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QB「まどかの魂が盗まれた」ほむら「なんですって?」

1 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 15:06:38.02 ID:zM6Tou6S0

~前編~

【暁美ほむら 自宅】

ほむら「どういうことなの?QB」

QB「ボクにも状況が良くわからないんだ。とにかく、今言ったとおりだよ。正確には、まどかの意識のみが奪われたと言ったほうが正確かも知れない」

QB「君たちにわかりやすいように説明すると、ソウルジェムに変換された『魂』が本体から強制的に離されてしまった状態に近い」

QB「ただし、この説明も不完全なんだ。なぜなら、まどかの心臓は動いている。だから『意識が奪われた』と表現しなおしたんだけど」

ほむら「それじゃ、まどかは今どうしているの?」

QB「暁美ほむら、君でもこの事態に気づくことができなかったんだね…。まどかは、表向きは、原因不明の昏睡状態ということで入院しているよ」

QB「とにかく、明日にでも彼女のお見舞いを装って、情報を集めてみないか?」

ほむら「そうね…」

QB「マミや杏子、さやかはどうする?」

ほむら「さやかには学校で私が伝えるわ。マミと杏子にはQBが伝えてちょうだい」

QB「わかった」

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2 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 15:07:06.86 ID:zM6Tou6S0

ほむら「…」

QB「…」

ほむら「QB、どうしたの?」

QB「ボクはね、ものすごく嫌な予感がするんだ。その正体が何かわからないけれど…」

ほむら「まさか、覚醒者…?」

QB「いや、今回の出来事に覚醒者の気配はしなかった。そもそも、覚醒者が関係していたら、君もボクも事前に気づけたはずだよ」

ほむら「…そうね」

QB「とにかく明日、病院で」

ほむら「わかったわ」

ほむら「まどか…、どうして、あなたばかり…」





=投稿者注========================
※このSSは『QB「僕が男の子と契約できないのかって?』の続編です。
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1320/13209/1320985979.html
※基本的な世界観をそのまま引き継ぎます。
=============================

3 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 15:08:12.96 ID:zM6Tou6S0

【少し時間をさかのぼって 数日前 学校の屋上】

さやか「はぁー、今日もいい天気。んーっ…、はぁー」

まどか「そうだね。でも、さやかちゃん、のびしたときに、おなか丸見えだったよ?」

さやか「えー?いいの、いいの。若いんだから、気にしない、気にしなーい」

さやか(どうせ、見てくれる男なんていないしさー…)

マミ「どうしたの?美樹さん。表情がコロコロかわっていっているわ?それに、このシーン、前にも見たわよ?」

さやか「え?あ、いやー…。とほほほ…」

ほむら「あなたたち、あいかわらずね。平和ボケしているんじゃないの?」

まどか「ほむらちゃん、待ってたんだよ?ほら、一緒にお昼ご飯食べよう?」

ほむら「えぇ…」

マミ「ワルプルギスの夜も倒したし、暁美さんの言うとおり、ホントに平和ねぇ…」

4 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 15:08:41.76 ID:zM6Tou6S0

さやか「まどかぁ、今日学校終わったら、時間ある?」

まどか「ごめん、さやかちゃん。今日、おつかい頼まれてて…」

さやか「あ、そうなんだ。それじゃしかたないね。じゃぁ、おつかいに付き合ってあげようか?ヒマだし」

まどか「本当?ありがとう、さやかちゃん」

さやか「で、おつかいって?」

まどか「うん、本屋さんに行くの」

さやか「へぇー…。本屋ならCDも売ってるかなぁ?」

まどか「そうだ、ほむらちゃんも一緒に来る?」

ほむら「私は遠慮しておくわ…」

まどか「そう…」シュン

ほむら(こら、自分。なぜ断るのぉ~…。自分のキャラが憎い…、憎いわ…)

マミ「ホントにわかりやすいわね…」

ほむら「…」

5 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 15:09:08.41 ID:zM6Tou6S0

【時間軸を戻して まどかの病室】

ほむら「…」

さやか「まどか!!」

マミ「鹿目さん…」

杏子「何だってんだ、いったい…」

マミ「暁美さん、何かわかっていることは無いの?」

ほむら「今は…、何もわからないのよ…」

さやか「うぅ…。まどかぁ…」

ほむら「さやか。私たちの中で、最後にまどかと会っていたのはあなたよ。何か変わった様子はなかったの?」

さやか「…何も、…変わった様子なんて」

ほむら「そう…」

QB「少しは期待していたのだけど、ここには何の情報も無さそうだね」

マミ「鹿目さんのお父様がもうすぐ来るわ。少しお話を聞いてみましょう」

杏子「そうだな」

ほむら(『平和ボケ』していたのは私だったみたいね…。まどか、ごめんなさい)

7 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:32:45.22 ID:zM6Tou6S0

【鹿目まどか 自宅】

知久「皆さん、今日はわざわざお見舞いに来てくれてありがとう…」

さやか「いえ…。こちらこそ、ご自宅までおしかけてしまって…」

知久「気にしないでください。病院にいるよりは、ここの方が」

ほむら「少し、お聞きしたいことがあります」

知久「聞きたいこと…、なんだい?」

ほむら「まどかが意識を失う前に、何か変わった様子はありませんでしたか?」

知久「変わったこと…、いや、何も。いつも通りだったよ」

マミ「いつも通りなら、それを教えていただけませんか?」

知久「…学校から帰ってきて晩ご飯、…それから、タツヤの寝かしつけを手伝ってくれて、…その後寝て、そのまま」

ほむら「せっかくなので、まどかの部屋を見せていただいても?」

知久「あぁ、かまわないですよ。でも、どうして?」

ほむら「…」

マミ「お願いします」

知久「いや、良いですよ。さぁ、こちらです」

8 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:33:46.74 ID:zM6Tou6S0

【鹿目まどかの部屋】

知久「どうぞ…」

さやか「んー、とくに変わったところは無い…、か…」

マミ「これは…、アップルパイのレシピ。…暁美さんが教えてあげたものね」

ほむら「…」

QB『暁美ほむら、ボクの声が聞こえているかい?』

ほむら『えぇ、もちろん聞こえているわよ』

QB『これ、何だろう?』

ほむら『足跡…?』

QB『あぁ、それも普通じゃない。ボクの足跡にも似ている。何か小動物のような…』

ほむら「ネコ…?」

杏子「え?何か言ったか?」

ほむら「…」

ほむら『みんな、何も声に出さずに聞いてちょうだい。この足跡、見える?』

マミ/さやか/杏子「…!」
9 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:35:36.08 ID:zM6Tou6S0

ほむら『動物の足跡に見えるけど…、魔力を帯びていて、普通の人間には見ることができないわ…』

杏子「これって…」

知久「?」

ほむら『声を出さないでと言ったわよ…』

杏子『あ、わ、わりぃ…』

ほむら『QB、この足跡、記録できるかしら?』

QB『できるよ』

ほむら「ありがとうございます。もうじゅうぶんです」

知久「そうかい?」

マミ「はい。まどかさんのことは、私たちも心配です。お部屋を見せていただいて、ありがとうございます」

知久「あぁ…」

マミ「今日のところは、もう帰ります。お時間いただいて、ありがとうございました。また病院にお見舞いに伺いますので…」

知久「今日はありがとう」

10 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:36:23.07 ID:zM6Tou6S0

【巴マミ 自宅】

マミ「はい、紅茶を用意したわ」

杏子「ケーキは?」

マミ「無いわよ。今日は」

さやか「杏子、良くこんなときに食欲あるねぇ?」

杏子「ほっとけ。食えるときに食うんだよ」

ほむら「QB、さっそくだけど。あの足跡、映像で出せるかしら?」

QB「うん。ほら、これだよ」

杏子「これ、何の足跡なんだ?」

ほむら「マミ、パソコン使えるかしら?」

マミ「えぇ。調べてみましょう…」

さやか「QB、あんたの足跡とは違うの?」

QB「んー、似てるけど、ちょっと違うかな…」

さやか「そっか…」

11 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:36:49.88 ID:zM6Tou6S0

杏子「まぁ、使い魔の足跡なんじゃね?」

ほむら「…」

マミ「これ…、かしら?」

さやか「どれどれ?…うさぎ?」

マミ「えぇ。うさぎの足跡に似ているわね」

さやか「でも、うさぎにしては大きすぎる気が…」

杏子「じゃぁ、大きいうさぎ、ってことだろ?」

ほむら「そうね、使い魔なら何の不思議もないわ」

さやか「あ、そうか…」

マミ「今のところ、得られた情報はこれだけね…」

杏子「ヒントにしては、ずいぶん頼りないけどな」

ほむら「でも、ヒントには違いないわ。とにかく、今は『うさぎ』を見たら良く観察する必要があるわね…」

QB「ボクも、ボクなりに調べてみるよ」

ほむら「そうしてちょうだい」

マミ「うさぎの使い魔を使役する魔女…」

12 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:37:48.95 ID:zM6Tou6S0

【数日後 鹿目まどかの病室】

ほむら「まどか…」

ガチャッ

知久「やぁ、暁美さん、でしたよね?」

ほむら「はい」

知久「いつもお見舞いに来ていただいて、ありがとうございます」

ほむら「いえ…」

知久「もう、一週間になりますか…。未だに原因がわからないのですよ」

ほむら「身体に異常は何も無いのですか?」

知久「はい…。いろいろ検査していただいているのですが」

タツヤ「あー、うあいー、まろかー」

知久「こら、タツヤ。まどかは寝てるんだから…」

タツヤ「あうー」

ほむら「…」

13 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:38:44.01 ID:zM6Tou6S0

知久「あの、すみませんが、しばらくタツヤを見てやっていただけませんか?」

ほむら「はい」

知久「助かります。ちょっと先生のところへ行ってきますので…」

ほむら「わかりました」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ほむら「…」

ほむら「………」

まどか「この…茶………い……ね」

ほむら「…まどか?」

まどか「今日は…………なんですか?」

ほむら「まどか!」

まどか「あれ?今、ほむらちゃんの声が…」

ほむら「まどか!ここよ!!」

まどか「気のせいかな…」

ほむら「まどk…

まどか「…

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

ほむら「…!?」

ほむら「…夢を、…見ていた」

タツヤ「zzZ」

ほむら「いつのまにか、眠ってしまっていたのね…」

14 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:39:16.76 ID:zM6Tou6S0

ガチャッ


知久「やぁ、お待たせしてしまって…。話は終わりました。ありがとうございます」

ほむら「いえ…。つい寝てしまって…」

知久「あなたもお疲れのご様子ですね。タツヤも寝てしまいましたか」

タツヤ「ん…、ん…、まろか…」

知久「よーしよしよし。タツヤもまどかが心配なんだな…」

ほむら「それでは、今日はもう帰ります」

知久「いつもありがとう。迷惑でなければ、また来てやってください」

ほむら「はい…」

15 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:39:48.80 ID:zM6Tou6S0

【暁美ほむら 自宅】

ほむら(まどかは、今日も目覚めなかった)

