1 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 : [] 2013/04/11 13:11:54.71 ID:AQMnggG90
戦車に関する知識はネットや軍板がほとんど
間違いがあるかも知れません。
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2013/04/11 13:13:54.19 ID:AQMnggG90
柚子「新しい戦車が見つかったんですか?」
杏「今さら見つかってもなぁ」
優花里「五式中戦車ですよ、有力な戦力になります」
桃「我々としては特に何もしない、お前らで好きにやれ」
優花里「ええっ、そんなぁ」
5 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 13:16:14.20 ID:AQMnggG90
優花里「ということでした」
ナカジマ「仕方が無いですね、人員すら不足してるし、大体主砲が無くて、探さないと
いけないですし」
エルヴィン「主砲か……子供のころ五式の主砲は88mm砲装備だとばかり」
優花里「しかし実際は75mm砲装備……予定、自動装填装置未完成」
エルヴィン「これが量産された暁には、シャーマン相手に和製タイガーになるとばかり」
6 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 13:18:17.36 ID:AQMnggG90
優花里「しかし、量産など夢のまた夢、自動装填装置を廃した四式中戦車ですら、不可能」
優花里「量産が成功したのは、九〇式野砲をほとんど無理やり搭載した三式中戦車
これは打撃力と、装甲でシャーマンに圧倒的不利」
優花里「四式中戦車も上田信先生の灼撃レイテではシャーマン相手に無双していましたが
実際には――
秋山優花里の戦車講座 日本陸軍戦車開発へ続く
12 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 14:29:14.59 ID:AQMnggG90
エルヴィン「技術力の無い国は辛いな」
優花里「いえ、少なくとも九七式までの日本戦車は世界標準クラスですから、技術的に
劣っていたとはいえなくも無いです」
秋山優花里の戦車講座 日本陸軍戦車開発2へ続く
14 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 14:32:08.13 ID:AQMnggG90
エルヴィン「貧乏が全部悪いんだ」
ナカジマ「もしもし、良いですか?」
優花里「ああ、はいどうぞ」
ナカジマ「結局どうしましょうか」
優花里「……主砲さえあれば、レストア出来ますか?」
ナカジマ「そうですね、出来ます」
優花里「わかりました、何とかして調達してきます」
15 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 14:35:47.52 ID:AQMnggG90
数日後
ナカジマ「それでどうして九九式八糎高射砲になるんです?」
優花里「どうせ乗せるなら、88mm砲装備にしたいって思いまして」
ナカジマ「九九式八糎高射砲の重量は5トンくらいあるんですよ、五式中戦車に搭載予定の
試製五式七糎半戦車砲(長)I型の原型になった四式七糎半高射砲の重量は
3トンちょっとなのに重量過大ですよ」
16 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 14:40:29.81 ID:AQMnggG90
優花里「仕方ありませんから砲塔の装甲を削りましょう」
エルヴィン「ヤスリはどこだ?」
優花里「あはははは」
秋山優花里の戦車講座 戦車の装甲はヤスリで削れるかへ続く
17 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 14:45:15.24 ID:AQMnggG90
魔改造完了後
ナカジマ「いわれた通りにしましたけど、本当に良かったんですか」
優花里「すばらしいです、夢の88mm砲装備の五式中戦車です」
エルヴィン「この勢いでやってしまおうか」
ナカジマ「やるって……まさか」
19 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 14:51:04.80 ID:AQMnggG90
試合当日
優花里「サンダースが快く試合を受け入れてくれてよかったです」
エルヴィン「うむ、相手に相手に不足はない、早くシャーマン相手に無双がしたい」
ナカジマ「……」
ナカジマ(装甲は安全用のカーボン以外ほとんど無し、これではオープントップの
自走砲……おまけに自動装填装置がないから、装填速度も遅い、
副砲の37mm砲は戦車相手に役にたちそうもない、本当に大丈夫かな?)
