1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:05:48 ID:ZkOCNTug
脳内鎮守府設定満載です
最初に言っておく。入渠シーンは無い!
提督(忙しい……)カキカキ
提督(書類が一向に減っていかない)
提督(一週間前からずっと秘書艦の不知火にも手伝ってもらってるが、そろそろ彼女も休みが欲しいだろう……
)
提督(となると……これを全部俺一人で、か……)ハァ
提督(司令室から出ていないから、艦娘達の様子も気になる)
提督(……とりあえず、終わらせないとな……)コンコン
提督(ん? ……あぁ、開発室の妖精か。そういえば、連絡があったな)
提督「すまない不知火、頼む」
2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:06:23 ID:ZkOCNTug
提督(何か小さな袋を持っているな……中身は何だ?)
不知火「……司令。開発室からこんなものが……」
提督「……錠剤、か。栄養剤か何かか?」
不知火「いえ、それが……妖精曰く、『妖精になれる薬』だそうで」
提督「妖精になれる薬? そんな馬鹿なこと……」
提督「いや……袋に大きく書いてあるな。だが俄かには信じられんぞ」
不知火「不知火もあまり信じられませんが、開発室は司令に試して欲しいようです」
提督「ふむ……しかし、この書類の山だからな……」
3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:07:14 ID:ZkOCNTug
不知火「その件ですが、司令は少々働き過ぎかと」
提督「仕方ないだろう。最近は、また海域決戦が行われるようだしな」
提督「資材の管理、バケツの管理、上への交渉、他所への交渉」
提督「仕事は尽きんさ……」
不知火「ですが、たまには羽根を伸ばす事も必要です」
不知火「張り詰めた弦は切れやすい、とも言います」
不知火「せっかくですので、この薬で妖精になってみては如何でしょうか」
提督「ふむ………………」
4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:08:06 ID:ZkOCNTug
提督(妖精になれる薬、か)
提督(容易に信じることは出来ないが、本当の話なら海域決戦にも役立つだろう)
提督(金剛や長門達が瀕死の駆逐艦にオーバーキルする事も防げるだろうし)
提督(駆逐艦の娘達が無茶に戦艦を狙う事も避けれる。羅針盤も意のままになるかもしれん)
提督(何より、彼女達とともに戦場に立てる、と言うのはありがたい話だ)
提督「そう、だな。まぁ飲んでみようか。水を頼む」
不知火「はい。こちらを」
提督「準備がいいな。さては、無理矢理にでも飲ませるつもりだっただろう」
不知火「何の事だか」メソラシ
5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:09:26 ID:ZkOCNTug
提督「では、飲むぞ」ゴクリ
不知火「……………………」シーン
提督「……………………」シーン
提督「…………妖精に、なってるのか?」
不知火「…………いえ、そのままですが……」
提督「失敗したのかな。ま、仕方あるまい。書類を少しでも減らそう」
不知火「残念です。せっかくのチャンスだったのですが……」
提督「いや、言葉に甘えて、明日は休暇を貰おう」
提督「当然、お前もだ不知火。良いな」
不知火「お心遣い、感謝します」
6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:10:29 ID:ZkOCNTug
チュンチュンチュン……
提督(………………ん……?)
提督(……しまった、もう朝か……。結構、寝過ごしてしまったな……)
提督(しかし、司令室の布団は硬くてたまらんな……)ガバッ
提督(…………………………?)
提督(司令室は……こんなにも大きかっただろうか……?)カガミヲミル
提督(ん……? ん……?)ペタペタ
提督(よ……よ……よ……)
提督(妖精になってるうぅぅぅぅぅぅ!?)ガビーン
7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:11:18 ID:ZkOCNTug
提督(なるほど……あの薬には遅効性があったのか……)
提督(開発室の妖精曰く、効果は三時間きっかりらしい)
提督(今は七時。つまり、十時までこの姿のまま……か)
提督(何をするか……ひとまず、時間が過ぎるのを待つしか……)
提督(………………おや、他の艦娘達も起きてきて……!!!!!)オハヨー ネムーイ
提督(パ、パンツ……!? パパパパパンツが……!!!)ドキドキ
提督(ま、まずい……これはまずいぞ……)フミヅキッテイウノー シッテルノデス
提督(た、退却! 退却ゥー!)ダッダッダッ
8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:12:11 ID:ZkOCNTug
司令室前
提督(ハァ……ハァ……なんと言う事だ……)
提督(まさか、あんなパラダ……じゃなく…………。あぁ、もういい!)
