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理樹「夢」

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 07:29:27.30 ID:Z7+gaAIn0



理樹部屋

真人「おーい理樹……」

理樹「むにゃ…心配いらないよ……」

真人「そろそろ飯行かねえと学校始まっちまうぜ?」

理樹「うん……そういう振りだから……」

真人「なーに寝ぼけてんだ理樹!さっさと起きろ!」

理樹「………ハッ!」

理樹(僕は真人の大声でやっと覚醒した。時計は7時50分を指している。本来なら既に食堂に向かう時間だった)

理樹「う、うわっ!ヤバ!」

真人「俺が言うのもなんだが俺に起こされるなんて相当だぜ?」

理樹(そう言いながら真人は僕の方へ着替え一式をぽいぽいと放って行った)


………………………


食堂

ガヤガヤ

恭介「へえ、珍しいな。理樹が真人に起こされるなんて」

理樹(僕らが着いた時には既にいつものメンバーが食堂に全員揃っていた)

クド「リキ、夜更かしはダメですよー」

理樹「いやそこまで遅くに起きてた訳じゃないんだけどな……」

理樹(実際、昨日は別に特別な事もなかったし本当に心当たりがない。なにか変な夢は見ていたような気もするけどここに来るまでで完全に忘れてしまった。まあ夢なんてそんなものなんだけど)

葉留佳「いやー理樹君はラッキーすなぁー!私なんか寝坊しちゃったら起こしてくれる人もいないからそのまま遅刻確定ですヨ!」

理樹「はは…今回は真人に助けられたよ、ほんと」

真人「へへ、よせやい!」

恭介「さて今日の放課後の練習だが……」

理樹(恭介が含みを持たせてそう言うと、テーブルから立ち上がり小毬さんの方へ目配せをした。すると小毬さんの方も立ち上がった)

小毬「えー、コホン……今日はたこ焼きパーティーをしたいと思います!」

真人「えっ、マジで!?」

恭介「ああ。実は昨日、小毬の親がたこ焼き機を仕送りで送ってきたらしい。それでたまの息抜きにな」

西園「たこ焼きですか……久しぶりに食べます」

謙吾「よっしゃーーーっっ!!」

鈴「うるさいわ!」

理樹「…………あれっ?」
 

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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 07:46:49.12 ID:Z7+gaAIn0

来ヶ谷「どうかしたか?」

理樹(僕がふと漏らした声に来ヶ谷さんが声をかけた)

理樹「いや……たこ焼きパーティーって前にもやらなかったっけ?」

来ヶ谷「ふむ……少なくとも私は参加していないな。誰とやっていたんだ?」

理樹「いや、みんなでやったような……んー?」

理樹(なんとなく以前もまったく同じ状況で小毬さんがたこ焼きパーティーを開催したような気がした。しかしはっきりとは思い出せないし、そもそもその場には来ヶ谷さんたち皆もいたような……)

鈴「ふっ、理樹。それはデジャヴというんだぞ」

理樹(うんうん唸っていると横から鈴が得意げに話しかけてきた)

理樹「デジャヴねぇ…」

理樹(そう言われるとそんな気がしてきた。だいたい本当にやっていたらこうしてあやふやな記憶になる訳がない。あまり深く考えなくてもいいだろう。とりあえず今は早いところ朝ご飯を食べなくては)


3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 08:04:10.82 ID:Z7+gaAIn0

教室

理樹「…………」

理樹(とりあえずパーティーは放課後に食堂を貸してもらって開催することになった。材料についてはもう恭介と小毬さんが用意しているらしいので手ぶらで来いとの事だった)

教師「……じゃあ直枝、この問1を解いてみろ」

理樹「えっ!」

理樹(しまった。今日は日付けからして僕が最初に当たるのは分かっていたはずなのについ余計な考え事をしていた!)

教師「どうした?まさかぼうっとしてたんじゃないだろうな…」

理樹「あ、いやえっと……」

理樹(急いで教科書を見るが後の祭りだ。数学はパッと見ただけじゃ………)

理樹「!」

理樹「………あっ………さ、37?」

教師「おいおい当てずっぽうは…………なに!せ、正解だ!まさか暗算か!?」

理樹「いや……」

理樹(自分で何が起きたか分からなかった。ただ、暗算というよりも直感の方が近かった。教科書の問題をちらっと見ただけで公式などまったく考えずに37という数字だけが頭にふっと浮かんだようだった)


4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 08:22:36.67 ID:Z7+gaAIn0



謙吾「いや、さっきのには驚いたな。実は考えていなかった振りをして先生を驚かせようとしたのか?」

理樹「いやそんな事はしないよ」

真人「ほー、俺が寝てる間にそんなことがあったのか。いいねえ、俺もそんな能力がありゃ授業が楽しいんだろうけどなっ」

理樹「どのみち真人は寝るでしょ……それにあれきりだったしなぁ…どうも頭で解いた感じじゃないんだよ」

謙吾「というと?」

理樹「例えるなら昨日も同じページを解いて、たまたまその答えを覚えていたって感じかな?実際、他の問題見ても最初のようにすぐ答えが分かった訳じゃないし」

謙吾「ふむ……」

「た、助けてー!」

理樹(突然、教室のドアから助けを求める声が聞こえた)

葉留佳「ヘルプミー!」

真人「げっ、三枝ぁ!?」

理樹(葉留佳さんが顔を青くさせてこちらに走ってきた)

真人「てめえ何しに来やがったっ!?」

葉留佳「ち、ちょっとだけ匿って!もうすぐそこまで来てるから!」

理樹(そう言うが早いか先程葉留佳さんが走って来た方向から今度は数人の足音が聞こえて来た)

佳奈多「葉留佳ー!?今度こそ逃がさないわよ!」

謙吾「なるほどな…」

理樹(どうやら葉留佳さんはいつもの様に二木さんと風紀員の人たちに追いかけられていたようだ。葉留佳さんは真人の背中に張り付くように隠れていた)

風紀員「確かこの教室に入りました!」

佳奈多「ふん…隠れようたってそうは行かないわよ……あっ、ちょうどいいところに三馬鹿がいたわ」

理樹(僕らを見つけるとそう言って近づいてくる二木さんと風紀員達)

謙吾「まさか三馬鹿とは俺たちの事か?」

真人「ふざけんな!俺たちまで同罪にする気かよ……っ!」

葉留佳「お願い!遠ざけて~!」


5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 08:40:40.51 ID:Z7+gaAIn0

真人「そんな義理はないぜ!」

葉留佳「お、お代官サマー!」

佳奈多「さっきから何をブツブツ言ってるの?」

理樹「わっ!?」

葉留佳「ガクガク……」

理樹(いつの間にか目の前に二木さん達が立っていた。葉留佳さんはちょうど皆既日食のように真人で隠れている)

佳奈多「……ところでさっき葉留佳がこっちに来なかった?教室に入って来たはずなんだけど」

真人「へっ、来たもなにも……」

理樹(と言いながら真人が後ろに指差して葉留佳さんを引き渡そうとしたその時、葉留佳さんが小声で真人に呟いた)

葉留佳「……見逃してくれたらジュース奢りますヨ……っ」

真人「三枝なら向こうに行ったぜ」

理樹(切り替え早!っていうかジュースで釣られるの!?)

