1: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:25:04.77 ID:aG51Q1ZX0
前作:鞠莉「鍋パーティ?」
…の話と並行している同じ日の別視点のお話。
過去作:花丸「苦手を克服するずら」
…の続編(?)ですが、読んでなくても問題無いです。
2: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:25:30.34 ID:aG51Q1ZX0
梨子「今日は行けなくてごめんね、鍋パーティ楽しんできてね」
千歌「急に誘ったししょうがないよ、写真撮るからあとで見せるね!」
梨子「うん、楽しみにしてるね」
千歌「それじゃいってきまーす!」フリフリ
梨子「行ってらっしゃい」
3: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:26:09.49 ID:aG51Q1ZX0
梨子(今日はダイヤさんの家で鍋パーティをやるらしいです)
梨子(Aqoursのみんなにも声はかけたんだけど、急だった事もあり私も含めて既に予定が入ってるメンバーも多く、今回は千歌ちゃんと三年生組だけになってしまったみたい)
梨子(μ'sが作った鍋か…どんな鍋なんだろう?)
梨子(鍋の話はさておいて、私の用事は何なのかと言いますと…)
梨子(これから曜ちゃんが桜内家にやってきます!)
梨子(そして曜ちゃんに私が作ったハンバーグを食べてもらうのです!)
4: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:26:49.02 ID:aG51Q1ZX0
梨子(曜ちゃんのおかげでピーマンを食べられるようになり、それから自分でも少しずつ克服してきました)
梨子(曜ちゃん特製ハンバーグに始まり、今ではピーマンの肉詰めまで食べられるようになったのです!)
梨子(…まぁ味付けは多少濃い目だけど。。。)
梨子(とにかく!ピーマンを食べられるようになったキッカケを与えれくれた曜ちゃんにお礼をしようと思って、今日は手作りハンバーグをご馳走しようと思ったのです)
梨子(そしてあわよくば、ダイヤさんと千歌ちゃんたちみたいな関係に…///)
5: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:27:28.96 ID:aG51Q1ZX0
梨子「曜ちゃんが来るのはお昼頃だから…うん、まだまだ時間はあるわね」
梨子「焼くのは当然食べる前にするけど、下準備は今のうちにしっかりやっておかないとね」
梨子「大丈夫、私なら作れる…中の人とは違うのよ…!」
梨子「初心者のくせに変に凝った物を作ろうとすると失敗してしまいそうだし、今回はオーソドックスな物にしましょう」
梨子「そのかわり愛情はしっかりと、ね♪」
梨子「…一人で何を言ってるんだろう///」
6: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:28:29.23 ID:aG51Q1ZX0
梨子「まずは玉ねぎをみじん切りにするわ」
梨子「端を残すように切れ目を入れてから向きを変えて切ると…うん、いい感じね」
梨子「同じくピーマンも細かく切って、っと」
梨子「次にボウルにパン粉と牛乳を入れて混ぜて…」
梨子「さぁひき肉を混ぜるわ!」
梨子「体温でも肉の脂が溶けてしまうから手を冷やしてからやるといい、って何かで聞いた事あるけど…どうしよう?」
梨子「曜ちゃんがこの前作ってくれた時はやって無かったよね」
梨子「…素早くやれば大丈夫!さぁ混ぜるわよ!」
梨子「塩コショウを入れて…卵を入れて…ここまで出てきた材料を入れて…」グニグニ
梨子「よし、これでタネは完成!あとは曜ちゃんが来るまで寝かせておけば大丈夫ね」
7: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:29:40.05 ID:aG51Q1ZX0
梨子「そろそろお昼になるけど…曜ちゃん遅いなぁ」
梨子「家を出るときに連絡はきたけど、だったらもう着いてもいいはずなのに…」
梨子「まさか何かあった…!?連絡してみようかな…」
\ピンポーン/
梨子「!」ダッ
梨子「曜ちゃん!」ガチャッ
曜「わ!ビックリしたぁ…そんな勢いよく玄関があくとは思わ」
ギュッ
曜「えっ!?///」
梨子「無事で良かった…てっきり事故にでも遭ったのかと…」
曜「遅くなっちゃってごめんね…説明したいから離してもらえるとありがたいかな…///」アハハ
梨子「え、あ…///」パッ
8: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:30:29.97 ID:aG51Q1ZX0
曜「実は家を出てすぐなんだけど、道端で蹲ってる妊婦さんがいてその助けをしてたんだ」
梨子「え!そうだったんだ」
曜「って言っても救急車を呼んで一緒に待ってただけなんだけどね、その間に善子ちゃんとも会って何故か一緒に待っててくれたよ」
梨子「そういえば一年生の三人で今日は遊ぶって言ってたわね」
曜「そうそう、それで集合場所に向かってたみたいだね」
梨子「第三者ポジションなのに一緒に待つなんて、やっぱり善い子だね」
曜「ホントにね、アレで何で堕天使を名乗るのかわからないよね」ハハハ
9: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:31:12.07 ID:aG51Q1ZX0
曜「ところで今日はお昼をご馳走してくれるんだよね?」
梨子「ええ、ピーマン克服の手助けをしてもらったからそのお礼にと思ってね」
曜「気にしなくていいのに…でもありがとう、すっごく楽しみにしてたから今日はまだ何も食べてないんだ!」
梨子「そんな曜ちゃんの為に今日は手作りハンバーグを用意させていただきました」
曜「!」グッ←無言のガッツポーズ
梨子「タネはもう作ってあるからあとは焼くだけだよ」
曜「朝食抜いてきて良かった!楽しみに待ってるね、梨子ちゃん!」ワクワク
梨子(ワクワクが抑えきれない曜ちゃんカワイイ)
10: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:32:23.15 ID:aG51Q1ZX0
梨子「では作っていきますか」
梨子「適量を手に取って、空気を抜いて…」パンッ パンッ
梨子「形を整えたら真ん中を少しへこませて…」グニグニ
梨子「薄く油を敷いて熱したフライパンへ…投入!」サッ
\ジューッ/
曜「わぁ良い音、そして良い匂い」
梨子「まずは中火で表面に焼き目が付くくらいまで焼いて…」ジュー
梨子「そろそろいいかな?裏返し…ます」ヨッ
梨子「そしたら火を弱めてから少し水を入れて蓋をして蒸し焼きにします」ジュー
11: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:32:56.37 ID:aG51Q1ZX0
梨子「確認の為に竹串で刺してみて…うん、いい感じ」
梨子「あとはソースを作って…完成!」
曜「早くっ、早く」ワクワク
梨子「お待たせ曜ちゃん、お口に合うといいんだけど…」
曜「大丈夫!食べなくてもわかる、美味しいに決まってるよ!」
梨子「曜ちゃん…」
曜「それでは、いっただっきまーす♪」
12: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:33:23.22 ID:aG51Q1ZX0
曜「美味しい!」
曜「表面は程よいこんがり、それでいて中はしっかりと火が通っている」
曜「肉汁もいい感じだしそれにソースも美味しい!」
曜「梨子ちゃん、すっごく美味しいよ!」
梨子「ありがとう、曜ちゃん」
曜「このハンバーグなら毎日でも食べたいよ」モグモグ
梨子「!」
13: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:34:03.63 ID:aG51Q1ZX0
梨子(これはチャンス…!?攻めるならきっと今…!)