提督(仕方ない……こんな姿でも、書類の一つや二つ終わらせられるだろう……)ハァ
不知火「おや、妖精ですか。……見慣れない顔ですが……」
提督(し、不知火か……。良かっ……!!!!!)オパーンツ
提督(白……! というか、何で今日はスパッツを穿いてないんだ!?)
不知火「まぁ、良いでしょう。司令室の前でこうしてる訳にも行きませんし」ヒョイ
提督(も、持ち上げられたお陰でスカートの中は見ずにすんだが……近い!)
提督(良い匂い……って俺は変態か! 俺は軍人! 頭を冷やせ!)バンバン
不知火(なんだか、どこか司令に似ていますね……)
不知火「陽炎型駆逐艦、二番艦の不知火、失礼します!」ガチャ
9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:13:13 ID:ZkOCNTug
不知火「あら……いない?」シーン
不知火「…………あぁ、そういえば今日は休暇を……」
提督(お、怒られるかな……)
不知火「いつも頑張っていますから、今日くらい一人になりたかったのでしょう」フッ
不知火「貴方は新人……でしょうか。この鎮守府にこれた事は幸運と思いなさい」
不知火「司令は優しい方です。甘い、とも言いますが……ついて行くに足る人物です」ニコ
提督(不知火……!! 俺の事をそんなに……!!)ブワッ
不知火「まぁ、少々変態の気があるような気がしますが」
不知火「以前に司令が『スパッツも良いが、たまにはパンツなんかどうだ』と聞いてきた時は本気で殺そうと思いましたね」
提督(そ、そんな事ありましたっけね……?)アセアセ
不知火(その方が元気が出る、と言っていたのを思い出してやってみましたが……これは中々、慣れるまで恥ずかしいですね)カァァ
10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:14:33 ID:ZkOCNTug
不知火「それに先日も、金剛さんの頭を撫で続けていたようですし」ゴゴゴゴゴゴ
提督(不知火ぐらいの娘からすればそんなのまで変態なのか!? ……これからは、気をつけよう……)ズーン
不知火(不知火も、撫でて欲しいのですが……)ハァ
不知火「さて、書類を終わらせましょう。司令が不在の際は、秘書艦である不知火の仕事です」
提督(……! そうはさせるか!)ピョン
不知火「あっ。そこは司令の……」
提督(……………………)カキカキ
不知火「……何々……。『提督から、不知火も今日は休みなさいと伝えてといわれた。絶対に働こうとするだろうから』……」
不知火「お見通し、と言うわけですか……」フフ
11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:16:23 ID:ZkOCNTug
不知火「では、命令通りお休みを頂きましょうか……」
不知火「……ですがその前に、ほんの少し減った所で、あの司令は気付かないでしょう」
不知火「命令違反とは、バレないように行うものです」フフ
提督(不知火…………! なんて良い娘なんだ……!)ブワァ
不知火「提督の大好きなプリンを食べた事も、まだバレてませんし」
提督(前言撤回。お仕置き決定だ)
不知火「と言う事で、言付け、感謝します。もう行っても良いかと」
提督(仕方ない。不知火の事だ。どうせ、言った所で言う事はきかないだろう)ピョン テクテク
12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:17:28 ID:ZkOCNTug
食堂
提督(何も考えずに歩いていたら食堂に居た……)
提督(幸い、ほとんどの娘が遠征や演習で出払っていたから、スカートの中を覗かずにすんだ……)
提督(……まぁ、それでも何人かは見てしまったが……ん?)