佳奈多「あっちね。ありがと」

理樹(真人が指差した方向へぞろぞろとまた走り出す二木さん達。完全に姿が見えなくなってから葉留佳さんがぴょこっと顔を出した)

葉留佳「ふぅーっ!間一髪って感じですネ…」

謙吾「お前も懲りないな……」

葉留佳「あっちこそよく飽きずに追っかけて来るもんですナ」

理樹(もはやこの追いかけっこを見ない週はないと言ってもいいだろう。まあ、今となっては姉妹喧嘩のような………)

理樹「………!?」

理樹(その時、僕は思わず机から立ち上がった)

葉留佳「ありゃ、どうしたの理樹くん?」

理樹「いや……いやいやいや!おかしいよ!」

理樹(そうだ、なんでさっきまで違和感がなかったんだろう。どうしてさっきまで気付かなかったんだ!?)

理樹「………な、なんでまだ二木さんが風紀委員をやってるの……?」


10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 05:44:28.31 ID:ujs3R3Xe0

理樹(僕はその場の3人に同意を求めるように問いかけた。しかし、全員から返ってきた答えは曖昧なものだった)

真人「えっ、そうなのか?」

葉留佳「う、うーん……そういえばずっと前に終わってたような…………終わってなかったような?」

謙吾「なにはともかく二木がああして腕に立派な腕章を付けているんだ。理樹の勘違いだろう」

理樹(てっきり驚いた顔をして同意してくれるものだと思っていた。しかしどの顔も確信を持ったものではない)

理樹「いやいやいや!絶対そんなことはないよ!だって葉留佳さんだって二木さんが辞める時に『これで追いかけられずに済む』とかなんとか言ってたじゃないかっ」

理樹(3人の記憶力のなさに少しびっくりした。真人や謙吾ならともかく、僕より喋る葉留佳さんまで忘れているとは。僕はあの時の会話まで覚えているというのに)

葉留佳「やはは……そう言われると弱いなー!………あれぇ?」

理樹(葉留佳さんは僕の言葉にもう一度記憶を辿ろうとする仕草を見せたが、突如予鈴のチャイムが鳴ったことで中断された)

葉留佳「おっ、もうこんな時間!話の途中だけど諸君、失礼~っ!」

真人「まったく、2度と俺を盾に使うなよー!?」

理樹(葉留佳さんは既に真人の叫びが聞こえるか聞こえないかってくらいまで走り去っていた。このスピードでは毎回彼女らが苦労する訳だ)


11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 06:55:28.74 ID:ujs3R3Xe0

理樹(午後の授業中、今度は先生に当てられても問題ないように頭の片隅でまだ考えていた。しかし材料がない推理に結論が出るはずがなく、二木さんはなにか特別な事情でまた復帰したんじゃないだろうかという憶測でHRまで過ぎていった)

教師「じゃあ今日はここまで」

生徒「起立、礼」

理樹(ぞろぞろと教室から出ていく中、謙吾が声をかけて来た)

謙吾「さて、お前達はこれからどうするつもりなんだ?例の催しまで少し時間があるようだが・・・」

真人「グラウンドでキャッチボールでもするかい?」

理樹「そうだなあ・・・」

「少年よ」

理樹(後ろから僕の名前を呼ぶ声がした。それは僕がびっくりするのに十分な近さだった)

理樹「どわぁ!?・・・って来ヶ谷さんかっ」

来ヶ谷「心外な反応だな。普通、年頃の男の子はこんな美少女に声をかけられたらどもりながらなんでもない風を装って返事をするものだが」

理樹(来ヶ谷さんがいつの間にか僕の真後ろに立ってニヤニヤと笑いかけた。来ヶ谷さんは時折こうやって人が驚くさまを観察したがる癖がある)

理樹「・・・それは普通の美少女が普通に声をかけた場合だと思うんだけど」

来ヶ谷「ふっ、まあそれはともかく、少し君に用があるんだ。どうせパーティーまでは暇なんだろ?」

真人「やい待て来ヶ谷!理樹っちはこれから俺達とも大事な遊ぶ用があるんだよ!」

来ヶ谷「ふむ・・・そうなのか?」

理樹「まあそんな話をしてたところだね」

理樹(僕がそういうと来ヶ谷さんは少し間を置いてから真人たちに言った)

来ヶ谷「実を言うと私の用事というのもそこまで優先順位が高いものではない。が、個人的にさっさと済ませたいものでもある。だからこうしよう。もしこの少年を譲ってくれるならこれをやろう」

理樹(来ヶ谷さんは財布を取り出すとその中から小さな紙きれを二つ取り出した。ところで僕に決定権はないらしい)

来ヶ谷「食堂で交換できるパンの引換券だ。これで好きなものを買うといい」

真人「ば、バカ言え!そんなものに惑わされる俺達じゃないぜっ!」

謙吾「ああ、その通りだ」

来ヶ谷「いいのか?これがあれば君の好きなカツサンドも食べられるんだぞ」

謙吾「ふっ、言ってやれ真人。お前がただのカツサンドバカではないということをな」

理樹(謙吾がそう真人の方を振り向くと、本人は割と迷っていた)

真人「ぐっ・・・カ、カツ・・・」

謙吾「何ィ!?」

来ヶ谷「どうした。受け取るのか?」

謙吾「いいのか真人!お前の理樹への愛はそんなものか!?」

真人「い、いや・・もちろん理樹かカツかと言われれば理樹だが・・・うう、この数時間理樹と遊ぶのを我慢するだけでカツサンド・・いや、も、もう少しだけ待て!ううん・・・」