ほむら(医者は、あいかわらず原因がわからないと言っている)

ほむら(脳になんらかの障害が発生している可能性が高いという診断だった)

ほむら(…)

ほむら「まどか…」

<●> <●>「…」

ほむら「…!」

ほむら「何かしら…。今、何かの視線を感じたような…」

16 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:40:17.32 ID:zM6Tou6S0

【佐倉京子 教会跡地】

杏子「ふぅー、お腹いっぱいっと」

<●> <●>「…」

杏子「ん?」

杏子「…」

杏子「気のせいか…。もう、寝よ」

17 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:41:13.13 ID:zM6Tou6S0

【美樹さやか 自宅】

エイミー「ニャー」

さやか「ほらエイミー、こっちおいでー」

エイミー「ニャー♪」

さやか「ねぇ、エイミー。まどか、いつか起きてくれるよね?」

エイミー「ニャニャー!」

さやか「あははは、ありがとう、エイミー」

エイミー「…」

さやか「ん?どしたの?エイミー…」

エイミー「ッフゥー…」

<●> <●>「…!」

さやか「何かいるの?」

エイミー「…」

さやか「エイミー?」

18 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 16:41:47.59 ID:zM6Tou6S0

【巴マミ 自宅】

マミ「お風呂上がりの…、と。どうかな?」

マミ「う…、た、体重が…」

マミ「これは問題ね。今度から、ケーキはやめて、フルーツタルトにしましょう…」

マミ「明日から、…ね」

マミ「さて、ひとまず最後のケーキを…」

<●> <●>「…」

マミ「あぁ…、とてもおいしいわ…!」

マミ「明日からケーキはダメだから、残っているケーキも食べないとね♪」

マミ「むふー。ダイエットって、ツライわ~♪」

<◯> <○>「…?」

マミ「…!」

マミ「気のせいかしら、今、すごくバカにされた気がするわ…」


22 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 17:55:20.09 ID:zM6Tou6S0

【学校の屋上】

杏子「まどかは、まだ目を覚まさないのか?」

さやか「うん…」

マミ「…」

QB「…」

ほむら「みんな、いるわね」

マミ「暁美さん、鹿目さんのことについて、何かわかったの?」

ほむら「いいえ。何もわからないわ」

QB「ボクも新しい情報は何も無しだよ」

ほむら「あの後、考えてみたんだけれど…」

ほむら「あの足跡は、本当に使い魔のものなのかしら?」

杏子「どういうことだ?」

ほむら「使い魔は、しょせん魔女の手下でしかないわ。そんな使い魔が、まどかの『意識』だけを奪い去るなんて芸当ができるのかしら…」

マミ「もしかして、あれは魔女の足跡?」

ほむら「その可能性もあるということね。ワルプルギスの夜のように、結界に身を隠す必要が無い魔女なら…」

さやか「でも、魔女にしても、なんでまどかを狙ったのかな?まどかだけを…」

杏子「そうだな。魔女なら、無差別に襲ってくるはずだ。でも、あの家で実際に被害にあってるのは、まどかだけだ。これが不自然なことだってのは、あたしにもわかる」

さやか「ねぇ、また覚醒者なんじゃ…?」

23 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 17:56:23.58 ID:zM6Tou6S0

ほむら「それは絶対に無いわ。いえ、絶対とは言い切れないかもしれないけれど、少なくとも今は、覚醒者の気配は少しも感じられないのよ」

ほむら「ところで、みんな最近、妙な視線を感じたことは?」

杏子「あ、あたし、ある!でも…、一瞬だったぜ?それに魔女じゃなかった」

さやか「私は…、無いかな…」

マミ(何かしら…、嫌な記憶がよみがえってくる気がするわ…)

ほむら「マミ、何かあるのかしら?」

マミ「い、いえ。私も何も感じていないわよ?」

ほむら「そう…」

杏子「もいっかい、まどかの部屋、見てみるか?」

ほむら「そうね。私もそう思っていたのよ。これから行きましょう」

マミ「突然お邪魔して大丈夫かしら…」

ほむら「今回は、忍び込むのよ」

さやか「え?」

24 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 17:57:17.53 ID:zM6Tou6S0

【鹿目まどか 自宅】

ほむら「私の手を離さないでね」

さやか「う…、うん」

杏子「ほんと、便利な能力だよな」

さやか「どういう意味で?」

杏子「あ、いや、ははは」

マミ「鹿目さんの部屋は、ここね」

ほむら「とりあえず、もう手を離しても良いわ」

ほむら『ただし、声は出さないで』

杏子『わかってるよ』

QB『やっぱり、何も無さそうだね』

ほむら『でも、ここで何かが起きたことは間違い無いはず…』

マミ『暁美さん、これ…』

さやか『あ、足跡…』

マミ『このあいだは気づかなかったけど、この足跡は別の部屋から続いていきているように見えるわ』

杏子『部屋の入り口から入ってきたのか。外からじゃないんだな』

ほむら『追跡しましょう。みんな、私の手をとって』

25 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 17:57:49.28 ID:zM6Tou6S0

さやか『ここは…』

マミ『子供部屋ね。鹿目さんの弟さんのお部屋じゃないかしら』

杏子『おもちゃがいっぱいあるな…』

マミ『きれいに片付いているわ。鹿目さんらしいわね』

さやか『足跡は、こっちから…』

ほむら『本棚?』

さやか『この本…!』

杏子『さやか、どうした?』

さやか『このあいだ、一緒に行った本屋で買った本だ…』

マミ『何の本かしら…』

ほむら『いけない、マミ!さわらないで!!』

マミ『え?』

カッ!! パァァァァァァァ…

<●> <●>「…チッ。邪魔な奴らだ」

26 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/11/30(水) 17:58:58.64 ID:zM6Tou6S0

【魔女結界内部】

ほむら「結界…。家の中…?」

マミ「ごめんなさい…」

さやか「…」

杏子「気にすんなよ、ちょうど良かったじゃん。ヒントだけだったのが、いきなり敵の本拠地だぜ?むしろ、ラッキーだ」

マミ「…」

ほむら「不用意だったけれど、杏子の言うことは正しいわね」

さやか「まどかの『意識』が、この結界の中に…」

杏子「さて、どうする?」

マミ「何か、小人の家の中みたいね…。これはやっぱり…」

さやか「ちっちゃなドアがたくさんあるね」

杏子「ん?何だ、これ?『ご自由にお飲みください』って書いてあるぞ?」

マミ「杏子!それにさわらないで…」

杏子「え?なんで?」

マミ「それを飲むと…」

ほむら「身体が小さくなるでしょうね…」

杏子「へ?」

27 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 17:59:53.90 ID:zM6Tou6S0

マミ「えぇ、そのとうりだと思うわ。この結界は、あの本から出現した。それにこの風景」

さやか「…不思議の国のアリス」

杏子「なに?」

さやか「このあいだ、まどかが買ってた本だよ」

ほむら「まったく、魔女にはお似合いね…」

杏子「アリスってことは、じゃ、やっぱり小さくならないと、この部屋から出られないんじゃ…」

マミ「佐倉さん、あなたらしくない発言ね。開かないし通れもしないドアがあったら、いつものあなたは、どうするのかしら?」

杏子「あ、そうか!へへへ…。みんな、ちょっと、そこどけ」

さやか「あぁ…、そういうことか…」

杏子「とおぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

ドゴーーーーーーーーーン!!!

マミ「ドアが開いたわね」

さやか「開いた…?」

ほむら「開いたのはドアじゃないわ。『穴』よ」

杏子「あははは」

28 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 22:21:12.79 ID:zM6Tou6S0

【結界内部 森の中】

さやか「ずいぶん広い結界なんだね…」

マミ「そうね…。木が多くて、先が見えないわ…」

ほむら「…」

杏子「物語だと、本当はびしょ濡れでかけっこするんじゃなかったっけ?」

マミ「あら、良く知っているわね」

杏子「あぁ、小さい頃は…、そういう話が大好きだったからな…」

さやか「…」

マミ「でも、あなたが壁に穴を開けてしまったから、誰も涙を流さなかったわ」

杏子「そういうことか。なるほどね」

さやか「あ、あそこ!」

ほむら「なに?」

さやか「芋虫が…、パイプ吸ってる…」

ほむら「…」

マミ「美樹さん、あの芋虫は無視しましょう。話が無駄に長いらしいし」

杏子「だな」

さやか「でも、この先どこに向かったら…」

マミ「例の足跡とかないかしら?」

杏子「それらしいのは、何も見当たらないな」

ほむら「何かしら?その木の上に…」

さやか「あ、あれは!」

29 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 22:22:14.08 ID:zM6Tou6S0

