1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:03:04 ID:Atl0isCY
死立天魔学園!
問題を抱えた学生が飛ばされる最後の僻地!
ここで落ちこぼれの烙印を押されると後はない。
離島にして監獄。
天魔学園には、追い詰められた生徒たちを監視し、矯正する学生組織が存在した。
天魔五剣。
学園から帯刀を許され、実質学園を支配する五人の少女たちのことだ。
五剣筆頭……天真=ガヴリール=ホワイト。
美しき刃こと胡桃沢=サタニキア=マクドウェル。
魔獣使いの月乃瀬=ヴィネット=エイプリル。
心眼の白羽=ラフィエル=エインズワース。
自称盲目のタプリス。
ここに一人の転入生が現れたとき……壮大な物語が幕をあける!
2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:04:35 ID:Atl0isCY
ガヴロスでメアリがガヴに見えてきたので、何となく武装少女マキャヴェリズム風味のガヴリールドロップアウトを。
女子校だから女尊男卑なし。
3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:05:18 ID:Atl0isCY
まち子「ここが天魔学園ね」
生徒「見て、あの子人間よ」ヒソヒソ
生徒「五剣様が黙ってないだろうな」ヒソヒソ
まち子「おかしいわね。見かける生徒が天使と悪魔ばかりなのはなんでかしら?」
4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:06:30 ID:Atl0isCY
五剣室
ラフィ「転入生は人間らしいですよ」
サターニャ「不愉快ね。私は人間が大嫌いなの」
ヴィーネ「私は好きだけどなぁ」
サターニャ「あんたは優しすぎんのよ!ほんとに悪魔なの?信じられないわ」
魔獣イフリート「ガウウウゥ」
サターニャ「ひっ!」
ヴィーネ「こらチャッピー!サターニャが怖がってるじゃない」
チャッピー「きゅぅん」
ネトゲとは無縁ガヴ「皆の不満は理解している。なればこそ、転入生は私自ら管理し矯正しよう」
ヴィーネ「いいえ。ガヴの手を煩わせるまでもないわ。私に任せて」
ガヴ「ダメだ。今回の転入生、気になる部分がある……」
ラフィ「天使を倒したという話ですね?」
ガヴ「人間が天使を倒す。にわかには信じられん話だが、万が一にもヴィーネに怪我をさせるわけにはいかないからな」
ヴィーネ「ガヴ……」
5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:08:39 ID:Atl0isCY
サターニャ「ヴィネット、あんたすっかりガヴリールの腰巾着よね。五剣としての誇りはないの?」
ヴィーネ「ガヴのお世話が出来るだけで私は幸せだから。五剣の誇りなんていらないわよ」
サターニャ「……なによそれ。今のは聞き捨てならないわね!表出なさい!勝負よ!」
チャッピー「グワァァァァ」
サターニャ「ひっ……!」
ガヴ「落ち着けサターニャ。仲間同士争うことは私が認めない」
サターニャ「ガヴリールもガヴリールよ!五剣筆頭だからって一々命令しないでくれる?」
ラフィ「ワクワク」
サターニャ「この大悪魔胡桃沢=サタニキア=マクドウェル様に命令していいのは、この私だけよッ!!」キリッ
サターニャ「ふぅ……ポージング決まったわね」ニコッ
6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:09:20 ID:Atl0isCY
ガヴ「おめでとう。それで、転入生の件だが」
サターニャ「まあいいわガヴリール!あんたが転入生を矯正しなさい?もし失敗したら笑ってあげるから」
ガヴ「ラフィもそれでいいか?」
ラフィ「私はガヴちゃんにお任せしてますので」
ヴィーネ「無理しないでね」
ガヴ「ああ」
ガヴ「これにて五剣会議を終了する」
7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:11:22 ID:Atl0isCY
学園入口
マ〇コ「人間?あんた人間じゃない!」
まち子「見たところあなたも人間ですね」
マ〇コ「残念なことに、ね……」
まち子「残念?」
マ〇コ「……ええ。貴女もすぐわかるでしょうから簡単に説明してあげるわ」
マ〇コ「ここは共学とは名ばかりで、天使と悪魔が人間たちを支配しているのよ」
まち子「支配?」
マ〇コ「私たち人間は奴隷も同然。一度足を踏み入れたが最後……学園から自由に出ることもできないわ」
まち子「そんな!酷すぎます!」
8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:12:42 ID:Atl0isCY
マ〇コ「ご覧なさい。周囲は武装天使と武装悪魔だらけ」
まち子「……戦争でも始める気ですか?」
マ〇コ「彼女たちに帯刀を許可しているのは天魔五剣……要するにこの学園を支配する五人の生徒からなる『学生会』ね」
まち子「世も末……」
マ〇コ「何かあれば五剣はすぐに貴女を狙うわ。精々目をつけられないよう気をつけなさい」
まち子「…………」
マ〇コ「私から言えることは一つ。学園の秩序を乱さないこと」
まち子「わかりました。気をつけてみます」
マ〇コ「彼女たちに逆らっても待っているのは地獄だけ。それを忘れないで」
9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:19:05 ID:Atl0isCY
教室
ガヴ「ようこそ転入生。私がお前を管理することになった天魔五剣筆頭、天真=ガヴリール=ホワイトだ」
まち子(仮面の女の子?)