謙吾「真人!」

真人「う、うおおおお!やっぱりだめだ!やはり理樹と遊ぶ!悪いが来ヶ谷、交渉は・・・っていねえ!?」





廊下

理樹(僕は真人がうんうん唸っている間に彼女に手を引かれて既に教室を出ていた)

来ヶ谷「私は彼らの母親ではない。判断をいつまでも待ったりはせんよ」

理樹「・・・ちなみに今からどこに行くの?」

来ヶ谷「私の秘密基地・・と言ったら分かるね?」

理樹(来ヶ谷さんはいたずらっぽく微笑んだ)


12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 07:57:51.59 ID:ujs3R3Xe0

裏庭

理樹(いつか来ヶ谷さんに連れて来られたことがある彼女特性のカフェテラスに来た。裏庭の茂みに覆われているのでよい日差し避けになっている。この辺りは人も集まらないので静かでいい場所だ。来ヶ谷さんはテーブルを挟んで二つある木のイスのうちの一つに座り僕にも手で座るよう合図をした)

理樹「それで・・・話というのは?」

来ヶ谷「うむ。別に大したものじゃないんだが、少し対処に困ったものがあってね」

理樹(来ヶ谷さんはそう言いながら胸ポケットに手を伸ばし、中から薄い本を取り出した)

来ヶ谷「この本は部室に置いてあったものだからきっと我々の中の誰かのものだとは思うのだが・・・・・・内容が内容なのだよ」

理樹「というと?」

理樹(来ヶ谷さんはイスを僕の隣に近づけると何も言わず表紙を見せた)

理樹「こ、これは・・・!」

理樹(一言で言うと美人な女の子の水着姿だった。来ヶ谷さんはさらにページをめくって見せた。そこには同じ人物が巫女やメイド姿など、一部の趣向を持った人が喜びそうな写真が写ってあった。つまりはこの子の写真集なのだろう)

来ヶ谷「この、我々と同じような年齢の少女が魅力的な格好で映っている写真集はいったい誰の物なんだろう。こういうのは普通、君たち野郎どもが持ってしかるべき物だ。つまり4人の中に候補がいるとは思うのだが・・・あまり聞きまわっては本人の恥になると思ってね」

理樹「ああ、なるほど・・・」

理樹(つまり部室で発見したはいいものの、大声では言えないようなものなので僕からこっそり持ち主の元へ返してやってほしいということなのだろう)

来ヶ谷「君の物か?」

理樹「まさか!・・でも、誰の物かと聞かれると僕にも分からないな・・・まあ適当な時に皆に聞いておくよ。意地を張って答えないかもしれないけど」

来ヶ谷「ふっ、男というのは面倒くさい生き物だな」

理樹(と、来ヶ谷さんに手渡された瞬間、突然頭の中に”イメージ”のようなものが写った)

理樹「・・・西園さん?」

来ヶ谷「うん?」

理樹(そのイメージとは、この写真集を僕が西園さんに渡している図だった。まるでそれは思い出のようにあやふやな情景だったが、確かに西園さんが受け取った光景が頭の中にあった)

理樹「いや・・・」

理樹(しかし、急になんだろう。突然思い出したかのような感じだったが、何故西園さんが出てくるんだ?)

来ヶ谷「美魚君がどうかしたか?・・・まさかこれは美魚君のものだったかな」

理樹「わ、分からない・・・でも、なんだろう・・確信は持てないけどそんな気がする・・」

来ヶ谷「第六感か?」

理樹「いや・・・思い出のような・・そう、デジャブかな?そんなのに近い気がするんだ・・・ごめん。やっぱりそう考えるとどうでもいいことだね。普通に恭介たちに聞いておくよ」

来ヶ谷「いや、案外そういうセンスはバカに出来るものじゃない。一応美魚君にも聞いておこう。それからでも遅くはないだろう」

理樹(来ヶ谷さんは再びそれを元にしまうと話はそこでおしまいになった。そのあとは来ヶ谷さんとパーティーの時間になるまでコーヒーをすすりながら今まで聞いたことのないような面白い話を僕に語ってくれた)


13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 10:01:00.07 ID:ujs3R3Xe0

夕方

食堂

理樹(来ヶ谷さんと一緒に食堂へ向かうと扉の前では既にソースのいい匂いがしていた。来ヶ谷さんを先に入れるため扉を開けるとその香りは更に広がった)

来ヶ谷「おっとみんなもうお待ちかねのようだな」

理樹(奥ではタコ焼きの元となる生地を混ざている鈴や恭介たちの姿が見えた。その中で小毬さんが僕らが来たことに気付き、こちらへ走ってきた)

小毬「理樹君、ゆいちゃん、たこ焼きパーティーにようこそー!」

来ヶ谷「だ、だからゆいちゃんはよしてくれ・・・」

理樹(いつもの来ヶ谷さんの数少ない弱点が入った。もしこれを他の人が言ったらどうなるんだろうか?)

小毬「ふふっ、二人ともベストタイミングだよっ。もう生地も出来上がってきた頃だからみんなで一緒に食べようね~」

理樹「なんだかおいしいところだけもらうようで悪いなあ」

小毬「たこ焼きはどこも美味しいよ~」

理樹「あ、いや、そういう意味ではなく・・・」

真人「おーい!なにしてんだ理樹!早く来いよっ!」

理樹(真人が待ちきれなさそうな顔で生地を混ぜている。僕が来ヶ谷さん側へ裏切ったことについては食欲が高ぶりすぎてもう忘れてしまったようだ)

来ヶ谷「じゃあ我らも参加しようか」

理樹(恭介は僕らがテーブルの方に着いたことを確認するとおもむろにおもちゃのマイクを取り出し、高らかに宣言した)

恭介「レディースエーンドジェントルメーン!みんなちゃんと腹は空かしてきたか!?今日はたこ焼きフィーバーだぜ!!」

みんな「「「いやっほーうっ!!たこ焼き最高---っっ!!」」」

恭介「エディバディセイ!」

みんな「「「たこ焼き最高ーーーっっっ!!!」」」

恭介「ラブ&ピース!」

みんな「たこ焼き最高ーーーーっっっっ!!!!」」」

恭介「では本日の主催者兼、最大の貢献者たる小毬から一言」

理樹(小毬さんが律儀に恭介からマイクを受け取ると恥ずかしそうにしながらスピーチした)