チェシャ猫「ハロー♪君たちは魔法少女だね?うししし…」

ほむら「…」

杏子「チェシャ猫!!」

マミ「魔女の使い魔…!」

チェシャ猫「そだよ。ボクは使い魔♪」

杏子「このやろう…」

チェシャ猫「おぉっととと…、そんなもので何する気なのかなぁ?」

杏子「使い魔はぶっつぶす…」

チェシャ猫「そうじゃない。ボクは『そんなもので』って聞いたんだよ?」

杏子「ん?」

チェシャ猫「その手にあるものを、良く見てごらんよ。なぜ君は、チョコバーなんか持ってるのかな?うししし…」

杏子「あー!なんだこりゃ!あたしの槍が!!」

マミ「私がやるわ。杏子、そこどいて…」ジャキン

チェシャ猫「~♪」

マミ「…」

チェシャ猫「撃ってごらんよ?」

マミ「え?」

チェシャ猫「撃ってごらんってば♪大丈夫、危険なことは何もないからさ」

マミ「何を言ってるの!それなら、遠慮無く…。えいっ!」カチッ

ぽんっ♪

さやか「へ?」

チェシャ猫「あははははははははははははははは!!!」

30 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 22:22:52.14 ID:zM6Tou6S0

杏子「銃口から、花束…?おい、マミ!遊んでんじゃねぇよ!!」

マミ「そ、そんなつもりは…」

チェシャ猫「あはっ、あはっ、あははははははははははははははは!!!」

ほむら「…」

チェシャ猫「あははは…。そこの君も何かやって見せてよ♪あははは!!」

さやか「どういうこと…」

チェシャ猫「あははは…。君たちの攻撃は、いっさいこのボクには通用しないよ?どうだい?ボクにしかできない、面白い能力だろ?」

杏子「くそっ…」

チェシャ猫「そんなに身構えなくても、大丈夫だよ~。ボクも君たちに攻撃できないからさ。今みたいに、いたずらしかできない♪」

さやか「え?」

チェシャ猫「ボクはね、すご~く弱いんだよ。うしししし。アリンコを殺す事もできないんだ♪」

ほむら「私たちに何か用?」

チェシャ猫「いいや~。別に、用なんか、なぁーんにも無いよ♪」

ほむら「…」

チェシャ猫「たださぁ…、ボクはご主人様のことが気に入らなくてね。あいつは命令ばっかりするし、意地悪だし…」

チェシャ猫「あ、そう言えば…、このあいだ女の子がここを通り抜けたなぁ…」

マミ「!!」

31 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 22:23:29.99 ID:zM6Tou6S0

チェシャ猫「あっちの方向に行ったっけなぁ…」

チェシャ猫「まぁ、どうでも良いけどね。うししし…」

さやか「それって…、まどか…」

チェシャ猫「あ、ごめんごめん。ボクは独り言の声が大きくてね。迷惑だったろ?」

杏子「…」

チェシャ猫「でもさ、こんな世界で退屈してるとさ、ついつい、ね」

チェシャ猫「あ~、退屈だなぁ~…。何か…」

チェシャ猫「面白い…ことないか…な…」

チェシャ猫「うし…ししし……」

チェシャ猫「……」

ほむら「…」

さやか「消えた…」

杏子「今の…、信用して良いのか?」

さやか「あいつ、自分のこと『使い魔』って言ってた。罠なんじゃないの?」

マミ「その前に、会話ができる使い魔なんて…」

ほむら「いろいろわからないことだらけだけど…。逆に言えば、わかったことはひとつだけよ」

杏子「それもそうか…」

ほむら「これが敵の罠だとすれば、それを打ち破れば良いだけ…」

マミ「チェシャ猫が言っていた『女の子』は鹿目さんのことなのかしら?」

ほむら「それも行ってみればわかること…」

さやか「そーかー。じゃ、行くしかないか…」

マミ「とにかく、油断はしないように。注意して進みましょう」

ほむら「えぇ」

32 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 23:55:04.10 ID:zM6Tou6S0

【魔女結界内部 森のさらに奥】

マミ「あら?何か、声が聞こえるわ…」

杏子「誰かがケンカしてるのか?」

ほむら「…」

さやか「あ!あそこ!うさぎがいる!!」

杏子「やっぱり、コイツらか…」

帽子屋「せまい!」

三月うさぎ「せまいよ!」

帽子屋「おまえ、あっち行け!!」

三月うさぎ「おまえこそ!!」

眠りネズミ「zzZ」

三月うさぎ「ワインはどこだ?!」

帽子屋「どこにあるのがワインだ?!」

眠りネズミ「zzZ」

33 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 23:55:54.53 ID:zM6Tou6S0

帽子屋「おや…?君たちは…」

三月うさぎ「ん?」

杏子「おい…、てめぇ、足の裏見せろ」ジャキン

帽子屋「おほー!またお客さんだよ!ほら、席を空けて!」

三月うさぎ「ほいほいほいっと♪はい、どうぞ~」

杏子「あ、コラ!ちょっと待て…」

眠りネズミ「きらきら、きらきら、きらきら…」

三月うさぎ「お前は黙ってろ!」ゴスッ

眠りネズミ「zzZ」

ほむら「あなたたちは使い魔なのかしら?」

三月うさぎ「使い魔?」

帽子屋「使い魔!」

三月うさぎ「使い魔って?」

帽子屋「じゃぁ、使い魔と書きものづくえの共通点を述べよ!」

三月うさぎ「ねぇねぇ君たち、答え知ってる?」

マミ「…」

さやか「知らないわよ…」

帽子屋「困った!これじゃ時間に間に合わないぞ!!」

杏子「コラ、帽子屋。お前も答えなんか知らないだろうが…」

帽子屋「…?」

34 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 23:56:52.27 ID:zM6Tou6S0

ほむら「杏子。コイツは目当てのうさぎじゃないわ」

杏子「どうしてわかる?」

マミ「大きすぎるわ」

杏子「…そうか」

さやか「ねぇ、あんたたち、ここを女の子が通らなかった?」

帽子屋「女の子?」

三月うさぎ「通ったよ」

杏子「ほんとか?どこ行った?」

三月うさぎ「どこにも行ってない」

杏子「なに?」

三月うさぎ「君たち、まだここにいるじゃないか」

杏子「く…!この…!!」

眠りネズミ「あっち…zzZ。あっちに…zzZ」

マミ「?」

35 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 23:57:16.21 ID:zM6Tou6S0

帽子屋「ダメだコイツ!」

三月うさぎ「ポットに詰め込め!!」

帽子屋/三月うさぎ「ふんぬぬぬ…」ギュウギュウ…

さやか「ねぇ、今あっちって言ったのは…」

帽子屋「せまい!」

三月うさぎ「せまいよ!」

帽子屋「おまえ、あっち行け!!」

三月うさぎ「おまえこそ!!」

眠りネズミ「zzZ」

杏子「ダメだ、コイツら。話がループしてやがる。もう、行こう」

マミ「そうね…」

三月うさぎ「あー!ミルクこぼれた!!」

帽子屋「ジャムだ!いやバターを!!」

ほむら「…」

さやか「とりあえず、あっち、だっけ?」

杏子「あぁ…」

36 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 23:58:18.35 ID:zM6Tou6S0

【魔女結界内部 森 眠りネズミが言った方向へ】

マミ「暁美さん、何を考え込んでいるの?」

ほむら「今までの出来事をもう一度思い出しているのよ」

さやか「今までの?」

杏子「あぁ、どいつもこいつも、物語どおりだったな」

マミ「そうみたいね」

ほむら「それぞれ、物語の役割を演じることしかできない、ということかしら」

さやか「そう言えば、芋虫もパイプ吸ってた…」

マミ「でも、最初の部屋のあとで、びしょ濡れにはならずに済んだわ」

ほむら「それはつまり…」

杏子「ぶち壊して進むこともできるってことだな…。へへへ。この森、なぎ払ってやるぞ」

さやか「また無理矢理?」

マミ「美樹さん、ここは佐倉さんに任せましょう」

37 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/11/30(水) 23:59:00.86 ID:zM6Tou6S0

ほむら「いいえ、範囲が広い。ここは私がやるわ…。みんな下がって…」

杏子/さやか「?」

マミ「あら、暁美さんも、意外とイライラしていたのね」

ほむら「GBU-43/B Mother Of All Bombs…」

カカッ… ドッグァァァァァァァァァァァァァァァン!!!

杏子「んなっ?!」

さやか「きゃぁっ…」

マミ「くっ…」

バラバラバラバラ…

さやか「げほっ、ごほっ…、ほこりが…」

マミ「爆風で髪が…」

ほむら「ふっ…」

杏子「『ふっ』…じゃねぇよ!なんだこりゃ、ほむら!お前には手加減てものがないのかぁ!!」

マミ「最初の部屋でドア壊すのを、暁美さんに頼まなくて良かったわね」

杏子「マミ!お前は論点ずれてる!!」

さやか「ははは…、まぁ、まぁ…」

ほむら「…」

38 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 06:14:53.56 ID:B6rWuywy0

【魔女結界内部 王宮】

マミ「煙が…、晴れてきたわよ…」

さやか「何か見えてきたね」

杏子「あれは…」

ほむら「…城。なるほど、ハートの女王の城というわけね」

杏子「予想どおりすぎて、なんか拍子抜けだな」

マミ「何か、騒がしいわね」

トランプ兵「Guilty!! Guilty!! Guilty!! Guilty!!」

杏子「物語だと、裁判ってとこか?」

トランプ兵「Guilty!! Guilty!! Guilty!! Guilty!!」

ほむら「裁判…?じゃぁ、その被告人って…」

トランプ兵「Guilty!! Guilty!! Guilty!! Guilty!!」

さやか「あ!あそこ!…あれは、まどか?」

杏子「なにっ!どこだ?」

39 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 06:15:39.91 ID:B6rWuywy0

トランプ兵「Guilty!! Guilty!! Guilty!! Guilty!!」
トランプ兵「Guilty!! Guilty!! Guilty!! Guilty!!」
トランプ兵「Guilty!! Guilty!! Guilty!! Guilty!!」

まどか「…」

トランプ兵「Guillotine!! Guillotine!! Guillotine!! Guillotine!!」
トランプ兵「Guillotine!! Guillotine!! Guillotine!! Guillotine!!」
トランプ兵「Guillotine!! Guillotine!! Guillotine!! Guillotine!!」

ハートの女王「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

まどか「ゆる…、し…、て…」

ハートの女王「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

ほむら「まどかっ!!!」

マミ「なんてことに…」

さやか「まどかを助けなきゃ!」

杏子「んのやろー…!助けに行くぞっ!!」

マミ「行きましょう!」

杏子「ほむら!今回は手加減すんなよー!!」

ほむら「もちろんよ」

さやか「こんのぉぉぉ!!まどかを、はなせぇぇぇぇx!!」ザザザッ シュバババッ

トランプ兵「Guilty!! Guilty!! Guil、ピキーッ」ボロボロボロ…

マミ「えぇぇいっ!」ジャラララララーッ ズガガガガガガガガガガ!!