曜「梨子ちゃんみたいなお嫁さんがいたらいいなー」モグモグ
梨子「…じ、じゃあ曜ちゃんにもらってもらおうかな…」
曜「!?」ブーッ!
梨子「曜ちゃんだったら…ううん、曜ちゃんがいいの」
曜「それって…」
梨子「曜ちゃん…好き…」
14: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:35:05.96 ID:aG51Q1ZX0
曜「ほ、本当に…?」
梨子「こんなこと冗談じゃ言えないよ…///」
曜「…少し話をしてもいいかな」
梨子「え?う、うん…」
曜「私ね、千歌ちゃんが好きだったんだ」
梨子(…やっぱりそうだったんだ)ズキッ
曜「だからダイヤさんと付き合う事になったって聞いた時、すっごく驚いたんだよね」
曜「でもね、実はショックでは無かったんだ」
梨子(…?)
曜「そこでようやく気付いたの、千歌ちゃんに対する好きはそういう好きじゃなかったんだって」
曜「いや…もしかしたら前はそうだったのかもしれないけど、でも今は違う」
曜「それはね、千歌ちゃん以上に好きな人ができたから」
15: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:36:19.26 ID:aG51Q1ZX0
曜「その人とは出会ってまだそんなに経ってないんだけど、その短い間に色々な事を知った」
曜「とっても美人さんで、それでいて可愛いところもあって」
曜「何にでも一生懸命で色々な事を頑張っていて」
曜「悩んでる私に気付いて助けてくれたり、苦手を克服しようと私を頼ってくれたり」
梨子(え、もしかして…!)
曜「ピアノがとっても上手で、作った曲はどれもキラキラ輝いて…」
曜「そして今日はこんな美味しいハンバーグを作ってくれた」
梨子「曜…ちゃん…」ポロポロ
曜「梨子ちゃん、私も梨子ちゃんの事が好き」
曜「だから改めてこれからもよろしくね!」
梨子「曜ちゃーん!」ダキッ
曜「回りくどい言い方になっちゃってごめんね」ギュッ
梨子「バカ…千歌ちゃんが好きなんて言うからもうダメかと思ったんだからね…」
16: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:37:06.13 ID:aG51Q1ZX0
曜「イチから説明しようと思ったらこんな事になっちゃって…ごめんごめん」ハハ
梨子「許さない…」
曜「え~、何でも言うこと聞くから許して!」
梨子「…じゃあキスして」
曜「!?///」
梨子「キスしてくれなきゃ許さない…」
曜「ええええええいいいやでででもももももキキキキキキスはさすがにににに…」
梨子「そっか、やっぱり私より千歌ちゃんの方が…」シュン
曜「!」
チュッ
曜「こ、これで信じてもらえたでしょうか…?///」
梨子「…うん」
17: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:38:11.36 ID:aG51Q1ZX0
曜「ようやく冷静になってきてさっきの自分の言動を振り返ってるんだけど」
梨子「うん?」
曜「結構恥ずかしいこと言ってたような気がするんだけど…」
梨子「いっぱい私のことを褒めてくれてたね♪」
曜「全部本当の事ではあるんだけど…今になって恥ずかしくなってきた…///」
梨子「なんでそこで恥ずかしがっちゃうのよ、さっきまであんなにカッコ良かったのに」
梨子(まあそういうところも含めて好きなんだけどね♪)
梨子(片想いの切なさを超えた二人のこの恋は…)
梨子(最初じゃなく最高でもないかもしれないけれど、やがて愛にかわる最後の恋と呼べる…そう思うよ)
梨子「これからもずーっとよろしくね、曜ちゃん」
おわり
18: ◆Tn3qm05sjE 2017/05/20(土) 23:38:54.65 ID:aG51Q1ZX0
ダイちかに続いてシリアス(?)な恋愛シーンを書いてみましたが、わかった事があります。
慣れない事はするもんじゃない。
想像力と創造力があれば残る一年生組のお話も書いてみたいと思います。
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/21(日) 01:28:59.48 ID:oMxzSduK0
おつ
出来合いで済ませたバットエンドも見てみたい
Aqours
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