小毬「えー今日はみんなじゃんじゃん焼くのでじゃんじゃん食べちゃってくださーいっ!」

みんな「「「いえーいっ!」」」

理樹(心なしかさっきからみんなの声の中でも真人のが目立っていた)


17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/11(土) 02:25:48.77 ID:w8fqhRec0

理樹(早速、小毬さんの手によって半球体が並んだタコ焼き器に生地が流し込まれた。ジュウッという音を上げて黒い金属の鉄板がたこ焼き色に染められていく)

小毬「じゃあ真人君お願いしますっ」

真人「任せろ!」

理樹(そこへ真人が小さく刻まれたタコを穴に一つづつ落としていった)

理樹「・・・・・・・」

理樹(思い込みから来ているだけだろうか?今の真人の正確にタコを入れていく動作がデジャブしている。いったい今日何度目の既視感なんだろう)

鈴『理樹、皿と割りばしだ』

理樹(後ろから鈴が声をかけて来た・・・と”思っていた”)

理樹「えっ、うん。ありがとう」

理樹(しかし、奇妙なことに振り返っても鈴はいなかった。反射的に辺りを見回したが鈴は食堂の中にはいなかった)

理樹「あ、あれ?」

謙吾「どうした?」

理樹「鈴がいないね」

謙吾「ああ、さっき恭介と手を洗いに行ったぞ」

理樹「あ、そっか・・」

理樹(とうとう幻聴まで聞いてしまうなんて今日はすこぶる調子が悪いらしい。帰ったらさっさとシャワーを浴びて寝たほうがよさそうだ)

来ヶ谷「理樹君」

理樹(今度はたぶん幻ではない来ヶ谷さんが声をかけて来た)

理樹「どうしたの?」

来ヶ谷「例の本の件だが、君の勘は当たっていたよ」

理樹「えっ、本当に!?」

来ヶ谷「あれはなんでも”同じ趣味の仲間”だそうだ。本を出したので記念として一冊譲ってもらっていたらしい」

理樹(自分から言い出したけど本当に西園さんのものだったとは。不思議なこともあるものだ)

来ヶ谷「女の勘はよく当たるというが、理樹君も可愛いからその恩恵にあずかったのかもな」

理樹「やめてよ・・・」

来ヶ谷「はっはっは」

理樹(相変わらず笑い飛ばす来ヶ谷さんをよく見ると既にたこ焼き用の皿と割りばしを持っていた)

理樹「あっ、そうだ僕もお皿を・・・」

理樹(といいかけると、後ろから声がかかった)

鈴「理樹、皿と割りばしだ」

理樹「!?」

理樹(驚いて振り向くと今度はちゃんと鈴がいた。今のは偶然なのか?さっきまで僕が空耳と思っていた鈴の言葉が一言一句違えることなくもう一度聞こえた。そうだ、今のはデジャブではない。『さっきまで絶対に覚えていた台詞』だ!)


18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/11(土) 03:12:24.56 ID:w8fqhRec0

理樹「り、鈴・・・」

鈴「どーした。早く受け取れ」

理樹(急になにか猛烈な違和感が僕を襲った。相違点が何なのかはっきりと分からないが、とにかくさっきまでの楽しい雰囲気から僕だけが遠ざけられたような感覚だ。絶対に”何か”おかしい!)

理樹「鈴・・今の台詞・・『理樹、皿と割りばしだ』って言葉、今初めて言ったよね!?」

鈴「は?なんの話なんだ」

理樹「さっきまで一度も皿と割りばしを勧めなかったよね?」

理樹(高鳴なる胸を押さえて鈴に質問した)

鈴「いや、別にしてないぞ。とりあえずはよ受け取れ」

理樹(しゃべり方次第で強烈な嫌味ともとれる言葉だったが本人がそういう悪意に疎くてよかった。とにかく僕は鈴が今言った言葉をあらかじめ知っていたことになる。いや、正確にはそう言われたと勘違いしていたということだけど。鈴はそのまま僕に皿と割りばしを押し付けると、今度はクド達の方へ歩いて行った)

謙吾『「おいこら!今タコだけつまみ食いしただろ!?」』

理樹「ハッ!?」

理樹(今のは・・・くそ、またデジャブか!?)

真人『「げっ!バレたか!?」』

理樹「あ・・・ああ・・・」

理樹(どうなっているんだ。謙吾のの言う事、真人のギクリとするその顔すべてに既視感がある。間違いなく今しか経験のしたことがない場面のはずなのに!まるで昔見たことを忘れて借りてきた映画をずっと見続けている気分だ。感覚で次に起きることが分かる!)

ゲシッ

鈴『「数が合わなくなるだろーが!」』

真人『「痛い!・・・あっ!」』

理樹(そうだ。そのまま鈴に飛び蹴りを食らって真人がタコの入ったボウルをこぼし・・・)

葉留佳『「ほいさ!」』

理樹(葉留佳さんがそれをキャッチするんだ。それからクドが拍手して褒める)

クド『「わふー!葉留佳さんナイスキャッチですー!」』

葉留佳『「エッヘン!」』

理樹「う・・あ・・・」

理樹(急に胸の心拍数が上がった。こんなに周りが騒がしいのに自分の心臓の音が分かる)

ガシャン

「「!」」

理樹「グッ・・・!」

理樹(もはや立っていられなかった。頭に血が上っていくのを感じる。それが関係したのかは分からないが三半規管までおかしくなったようだ。もはやどちらが天井でどちらが床なのか区別がつかなくなった。そんな僕にできるのはただ赤ん坊のようにうずくまることぐらいだった)

恭介「理樹!」

小毬「理樹君!?」

理樹(そんな僕にみんなが駆け寄ってきた。恭介が僕の上半身を揺り起こすように抱え上げた。とても頭がいたいので勘弁してほしかった)

恭介「どうした理樹!何故・・・」

理樹(恭介がなにかに気付いたのか一瞬の間をおいてからこう言った)

恭介「まさかお前・・・」

理樹(言葉の最後は聞き取れなかったがなにか重要そうなことなのは分かった。しかし久しぶりだな。ナルコレプシーが治ってから意識が遠のくのは・・・)

理樹(・・・・・・・・・・・・・・・・。)

理樹(・・・・・・・・・・。)

理樹(・・・。)


19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/11(土) 08:08:05.95 ID:w8fqhRec0

理樹「・・・・」

理樹(次に目を覚ました時は真っ黒な無意識の海から這い上がったような気分だった。目を開けると驚く光景が目に浮かんだ)

理樹「・・・・・!」

教師「ここはまあ覚えておくと便利だなー」

理樹(授業だった。担任が数学を教えている。周りの人間はいつものクラスのみんなだ。僕もいつの間にか席に大人しく座っている。これはどういうことだ)

理樹「あ・・っ・・」

理樹(驚いて辺りを見回したが、誰もこの光景に疑問を持ってないようだ。それどころかチョークが黒板に擦れる音しか聞こえないほど静かな授業だし、空は気持ちいくらいいい天気で、外は鳥まで鳴いている始末だ。いったい僕の寝ている間になにが起こったんだ!)