トランプ兵「Guillotine!! Guillotine!! Guil、ピギャー…」ボロボロボロ…

40 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 06:16:32.09 ID:B6rWuywy0

ほむら「杏子!使い魔は任せて!あなたは、女王に攻撃をっ!!」

杏子「よしきたっ!」

ほむら「FGM-148ジャベリン…」バシュー ドガガガーン!

ほむら「MGM-140 ATACMS…」ババババッ ドガガガガガガンッ!! ゴァッゴゴゴゴ…

トランプ兵「Guilty!! Guilty!! Guil…」ボロボロボロ…

マミ「佐倉さん!女王の動きを抑えるわ!その隙に、一発お見舞いして!!」

マミ「それっ!!」シュルシュルシュル…

ハートの女王「キャハハハハハハハハハハハハ…!!」ガシッ

杏子「どぉぉぉぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」ザシュッ!!

ハートの女王「ギャバァァァァァァァァ…ァァァ…ァァ…」サラサラサラサラ…

さやか「ほむら!まどかのところへっ!!」

ほむら「まどかっ!!」

まどか「ぅ…」

ほむら「まどかぁっ!!」

まどか「う…、あ…、ほむら、ちゃん…?」

ほむら「まどか、大丈夫?」

まどか「…」

マミ「暁美さん、鹿目さんの様子は?」

ほむら「あ…、まどか…」

41 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 06:17:04.54 ID:B6rWuywy0

まどか「…」サァァァァァァァァァ…

杏子「まどかの身体が、消えていく…?」

さやか「まどか!!」

QB「大丈夫だよ」

ほむら「QB!大丈夫って、これ…、まどかが…」

QB「今そこにいるまどかは『意識だけの存在』なんだ。どういう意図で『意識』だけを奪ったのかはわからないけど…」

QB「魔女の呪縛から解き放たれた意識は、外の本体に帰って行っているだけみたいだ」

ほむら「まどかの意識…」

さやか「あ、まどかが消えちゃった…」

杏子「QBてめぇ、いいかげんなこと言ってたら…」

QB「大丈夫だって。結界の外のまどかの存在は消えていない。むしろ、ぼやけていたのが、はっきりとしてきた」

マミ「と言うことは…」

QB「そう。もうすぐ、まどかは目を覚ますだろう。ひとまず一件落着さ」

さやか「結界が、消えていく…」

42 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 16:11:24.73 ID:iwcuOG5h0

【鹿目まどか 自宅 子供部屋】

マミ「戻ってきたわね…」

さやか「ん?杏子、何持ってるの?」

杏子「なぁ、この絵本…」

さやか「なになに?」

マミ「これって…」

ほむら「登場人物の部分が赤く染まっているわね」

杏子「このページは焼け野原だぞ…、これ…、ほむら?」

ほむら「…」

QB「どうやら、この絵本が、魔女の本体だったようだね」

マミ「ねぇ、ちょっとここ見て…」

さやか「白うさぎが、消えてる…」

杏子「他のページは?」

さやか「ここも…。ここも消えてる…。全部のページから、白うさぎだけがキレイに消えてる」

ほむら「さやか。その本をこちらにちょうだい。私が持って帰るわ」

さやか「うん…」

43 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 16:11:52.96 ID:iwcuOG5h0

マミ「ところでQB、あなたは、途中、どこに行っていたの?」

QB「君たちがまどかを追っていたから、ボクは『白うさぎ』を追っていたんだよ」

杏子「それで?」

QB「残念ながら、追いつけなかった」

さやか「どんな奴だったの?」

QB「…」

マミ「QB?」

QB「そのことについて、ボクはまた少し調べてくることにする」

ほむら「それじゃ、私たちも帰りましょう。いつまでもここには居られないわ」

マミ「そ、そうね」

さやか「魔女は倒したわけだし」

杏子「明日、みんなでまどかのお見舞いに行こう」

さやか「そうだね」

ほむら「さぁ、みんな、また私の手をとって。外に行くわよ」


~前編終わり 後編へ続く~

44 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 18:40:15.42 ID:iwcuOG5h0

~後編~

【病院 鹿目まどかの病室】

さやか「まどか、もう具合は良いの?」

まどか「うん。どこも痛かったりしないよ?」

マミ「良かったわね、鹿目さん」

杏子「元気になったんなら、さっさと退院しちゃいな。こんなとこ、いつまでも居たら、また病気になっちまう」

まどか「うん。ありがとう!マミさん、杏子ちゃん」

マミ「暁美さん、用意してきたものは渡さないの?」

ほむら「…これ」

まどか「なぁに?これ…」

ほむら「お見舞いよ」

まどか「わぁっ、リボンだ!ほむらちゃん、ありがとう」

ほむら「…」

まどか「わぁー、いっぱいある。すごく嬉しい。退院したら毎日つけるね!」

ほむら「ここは病院、髪につけることはできないから…。今、手首に巻いてあげる…。ほら、かして」

まどか「え…、あ…。ほむらちゃん。ありがとう…」

ほむら「…」

45 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 18:40:55.50 ID:iwcuOG5h0

ガチャッ

まどか「あ、パパ!」

知久「やぁ、みなさん。今日もお見舞いに来てくれてありがとうございます」

タツヤ「あうー」

知久「まどか、今、先生とお話してきた。明後日には退院できるそうだよ」

まどか「ほんとに!」

杏子「良かったな、まどか」

ガチャッ

詢子「よぉーし、そうと決まれば、退院の前祝いだ!みんな、ゴチソウしちゃうぞっ!」

杏子「ゴチソウ!!」

まどか「ママ!」

詢子「まどか、元気になったか?あと少しだけ、病院でおとなしくしとくんだ」

まどか「うん」

詢子「それじゃ、行くぞ!私の社長就任前祝いもかねて!」

まどか「へ?」

さやか「あのそれは、どういうことで…」

詢子「フフフ…。いよいよ計画を実行段階へ…」ブツブツ…

さやか「あのー…」

杏子「ゴチソウ♪ゴチソウ♪」

マミ「あなたは、少し遠慮ってものを…」

ほむら「…」

タツヤ「うあいー、うあいー…」

46 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 18:41:54.65 ID:iwcuOG5h0






白うさぎ「…やはり、あいつらは邪魔だな。まとめて始末するか」
 
 
 
 
 
 
47 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 18:43:08.92 ID:iwcuOG5h0
【翌日 暁美ほむら 自宅】

杏子「とりあえず、まどかが意識を取り戻して良かったな」

マミ「えぇ、そうね。退院は、明日だったわね。みんなで迎えに行ってあげましょう」

さやか「荷物もけっこうありそうだしね」

ほむら「…紅茶を入れてきたわ」

杏子「お、サンキュー」

マミ「ありがとう」

さやか「それで、話があるって、何?」

ほむら「例の絵本を調べて、気になるところがいくつかあったのよ」

杏子「気になるって、白うさぎのことか?」

ほむら「そうね。まずは白うさぎに関連して…。ちょっと、このページを見て」

さやか「んー?」

杏子「焼け野原になった森の絵?」

ほむら「ここよ。この木の上のところを良く見て」

マミ「焼けこげに隠れてるけど、少しだけ白く抜けている部分があるわね」

杏子「これも白うさぎか?」

ほむら「白うさぎの絵は、どこもキレイに抜けていた。これはつまり、『白うさぎは逃げた』という判断で間違いないと思うわ」

マミ「私もそう思うわ」

48 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 18:43:51.06 ID:iwcuOG5h0

ほむら「でも、このページから抜けているのは、白うさぎじゃない」

さやか「それじゃ、何?」

杏子「木の上ってことは…、チェシャ猫!あいつ、やっぱり敵だったのか?!」

マミ「それは良くわからないわね。あの口ぶりからすると…」

ほむら「もともとチェシャ猫は、つかみ所の無いキャラクターでもあるわ」

さやか「ご主人様のことが気に入らないって言ってたっけ…」

ほむら「まどかについての情報を教えてくれたことからも、まるっきり敵とも判断しずらいわ」

さやか「じゃ、白うさぎは?」

ほむら「白うさぎは敵よ。間違い無い」

杏子「なぜそう判断する?」

マミ「絵本の中で、アリスが道に迷った原因は白うさぎよ。それに、結界周囲にあった足跡はうさぎのものだった…」

ほむら「アリスがまどかだとすれば、まどかを狙っているのは白うさぎよ」

さやか「ハートの女王が敵で、その手下が白うさぎじゃないの?」

ほむら「いいえ。ハートの女王の絵は、真っ赤に染まっている」

マミ「佐倉さんの攻撃で消滅してしまったしね…」

杏子「魔女は利用されただけってことか」

49 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 18:45:39.44 ID:iwcuOG5h0

ほむら「そして最後に、最も重要な事実が、これよ…」

さやか「これ?別におかしなところなんか…」

ほむら「…」

マミ「ちょっとこれ…!アリスの絵が…、消えていない…」

さやか/杏子「!!」

ほむら「そうよ。アリスとはつまり、まどかそのもの。まだ敵はまどかを狙い続けている」

マミ「鹿目さんは、今も危険な状態というわけなのね」

杏子「どうする…?」

ほむら「敵の正体がつかめていない以上、こちらから打って出ることは難しいわ」

さやか「それじゃ、まどかを守る?」

ほむら「そうよ。すでに手は打ってきたわ」

マミ「手?」

ほむら「まどかの家の靴には、全て小型のGPS発信器を埋め込んだわ」

杏子「マジでか!」

マミ「でもそれだと、発信元が複数できてしまうんじゃ…」

ほむら「昨日まどかに渡した大量のリボン…、あれにはRFIDタグを仕込んであるのよ」

杏子「うぉぉ…」

50 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 18:46:22.60 ID:iwcuOG5h0