秋山優花里の戦車講座 五式中戦車の副砲へ続く
22 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 14:56:08.49 ID:AQMnggG90
エルヴィン「ずいぶんと舐められたも……の……」
エルヴィン「……グ、グデーリアン、あれ……」
優花里「はい?」
優花里「」
アリサ「あんたたち、三軍に降格させられたうらみは忘れないからね!!」
29 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 15:06:30.46 ID:AQMnggG90
優花里・エルヴィン「「パ、パーシングだぁ」」
エルヴィン「卑怯だ、電波音響探知機付きのチート兵器なんて」
優花里「それは、ただの戦場にありがちな誤認情報ですけど――」
優花里「地理的条件を逆手に取れば勝てます。チリだけに」
結局パーシングには勝てませんでした、終わり
秋山優花里の戦車講座 日本軍のパーシング対策へ続く
31 :秋山優花里の戦車講座 日本陸軍戦車開発: [sage] 2013/04/11 15:10:46.01 ID:AQMnggG90
五式中戦車は、長砲身の75mm砲主砲と37mmの副砲を搭載した最大装甲75mm、最高時速45 km/hの
性能を持つ戦車です。
ドイツやソ連の戦車が装甲と火力の強化が目覚しいことから、日本の戦車砲として搭載可能な
最大レベルの75mm砲と機動性を考慮したうえで限界まで厚くした装甲を備えた、それまでの
大量生産に適した設計から、質を重視した設計となっております。
32 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 15:15:35.77 ID:AQMnggG90
また、装甲や火砲以外にも半自動装填装置や電動式砲塔旋回装置、バスケット砲式塔の採用など
スペック以外の実用的な所にも高い水準が求められました。(バスケット式砲塔とは砲塔と一緒に
床も回るようになった砲塔のことで、砲塔の乗員や付属品が一緒に動くため、砲塔を動かすたび
に乗員がそれにあわせて自分で移動する必要がなくなり、余計な作業をしなくて良くなります)
34 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 15:19:57.43 ID:AQMnggG90
五式中戦車の開発は1943年7月に開始されますが、これらの高い水準を目指した戦車の開発は
難航したため、1942年9月に開発が始められた四式中戦車に、半自動装填装置を廃した五式中戦車
の主砲を搭載することになります、
半自動装填装置とバスケット式砲塔がなくなったため開発は五式中戦車より進みますが、これも
悪化する戦局に間に合わないとされ、1944年5月に既存の一式中戦車に同じ75mm砲でも短砲身の
九〇式野砲を搭載した武装強化型として開発されたのが三式中戦車です。
つまり、三式から五式までの日本戦車は番号と開発順番が逆なのです。
35 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 15:24:34.50 ID:AQMnggG90
唯一まともに量産できた三式中戦車ですが、応急的な設計となったため、各所で不具合が
残され、砲塔から駐退復座機が飛び出している、水平鎖栓及び撃発装置の位置の適正化がさ
れていないなどがあげられます。
特に撃発装置は、砲手が照準を合わせ、戦車長が拉縄(りゅうじょう)を引いて撃発する
という変則的な手順となり、戦車長が索敵と指揮に専念することを妨げるほか、動目標に
対するタイミングを砲手が取れないという問題がありました。
36 :秋山優花里の戦車講座 日本陸軍戦車開発2: [sage] 2013/04/11 15:29:04.87 ID:AQMnggG90
水田が多く、急峻な地形という国土事情と発展途上国だった当時の日本では、インフラの整備も
未発達で鉄道を除いた重量30t以上に耐えられる橋梁はほとんどありませんでした、また港湾設備
や輸送船のデリックの積み込み能力も貧弱であり、戦車の車体重量は輸送船のデリック能力にあわ
せて15t以下とするしかありませんでした。
37 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 15:33:07.74 ID:AQMnggG90
しかしながら、九七式中戦車が正式採用された時点では正面装甲25mm、57mm短砲身という