提督(人がいるな……あれは……)
鈴谷「熊野が起こしてくれなかったから、こんな時間に朝食だよ……」ブーブー
北上「あーあたしもあたしも……。大井っち、起こしてくれるって約束だったのにー」モグモグ
提督(鈴谷と北上か……。あいつら、熊野と大井に頼りすぎなんだよな)ウーン
提督(今だって、朝食の時間はとっくに過ぎているし)
提督(はてさてどうしたものか……)
13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:18:18 ID:ZkOCNTug
鈴谷「ん? あ、妖精さんじゃーん。ちーっす」ビシッ
北上「見ない顔だねぇ。新入り?」
提督(ちーっすとはなんだちーっすとは……。まぁ、この娘はしょうがないか……)ハァ
鈴谷「着任早々深い溜息だねぇ。幸せ逃げんよ~?」ヒョイ
提督(あっ、馬鹿持ち上げんな……! や、ヤバイ……)
提督(なんでこんな良い匂いすんだよ……!)
鈴谷「あ、なんか提督に似てるー」ホラホラ
北上「え? あー確かに。なんか目元とか似てんねぇ」ウンウン
鈴谷「何かかわいー。えい」ギュー
14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:19:29 ID:ZkOCNTug
提督(!?!?!?!?!?)ジタバタ
提督(む、胸……! 胸が……!)バタバタ
鈴谷「じたばたしちゃってかーわいー。北上っちも抱いちゃう?」ホレ
北上「あーあたしは遠慮しとく」
鈴谷「そう? ま、いっか」
提督(馬鹿もん。こっちは窒息死しかけたんだぞ)
提督(なんで女ってのはあんなにも柔らか……)ハッ
提督(煩悩退散! 俺は誇り高き軍人!)バシバシ
北上「……なんか、本当に提督に似てんねぇ」
15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:20:37 ID:ZkOCNTug
北上「ホラ、今なんか自分のほっぺたびしびししてたよ」
鈴谷「あ、ホントだー! 提督も、鈴谷がちょっとアプローチかけた時こんなんしてたー」キャハハ
北上「いやぁ……鈴谷っちのアプローチはねぇ……」
北上「たまにこっちがドキドキするぐらいエロいよ」ウンウン
鈴谷「えーそんな事無くない? フツーフツー」
提督(あれが普通だったら、俺はこの鎮守府には居ないだろうな……)シミジミ
鈴谷「てか、北上っちはどうなの? 提督のこと、好きなの?」
提督(!?)
16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:21:15 ID:ZkOCNTug
提督(な、何……!? ……まずい状況になった……)
提督(これでは、艦娘の話していることを盗聴しているのと変わらんではないか!)
提督(人のプライバシーを覗く事は提督として男として、何より人として恥ずべき行為!)
提督(くっ……離せ鈴谷! 早く俺を撤退させろ……!)ジタバタ
北上「その好き、って言うのは、恋愛感情で、って意味っしょ?」
鈴谷「まーそうだね。ぶっちゃけなーぶっちゃけなー」
北上「嫌いじゃない……。寧ろ好きな部類かなぁ」
提督(なん……だと……?)ガビーン
鈴谷「おーっと、ここで鈴谷のライバルが登場だー!」キャー!