理樹「真人・・・真人・・!」

真人「むにゃ・・?」

理樹(僕は後ろで寝ている真人に事情を聴こうと揺さぶった)

教師「おい、どうした直枝」

理樹「っ!」

理樹(その時振り向いた僕の顔はとても驚きで強張っていたんだろう。担任は少し気後れしながら言った)

教師「な、なんだ・・・具合でも悪いのか?」

理樹(悪いと言えば悪い。急に倒れて起きたら授業を受けていたなんて真面目に考えていたら吐きそうになる。だけどその時の僕は何故かこの場を誤魔化す言葉を考えていた。何事も穏便に済ませようといういつもの癖が働いたのだろう。言い訳は不自然になる前にすらすらと出てきた)

理樹「ま、真人を起こそうと思ったんです・・・寝てるから・・・」

教師「なるほど。素晴らしい友情だ。ではその友情に免じて井ノ原はげんこつ一発で許しておこう」

ゴツン

理樹(鈍い音が教室に響いた)

真人「あだーーーっ!?」

皆「「「はははっ!」」」

理樹「!」

理樹(コントのようなリアクションに僕も釣られて笑うところだったが、みんなの爆笑にあの感覚がやってきてそんな気分じゃなくなってしまった)

理樹「・・・・またデジャブだ」


20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/11(土) 08:35:09.51 ID:w8fqhRec0

理樹(みんなの愉快そうな顔に、真人の頭をさする動作。これらすべてに既視感を覚えた。普通ならただ受け流すところだが、今はこの感覚がとても不気味なものに思えて仕方がない。その恐怖が僕に今起こっていることを冷静に考え直させるきっかけとなった。現実より早く来たデジャブ、気付けば時間も場所も違う空間に放り込まれた僕。この二つをとっても全く現実的ではない。こういう場合、考えられるケースは二つ。一つは僕の頭が狂ってしまったか、もしくは・・・ここもまた誰かに創造された場所だということ!)

理樹(流石に人の手で僕を化かすには限界がある。でも”手”どころの力じゃないとしたら説明はいくらでも出来る。かつて恭介たちや笹瀬川さんがやったようにここも誰かが願った世界だということなら僕はまたまた巻き込まれた事になる)

キーンコーン

教師「おっと・・・じゃあ今日はここまで。礼」

理樹(時計を見ると針は正午を指していた。お昼ご飯の時間だ)



理樹(僕は自分でも情けないと思いつつも恭介のいる教室に向かっていた。逆にこういう場合は他にどうしろというのだ。すべてが不可解な状況の中で頼れる人間に頼る以外、優先すべきことなどあるのか?僕は誰かに向かって自尊心を保つためにそんなことを考えていた。小さなプライドでもそれさえ守っていれば強く生きていける。かつて恭介が言った言葉だ)

ガラッ

理樹(扉の前にたどり着くと、ちょうど向こう側の誰かが開けてくれた。そしてその誰かとは他でもない恭介本人だった)

理樹「恭介!」

恭介「理樹・・・」


25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/13(月) 12:31:01.93 ID:nRotVsY70

理樹「恭介・・・その・・・」

理樹(あまり考えずに行動したおかげで本人に会ってから具体的にどうするかを考えていなかった。しかし恭介は僕がそういう状況にいることを察してか助け舟をだしてくれた)

恭介「そうだな。とりあえず飯食いに行くか?」

理樹「あっ、うん!」



裏庭

恭介「おっ、このチキンサンドかなりイケるな!こりゃ後でまた買いに行こう」

理樹「・・・・・・」

理樹(恭介は不自然なほどだんまりしている僕に対してあくまでも普通を装ってくれていた。恭介の性格からして僕が何を思っているのか凄く気にはなっているんだろうけど、こちらから切り出さない限り口を出さないようにしているんだろう。少なくとも僕がこれからそうしようと思っている今の状況においては)

理樹「恭介。今から変なことを言うかもしれない」

理樹(僕もこの異常現象を前にもったいぶる意味はない。もし笹瀬川さんの時のように他人に喋った時点でアウトだったとしても僕一人では解決できそうにない。勇気を出せ理樹)

恭介「どうした理樹?」

理樹「・・・もしかすると、僕らはまた誰かが創った世界にいるのかもしれない。いや、絶対にそうだ!確実にここは現実じゃない!」

理樹(気を付けるつもりだったが、やっぱり言葉の最後のほうはうわずってしまった。対する恭介は僕の目を見つめ、落ち着いた口調でぽつりと言った)

恭介「そうきたか・・・ああ、どうやらその通りらしいな」


26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/13(月) 16:04:16.12 ID:nRotVsY70

理樹「ということは恭介も今日がいきなり始まったのを・・・!?」

理樹(正直に言うと恭介が気付いているとは思わなかった。確かに恭介はパニックとは程遠い人だったが、流石にこんな状況になっても今のように落ち着いたスタンスでいられるものとは思わなかった)

恭介「ああ、経験したよ。理樹はこのことについてどう思っている?」

理樹「ううん・・・今の感じじゃ見当もつかないな。恭介はどうなの?」

理樹(恭介の予想は基本的に外れたところを見たことがない。それは単なる直感なのか、それとも経験則からなるものなのか。ともあれ恭介が味方についているというのはとても心強い)

恭介「俺も全貌は見えてないな。ただ一つだけ分かることと言えば、これだけの人間がいてこの世界の変化に気付いているのは俺達だけだということだ。これは大きな推理材料になるだろう」