スペックはソ連が持つBT-7の同15mm、47mmやドイツの?号戦車同14.5mm、37mmと比較しても
むしろ優れているともいえる状態でした。
しかしその後、世界的な流れとして戦車が歩兵支援のものから戦車同士で戦闘を行うものに
変化したことと大型化、重量化した戦車を運用できるインフラの不備が致命的で、
38 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 15:36:07.29 ID:AQMnggG90
対戦車戦闘も可能な車両として開発されたのは、九七式中戦車の車体に貫通力の高い47mm砲を
搭載した新砲塔チハで、後に開発された一式中戦車も同じ砲塔で防御力を強化したもので、
この時点での開発方針が貧弱な戦車だったのが、原因ともいえますが、開発出来たところで、
実際に戦地までの輸送や戦地での運用が出来たかどうかは、疑問の残るところであります。
実際に実戦には参加できた日本軍最強の機甲兵力は九〇式野砲を装備した重量 14.7 tの
オープントップ自走砲の一式砲戦車が数両のみでした。
39 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 15:44:08.94 ID:AQMnggG90
インフラが抱える問題は戦車のみの問題ではなく、すべてに影響し、他国が多用した高射砲を
転用して対戦車火器として使用することもほとんど不可能にし、有効な対戦車火器はほとん
どない状況に陥ります、
そんな中ドイツからの技術供与を受けて対戦車用成形炸薬弾『タ弾』(漢字の夕ではなく、
カタカナのタ、対戦車の『た』です)が開発されます、成形炸薬弾とはそれまでの砲弾が
40 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 15:48:31.44 ID:AQMnggG90
弾丸が持つ運動エネルギーで装甲を破壊するものであるのに対して、砲弾に装填されている
火薬の化学エネルギーで装甲を焼ききることを目的にした砲弾です、これにより八九式中戦車
の九〇式五糎七戦車砲の装甲貫通力は1,400mで20.5mmから55mmと実に倍増します。
41 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 15:50:36.40 ID:AQMnggG90
なお、日本軍でも全長 10 m 全幅 4.2 m 重量 100 t 主砲 10cm加農砲一門と75mm戦車砲一門を
搭載したオイ車が開発され、まったく重戦車開発をしなかったわけでもないのですが、車体規模
がほとんど同じドイツのマウスと比べると88tも重量が軽いというところには、技術や運用思想の
差が感じられます。
42 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) 秋山優花里の戦車講座 戦車の装甲はヤスリで削れるか: [] 2013/04/11 15:54:41.39 ID:AQMnggG90
作家である司馬遼太郎は著書である、『歴史と視点―私の雑記帖』のなかで、配備された
三式中戦車をみて過去に九七式中戦車の装甲がヤスリで削れなかったことを思い出し、
三式中戦車の装甲にヤスリを当てたところ、削れないと思っていた装甲が削れたため絶句
したというエピソードがのせられ、この戦車の装甲が軟鉄もしくは著しく品質が劣化している
などの推測がされることがありますが、結論からいうと装甲はヤスリでも削れます。
そもそも装甲とはただ硬ければ良いというわけでないのです、柔軟性も持つことで割れにくく
することも重要なのです。
43 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 15:57:03.68 ID:AQMnggG90
ヤスリでは削れなかった九七式中戦車に使用された装甲は防弾鋼二種という表面硬化装甲
と呼ばれるもので、加工済みの低炭素鉄鋼を焼き入れもしくは浸炭処理を施すことで
表面の硬度を高めた装甲です。表面の硬度は高いのですが同時に割れやすくなっているうえ
(砲弾の命中による衝撃の他、気温変化でも割れることがありました)
製造に手間とコストがかかるという問題がありました。
44 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 16:00:34.74 ID:AQMnggG90