北上「バーカ。あたしはあれを取り合うのはゴメンだって」ヒョイ
提督(き、北上が近い……! 持ち上げられたから当然だが……)
17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:22:13 ID:ZkOCNTug
北上「そうねー。ま、もし、ライバルがこの鎮守府に一人も居なかったら……」
提督(こんな近くで北上の顔を見たのは初めてだな……。き、緊張が止まらん)ドキドキ
北上「その時は、このスーパー北上様が貰ってあげてた、かも」
鈴谷「ふふふ……北上っち、若干ツンデレ入ってんね」ククク
北上「そこ、笑わない。鈴谷っちみたいに素直になるってのも難しいよ」
北上「それに、そっちはどうなのさ。あれのどこが好きなの?」
鈴谷「うーん……提督のどこが、かぁ……」ウーン
18 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:23:10 ID:ZkOCNTug
提督(北上……離せぇぇぇ……!)ジタバタ
鈴谷「まー、なんだろ。切欠は、多分大した事じゃ無かったと思うんだよねぇ」
鈴谷「いつの間にか好きになってて、日に日に好きになっていった」
鈴谷「ま、そんな感じ」ニカ
北上「おおう、眩しいぜぇ」
提督(か、開放された……! 逃げるなら今だ!)ダッ
鈴谷「あら、逃げちゃった」
北上「あの子も仕事があるんでしょー」
19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:23:53 ID:ZkOCNTug
提督(なんて事だ……)
提督(鈴谷みたいにあからさまな奴は分かるが、まさか北上がそうだったとは……)
提督(これでも、結構鋭い自信はあったんだがな……)
提督(……ん、またボーっと歩いてしまった。ここは……)
提督(弓道場か。今の時間なら、誰も居ない……)
提督(いや、物音が聞こえるな。誰だ?)
加賀「……………………」フキフキ
榛名「……………………」ゴシゴシ
提督(加賀さんと榛名……か)
20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:24:39 ID:ZkOCNTug
提督(弓道場の清掃を自主的にやるとは……流石は真面目な二人だなぁ)ウンウン
提督(今度、甘味処で羊羹でもご馳走するべきか)
加賀「ごめんなさいね。手伝わせてしまって。少し休憩しましょう」
榛名「いえ、榛名は大丈夫です! 前々から、加賀さんに聞きたい事もありましたので」ニコ
提督(そういえば珍しい二人だな……)
提督(ちょっと、どんな話をするのか気になる……)ウズウズ
提督(……ちょっとだけ……ほんのちょっとだけなら、聞いても……)コソコソ
加賀「何か相談事? 良いけれど」
21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:25:57 ID:ZkOCNTug
榛名「今は悩みは無いので、相談はまたの機会に……」
加賀「そう? 私で良ければいつでも頼って良いわ」
榛名「ありがとうございます」ニコ
提督(二人ともええ娘やなぁ……)ホロ
加賀「お茶淹れるわね」
榛名「あ、榛名も手伝いま……」
加賀「良いの。手伝ってくれたお礼よ」ピシッ
榛名「……では、お言葉に甘えて……」
提督(なんだか心安らぐ時間だな……)
22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:26:52 ID:ZkOCNTug
榛名「……? あら、妖精さん」ニコ
提督(バレた……。まぁ、この二人なら大丈夫だろう)トコトコ
榛名「ふふっ。……見ない顔、ですね。新人さんですか?」
榛名「ここは良い鎮守府ですから、気に入ってもらえると嬉しいです」ニコニコ
提督(あぁ……心が浄化される……)ホワホワ
加賀「……あら、妖精? こんな所になんの用かしら」コト
提督(……ッ!? いつの間に背後に……。……ッ!?)
榛名「ありがとうございます。……どうやら、新人さんみたいです」
加賀「そう。よろしく頼むわね」
23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:27:49 ID:ZkOCNTug
提督(危なかった……もう少しで加賀さんのスカートの中が……)ドキドキ
提督(い、いや……加賀さんのスカートの中、か……)
提督(きょ、興味なんて無い! 煩悩退散!)バシバシ
加賀「あら、提督にどこか似てるわね」
榛名「本当ですね。ほっぺた叩いて気合入れてるところなんて、そっくりです」
加賀「それで、聞きたい事、って何かしら」ズズ…
榛名「はい。単刀直入に、加賀さんって、夜戦をやった事はありますか?」
提督「」ブホ
24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:28:49 ID:ZkOCNTug
提督(は、はははははは榛名!? 一体何を聞いて……って笑顔が何か怖ぇえええ!)