理樹「というと?」

恭介「少なくとも世界を創造したゲームマスターは俺たちに関係した人物だということさ」

理樹「僕と恭介・・・」

恭介「まあ探せば俺たちのように戸惑っている人間もいるかもしれないが、とりあえず世界が創られるのにはそれ相応の強力な動機がある。なにか意味があるのさ。その意味を本人からどうにか聞き出せればいいんだが・・・」

理樹(その時、恭介はやっと困ったような眼差しを僕に向けて来た)

理樹「まったくだね。マスターはこんな世界に僕らを閉じ込めてなにがしたいんだろう」

恭介「ま、いつかは狙いも分かるだろ。ところで理樹はこの世界に入ったであろう時期からここまででなにかおかしなことはあったか?現実ではありえないようなこととか」

理樹(これは一番話しておきたいことだった。もし、この間起きた『先回りしたデジャブ』の話を他の状況で話したら頭の中身を疑われるのがオチだ。でも、今ならこれほど恭介の興味を誘う話もないだろう。僕は最初に起きたたこ焼きパーティーの時から倒れるまでの話を出来る限り覚えていることだけを正確に伝えた)


27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/13(月) 16:39:38.42 ID:nRotVsY70

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・

・・・


理樹(恭介は僕が話し終わるまで頭の中でそのイメージを思い浮かべるためか目を閉じてじっくり聞き入った。時折不明瞭なところがあった時だけ質問をしてきたけど基本的に口を挟むことなく静かに僕の話を聞いていた)

恭介「なるほど。つまり、理樹が倒れかける頃にはもう全員の行動が読めた訳だ」

理樹「うん・・・これってまさか未来予知?なんて・・・」

理樹(ちょっとふざけて言ってみたつもりだったが、恭介はクスリとも笑わなかった」

恭介「じゃあ最後にもう一つだけ聴くが・・・」

理樹(恭介はそこまで行ってからやはり迷ったのか少し間を置いた。しかし、決心したように再び口を開いた)

恭介「・・・・・・理樹が覚えている限りで、”昨日”はいつだ?」

理樹(その時、背中が異常に冷たくなったような気がした)

理樹「えっ、昨日?」

恭介「ああ。この世界に来る前、一番新しい日付だ」

理樹(一瞬、何故そんな当たり前のことを聴いてくるんだろうという思いが頭をよぎったが、これも恭介なりに大切なことなんだろうと思ってすぐ答えようとした)

理樹「ええっと確か・・・・」


理樹「・・・あれっ・・・?」

恭介「・・・・・・」

理樹(しかし、そのことについて考えようとした瞬間、頭の中の検索エンジンが急にエラーをはじき出した。感覚的にはど忘れに近い。いや、その一日の日付だけならど忘れでいいんだ。しかし、『今がどの季節か』を記憶だけでは探せなかったとしたら?)

理樹(この瞬間の季節なら気温からしておそらく冬に近いんだろう。しかし、僕は、どういうことか今が『何月』かでさえ思い出せずにいるんだ!)

理樹「どういうことだ・・・」

理樹(僕が視線をあちらこちらへ泳がせていると恭介が僕の手首を強く掴んで言った)

恭介「簡単なことだぞ!?だいたいでいい!今月を言い当てるだけでもいいんだ!どうだ、思い出せないか!?」

理樹「あ・・・ああ・・・」

理樹(恭介はなにか僕の知らないことを知っている!それはきっとものすごく重要なことで、僕が今の質問に答えられないでいることにとても関係しているんだろうなということは分かる。なのに!どうしてもこんな簡単なことに答えられずにいるんだ!?)


28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/13(月) 17:14:40.31 ID:nRotVsY70

理樹「なんで・・・どうして・・!?」

理樹(だめだった。よく考えたら真夏のようでもあるし、そういえば肌寒い冬だったような気もする。自分の記憶に自信がなかった)

恭介「・・・理樹落ち着いて聞いてくれ・・・」

理樹(恭介は僕が安心するように、ゆっくり喋りだした)

恭介「理樹が倒れたあの日、あの時から俺は既におかしいと気付いていたんだ。だってたこ焼きパーティーはもう”何か月も前に”やったことなんだからな」

理樹(恭介の言葉の意味が分からなかった。たこ焼きパーティーはもうやっただって?)

恭介「分からないか?あれは既に過去の出来事なんだ。俺たちは今も過去を繰り返しているんだよ」

理樹「!!」

恭介「俺は朝起きて携帯を見ると日付がずっと前の物になっているのに気付いた。不思議に思ったのはそれだけじゃない。ちょっと前に処分した本が自分の机に当たり前のように置かれていたんだ。俺はその時、自分が過去にいるってことを直感した。だけどそんなことはあり得ない。あり得るとすればただ一つ。だれかがそんな世界を作っちまったって可能性だ」

恭介「俺はそこから慎重に動いた。得体のしれない世界だ、もしマスターなる人物が悪意を持って作った物なら下手に動けばどうなるか分かったものではない。無駄になるかもしれないとは思っていたが俺はNPC(ノンプレイヤーキャラクター)、つまりは何も気づいていない人形の振りをして慎重に調べることにした」

恭介「となると一番自然なのは俺も過去になりきること。その日の行動を繰り返すことだ。こいつは一度俺や謙吾たちで作った時と同じ要領なのでなんとか自然に出来た。あとは目立たないよう一人ずつ調べやすい奴からそれとなく調べていこうと考えた。最初はたこ焼きの下ごしらえの時に二人きりになった小毬、その次は手を洗いに行くときに鈴を。そうやってまずリトルバスターズのメンバーから俺と同じような考えの仲間がいないか探していたが・・・まあそこでお前がイレギュラーを起こしたわけだ」

理樹「ハァ・・・ハァ・・・!」

恭介「お前は普通ならあの日は特に異常もなくたこ焼きを他の奴と同様、美味しそうに食べていたはずだった・・・だったがお前は倒れた。そんなことあの日には起きていない。つまりお前もこの世界じゃやっと見つけた俺以外の異常な何かだった」


29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/13(月) 17:33:53.86 ID:nRotVsY70