三式中戦車が使用した装甲は防弾鋼三種といい侵炭処理を施しておらず、かつ脱炭により
表面は硬度が低くなっていますが、その下には十分な硬度を持った層があり、装甲として
十分な性能を持っていました。
45 :秋山優花里の戦車講座 五式中戦車の副砲: [] 2013/04/11 16:03:42.45 ID:AQMnggG90
五式中戦車はこの時代の戦車としては珍しく、副砲が車体前面左側に限定旋回式で
装備されています。
この副砲については開戦前に世界的に流行した、多砲塔戦車的なごりで未だに戦車
運用思想が遅れている日本陸軍の問題として見られることもありますが、実際には
多砲塔戦車が塹壕を突破した後に、側面からの攻撃にも対処出来るようにするための
副砲であるのに対して、五式中戦車の副砲は主砲の装填速度や鈍重さを補うことを
主目的として、さらに九七式車載重機関銃より威力が大きく、航空機用として使用されるため
振りまける余裕のない大口径機関砲を除いた結果として一式三十七粍戦車砲が搭載
されたものであります。
46 :秋山優花里の戦車講座 日本軍のパーシング対策: [] 2013/04/11 16:07:11.56 ID:AQMnggG90
M26パーシングはアメリカ軍が開発した、90mm砲を搭載した最大装甲114.3mm、最高時速
40 km/hの性能を持つ戦車で、ドイツ軍のパンターやタイガー戦車に対抗することを目的として
開発されました。戦歴の方はいまいち活躍したとは言いがたいのですが、シャーマン相手に
苦戦していた日本側としては、この戦車の情報を得て以降対策に苦心することになります。
そこで開発されたのが五式中戦車を母体として、より強力な試製十糎戦車砲を搭載した
試製五式砲戦車が開発されます。
47 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [] 2013/04/11 16:08:38.98 ID:AQMnggG90
試製十糎戦車砲は距離1000mで150mmの装甲板を貫通し、M26パーシングも撃破可能な性能を
持っていましたが、母体となる五式中戦車自体が未完成のため、実車は完成せずに終戦を
迎えました。
また海軍側でもパーシングに対抗する兵器の開発が行われましたが、その際に開発されたのが
神龍(じんりゅう)と呼ばれる100kg爆弾を搭載した木製モーターグライダーで、要するに
特攻機です。こちらも実機は完成していませんが、なんともあんまりな兵器ですね。
48 :とある国家の主力戦車: [sage] 2013/04/11 16:11:31.31 ID:AQMnggG90
沙織「ゆかりん、また戦車の雑誌読んでるの?」
優花里「はい、どれも素敵な戦車ばかりです」
沙織「なんか、強そうな戦車だね」
優花里「それはそうですよ、このT-55はロシアを代表する第一世代主力戦車ですよ」
沙織「一世代主力戦車って?」
50 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 16:16:09.57 ID:AQMnggG90
優花里「私たちが使ってる戦車は、大きく分けると軽快で弱い主砲と薄い装甲の軽戦車、強い砲と
厚い装甲で重鈍な重戦車、それらの中間である中戦車の三つに分かれます」
優花里「しかし、主力戦車は強い砲と厚い装甲を持ちながら軽快に動けて極めて汎用性の高い
戦車です、T-55はその主力戦車の一世代目に当たります、蝶野教官が乗ってきた10式
戦車なんかは四世代戦車などとも言われますね」
沙織「とにかく、すごい戦車なんだね」
51 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 16:18:37.10 ID:AQMnggG90
優花里「はい、戦後間もない自衛隊ではこれらの戦車に対抗する戦車の開発でさまざまな
苦労があったんですよ」
優花里「西住殿ならどんな戦車が必要だと思いますか?」
みほ「第一世代主力戦車が出始めた当時の日本はインフラが貧弱だから、重量25tくらいで軽装甲、
75mm砲装備が最適じゃないかな?」
優花里(それじゃ海原治の戦車じゃないですか)
52 :秋山優花里の戦車講座 日本陸軍の亡霊: [sage] 2013/04/11 16:22:18.13 ID:AQMnggG90
海原治とは、日本の防衛官僚、軍事評論家であります。
61式戦車の開発において、日本の貧弱なインフラ、水田が多く、急峻な地形という国土事情を