提督(今まで見たこと無いくらい妖艶な顔してんぞ!? いやしかし、こ、これはこれで……)フム
加賀「どういう意味かしら」
榛名「もう、分かってるんですよね……?」フフフ
加賀「言ってる意味が分からないわ」
榛名「だから……夜戦、ですよ。や、せ、ん」ドキドキ
加賀「……?」
25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:29:47 ID:ZkOCNTug
加賀「夜戦はやった事は無いわ」
加賀(私は正規空母だし)
榛名「あら……。夜戦、は? じゃあ、その手前まではやった事が……」キラキラ
榛名(手を繋ぐとか……キ、キス、とか!)ドキドキ
加賀「ええ。勿論よ」
加賀(艦載機爆撃とか)
榛名「キャー! やっぱり、加賀さんみたいな大人の女性は、凄いんですよね!」
加賀「自慢じゃないけれど、それなりの腕はあると自覚してるわ」フンス
提督(………………)
提督(あ、これ加賀さん勘違いしてるな)ポン
26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:31:00 ID:ZkOCNTug
榛名「何だか榛名、ドキドキしてきました!」ドキドキ
提督(俺もドキドキしてきた……)
加賀「榛名も私からすれば相当な手錬と思うわ」
榛名「そ、そんなとんでもないです! ま、まだ霧島としかやった事ありませんし……」テレテレ
提督(!?!?!? 何言ってんのこの娘!?)
加賀(演習の話かしら?)
加賀「そういうのは数をこなせば良いと言う訳ではないわ」
加賀「どれだけ濃密な時を過ごせるか、よ」ドヤ
提督(何言ってんだこの人)
27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:32:10 ID:ZkOCNTug
榛名「キャー! 加賀さん! 貴方の事を、加賀お姉さまと呼んでもよろしいでしょうか!」キラキラ
加賀「好きにしたら良いわ」ニコ
榛名「はい! しかし流石は加賀お姉さま! 提督とそんなに進んでいるだなんて!」
加賀「提督、と?」
榛名「え? 夜戦前ですから、手を繋いでデートをして……最後にキス、とか」キャー!
加賀「……………………」
加賀(夜戦。提督と。デート。キス。…………夜戦……)
加賀「…………!?」ボンッ
提督(あ、気付いた)
28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:33:20 ID:ZkOCNTug
加賀「は、榛名。待ちなさい」
榛名「なんでしょう? 加賀お姉さま?」
加賀「えっと、その……今の話は、忘れて」カァァ
榛名「何故ですか! 加賀お姉さまの素晴らしいお話です! 忘れるわけがありません!」
加賀「あ……そ、そう言ってもらえるのは、ありがたいのだけれど……」
榛名「こうしてはいられません! 数よりも濃密な時間! 榛名、早速霧島と……!」
加賀「そ、そう……霧島と……。き、霧島と!? 貴方正気なの!?」
提督(あ、ここも気付いた。加賀さんのこういう声は貴重だなぁ)
加賀「で、でも、人それぞれ……色んな趣味があってと、当然、よね……」ドキドキ
29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:34:33 ID:ZkOCNTug
加賀(わ、私だって、その……赤城さんと色々、妄想した事も……無いわけでは無い、わ……)カァァ
榛名「加賀お姉さま! ありがとうございました! お茶、美味しかったです!」
榛名「良ければ、またお茶しましょう! 今度は、榛名が紅茶をご馳走します!」
榛名「待ってなさい霧島ー! 榛名が今行きますよー!」ダダダダダ
提督(!?!!? て、ててっててててててーばっく!?)チラ
提督(なんてものを穿いてるんだ榛名は!?)
加賀「あ、ま……待って……。…………行ってしまったわ……」ハァ
提督(加賀さん、ご愁傷様です……)
提督(でも正直、面白かったです)
30 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:35:21 ID:ZkOCNTug
加賀(……提督と、夜戦…………)
提督『加賀……お前の肌……綺麗だな……』チュ
加賀『……流石に、恥ずかしいわ……』
提督『ずっと前から、お前と一緒になりたかった』
加賀『私もよ……。さぁ、来て……』
加賀「~~~~~!!!」ブッ
加賀「」バタン!