恭介「ここまで来たらなんとなくこの世界の謎が解けた気がしたぜ。世界の構築には強い動機と、それを実現させんがための想いの力が必要だ。俺と謙吾と真人の三人がかりでも気を強く持たないとじつげん出来ないような仮想空間、あの笹瀬川の飼っていたネコも力尽きる瞬間を文字通り命を燃やしてやっと一週間分過ごせたかどうかだ。仮に今回の世界も一人だけで支えていたとして・・・そいつはまともでいられるのか?」

理樹(また心拍数が上がった。倒れるときの前兆だった)

恭介「そいつは一人で支えるあまり、一日と持たないほど早い段階でガタが来たんだ。記憶を消して、過去をやり直そうとしても”デジャブ”という形でどうしても断片的に思い出してしまう」

理樹「う、うう・・!!」

理樹(また頭が痛くなってきた。さっきと同じ、頭に大きなガラスの破片が突き刺さったような痛みだ。思わず両手で抱えてしまうが、そこには何もない。形のない痛みだけしかなかった)

恭介「さっき未来予知と言ったが、それは逆だ。過去を思い出してきていたんだ理樹。・・・・そろそろさっきの質問の答えを言おう。本当の昨日は2月29日。本当の今はだいたい3月1日になって数時間と経っていない頃だろう」

理樹「や、やめて・・・やめてよ恭介っ!!」

理樹(自分で何故その続きを言ってほしくないのか分からなかった。僕はなにに焦っているんだ!?)

恭介「動機もなんとなく分かる。つまり、今回のゲームマスターは・・・・」

理樹「うわぁぁぁぁぁぁぁあああああああああーーーーっっ!!!!!」


33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 17:17:37.39 ID:/h330SUZ0



理樹「おはようまさと」

真人「おお!いい天気だな」

理樹「とてもさわやかだ。やはり体を動かさないと健康状態がとても心配になる。しかし今はシャワーを浴びた直後のように晴れ晴れとしている!」




食堂

来ヶ谷「理樹君よ」

理樹「うん」

来ヶ谷「私が思うに何故、牡蠣はいまだに海を覆いつくさないのだろうか?牡蠣の繁殖スピードからして蛇口から牡蠣の幼体がぽろりと出てきてもありえないはずではないのだが」

理樹「ううん」


教室

理樹「あーちくしょう頭が痛い!寝てないからかな。ああ!でも目だけはいいんだ。眼鏡なんてかけようと思うだけでも腹が立つ。客観的な立場から見てもそりゃ当然のこと」

理樹「火を見る溶離明らか」

真人「お前大丈夫か?」

理樹「狂人の言葉をカタカナで表すのが主流になってるようだけど僕から言わせたら陳腐すぎると思う。しかし、今の僕はなんとなくおかしいのは分かるんだ。テスト勉強を深夜までやって、レム睡眠に陥りかけている感覚と同じかもしれない」

真人「なるほど」

理樹「僕は偏執狂ではあるかもしれないが、アンドロイドではない」


34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 17:21:28.73 ID:/h330SUZ0

理樹「僕は確かにきれいな姉さんを持っていないし、幼馴染もいないし、気の合う友人はない。彼らのような環境に僕はいないが幸福に生きて見せる」

「「よく言った。それでこそ主人公だ!」」







ううん、違うな。迷惑かけてごめん



35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 17:30:33.53 ID:/h330SUZ0



理樹「お早う真人」

真人「おお!いい天気だな!」

理樹「君のような人間と出会えて本当によかった。これから食堂で朝ごはんでも?」

真人「よっしゃ」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・



食堂

理樹「鈴」鈴「うん」

理樹「自分が本当はどうしたいのか分からない。恭介が僕の隣にあればいいのか?いっとくけど同性愛者ではないよ」

鈴「私に聞くな。所詮私はお前だ。知ってるだろう」

そうだよね・・・


理樹「ああ本当は眠りたいんだ!でも周りの環境と心がそうはさせてくれない!知っているかい?人間の寿命は心臓の心拍数で決まるんだ。こうやって不健康に刻まれる鼓動が刻一刻と僕の人生を削る。ああ、「~かい?」って口調はあんまり好きじゃないだよな。紳士ぶってるようでさ。そういうのが似合うのは精神年齢が30は言ったような人間だけさ。あとは恭介も似合うな。聞いていて不快にならない」



36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 17:43:56.58 ID:/h330SUZ0

理樹「ちょっぴりテンパってた・・・」

理樹「国道2号線からの都会と田舎が入り混じった幻想的な雰囲気には思わず息を飲む。彼らは愛想こそいいものの人間として空っぽなんだ。中身というものがない。親切な対応も反射条件なんだね。確か西園さん辺りがこのことを何と言ったか・・・・まあそんなことは今のことに比べたらどうでも言い訳で。ようは今の状態は撒き餌なんだ。」

理樹「遠い夜をお気に入りの曲を聴きながら進むとアルコールも摂取したこともないのに酔った気持ちになる。きっと酒を飲むよりも気持ちいのいい気分だろう。生まれる前からあるようなノンスタルジー。さびた自動販売機がそうさせるんだ」

理樹「とにかくこうしてしゃべり続けないと不安な気持ちになる。僕の心のよりどころがあと半日もしないで崩れることになる。情けないかな?でも君がいないとやっぱり寂しいよ。僕をここまで巻き込んでおいてさ。」

理樹「教師になればいいのに」


37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/19(日) 17:55:27.17 ID:/h330SUZ0

理樹「眠いけど瞼を閉じた程度じゃ戻れない!ああああ!!!!!」

理樹「うう・・・・なんで・・・もっと遊びたいのに・・・」

理樹「僕は直接見たことはないけどきっと僕を悪く言う人間は存在する。【リトルバスターズ】のなかに!確実にいる!」

理樹「新しい遊びなんて考えられるものか。曲と同じさ。公式もなけりゃセオリーもない。不可能だ」

理樹「もっと必要なんだ。それか脳の構造が知りたいね」



理樹「頭を絶望的に整理できない。原因は分かる。しかしチクショウ!続けるしかないのに!」


謙吾「どうした?」

理樹「誰が自我を持っていたっけな」

謙吾「二人だけさ。お前だけではそれが精いっぱいだ。なにをするにしても誰も味方ではない。とくにもう一人はお前のことを考えて敵になるつもりなのだから。身をゆだねたらどうだ?」

理樹「しかし、もうちょっとワガママしてもいいんじゃないかな?」

謙吾「ま、結局はお前の気の持ちようさ」


41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/20(月) 00:02:38.95 ID:hTUEsqCa0