考え、重量25t、軽装甲、75mm砲装備の軽戦車開発を強固に主張した人です。
理由としては、正しいのですが、太平洋戦争において何も学んでいないかのような、この思想
は理解しがたく、もしかすると61式戦車の開発における最大の苦労というのは――
なお、74式戦車の開発においても同様の主張を行いました。
満州に帰れば良いのに
優花里(でも、西住殿ならこの戦車でもT-55に勝てそうな気がします)
55 :エルヴィン「飛行機に乗ろうグデーリアン」: [sage] 2013/04/11 16:37:27.52 ID:AQMnggG90
優花里「♪〜♪〜」
沙織「ゆかりん、どうかしたの、なんかうれしそうだね」
優花里「へへ、実はこれからエルヴィン殿と遊びに行くんですよ」
沙織「へぇ〜そうなんだ、どこに行くの?」
優花里「航空機博物館だそうです、何でもレア物の飛行機に乗れるそうですよ」
56 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 16:43:09.94 ID:AQMnggG90
沙織「また、そういうマニアックな……歴女チーム皆と行くの?」
優花里「いいえ、他の皆さんは都合が悪いとかで、エルヴィン殿と私だけです」
沙織「そうなんだ、今度は私たちとも遊びに行こうね」
優花里「はい」
57 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 16:45:30.93 ID:AQMnggG90
ぷ〜ん
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org4119739.jpg
エルヴィン「我々のようなドイツ軍マニアとしてはこういう出来損ないの
兵器がたまらないんだ」
優花里「出来損ないですか、飛行機の方はあまり詳しくないのですが
わりとカッコいい双発爆撃機ですけど」
エルヴィン「いや、これは双発に見えるが実はエンジンは四つあるんだ」
58 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 16:48:58.49 ID:AQMnggG90
エルヴィン「あの、エンジンセナルの中にエンジンが二つ入ってて、ひとつのプロペラ
を回してるんだ」
優花里「へえ〜変わった構造なんですね」
ガタガタガタ
ボカン
優花里「ちょっ、エンジンから火が出てますよ!!」
エルヴィン「なにしろ、あの狭いエンジンセナルの中に無理にエンジンを二つ入れてるからな
排気管が加熱されてすぐにエンジン火災になるんだ」
60 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 16:52:03.25 ID:AQMnggG90
優花里「大丈夫なんですか? 墜落するんじゃ?」
機長「ただいまより、エンジン火災消火のため当機は急降下します、乗客の皆様は何かにお掴まり
下さい」
優花里「え?」
ガクン
キ
イ
ィ
ィ
ィ
61 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 16:55:06.93 ID:AQMnggG90
エルヴィン「すばらしい、この大型の機体で60°の急降下が出来る」
優花里「うわぁぁぁぁぁ」
エルヴィン「見ろ、グデーリアン急降下の風圧で火が消えたぞ」
優花里「見えません 」
62 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 17:02:32.55 ID:AQMnggG90
エルヴィン講座 He 177 グライフとは
本来、戦略爆撃機とは大量の爆弾を投擲することを目的とした機体であり、目標に対しての
精密爆撃を行うものではない、しかし急降下爆撃に取り付かれたようなドイツはこのような
大型機にすら急降下爆撃を求めたのだ。
この無茶な要求にこたえるため、ハインケル社の技術者は他のドイツ兵器にありがちな無駄
にこった作りでこの要求にこたえようと努力した。
そのうちのひとつが翼面蒸気冷却システムでこれは、要するに翼の表面に細管を通して冷却する
という方式で通常のラジエーターと違い、空気抵抗を大幅に減らせれる利点があったが
63 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 17:04:12.88 ID:AQMnggG90
流石に無理が多く、この方式は中止されドイツ機によく使われる、環状ラジエーター
