


みほ「あ、ちょっと…ここで下の様子が見られますね。ドックのコントールとも連絡が取れるはずです…そちらの様子は?」

船舶科生『うぇ…はい、特に異常ないです…全員グロッキーな意外は…戦車たちもあつきまるから出ることはできないようで
すし、まぁ弾がありませんからね。揺れてはいますが傾斜は許容範囲内に収まっています。…今のところ…』

みほ「わかりました、引き続き監視をお願いします。みなさん、ここより下はかなり混乱しています。撃ち返してくることは
ないはずですが、十分に警戒して足を止めていきましょう…アンチョビさん?何を?」

アンチョビ『ふっふっふ…これ、使えると思わないか?みんな手伝ってくれ、戦車で押してエレベータに積み込むんだ!』

みほ「コンテナ?ああ…さすがアンチョビさん、臨機応変ですね…麻子さんもお願いします」

麻子『わかった』

桃『さすがはノリと勢いだけはある学校の隊長だな安斎』

アンチョビ『だから!ってそんな暇ないぞ!どんどん…はっ?』

みどり子『ちょっと、エレベータが下がっていくわよ?誰よ勝手なことしたの!』

梓『うちじゃないですよ!?』

エルヴィン『同じく、…む、上がってくるぞ?荷重がかかって誤作動でも起こしたか?』

優花里『っ!西住殿、あれは…!!』

ケイ『あら?うちのT26…ジーザス!何てことしてくれたの!連盟にもタチの悪いタンクギークが居るわね!?』

みほ「あれって…スーパーパーシング!?」

優花里『そうです!長砲身に改装したT26E4、現地改修により増加装甲を施した一両がそう呼ばれて…撃ってきましたよ!?』

ナカジマ『うわっ、いきなりうち狙い?この子タイガーフォビアなんじゃないの!?』

愛里寿『間に合わせの急造品などセンチュリオンの敵ではない…増加装甲ごと撃ちぬいてやれ』

ケイ『へーえ?間に合わなかった戦車に乗ってる人は言うことが違うじゃない?』

まほ『くだらない言い争いをしている場合か、みほは隠れていろ!我々の戦力では正面からでは分が悪い。防盾の上の駐退機
を狙え!…あの装甲、うちのパンターじゃないだろうな…』


37: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:17:16.55 ID:Kv6ZLMLWo


華『駐退機?…いい的ですね。撃ちますっ!』

愛里寿『よし、これで射撃不能に…構わず撃ってくる!みほさん!…くっ、…白旗か…』

梓『砲塔があらぬ方向に…!チャンスよ桂里奈ちゃん!』

桂里奈『あいっ!』

ケイ『おっ、お得意のアレね?…返上したんじゃなかったの?』

優季『ちょっと背伸びしたいお年頃なので~中戦車ならいいかな~?って』

あや『ハリボテの隙間を…ありゃっ、37mmじゃダメかぁ…』

あゆみ『こっちも主砲使えないんだけど…意味ないじゃんこれ!』

みどり子『ゴモヨ、こっちも加勢して!このまま押し返してやるわ!』

モヨ子『うんっ!うう、こっちのほうが重戦車なのに小さい…』

パゾ美『というかこれって重戦車なの?中戦車なの?』

愛里寿『相変わらず無茶をする人たち…側面ならあなたたちの車両でも貫通できる』

エルヴィン『それを早く言ってくれ…フォイヤ!…よし、走行不能だな。念のためもう一射!…これで再始動しても動くこと
はできないはずだ』

みほ「愛里寿ちゃん…すみません、油断していました」

愛里寿「いや、それは私もだ…撃ってくるだけならともかく、暴走した車両が自分でエレベータを操作するなんて誰も予想で
きない。ここに残っているのは危険だから、私たちは船舶科の人たちと合流する」

みほ「わかりました、気を付けて!」

杏『どうする?これじゃあ下に行くのそうとうヤバくない?』

みほ「それでも…少なくともエレベータを使って上がってくることは阻止しなければなりません。アンチョビさんの作戦でい
きましょう」


38: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:17:44.61 ID:Kv6ZLMLWo


大洗女子学園



ダージリン「…さて、そろそろ頃合いかしらね。Stand by for heaving up, heave up starboard cable.」

船舶科生「アッペンダウンアンカー!」

船舶科生「アッペンダウンアンカー了解、……会長代理、揚錨作業終了しました」

ダージリン「では参りましょうか、騎兵隊の勇者たちのように。ご存知?救助と言うものは遅れてやってくるくらいが格好い
いのよ?」

船舶科生「は、はぁ…」

ダージリン「Port engine dead slow ahead, starboard easy.」

船舶科生「ポートゴーヘイデッスロサー!」

船舶科生「スタボーイージーサー!」

ダージリン「Steady as she goes, both engines slow ahead. ...Port, steer...」


39: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:18:12.34 ID:Kv6ZLMLWo


あきつまる 下層格納庫



みほ「…ひどい有様ですね。エレベータ抗にも戦車がたくさん落下していて…これなら上がってくることはないでしょうが、念
のためかさ増ししておきましょう。コンテナを投下してください!」