ほむら「GPSとRFIDタグの組み合わせで追跡すれば、確実にまどかの居場所を特定できるわ」

ほむら「仮に、まどかじゃない人物がGPS付きの靴を履いて出かけても、RFIDの情報が一致しなければ、それは他人だとわかる仕掛けよ」

ほむら「靴のGPSは、特定の重さと体温を検知して電源が入るの。歩くことによって充電もするから、壊れない限りは、かなり長期間の追跡が可能」

さやか「…」

杏子「そこまでやるか…」

ほむら「敵は、必ず再びまどかを狙ってくるわ。そこを逆に返り討ちにするのよ」

マミ「さすがね」

ほむら「それと最後にもうひとつ。このことはまどかには秘密にして」

さやか「そうだね」

マミ「鹿目さんに余計な不安を感じさせたくないものね」

ほむら「幸いなことに、まどかは、この事件の記憶が全く無いわ。それに、本人が変に警戒していると、かえって危険だと判断できるわ」

杏子「よし、わかった!」

ほむら「まどかが靴を脱いでしまう家はQBに任せてあるわ。学校は、私たち」

マミ「それじゃ、これからしばらく、鹿目さんを交代で守りましょう」

さやか「うん!」

杏子「あ、ところでさ…」

ほむら「…?」

杏子「今日は、何か食い物はないのか?」

ほむら「…そこの棚の中にチェリータルトがあるわ。出していいわよ」

51 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 21:42:37.98 ID:iwcuOG5h0

【まどか退院の日 カフェ】

まどか「ほむらちゃんは、来てないの?」

杏子「あぁ、『試したい事がある』って言ってた」

マミ「たぶん、すぐに来ると思うわよ?」

まどか「でも、この場所知らないんじゃ…」

さやか「そんなことより、まどかの退院のお祝いで集まったんだから、好きなもの注文しちゃってよ」

マミ「そうよ鹿目さん。食べているうちに暁美さんは来るから心配しないで」

まどか「う、うん…。あ、ここのお金、パパから貰ってあるの。だからみんなも」

杏子「そんなのいらねぇって。このあいだゴチソウしてもらったしな。あれは美味かった…」

まどか「でも…」

マミ「まぁまぁ、とにかく注文しましょう」

QB「やぁ」

さやか「あ、QBだ」

マミ「何しに来たの?誰も呼んでないわよ?」

杏子「てめぇも食事に来たのか?それなら、自分の身体でも食ってろ。そこ動くなよ、今すぐ料理してやる」

QB「あいかわらず、ひどい扱いだね。ボクは、暁美ほむらに用事があったんだけど…」

ほむら「私に何の用かしら?」

まどか「ほむらちゃん!」

杏子「よぉ、ほむら。実験はうまくいったみたいだな」

ほむら「えぇ」

マミ「さすがね」

さやか「…」

まどか「?」

52 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 21:44:37.32 ID:iwcuOG5h0

【同日夕刻 暁美ほむら 自宅】

QB「まどかは?」

ほむら「今はマミの家に行っているわ。話が終わったら、戻ってまどかの監視をお願い」

QB「あぁ、わかっているよ」

ほむら「それで、話って何?」

QB「そのことなんだけど…。とんでもない事実がわかったんだよ」

ほむら「…?」

QB「裏切り者のインキュベータがいる」

ほむら「な…、どういうこと?」

QB「さすがに驚いたみたいだね。無理もない。ボクもにわかには信じられなかった」

ほむら「話を続けて…」

QB「君も知っているとおり、インキュベータとはそれ自体『ひとつの集合体』として存在している。このボクの身体も、端末のひとつに過ぎない」

QB「全てのインキュベータは、中心と接続し、お互いの意識を同調させている」

QB「ところが、その端末のひとつの様子がおかしくなってしまったんだ」

QB「意識の同調が完全に拒絶されていて、どこにいるのかすらもわからない」

QB「ボクが最初に感じた『ものすごく嫌な予感』というのは、この接続拒否の違和感によるものだったんだと思う」

QB「もはや、その端末に何かの指示を送ることもできない。すなわち、それが裏切り者のインキュベータ」

ほむら「その端末も、あなたみたいな外見をしているの?」

QB「うん、そうだよ。もう理解できたみたいだね。暁美ほむら」

ほむら「白うさぎの正体は、裏切り者のインキュベータ」

QB「それで間違い無い」

53 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 21:45:15.61 ID:iwcuOG5h0

QB「このあいだの魔女結界の中で、何度か白うさぎに近づくことができたんだ。そのとき、まさかと思ってね」

QB「それで後から調べてみたら、これだよ。由々しき事態だ」

ほむら「すると、白うさぎも、QBのように不死身なのかしら?」

QB「それはどうだろう。集合体との接触を全て拒否しているから、もしかしたら死ぬかもしれない」

QB「でも、今は白うさぎが不死身だと考えたほうが良いだろうね」

ほむら「そうね。常に最悪の状況を考えておく必要があるわ。他にわかったことは?」

QB「今ので全部だよ。まどかに聞かれるのはまずいから、こうして話をしにきた。そっちは新しい情報は?」

ほむら「白うさぎ以外に、あの魔女結界から逃げた者がいる可能性があるわ」

QB「誰だい?」

ほむら「チェシャ猫」

QB「あのヘンテコな猫か。使い魔だったんだっけ?」

ほむら「えぇ。あの絵本から、チェシャ猫の部分もキレイに消えていたわ」

QB「そうか。敵にまわすとなると、やっかいな相手だね」

ほむら「…」

QB「他には?」

ほむら「もうひとつだけ。絵本には、アリスの絵が残っていたわ」

QB「まどかのことだね」

ほむら「このことから考えると、まどかは、まだ敵の監視下にある。もしくは、追跡されている」

QB「そうだね」

ほむら「だから、私もまどかを追跡できるよう、GPSを仕掛けた。動作確認も済ませたわ」

QB「これで敵も、そう簡単には襲ってこられないだろうね」

ほむら「…」

QB「それじゃ話も終わったことだし、ボクはまた、まどかの監視に戻るよ」

ほむら「えぇ、頼んだわよ。QB」

54 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 23:27:45.95 ID:iwcuOG5h0

【某所 道】

QB「やれやれ…。それにしても、めんどうなことになってしまったな」

QB「まさか、ボク達の一部が制御不能になってしまうなんて」

QB「しかしなんでまた、まどかが狙われているのか」

QB「まどかには、いずれ魔女になってもらう予定だというのに」

<●> <●>「…」

QB「覚醒者の事件以来…、なんだか余計な仕事が多くて困るな…」

QB「…」

<●> <●>「…」

QB(誰かにつけられてる…?)

白うさぎ「やぁ、ご同業。景気はどうだい?」

QB「お前は、白うさぎ!」

白うさぎ「なんだよ、挨拶くらいしてくれたって良いだろう?」

QB「…」

白うさぎ「だんまりかい?君は本当につまらない奴なんだな」

QB「ボクに何か用かい?」

白うさぎ「おぉ、ようやくしゃべってくれたか。そうでなくてはな。なんせ、ボク達は同僚みたいなものだ」

QB「同僚だって?」

白うさぎ「だって、そうだろ?目的は同じはずだ」

QB「目的…」

55 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/01(木) 23:28:15.88 ID:iwcuOG5h0

白うさぎ「ところが、だ。君ってやつは本当にノロマだね。いつまであんな小娘に手こずっているんだか…」

QB「…」

白うさぎ「だから、その使えない同僚のために、こうして目的を果たしに来てやった、というわけだよ」

QB「君にボクの代わりができるとは思えないけど?」

白うさぎ「どうしようもないバカだね。せっかくボクが仕事をしてやっているというのに。ウロチョロと邪魔ばかりする」

白うさぎ「話をすれば理解してくれるかもと少しは期待していたのだが、やっぱりダメみたいだ」

白うさぎ「それではしかたがない…。君には少しの間、物語から退場してもらうことにするよ」

QB「なんだって?」

白うさぎ「フフフ…。もう役者は揃っているんだ。エキストラの出番は無いよ…」

QB「これは、魔女結界!いつのまに!!」

白うさぎ「フフフ…」

QB「う、うわぁぁぁぁぁぁ…ぁぁ…ぁ……」

白うさぎ「フフフ…」

白うさぎ「さて、終末のシナリオを進めようか。台本は読んできたかい?」

チェシャ猫「あぁ、バッチリだよん。うししし…」

56 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 05:55:00.35 ID:+yg7X1Nb0

【再び 暁美ほむら 自宅】

ほむら「今のところ、GPSもRFIDも正常に機能しているみたいね」

ほむら「まどかは今…、まだマミの家に…」

ほむら「念のため、マミたちにもGPS発信/受信器を持たせたのは正解ね」

ほむら「自分のGPSも確認しておかなくちゃ…」

QB「暁美ほむら」

ほむら「え…?」

QB「少しいいかな?」

ほむら「どうしたの?まどかの所に行ったはずじゃ…」

QB「まどかの所にはすぐ行くよ。でもその前に、もうひとつ話があったことを思い出してさ」

ほむら「何かしら?」

QB「例の絵本のことなんだけど」

ほむら「…」

QB「ボクの方でも調べてみたいから、少しの間、返してくれないかな?」

ほむら「…良いわよ」

QB「ありがとう」

ほむら「…」

QB「で、どこにあるんだい?」

57 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 05:55:42.33 ID:+yg7X1Nb0

ほむら「その前に、少しだけ実験に付き合ってもらえるかしら…」

QB「あぁ、良いけど?」

ほむら「助かるわ。そこ動かないでね…」チャッ ッパァァァァァァン!!