まち子「管理?」
ガヴ「お前の経歴は見せてもらった。今日から私の食事を作らせてやろう」
まち子「はい?」
ガヴ「お前、元調理部らしいな?」
まち子「そうだけど、天真さん……調理部所属だからって料理が得意という生徒ばかりではないのよ?」
ガヴ「気にするな。私がテストしてやる」
まち子「私に拒否権はないの?」
ガヴ「拒否するのは構わないが、そのときは矯正するまでだ」
マ〇コ(ああ言われて拒否なんてできないわね。安心したわ。今回は血を見ることはなさそうで)
10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:19:56 ID:Atl0isCY
まち子「そんなの間違ってる!」
マ〇コ(なっ!なにを言っているの!?)
ガヴ「なに?」
まち子「私は貴女のママにも、家来にもなったつもりはないわ!」
マ〇コ(なによこのデジャヴ!)
ガヴ「……くくっ。良い目をしている」ノリノリ
ガヴ「いいだろう!私自ら貴様の考えを矯正してやる!」ポチッ
11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:20:44 ID:Atl0isCY
まち子「教室が闘技場になった!?」
ガヴ「撤回はできんぞ転入生。貴様への矯正は確定事項だ!」
まち子「くっ……!」
タプリス「実況は私、タプリスにお任せあれ!」
ガヴ「ふっ」チャキ
まち子(弓?)
ガヴ「私の攻撃は次元をも超えて、確実に相手を仕留める」
ガヴ「さっさと得物を構えろ」
まち子(弓か……分が悪いね)
まち子「私のはこれよ」
12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:22:20 ID:Atl0isCY
ガヴ「手袋?防刃仕様か」
まち子(弓相手にどこまで通用するか……)ギュッ
ガヴ「往くぞ」
まち子(視線を逸らしたら……負ける!)
ガヴ「遅いな」ヒュン
まち子(消え……)
まち子「え?」ドコーン
タプリス「天真先輩の蹴りがぁぁぁ転入生の脇腹にぃぃヒィィィット!これは効いたかぁ!?」
まち子「……ハァハァ」
13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:23:18 ID:Atl0isCY
タプリス「立ち上がったぁぁぁ!転入生、ギリギリで防御に成功したようです!!」
まち子(……速い)
ガヴ「一撃で沈んではつまらんからな」
まち子(瞬間移動と弓……これは最悪の組み合わせかもしれないわ……)
ガヴ「お前に勝ち目はない。なぜなら、お前の唯一の勝機である近距離戦が、私には通用しないからだ」
まち子「…………」
ガヴ「敗北を認めて私の料理人になれ」ニヤッ
まち子(ここまでなの?……今のままじゃ私に勝ち目はない……)
14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:26:20 ID:Atl0isCY
まち子「だが断る」
ガヴ「なに?」
バコォォォン
タプリス「転入生地面に強烈な一撃ィィィ!何を考えているんだぁぁぁ」
タプリス「コンクリートが砕けてしまっています」
タプリス「ヤケクソなのか気合いを入れ直したのか!(……あとで修理するの大変なんですからね)」
まち子「……確かに私には勝機はないのかもしれない……」
まち子「けど……!私は立ち止まったりしない!たとえ敗北が決まっていたとしても!」
まち子「私は最後まで……運命に抗ってみせる!」バーン
15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:26:58 ID:Atl0isCY
タプリス「転入生謎のポージング!追い詰められて頭がおかしくなってしまったのかぁぁぁ!?」
まち子(お婆ちゃん、力を貸して)
ガヴ「いいだろう。その心意気や佳し!」
ガヴ「ならば私も全力でお相手しよう」ピカーッ
ヴィーネ「ガヴが仮面を外したっ!?」
タプリス「超激レアの光景です!天真先輩、セイントモードにチェェェェンジ!」
16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:27:57 ID:Atl0isCY
まち子「天真さんが七色に輝いている?」
ガヴ『人類に祝福あれ』ニコッ
タプリス「天真先輩の弓が黄金の刀に!これは決まってしまうのかァ!転入生絶体絶命!」
聖ガヴ(私の天衣はあらゆる攻撃を無効化します)
聖ガヴ(可哀想ですけど、これで終わりですね)
まち子(まさか、私が戦えるように武器をかえてくれたの?)