アンチョビ『ほら行け!あぁ…我ながらもったいない作戦だなぁ…』

まほ『エレベータの強制停止を確認。…建造中のブロックへの隔壁に戦車たちが群がっているな。あれを破られるのはまずい、
みほ、撃破しておこう』

みほ「はい、砲撃を始めてください!」

桃『会長、お願いします』

柚子『そのほうがいいよね…』

杏『はいよっと、ちょっとドカンとしますねー』

エルヴィン『まるで七面鳥撃ちだな…』

ケイ『あのクルセイダー、やけに元気がいいわね…ミホ、残弾が心もとなくなってきたわ。このへんにして戻りましょ?』

みほ「はい…ごめんね」


40: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:18:40.52 ID:Kv6ZLMLWo


中央格納庫



みほ「コントロールルーム応答してください。大学チームのみなさんはそちらへ合流できましたか?」

船舶科生「それが…小さい隊長さんが使える車両を探しに行くと言って…」

みほ「ええっ!?…まさか!」

優花里「西住殿!あれ!」

華「軽戦車たちが通路を!撃ちま…っ!?」

愛里寿『ここは私に任せて、あなたたちはドックへ移乗して。私はこの車両を処理してから向かうわ』

みほ「やめて愛里寿ちゃん!その車両は危険です!」

愛里寿『どのみちこれを放置しておくわけにはいかない、まだ何が出てくるかわからない以上、手元に置いておいたほうがい
い。中に居れば強制的に止めることもできるはず』

まほ『すぐに降りるんだ!そのSTA-1は他の車両とは全くの別物だ!何をするかわからないぞ!』

愛里寿『分かっているわ…まずは目の前の脅威を取り除く。交信終わり!』

ケイ『すごい…まるで一個の生命体のようだわ』

まほ『一騎当千を真髄とする島田流…彼女とは相性のいいシステムだと思っていたが…これほどとは』

みほ「愛里寿ちゃん…わかりました、あの車両相手では我々に勝ち目はありません、今のうちに上部デッキへ撤退します」

アンチョビ『そうと決まれば逃げるが勝ちだ!…おいアリス!帰ったらお前にも絶対美味いと言わせるピッツァとパスタを食
わせてやるぞ!』

ケイ『いいわね!じゃあウチは盛大にバーベキューパーティをやるわ!』

カチューシャ『あんたたち何勝手なこと言ってるのよ!そういうときはお茶とお菓子でゆっくり疲れを取るのよ!』

桃『お前ら露骨にフラグを乱立させるな!会長のあんこう鍋に決まっているだろう!?』

まほ『…そうだな、うちからは(ノンアルコール)ビールと馬刺しを出そう』

みほ「お姉ちゃんまでやらなくていいから…みんな乗りましたね?では上へ…っ!!」


41: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:19:06.95 ID:Kv6ZLMLWo


エルヴィン『こいつっ!飛び乗って…すまない、やられた!』

梓『ああ、狭くて主砲が回せなっ!すみません、撃破されました…』

みどり子『このっ、蹴落として…ああっ、押し返される…やられたわ』

まほ『臆するな!主力戦車とは言え装甲と重量はたいしたことはない!』

柚子『そんなこと言ったって…これじゃ同士撃ちに…そうだっ!』ゴガッ

優花里「うまい!ヘッツァーに乗り上げさせて…STA-1は後方への俯角がほとんどありません!チャンスです!」

みほ「やるなら今しかっ!華さんっ!」

華「はい!…!?みほさん、照準から敵車輌が消えました!」

ナカジマ『ジャックナイフ!?戦車でやる課題がまた増えちゃったな…!』

アンチョビ『こ、このっ!…あっ』

杏『や~ら~れ~た~!』

みほ「愛里寿ちゃん!なんとか止められませんか!キルスイッチ、起動ディスケット…とにかくなんとか!」

愛里寿『とっくに試したわ!…抜いてリセットしてもまだ動く!ごめんなさい、みんな…初めから破壊しておくべきだった』

まほ『上部デッキへ着くぞ!みほは先に出ろ!』

みほ「お姉ちゃん、でも…」

まほ「いいから!ナカジマさん、すまないが…」

ナカジマ「いいんですよ、こういうのがうちの役目ですから…頼むぞツチヤ!」

ツチヤ「あいよ!うりゃっ!」ドガァッ!