QB「クハッ…」

ほむら「…」

QB「何をするんだ、いきなり…」ムシャムシャムシャ…

QB「ひどいじゃないか…」ムシャムシャムシャ…

ほむら「やっぱり不死身なのね?」

QB「…」ムシャムシャ…

ほむら「変装に気づかないと思ってたのかしら?私はあなたのことを『QB』とは呼んでいないわよ?」

偽QB「クックック…」

ほむら「白うさぎね…」

白うさぎ「くはははは!すごいですね!いつから気づいていたのですか?お嬢さん」

ほむら「最初からよ」

58 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 05:56:23.44 ID:+yg7X1Nb0

白うさぎ「ほほぅ、最初から…」

ほむら「QBに持たせたGPSの反応が消えていた。それだけで疑うにはじゅうぶんだったわ」

白うさぎ「GPS…。なるほど、そんな仕掛けがあったとはね。ボクは機械は苦手だ」

ほむら「それにあなた、絵本を『返してくれ』と言ったわ。これで、あなたが白うさぎだと確信した」

白うさぎ「あらら、そいつはまいった。うっかりしていましたよ。ボクの目論みは、失敗してしまいましたね」

ほむら「あなた、シルクハットが全く似合っていないわよ」

白うさぎ「…」

ほむら「それで、これからどうするのかしら?」

白うさぎ「はい。逃げます」

ほむら「な…!」

白うさぎ「それじゃ♪」

ほむら「魔女結界の中へ?」

ほむら「まずい逃がした!こちらの前に姿を現したということは、まどかが危ない!!」

ほむら「マミに電話を…」

59 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 05:57:16.69 ID:+yg7X1Nb0

【魔女結界内部】

チェシャ猫「うししし…」

白うさぎ「何がおかしい?」

チェシャ猫「なぁーんにもおかしくないよ?うししし…」

白うさぎ「…」

チェシャ猫「んにしてもダンナ。絵本どうするんだい?」

白うさぎ「お前などが心配することじゃないし、たいした問題でも無い。少しだけ脚本を修正すれば済む話だ」

チェシャ猫「それは良かった♪うししし…」

白うさぎ「しかし、これで相手に警戒されてしまったな…」

白うさぎ「しかたがない、仕切り直して、とりあえず絵本は後回しだ」

60 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 05:58:04.62 ID:+yg7X1Nb0

【巴マミ 自宅】

マミ「暁美さん、さっきの電話」

杏子「白うさぎが現れたんだろ?」

さやか「QBに化けてたって…」

ほむら「事態が一気に悪化したわ」

まどか「みんな、何を話して…」

杏子「いや、それは…」

マミ/さやか「…」

ほむら「ちょっと静かに!」

ズ…

ほむら「ひとまず説明している時間もなさそうね…」

ズズズ…

杏子「な…、これは」

マミ「…魔女!」

ズズズズズ…

さやか「くっ…」

ほむら「まどか、こっちへ来て」

まどか「うん…」

61 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 05:58:59.04 ID:+yg7X1Nb0

【魔女結界内部】

さやか「ここは…」

マミ「廊下が続いているわね。長すぎて先が見えないわ?」

杏子「窓があるけど、外は真っ暗で何にも見えないんだな」

ほむら「…まどか、大丈夫?」

まどか「うん、大丈夫だよ」

マミ「暁美さん、白うさぎについてわかったことがあるなら、今のうちに教えてもらえないかしら」

ほむら「そうね。ここに至って、こそこそ話す必要もないわね」

ほむら「ここでじっとしていても意味が無いから、進みながら話を聞いてちょうだい」

杏子「なぁ、白うさぎがQBに化けたって、じゃぁ本物のQBはどうしたんだよ?」

ほむら「QBは…、おそらく敵に捕まってしまったわ」

杏子「なんだって?」

ほむら「QBのGPS発信が途絶えたのよ。今の私たちのように、この結界のどこかにいるでしょうね」

ほむら「そしてその直後、家にQBが現れたから、すぐにそいつが偽物だときづくことができたわ」

ほむら「QBはその前に、ある情報を私に伝えに来ていたの。白うさぎの正体について」

さやか「白うさぎの正体がわかったの?」

まどか(みんな、何の話をしてるんだろ…)

ほむら「えぇ。白うさぎの正体は使い魔なんかじゃなかった。QBと同じ生き物よ」

杏子「QBと…、同じ生き物…?」

ほむら「そうよ。QBは『裏切り者』と言っていたわ」

62 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 05:59:48.26 ID:+yg7X1Nb0

マミ「白うさぎは、なぜ暁美さんの家に?」

ほむら「正体がばれると、すぐに逃げたから、襲いに来たふうではなかったわ」

さやか「それじゃ何が目的で?」

ほむら「絵本を取り戻しに来たみたいだった」

マミ「絵本…」

まどか(あれ…?)

まどか「ねぇ、あの、ちょっと…」

ほむら「どうしたの?まどか」

まどか「後ろが…」

さやか「後ろ?」

マミ/杏子「!!」

ほむら「これは…」

杏子「な、なぁ、あたしら、けっこう歩いてきたよな?」

さやか「廊下が消えて、壁になってる…」

ほむら「後戻りはさせないということね」

マミ「実は、まるで進んでいないということかも?」

ほむら「それは無いわ。前を見てちょうだい」

さやか「ん…、あれなんだろ…、ドア?」

杏子「さっきまでは、何も見えなかったのに」

ほむら「敵は、ずいぶんと変わった作戦を練るのが好きみたいね…」

63 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 06:00:25.46 ID:+yg7X1Nb0

マミ「鹿目さん、良く気がついたわね」

まどか「そ、そんな…。ティヒヒヒ…」

さやか「?」

杏子「どした?さやか…」

さやか「いや、なんか変な気が…」

ほむら「…!」

まどか「え…?」

ほむら「まどか…、右目だけつむってみて…」

まどか「え…?こ、こう?」

マミ「鹿目さん、それは左目よ?」

ほむら「やられた!まどかっ!!」

バシャン!!

まどか「あ…」

杏子「ほむらの手がはじかれた?」

まどか「………!」

マミ/さやか「!!」

ほむら「まどかっ!!!」

まどか「…

ほむら「あぁぁ…」

さやか「まどかが、消えた…」

ほむら「なんてことに…。うかつだったわ…、近くにいれば安全だと思ってた…」

64 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 06:01:19.16 ID:+yg7X1Nb0

マミ「今のは…、いったい…」

杏子「鏡だ…」

さやか「そうか!鏡!」

杏子「周りを見てみろ。最初、たくさんあるから窓だと思ったけど…。良く見りゃ、真っ黒な鏡だ」

ほむら「そうよ…。さやかが感じた違和感は、たぶん服の見た目が逆になっていたから…」

マミ「だから、右目を閉じたのに、左目を閉じたように見えたのね…」

杏子「まどかは、鏡の中に連れ去られたってことだな…」

ほむら「まどか…」

マミ「暁美さん、後悔しているヒマは無いわよ…」

ほむら「…」

杏子「そうだな!取られたら、取り返せば良いだけの話だ!!」

ほむら「マミ…、杏子…」

さやか「大丈夫、あたしたち、そんなに弱くないよ?」

ほむら「さやか…、ありがとう」

杏子「よっしゃ!んじゃ、進むぞ!あのドアにドデカイ穴開けてやる!!」

さやか「あ、あたしもやる!」

杏子「ところでさ、これって、QBも助けるってことになるのか?」

マミ「そうねぇ…。どうかしら…」

杏子「ま、QBを見つけてもほっとくか!」

マミ「それが良いわね」

さやか「いなきゃいないで、困る気もするんだけどね…」

65 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 18:47:45.95 ID:uHRmBDVh0

【魔女結界内部 廊下の先の部屋】

マミ「お花畑ね…」

花「We can talk!!」

さやか「花がしゃべってる…」

花「It says Bough-wough!」

杏子「決まりだな」

さやか「何が?」

杏子「ここは『鏡の国』だ」

マミ「鏡の国のアリス…」

杏子「白うさぎに、前回は不思議の国。まどかは鏡にとらわれた」

マミ「そして、しゃべる花…」

花「We can talk!!」

ほむら「良く見れば、この床、白黒でチェスのボードのようだわ…」

杏子「ほむら、冷静に戻ったみたいだな。安心したぞ」

ほむら「杏子…」

杏子「で、敵の狙いは何だ?」

ほむら「…」

マミ「鹿目さんがアリスだとすれば、鹿目さんを、この世界の女王にしようとしている?」

さやか「でも、何のために…」

66 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 18:48:14.10 ID:uHRmBDVh0

花「It says Bough-wough!」

杏子「とりあえず、この花は使い魔っぽいから、全部なぎ払っておこうか?」

マミ「ちょっと待って…。あそこに何かいるわ」

ハンプティ・ダンプティ「…」

さやか「あれは、卵の…」

杏子「おい!そこのお前!」

ハンプティ・ダンプティ「…?」

花「We can talk!!」

杏子「そうだよ、お前だよ。ハンプティ・ダンプティだろ?そこで何してる?」

ハンプティ・ダンプティ「…」

杏子「イライラするなぁ、返事くらいしろよ?」

ハンプティ・ダンプティ「ワタクシは…。はい、ハンプティ・ダンプティです」

杏子「質問に答えろよ」

ハンプティ・ダンプティ「あ、ワタクシは…、何もしていません。あなた、ワタクシのことをご存知で?」

マミ「何か、様子が変ね…」

ほむら「…」

杏子「あぁ、そうだな。登場するにしては、タイミングが早すぎる気がする」

67 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 18:49:01.91 ID:uHRmBDVh0

花「It says Bough-wough!」

杏子「あー!うるさい!やっぱ、とりあえず潰しておくか、この花!」

マミ「あなた、ここで何をしているの?」

ハンプティ・ダンプティ「ワタクシは…、何もしていません。ここに居ろと言われて…」

杏子「このっ!このっ!こんにゃろっ!」ザシュッ ザシュッ ザシュッ

花「ピキーッ…」

杏子「さやかも手伝え!」

さやか「う、うん…」ザシュッ ザシュッ ザシュッ

花「ピキャーッ…」

杏子「ふぅ…、こんなもんか…。で?」

ハンプティ・ダンプティ「ですから、ワタクシは…、何もしていません」

杏子「あー!イライラする!…割っちまうか?」

ハンプティ・ダンプティ「ひぃっ!…そ、それは勘弁してください…」

マミ「何か知っていることはないの?」

ハンプティ・ダンプティ「知っていること…。ひとつだけあります。この先で、新しい女王様が生まれるとかなんとか」

ほむら「新しい女王…、まどかのこと…?」

ハンプティ・ダンプティ「それでワタクシは、儀式が終わるまでここで待っていろと言われました」

さやか「『この先』って、どこなの?」

ハンプティ・ダンプティ「その扉の向こうです…」

ほむら「…」

68 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 18:49:29.33 ID:uHRmBDVh0