提督(!? 何々!? 何で倒れたの!? 鼻血!?!?)
提督(ど、どうしよう……! だ、誰か……!)アワアワ
31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:36:42 ID:ZkOCNTug
翔鶴(ふぅ……少し演習が長引いてしまったわ……)
翔鶴(加賀先輩、怒ってなければ良いけど……)ガラ
翔鶴「加賀先輩! 申し訳……加賀センパーイ!?!?!?」ガビーン
提督(翔鶴……! 黒! ……じゃない! 頼む!)アワアワ
翔鶴「加賀先輩! しっかりしてください! 一体何が……!」ユサユサ
加賀「……翔、鶴…………ね……」
加賀「遅刻、よ……。何度言ったら、分かるのか……しら……」ガク
翔鶴「加賀センパァァァァイ!!」ユサユサ
32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:37:43 ID:ZkOCNTug
翔鶴(い、いえ、落ち着きなさい翔鶴……。まずは現状を把握するのよ……)
提督(ど、どうした翔鶴……急に黙ったぞ……?)
翔鶴(現場にはお茶の入ったコップが二つ。そして加賀先輩は血を流していて、ここに横たわっていた……)
翔鶴(そして道場内は中途半端に散らかっている……。つまり……!)
翔鶴「犯人は、加賀さんの知り合い……。道場内が散らかっているのは、他人による犯行と思わせるためのトリック……!」
提督(推理力凄い!? でも間違ってるぞ!!)
翔鶴「血はまだ乾いていない……。お茶もまだ温かい……つまり、犯人は……」ハチマキ
翔鶴「まだこの辺りに居る可能性が高い……!」キュッ
33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:38:48 ID:ZkOCNTug
提督(アカン、この子目がマジだ)
翔鶴「妖精さん。救護班を頼みます。私はここで……」ユミカマエ
翔鶴「加賀先輩を……護って見せます!」キッ
提督(……まぁ、とりあえず救護班へ行こう……)タッタッタ…
翔鶴(加賀先輩……見ていてください……!)
翔鶴(翔鶴は、必ず敵を討ってみせます!)
加賀(………………)
翔鶴「………………」フンス
加賀(………………)
加賀(とても…………起き辛いわ……)カァァ
34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:39:45 ID:ZkOCNTug
提督(どうやら、加賀さんの身体に特に異常は無かったらしい)
提督(必死になってた翔鶴は疲れたのか、そのまま補給へ向かった)
提督(……榛名に羊羹は無しだな)
提督(後、急いで呼ぶ時に気付いたことが一つ。この状態だと、飛べる)フワフワ
提督(飛ぶ、と言うより浮かぶ、と言った方が正しいか。まるで海の中にいるようだ)フワフワ
提督(さて…………これからどうするか……)
提督(思ったんだが、これは良いチャンスかもしれない)
提督(不知火の件。北上、鈴谷の件。加賀さん、榛名の件)
提督(鎮守府の内情を知る事で、俺はもっと上手く出来るんじゃないか)
提督(決して、好奇心が働いたとかそういうわけではない。断じて)
提督(人として恥ずべき行為? 何の事だか分からんなぁ!)
提督(それに、バレなければ命令違反もプライバシーの侵害も存在しない……)クックック
35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:40:50 ID:ZkOCNTug
提督(……おや、早速艦娘が来たな……)
提督(あれは……比叡と山城……?)
提督(そういや、仲良かったっけか。共通の話題があるとか)
提督(結局教えてもらえなかったが、教えてもらう必要は無い!)