(一見すると空冷に見えるが液冷、そこがカッコイイ)に変更された
双子エンジンと呼ばれる手法も比較的簡単にエンジン出力を倍に出来ると思われ、各国で取り組
まれたが、実用化できた例は少ない、別々のエンジンをつなげて動かしているため、ギアボックス
などに負荷がかかりやすく、排気管の取り回しやエンジン冷却にも苦労するためである。
最終的には実用化し、かなり優秀な爆撃機となったあたりが流石はドイツといえるが、そのころには
本土防空のための戦闘機のほうが重要で、あまり活躍できなかったというのがやっぱりドイツ
だな。
64 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 17:09:15.65 ID:AQMnggG90
優花里「」ゼーゼー
エルヴィン「楽しかったなグデーリアン、次はナッターに乗ろう」
優花里「その前に飛行機の説明をしてください!!」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2013/04/11 17:12:28.19 ID:AQMnggG90
エルヴィン講座 Ba 349 ナッターとは
第二次世界大戦末期、ドイツは制空権を捕られ連日の空襲に悩まされていた、制空権を奪還する
には戦闘機を飛ばさなくてはいけない、しかしその飛行場すら日常的に攻撃をかけられては
どうにもならない、そこで思いついたのが飛行場不要な戦闘機、Ba 349 ナッターである
その実態は、ロケットエンジンによって機体を垂直に打ち上げ、機首に装備したロケット弾で攻撃
を行い、帰りはパラシュートで搭乗員とエンジンのみ回収する、機体は使い捨てなので高価な
アルミは使わずベニア板で作るから安い、着陸をしないのでパイロットの育成も簡単に行える
という、おまけまで付いた万能機を目指したが、つまっていうところの「有人地対空ミサイル」
である。
66 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 17:14:51.87 ID:AQMnggG90
そのころの歴女チーム
カエサル「やはり、グデーリアンにあのことを伝えるべきだったのではないか」
おりょう「あんなにうれしそうな顔した人間にそんなこと伝えるのは酷ぜよ」
左衛門佐「あまり人に誘われたことないとか言ってたからな」
カエサル「エルヴィンも話が合う人間を見つけると舞い上がるからな」
67 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 17:17:43.66 ID:AQMnggG90
左衛門佐「悪気があるわけでもないがな」
カエサル「少なくとも、我々も付いていけば良かった」
左衛門佐「いや、それは……」
おりょう「帰って来たときグデーリアンに謝ろう」
「「それだ」」
68 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 17:20:27.31 ID:AQMnggG90
エルヴィン「グデーリアン、次はゼンガーに乗ろう」
優花里「もういやです〜!!」
エルヴィン講座 ゼンガーとは
ナチスドイツが構想した、宇宙空間爆撃機である、普通のロケットとは違い、全長3kmのカタパルト
で打ち出し、そのまま直進することで大気圏を脱出、その後大気圏上層部で跳躍することで、
全世界を爆撃可能な爆撃機を作ろうというものである。
なお、発進時にとんでもないGがかかり、跳躍のたびにものすごい空力熱がかかるが、それらに
対する対策は見当たらない
69 : 忍法帖【Lv=40,xxxPT】(1+0:15) : [sage] 2013/04/11 17:23:53.18 ID:AQMnggG90
翌日
沙織「ゆかりん、昨日は楽しかった?」
優花里「……ええ、まあ」
沙織「それでさぁ、皆とも話したんだけど、来週遊園地に行かない?」
優花里「いいですけど、絶叫マシンだけは乗りません」
おしまい
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします: [] 2013/04/11 17:24:56.76 ID:Dz9w6GZ00
ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!
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カバさんメンバーとグデーリアンのコンビ又お願い