理樹「もう何度目の朝なんだろう。いや、本当は一度たりとも新しい朝は来ていない」

真人「理樹が望めば来るさ」

理樹「望むにはまだ早い・・・・ような気がする」




食堂

理樹「恭介は?」

鈴「来てないな」

理樹「・・・・・・・」

理樹「君は今どんな気持ちなんだろうか?幻滅している?でも勘違いしないでほしい。確かに君とは『あの時』永遠の別れだって覚悟出来た。でも覚悟だけだ。そのあと僕が毅然と出来るかとなるとまた別の話なんだよ」

理樹「寂しいよ・・・」


42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/20(月) 01:11:39.88 ID:hTUEsqCa0



理樹「・・・・・・・・」

真人「・・・・・・・・」




食堂

理樹「もうすべてが気だるい。もうたくさんだ。いちいち馬鹿みたいに叫ぶ気力もない。ただ、やはり引っかかる。このままでは一生後悔するだろう。多分大人になってからでは二度と清算できないことがすぐ近くにある」

真人「本当はそれを行うためにこの世界を作ったのかもしれないな」

理樹「もうここの時間もない・・・どうせこんな世界を認知されたんだ。どの方向から見たって最初からちゃんと話す以外に道は残されていないのさ」

真人「でもこんな状態で大丈夫なのか?」

理樹「うん。心配いらないよ・・・そういう振りだから。本当はまともなんだ。耐えきれないふりをしようとしたってそんな事は許されない程強くなっちゃってたんだ。恭介のお陰でね」

真人「じゃ、次で最後だな」

理樹「うん」


43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/20(月) 01:23:16.49 ID:hTUEsqCa0



食堂

理樹(いつもの食堂は一か所を除いて真っ暗だった。そしてその僕はもちろん食堂にいるんだけども当の光とはずっと遠く離れたところにあるテーブルに座っていた。光の正体は分からないが、とにかくそれは温かい光だった。そこには僕を除いたリトルバスターズのみんながいて、何かを楽しそうに話しあっているのであった。本当は僕も混ざりたかったし、一歩勇気を出して近づけばかならずあの中の誰かが、あるいはみんなが僕に気付いて、やはり混ぜてくれるだろう)

理樹(しかし僕はその中に入る気はなかった。何故ならそれは恭介と学校で過ごす最後の集まりだったからだ。この光景も僕の想像でしかない。本当の僕は適当な嘘をついて一人、自分のベッドの中で恭介との別れを覚悟しきれなかった生暖かい選択を抱えて眠り込んでしまったのだから)

理樹「それが今、恭介本人を夢の世界へ引きずり込んでしまっている」

恭介「そんなことはないさ。俺だってこういう機会は欲しかった。俺が一度だってここから出たいなんて言ったか?」

理樹「!」

理樹(目の前には恭介がいた。さっきの場所はもうすでに何もなかった。代わりにいつの間にか僕と恭介の間に小さなランプが灯っていた)

恭介「さ、言いたいこと全部吐いちまいな」

理樹「・・・うん」


44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/20(月) 01:47:59.57 ID:hTUEsqCa0

理樹「・・・・・・・・・」

理樹「やっぱり、今日が最後の夜なんて信じられないよ。もっと恭介と学校で遊んでいたかった」

恭介「おいおい、別に死ぬわけじゃないんだ。どうせ休みの日にはまた会えるじゃないか」

理樹「でもそれじゃあ”外の人間”になっちゃうじゃないか。僕はまだ恭介のようにみんなに提供できるような面白い遊びや催しなんか考えられないんだよ」

恭介「俺だってよく鈴や真人から突っ込みを入れられたりしたさ。必ず面白いものである必要はない」

理樹「でも・・・」

恭介「あのな理樹。俺になろうとしなくていいんだぜ?お前はいつだって俺の横にいて、俺の真似をしようとしていた。だが、お前はお前だ。お前なりのやり方でみんなとうまくやっていけばいい。お前には頼れる仲間がいる。リトルバスターズのみんながいるじゃないか!俺はたまたま一人で作戦を練るのが性に合っていただけだ」

理樹「僕のやりかた・・・」

恭介「確かに俺はもうすぐ学校を去る。だが、学校はそんなことじゃ何も変わらないし、お前も変わる必要はない。だから理樹、ダダはこねるな。俺の言う事が分かるな?」

理樹「うん・・・」

理樹(恭介にここまで言わせるなんてやはり僕はまだまだ子供だ。だけど、恭介はそれすらも飲み込んでいけと言っているのだろう。・・・ここまで長い時間がかかった。でももうやりたいことは終わった・・・つまりもう寝る時間なんだ。僕は寝なくてはいけない)

理樹「疲れが今になってやっと出て来たよ」

恭介「俺はむしろ肩の荷がやっと下りたって感じだな。実に10年分ってとこだ」

理樹「・・・フッ・・クク・・」

恭介「はははっ!」

理樹「あははははっ!」

恭介「はーはっはっは!」

理樹「・・・おやすみ恭介」

恭介「ああ。おやすみ理樹」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・


・・・


45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/20(月) 02:12:50.08 ID:hTUEsqCa0



理樹部屋

理樹「ん・・・」

理樹(静かな朝だった。上から真人の吐息が聞こえる。思ったより早めに起きて来たようだ)

理樹(時計は6時30分丁度を指している)

真人「ふあぁぁぁ・・・・んぁ?おお、もう起きてたのか」

理樹「おはよう真人」

真人「・・・・ついにこの時が来たか・・・」

理樹(かなり前に聞いたこのあるようなセリフを言う真人。でもあの時とは正反対だな。恭介はこれからこの学校を出ていくのだから)

理樹「さ、遅れないように支度しようよ」

真人「・・・・おう!」

理樹(真人は僕の顔を見て納得したように大きくうなずいた)

理樹(これまでの経験から一つ学んだことがある。それは僕らがなにをしようと必ず朝は来るってことだ。僕らが考えるべき問題はその迎え方だけなんだと)


46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/20(月) 02:13:18.82 ID:hTUEsqCa0

終わり(∵)


47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/20(月) 06:34:06.93 ID:wlitLxj7o

おつおつ


48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/20(月) 10:17:15.82 ID:z4IHNuMRo

乙(∵)
いい話だった



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