マミ「どうするの?」

杏子「あたしに、良いアイディアがる」

さやか「アイディア?」

杏子「この卵が先頭になって、あのドアに入るんだ。罠だとしても、最初にやられるのは、この卵だ。あたしらは余裕で反撃できる」

ハンプティ・ダンプティ「え…、ワタクシは、ここで…」

杏子「うるさい!てめぇは黙ってろ。これ以上何かしゃべったら割るぞ?」

ハンプティ・ダンプティ「…」

マミ「そうねぇ…。このハンプティ・ダンプティさんは、本当に何も知らなさそうだし…」

さやか「あ、あたしは、良いアイディアだと思うけど…」

杏子「へへへ…」

ほむら「そうね。杏子の案で行きましょう」

69 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 18:50:07.28 ID:uHRmBDVh0

【魔女結界内部 扉の先の部屋】

杏子「ほら、ちゃっちゃと歩け!」ぐいぐい

ハンプティ・ダンプティ「そんなに押さないでください…」

杏子「しゃべらず歩け」ぐいぐいぐいぐい

ハンプティ・ダンプティ「…」

さやか「ここ、何もないね」

マミ「ドアも、この入り口だけみたいだわ」

ほむら「…」

白うさぎ「みなさん、お待ちしておりました」

杏子「あ、あいつ!」

さやか「白うさぎ!」

マミ「シルクハット…?」

白うさぎ「それでは、最終章の開幕です」パチン

スゥッ…

杏子「うわ!」

マミ「きゃぁっ」

ほむら「…!」

さやか「床が消え…」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

さやか「あいたたたた…」

ほむら「…」

杏子「くそっ…」

マミ「先頭もなにも、全員いっぺんに引っ掛けられたわね…」

さやか「あの卵は?」

マミ「そこで粉々に割れているわ…」

さやか「あらら…」

70 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 18:50:42.71 ID:uHRmBDVh0

チェシャ猫「ねぇ、それ、返してくれないかい?うししし…」

ほむら「チェシャ猫…!」

杏子「コイツ、やっぱり敵…」

マミ「チェシャ猫相手に武器は使えない…」

チェシャ猫「ありがと♪たしかに受け取ったよん♪うししし…」

ほむら「…!」

杏子「あー!あの絵本!」

さやか「いつの間に…」

チェシャ猫「言ったろ?ボクはイタズラが得意なんだ♪うししし…」

白うさぎ「よくやった、チェシャ猫。その絵本をこっちへよこせ」

チェシャ猫「はいよ、ダンナ♪」ぽいっ

さやか「このっ!」シャキン

マミ「ダメよ、美樹さん!武器は通用しない!」

さやか「かまうもんかぁぁ!えぇいっ!!」ガスッ

チェシャ猫「イターイ!!」

マミ「え?」

71 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 18:51:44.82 ID:uHRmBDVh0

チェシャ猫「イタイ、イタイ、イタイ、イタイ…」ゴロゴロゴロ…

杏子「なんだあいつ?」

チェシャ猫「イタイ、イタイ、イタイ、イタイ…」ゴロゴロゴロ…

さやか「あたしの剣、キャンディーになってたのに…」

チェシャ猫「イタイ、イタイ…、イタ…イ…」サァァァァッ…

杏子「消えちまいやがった」

さやか「よわっ」

マミ「ハンプティ・ダンプティといい、チェシャ猫といい、本当に弱かったのね…」

ほむら「残るは…」

白うさぎ「フフフ…。彼らはじゅうぶんに役割を演じてくれました。満足できる結果です」

杏子「なにを!?」

白うさぎ「ボクも含めて、彼らがあなたがたに勝てるなどと、最初から考えていませんよ」

白うさぎ「あなたがたを『殺す』のは、魔女の役目です」

赤の魔女「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

白の魔女「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

マミ「魔女が二匹!」

杏子「なめんなよ?白うさぎ…。チェシャ猫がいないなら、思い切り暴れてやる…」ジャキン

さやか「そうだね、杏子」シャキン

72 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 18:52:30.34 ID:uHRmBDVh0

杏子「さやか、白い魔女狙え!あたしは赤いやつに…、おぉぉぉぉりゃぁぁぁぁぁぁ!!」バシュッ

マミ「ちょっとあれ!」

ほむら「魔女が消えて…」

杏子「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」ズシャァァァァァ…

さやか「杏子!」

杏子「っつつつ…」

さやか「杏子、大丈夫?」

杏子「あぁ、カウンターを避けきれなかったか…。でも今度は…」

ほむら「カウンターじゃないわ…」

マミ「…」

杏子/さやか「…?」

赤の魔女「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
白の魔女「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
赤の魔女「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
白の魔女「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
赤の魔女「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」
白の魔女「キャハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!」

さやか「な…、魔女が増えた…!?」

マミ「それに、佐倉さんの攻撃は反射されてしまった…」

ほむら「これは鏡…」

白うさぎ「フフフ…。どうですか?もう、お気づきのようですね」

白うさぎ「そう、ここは鏡の国です。そして、鏡の魔女」

白うさぎ「彼女たちは、何の攻撃力も持ちません。ただし、鉄壁の防御力と反撃力があります」

さやか「それって…」

白うさぎ「あなたがたは、『自らの攻撃』により命を削られていくわけですよ!あはははは!!」

杏子「この…」

73 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 18:53:34.68 ID:uHRmBDVh0

白うさぎ「なんともマヌケな役割ですね。しかし、あなたがたが悪いのですよ?最初は、あなたがたなど、ボクのシナリオには登場していなかった…」

白うさぎ「ところがどうです。あなたがたは、目障りにも邪魔ばかりしてくれたじゃないですか」

白うさぎ「それほどボクのシナリオに出演したいと言うのであれば、と思って、こうして配役したのです」

白うさぎ「ご安心ください。あなたがたの能力は、予め観察させていただきました。ボクの配役は完璧です」

白うさぎ「まぁ、しかし…、シリアスな物語だったものが、すっかり喜劇になってしまいましたけどね。フフフ…」

ほむら「あなた…、何が狙いなのかしら?」

白うさぎ「おや?今から死ぬというのに、そんなこと聞いてどうするんですか?」

ほむら「気を利かせてあげているのよ」

白うさぎ「?」

ほむら「どんなに良い脚本でも、観客がいなければ駄作と同じだわ。出演してあげるついでに、観客の役割もつとめてあげようと言っているのよ」

白うさぎ「ははは。面白いことを言うね。しかし、もっともな意見だ。ならば教えてあげよう」

白うさぎ「ボクの狙い…、このシナリオの最終章の主役は…」

ほむら「…」

白うさぎ「鹿目タツヤですよ」

杏子/さやか「え!?」

マミ「鹿目さんの、弟さん?」

白うさぎ「そうです。彼が狙いです。意外でしたか?」


75 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/12/02(金) 21:09:59.97 ID:uHRmBDVh0

白うさぎ「あなたがたが『QB』と呼んでいるボクの同僚は、鹿目まどかに目を付けました」

白うさぎ「まぁ、これは普通の話です。彼女には、どういうわけかとてつもない潜在能力が秘められています」

白うさぎ「しかし、さらに素晴らしい素材がいたのですよ。それが鹿目タツヤです」

白うさぎ「QBが気づかなくても無理はありません。なんせ、彼は男の子と契約することができませんからね」

白うさぎ「でもボクは違う。かつて禁じられた契約の儀式を復活させることに成功しました」

白うさぎ「QBはノロマなんですよ。見ていてイライラしました。ボクは、まどろっこしいのはごめんです」

ほむら「ならなぜ、まどかを巻き込むの?」

白うさぎ「鹿目タツヤの自我が未熟だからです」

白うさぎ「あの程度の自我では、願いなどせいぜい『お菓子が欲しい』程度のものでしょう」

白うさぎ「いかに因果の糸が複雑に絡まっていようとも、願いがその程度ではたかが知れています」

白うさぎ「強力な能力を発動するためには、それなりに強力な願いが必要なのです。それはご自身でも良くおわかりでしょう?」

マミ/杏子「…」

さやか「願いのチカラ…」

白うさぎ「そこで鹿目まどかを捕らえ、ボクのシナリオにそって、彼女の願いのチカラによって、鹿目タツヤの能力を引き出すことにしたのです」

白うさぎ「鹿目タツヤは、鹿目まどかの願いにより、魔法少年となるのです!そして、最高最悪最強の覚醒者として、この世に降臨するのですよ!!」

白うさぎ「これでボクのシナリオは終わりです」

76 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 21:11:38.36 ID:uHRmBDVh0

ほむら「そんなことは許さないわ」

白うさぎ「ははは。許さない?許さないって?どうやって?」

ほむら「やっぱり、今回の出演依頼には協力できないみたい。あなたは脚本家としては最低のレベルよ」

白うさぎ「そんなこと、魔女を倒してから言ってくださいよ?」

ほむら「もちろん、そうさせてもらうわ」

白うさぎ「?」

ほむら「マミ。この弾丸を使えるかしら?」

マミ「え、えぇ、できるわよ。銃の形は変えられるから。でも、これって…」

ほむら「良いから、適当に魔女を狙ってちょうだい」

マミ「わかったわ…。えいっ!」ガァァァァン!

赤の魔女「キャハハハハ…」バシャン!!

さやか「魔女が…」

杏子「消えた?」

白うさぎ「なにっ?」

ほむら「今のはシムニッション弾丸。わかりやすく言えば、ペイント弾よ」

杏子「そうか、なるほど!」

ほむら「あなた、余計な台詞が多いのよ。鏡の世界ですって?つまらないシナリオだわ…」

白うさぎ「ぐぬぬぬ…」

77 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 21:12:13.41 ID:uHRmBDVh0

ほむら「マミ!その弾丸を使って、魔女をかたっぱしから撃ちまくって!」

ほむら「攻撃を跳ね返すなら、それを不可能にするまでよ!」

マミ「わかったわ!まかせてっ!!えぇぇぇぇいっ!!!」ジャラララララララララララ…

ズガガガガガガガガガガガガガ!!!