17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:28:56 ID:Atl0isCY
聖ガヴ「往きます!」ヒュン
まち子「応!」カキ-ン
タプリス「激しい攻防が続きます!転入生、天真先輩の斬撃を全て拳で弾いています!!」
聖ガヴ「やりますね」
まち子「あなたも」
まち子(このままではじり貧……)
タプリス「大丈夫なのか転入生!天真先輩の攻撃を弾くだけで精一杯の様子!」
18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:29:27 ID:Atl0isCY
まち子(必ず隙を突く……!)
聖ガヴ(このまま押し通します!!)
19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:32:47 ID:Atl0isCY
まち子「はっ!」カキィィン
聖ガヴ(斬撃の勢いを利用して私の刀を殴った!?)フラッ
聖ガヴ(なっ!?)
聖ガヴ(体勢が!これは……先程転入生が砕いた地面のコンクリート?)
聖ガヴ「くっ!足をとられる!」クラッ
20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:33:26 ID:Atl0isCY
まち子「この時を待っていたわ」ピトッ
21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:34:15 ID:Atl0isCY
タプリス「転入生、天真先輩のお腹に手を触れました!これはどういうことでしょう」
聖ガヴ「残念ね。私の天衣は無敵。物理攻撃は全て無効化されるわ」ニコッ
まち子「ふぅ……」カッ!
聖ガヴ「えっ?」
まち子「魔弾ッ!」ドギャァァン
22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:35:07 ID:Atl0isCY
聖ガヴ「ぐはっ……なん……なの……」
タプリス「天真先輩が吹き飛ばされたぁぁぁ!信じられません!転入生の攻撃が天衣を打ち破りました!」
聖ガヴ「な……なぜ……」
まち子「気よ。凝縮した私の気を貴女の体内に通した。攻撃ではないから、天衣とやらは機能しなかったのね」
聖ガヴ「ふぅ……私の敗け……ですね……」
まち子「いいえ。天真さんが本気を出してくれたから、私にも勝機が生まれたの」
まち子「貴女が卑怯な天使だったら、私は弓で倒されていたわ」ニコッ
聖ガヴ「最後まで諦めなかった貴女の勝利ですよ」ニコッ
23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:35:56 ID:Atl0isCY
タプリス「あ、はい。一応転入生の勝ちみたいです。天真先輩のお人好し加減を利用したようですね……皆さん解散」
ヴィーネ「私のガヴが……敗け……た」
ヴィーネ「転入生、覚悟しなさいよ」キッ
サターニャ「何なのよアイツぅぅぅ!私より先にガヴリールを倒すなんて!」
ラフィ(これは面白いことになってきましたね)ニヤニヤ
サターニャ「つまりアイツを倒せば……ガヴリールを倒したことになるじゃない!なぁんだ楽勝よね」
24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:38:33 ID:Atl0isCY
まち子「立てる?天真さん、仮面がないほうが絶対可愛いのに」
聖ガヴ「ふふっ、ありがとうございます。まだ辛いので手を借りますね」
聖ガヴ「あっ」フラッ
まち子「天真さん!」フニュッ
聖ガヴ「あん……」
まち子(転びそうになった天真さんを支えたら、胸を揉んでしまったわ……)
まち子「ごめんなさい」
聖ガヴ「いえ///」
ヴィーネ「……許さない」カッ!
ラフィ(あと一押し、ですかね)
25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2017/05/04(木) 12:42:46 ID:Atl0isCY
まち子「こうして私の学園生活が幕をあけた」
まち子「天真さんとは友人となり、共に調理部で切磋琢磨する仲だ」
まち子「時々殺気も感じるけれど、天真さんが間に入ってくれて、私は平穏な毎日を過ごしている」
まち子「皆さん天真さんには甘いみたい」
まち子「このあとも鮮血のラフィの罠で窮地に立たされたり、ガヴの右腕を自称する悪魔に狙われたり、大悪魔をあしらったりするのだけど」
まち子「それはまた別のお話」
おしまい???
KADOKAWA メディアファクトリー (2017-05-24)
売り上げランキング: 79,526
- 関連記事
-
Powered By 画RSS