42: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:19:33.28 ID:Kv6ZLMLWo


みほ「撃破された車両とレオポンで、エレベータデッキに閉じ込めた…!」

ナカジマ『お前をここから出さなければ、それでもう私たちの勝ちなんだからな!ポルシェティーガーひっくり返して逃げら
れるか!?』

まほ『みほ、今だ!撃て!』

みほ「華さん!」

華「はい!」

優花里「…白旗です。これで戦車たちの脅威はなくなりましたが…」

カチューシャ『他のみんなはやられたのね…私たちは無事だけど…』

典子『こっちもです…お役に立てずすみません』

麻子「全て終わったわけじゃない。陸は大丈夫だろうか…」

沙織「えっと…GPSだと…まだこんなところかぁ」

みほ「信じましょう、…みんな頑張ってくれています」


43: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:20:04.71 ID:Kv6ZLMLWo


ダージリン『みほさん、お困りのようね?「プランB」、いつでもよろしくてよ?』

みほ「え…?そんなの予定には…」

優花里「西住殿!あれ!」

華「学園艦…?」

沙織「えっ、えっ、なんでこんなところに居るの?」

麻子「…はぁ、また会長の仕業か」

みほ「…はい、わかりました。大洗のタグが曳航索を引いてこちらへ向かっています。二手に分かれて受け取りましょう!ア
ヒルさんはあんこうに着いてきてください!」

カチューシャ『まったくダージリンは隠し事が好きねえ…いいわ!やってやろうじゃない!』

典子『わかりました!最終セットだ!根性出していけ!』



大洗女子学園 タグボート班

レッドロープ迫撃砲分隊


船舶科生「目標0時方向ドックのウィンチ、距離100、射角70、装薬増せ、仮装填よし、装填!」シュポンッ


典子「来たぞ、命がけのトスだ!絶対に繋げ!根性ーッ!」

忍「はいっ!」

あけび「ちょい右!もっと後ろ!」

妙子「いや、何も直接拾う必要は…危ない!避けて避けて!」


みほ「あっ、そのまま引っ張ると89式では軽すぎて…!待ってください!」

カチューシャ『ああっ、だから直接取っちゃダメだって言ってるでしょ!?避けなさいよ!』

優花里「…日本戦車に乗ると血の気が多くなるんでしょうか?」


44: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:20:32.31 ID:Kv6ZLMLWo


大洗女子学園


船舶科生「会長代理、曳航準備完了しました。タグも後ろから押して支援させます」

ダージリン「ご苦労さま。では、あきつまるの処女航海と参りましょうか。ああ、それからいい知らせがあるの。例のシステム…
TOSの危険性が立証されたわ。安心して戻ってきてちょうだい」

みほ『そうですか!ありがとうございました…なんだかダージリンさんにはお世話になりっぱなしですね』

ダージリン「いいのよ、好きでやっているのだから。もう少し早ければあなたたちだけでこんなことをせずに済んだのだけど…何
はともあれ、ご無事でなによりですわ」

みほ『はい!ではまた後程』



GREEN DOCK Ⅴ 上部デッキ



優花里「すごい!さっきまでと全然違います!」

華「これならなんとかなりそうですね…」

麻子「その分揺れも激しいがな…さすがにきつい、酔いそうだ…」

沙織「あんたの場合夜明けが近いからじゃないの…?うぅ、早く台風から出ないかなぁ…」

みほ「…揺れが激しい?…なんだか嫌な予感が…」

まほ『まずい…!みほ、まだ終わっていないぞ!急いで戻ってきてくれ!』

みほ「お姉ちゃん!麻子さん、あきつまるへ急いで!アヒルさん、アリクイさんも!」

カチューシャ『あいつまだ動くっていうの?しつっこいわねぇ…いいわ、敵を取ってあげる!』

典子『はい!行くぞ、デュースに突入だ!』



45: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:21:04.10 ID:Kv6ZLMLWo


あきつまる 上部デッキ



みほ「…!ポルシェティーガーが!お姉ちゃん、ナカジマさん!みんな無事ですか!?」

ナカジマ『ああ、みんな無事です…こいつずっと抜け出す機会を伺ってたみたいで…揺れた拍子にやられました』

まほ『死んだふりまでするとは…そんな卑怯な手を教えた覚えはないんだがな。みほ、こうなっては台風が過ぎ去るまで逃げ続け
るか、ここで倒すかどちらかしかない。どうする?』