赤の魔女「キャハハハハ…」バシャン!!
白の魔女「キャハハハハ…」バシャン!!
赤の魔女「キャハハハハ…」バシャン!!
白の魔女「キャハハハハ…」バシャン!!

ほむら「さやか!今から私が光を照らすわ!ペイント弾の当たった隙が光るから、全部に攻撃を!!」

さやか「りょ、了解っ!!」ジャラララララララララララ…

ほむら「天使を…、見せてあげるわ…」

ほむら「M-203赤外線フレア!!」パパパパパパパパパパァァァァァァァァァ

白うさぎ「あ…」

さやか「そりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」シュバババババババババッ!!!

赤の魔女「…」パリィィン!!
白の魔女「…」パリィィン!!
赤の魔女「…」パリィィン!!
白の魔女「…」パリィィン!!

白うさぎ「あぁ…」

78 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 21:13:19.80 ID:uHRmBDVh0

杏子「んじゃ、あたしも遠慮無く…」ジャキン…

ほむら『杏子、あなたは待って。頼みたい事があるわ』

杏子『え?頼みたい事?』

ほむら『そうよ、あの白うさぎを…………』

杏子『…………?な、なるほど…。よし、まかせなっ!』

ほむら『頼んだわよ。白うさぎは私が追い込む』

白うさぎ「…」

ほむら「さてと、魔女はこれでもう倒せるわよ?あなたは、また逃げるのかしら?」

白うさぎ「フフフ…。これで勝ったつもりにならないでもらいたい。魔女など小道具のひとつに過ぎないのだから」

ほむら「…」

白うさぎ「すでに絵本はこの手に入れた。絵本の中に閉じ込めた鹿目まどかの残りの意識をもって、これから戴冠式の儀式を進める」

白うさぎ「鹿目まどかを女王として、願いを成就させるために!」

白うさぎ「そしてこの絵本がこの手に握られている限り、あなたがたには何もできない!!」

ほむら「そうかしら?」チャッ ッガァァァァァァン!!

白うさぎ「うわ!あぶなっ!!」

ほむら「デザートイーグル.50AE…」

白うさぎ「まいりましたね。しかし、これ以上あなたとお話しても無駄のようだ」

ほむら「…」ッガァァァァァァン!! ッガァァァァァァン!! ッガァァァァァァン!!

白うさぎ「あはははは、どこを狙っているのですか?当たりませんよ、そんなんじゃ」

白うさぎ「じゃ、また逃げますね。あははは…」

79 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 21:14:11.37 ID:uHRmBDVh0

ほむら「どこに逃げるつもりなのかしら?」

白うさぎ「はぁ?何を言って…」

ほむら「そこはどこ?」

白うさぎ「な…、ここは…」

杏子「そこは鏡の中だぜ。単純バカを引っ掛けるのは簡単だったな。なぁ、ほむら?」

ほむら「そうね…」

杏子「ちょっと幻覚を見せてやっただけで、自分で鏡に入っちまうんだから。笑えるぜ。へへへ」

白うさぎ「幻覚、だと…」

ほむら「…」

白うさぎ「フフフ…。ボクを罠にはめたつもりか…」

杏子「はまってるじゃねぇか…」

白うさぎ「はははは!それじゃ、この絵本はどうする?鹿目まどかの意識はどうする?」

白うさぎ「ええ?どうするんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

ほむら「そんなもの必要ないわ」

杏子「偽物だしな。へへへ」

白うさぎ「な…、偽物…。あぁぁぁ、あのバカ猫めぇぇぇぇぇ!偽物つかまされてやがったのかぁぁぁぁぁぁ!!」

80 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 21:14:46.49 ID:uHRmBDVh0

ほむら「あなたは最低の脚本家だったわ。初めて会ったときに、自分の台詞も失敗していた」

白うさぎ「ぐ…、ぐぐぐ…、この…」

ほむら「観客として言っておきたいことがあるわ」

杏子「へへへ…」

ほむら「あなた、売れないわよ?」

白うさぎ「くそぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

マミ「えい!」ガァァァァン!

白うさぎ「ぉぉぉぉ…」バシャン

ほむら「死ぬ事もできず、永遠に鏡の中で苦しみなさい…」

さやか「ほむら!まどかを見つけたよ!割れた鏡の中からでてきた!」

QB「ボクも助かったよ」

マミ「あら、QBも…」

ほむら「終わったわね。帰りましょう」

~後編終わり エピローグへ続く~

81 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 21:15:20.51 ID:uHRmBDVh0

~エピローグ~

【数日後 巴マミ 自宅】

マミ「さぁ、紅茶が入ったわよ」

杏子「お、サンキュ」

さやか「あ、まどかのカップもこっちに…」

杏子「あいよ。よいしょ…、と」

まどか「ありがとう、杏子ちゃん」

マミ「それにしても、鹿目さん、災難だったわね?」

まどか「い、いえ…。みんなが助けてくれたから」

さやか「もう体調も良くなったんだよね?」

まどか「うん」

杏子「ほむら、その手に持ってるのって…」

ほむら「そうよ、例の絵本よ。本物のね」

さやか「それにしても、偽物の絵本なんて、よく用意できたね?」

ほむら「…たいしたことないわ」

マミ「私も驚いたわ。さすが、暁美さんね」

まどか「これが、魔女の正体だったの?」

杏子「あぁ。魔女の隠れ家ってところか」

ほむら「でも、もうまどかは何も心配する必要はないわ」

マミ「そのようね…」

さやか「アリスの絵が、消えちゃったね」

マミ「白うさぎの絵は、白く抜けたまま…」

ほむら「鏡の中に封じ込まれ、永遠にさまようことになった…」

杏子「チェシャ猫の絵は?」

ほむら「絵本の焼けこげが広がって、もう見えなくなってしまったわ」

マミ「美樹さんが倒したんですもの。ね?」

さやか「ははは…。まさか、キャンディーの剣で倒せるとは…」

さやか「でも、なんで使い魔なのに、普通に会話できたんだろ…?」

マミ「もうやめましょう。倒した相手のことを詮索しても意味が無いわ」

杏子「それもそうだな。それより、ケーキは?」

マミ「今日は、フルーツタルトよ」

82 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 21:16:02.00 ID:uHRmBDVh0




ほむら(偽物の絵本…)

ほむら(用意したのは私じゃない…)

ほむら(そもそも、チェシャ猫は私から絵本を盗んでいなかった…)

ほむら(チェシャ猫は味方だった?それとも…)
 
 
 
 
83 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 21:16:38.91 ID:uHRmBDVh0

【どこか】

ハンプティ・ダンプティ「これで良かったのかい?」

チェシャ猫「うししし…。まぁね。あの『白うさぎ』もいなくなったし。あいつは『ご主人様』気取りだったから、気に入らなかった。うししし…」

トゥィードルディー「この宝石みたいなの…」

トゥィードルダム「無くさないように気をつけなきゃ?」

ハンプティ・ダンプティ「これって、何なのかな?」

チェシャ猫「ボク達の命だよ♪うししし…」

ハンプティ・ダンプティ「命…」

チェシャ猫「それがある限り、ボク達は死なない。使い魔じゃなくなったんだよん♪うししし…」

三月うさぎ「じゃぁ、何になったの?」

帽子屋「これはクイズだ!おい、答えを言え!」

眠りネズミ「zzZ」

チェシャ猫「ボク達は使い魔じゃない。魔女から解放されて『悪魔』になったんだよん♪うししし…」

チェシャ猫「さ、遊びに行こう♪うししし…」

チェシャ猫「ボク達はアリンコも殺せない。魔法少女も殺せない。でも人間は殺せるからね♪うししし…」


~完~

84 : ◆0Cw1O/qGmE [saga]:2011/12/02(金) 21:17:08.07 ID:uHRmBDVh0

~オマケの後日談~


【鹿目まどか 自宅】

まどか「あれ~?どこ行ったのかな…」ゴソゴソ…

まどか「ここにも、無い…」ゴソゴソ…

まどか「ねぇ、パパー」

知久「なんだい?まどか」

まどか「私のリボン入れ、どこ行っちゃったか知らない?」

知久「うーん、知らないなぁ…」

まどか「ほむらちゃんから貰ったリボン、しまいたいのに…。ケースが見当たらなくて…」ゴソゴソ…

知久「入院のごたごたで、着替えとか出し入れしたからなぁ…」

まどか「そっかー…」ゴソゴソ…

知久「そのうち見つかるよ」

まどか「そーかなー…」ゴソゴソ…


【暁美ほむら 自宅】

ほむら「まどかに仕掛けたGPSは、あと数日様子を見てから解除するとして…」

ほむら「これ…、どうしようかしら…」

ほむら「確実にRFIDタグを装着してもらうために持ち出した…」

ほむら「まどかのリボン」

ほむら「…」

ほむら「とりあえず、今夜のところは、これ抱いて寝ましょう」


~後日談 完~

85 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/12/02(金) 21:17:48.89 ID:uHRmBDVh0

※御礼※

ここまでお読みいただき、ありがとうございます。m(__)m
また次回、どこかで見かけましたら、よろしくお願いいたします。

※反省※

覚醒者の設定は、タツヤが狙いだったところのみでしか利用できませんでした。
(いちおう、予定通りではあるのですが…)
それと、重要なシーンでの名前入力ミスが悔やまれてなりません…。
86 : ◆0Cw1O/qGmE [saga sage]:2011/12/02(金) 21:25:31.82 ID:uHRmBDVh0
いちおう、不思議の国のアリス/鏡の国のアリスとのクロスのつもりで書きましたが。
もともとアニメの設定が、鏡の国のアリスをモチーフにしていると言われているくらいで、
書き手としては、書いていてとても楽しいSSでした。

87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/02(金) 21:35:49.02 ID:qwxV4o5E0

乙ですたー!
最後は使い魔ーズの勝利ってのも面白いですね



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