みほ「…ここで決着つけます」

まほ『…だろうな。お前ならやれるはずだ、がんばれ、みほ』

愛里寿『みほさん…ここまで来たら任せるしかない。…勝って』

カチューシャ『なに三人で盛り上がってんのよ!とっとと囲んで叩くわよ!散開して!』

典子『まずは私たちが行きます!河西!レオポンの車体を利用して接近するぞ!的を絞らせるな!』

みほ「お願いします!麻子さん、華さん、優花里さん、全力で行きます!沙織さんは学園艦との交信を保っていてください!」

優花里「はい!」

華「…」コクッ

麻子「おうよ」

沙織「ああ、やっぱムチャなこと考えてる…おっけー、タイミングは任せるからね!」


典子『超、根性ォーッ!…あれっ?』

カチューシャ『こっち!?同じ日本戦車でしょ!ああもう!とにかく撃って!もうっ!』

みほ「撃てっ!」

華「あれを避けますか…!やはり強い…!」

典子『ぶつける気でいけ!…これも読まれる…っ!?わぁっ!』

麻子「来たな!…くそっ、速い!」

優花里「装填完了!」

華「みほさん、まだですか!?」


46: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:21:48.24 ID:Kv6ZLMLWo


みほ「…今です!ダージリンさん!総員衝撃に備えてください!」

ダージリン『Both engines stop, hard -a-port』(両舷機関停止 左舵一杯)

麻子「右に振られ…このっ!踏ん張れ!」

優花里「うわっ!しかし、分かっていれば耐えられても、向こうは予測できていません!」

みほ「撃てっ!」

華「はい!」



カッシュポッ



みほ「…今度こそ…止まりましたね?」

優花里「さすがに…横転していますし…」

沙織「はぁ~、もう、毎度のことながらみぽりんのムチャにはびっくりだよ…告白するよりドキドキした~」

華「…告白したこともな…ないですよね?」

杏『あっはは!さっすが西住ちゃんきっついね~!』

まほ『まったく…お前の戦車道は険しすぎるな』

ダージリン『こちらもずいぶんとひどい目に遭いましたわ…お茶のお代わりは後で請求いたしますわよ?』

みほ「えっーと…あはは…みんな大丈夫ですか?愛里寿ちゃんは?」

愛里寿『誰がここまでやれと言ったの…うっぷ、は、早くここから出して…』

みほ「あ、うん!ちょっと待ってて…!?」


ブロォン!ギャリリッ…ウィィィィ…


華「もういい…もう、いいでしょうっ!」ダァンッ!




-NO FILE-





47: ◆s2tmI36vx6 2016/08/17(水) 22:22:37.43 ID:Kv6ZLMLWo


みほ『…はぁっ…みなさん、作戦終了です。お疲れ様でした』

杏「西住ちゃーん!」

梓「お疲れ様でした!」

典子「素晴らしい根性でした!」

エルヴィン「まさに軍神だったな」

みどり子「まったくムチャばかりして…これで思い残すことはないわね」

ナカジマ「こっちは思い残しまた増えちゃいましたよ!帰ったらさっそくやってみよう!」

ねこにゃー「うーん、まだまだ鍛え方がたりんにゃ…」


バラバラバラバラバラ…


愛里寿「うぅ…すまない…」

まほ「いや、よくやってくれた。ありがとう…うん?エリカか…まったく律儀なやつだ」

ケイ「まったく大洗はクレイジーね!あれ、ナオミ?あっちも無事だったみたいね!あ、アリサの艦も!ヤッホー!」

カチューシャ「うげ、ノンナが見たこともない笑顔で…クラーラに引き留めておくよう頼んでおいたのに…これは後で怖いわね…」

アンチョビ「あれ、ペパロニのやついつの間に来てたんだ?カルパッチョと大人しく待ってろと言ったのに…まったく放っておけな
いやつだ」

ダージリン『…ペコ?そっちに私は居ないわよ?もしもし?』


優花里「あ!西住殿、知波単のみんなが見送りにきてくれていますよ!」

みほ「ほんとだ…ってあれ?あそこ、あの船ってどこかで見たような…BT-42!?」


ミカ「風に乗って流れてきたのさ…」

アキ「今度は本当に漂流してたんじゃない…よく生きてたねわたしたち…」

ミッコ「眠い…ひもじい…疲れた…」




―終―




このSSは「機動警察パトレイバー 劇場版」のパロディであり、フィクションである。…ただし10年後においては定かではない。


48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/08/17(水) 22:55:53.58 ID:ELBh84G80

乙です!



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