提督(今から聞かせて頂こうじゃないか!)コソコソ
比叡「……最近は、金剛お姉さまも新しい事に挑戦してて! もう最高ですよ!」キラキラ
山城「はぁ……扶桑お姉さまももっと金剛さんくらい大胆に攻めれば……」
比叡「えへへ。確かに、扶桑さん位良い体してたら、提督なんてイチコロですね!」
山城「そ、そうかしら。ありがとう」
36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:41:45 ID:ZkOCNTug
提督(なんでこの娘達、自分の事を褒められたかのように会話してるんだろう……)
提督(しかし、共通の話題ってこれか。確かに、二人とも姉好きだったな)ウンウン
山城「ですけど、前から不思議に思ってるんです」
比叡「何ですか? 答えられる事なら答えますよ?」
山城「比叡さんは、提督のこと、好きじゃないんですか?」
提督(……またこの話題か……)ハァ
比叡「え? 好きですけど」
提督(……え、何て?)
比叡「山城さんこそ、提督のこと、好きじゃないんですか?」
提督(この話題は早く切れよ……)
山城「え、好きですけど……」
提督(なんなんだよこの二人!!!!)ウガー
37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:42:29 ID:ZkOCNTug
提督(は? は? 訳分からん!)
提督(二人とも、姉の恋の成就祈ってたやんけ! 自惚れかもしれんが姉二人は確実に対象俺やぞ!)
比叡「うーん。好きなんだけど、違うんですよねぇ」
山城「もしかして、一緒ですか?」
比叡「あ、かもしれないですね!」
山城「私は、扶桑お姉さまが幸せな顔をしているところが一番好きなんです」
比叡「だから、扶桑お姉さまを幸せにしてくれる提督が好き、ですよね!」
山城「一緒ね!」ハイターッチ
比叡「おっそろー!」イエイ!
提督(…………ええ娘……なんかな……?)
38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:43:30 ID:ZkOCNTug
山城「あ、でも、私、扶桑お姉さまが不幸に苦しめられてる所は見たくないの」ゴゴゴ
比叡「私も、金剛お姉さまが泣いてるところは見たくありません……」ゴゴゴ
山城「だから、その時は……」ニコ
比叡「二人一緒に、ブチ殺しましょう!」ニコォ
山城「気合!」
比叡「入れて!」
山城・比叡「行きます!」ダッ
提督(……………………ひええ……)ダラダラダラダラ
提督(俺、死なずに結婚出来るかな……)グスッ
39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:44:45 ID:ZkOCNTug
提督(このまま俺は生涯独身を貫くのだろうか……)
提督(……嫌だ。やっぱ結婚したい。子供は三人。上から男男女)
提督(戦争を終わらせて、老後は静かに伴侶と共に過ごす……)
提督(そんな生活を……お゙ぐり゙だい゙!)ド ン
提督(おっと、誰かにぶつかってしまったか……)
金剛「ンー? あ、妖精さんネー。おはようございマース!」
提督(こ、金剛か……)
金剛「アラ? 泣き虫サンですネー? ワタシでよければ相談に乗りマスヨ?」
提督(会って間もないのにこの対応……ええ娘や……)ホロリ
40 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:45:34 ID:ZkOCNTug
金剛「ウーン……。相談といえば、ワタシも少し悩みがあるのデース……」ウゥ
提督(悩み!? 大変だ! なんとかして解消してやらねば!)
金剛「実は、提督が最近構ってくれないのデース……」グスッ
提督(………………こっち系の話題だったか……)
金剛「ここ一週間は会ってないぐらいネー。書類整理とかで忙しいみたいデスケド……」
金剛「ぶっちゃけ寂しいデース!」ブワッ
提督(ま、まぁ……頭撫でまくってるのを皆に見られたからな……)
提督(ただでさえ近付き辛かったんだが……これは判断ミスか)
41 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:46:16 ID:ZkOCNTug
金剛「フフッ……。でも、最近は新たな計画を練っているのデース……」フッフッフ…
金剛「ナニヤラ? 霧島に聞いた話によると、日本にはヴァレンタインデーなるものが存在するらしいデース!」
提督(バレンタイン? そんなもん、とっくに終わっているが……)
金剛「好きな人にチョコを送ると、晴れて結ばれるという話デース!」
提督(霧島大分盛ったな)
金剛「いつかは知らないケド、その日の為に今! チョコ作りを練習してるデース!」
提督(なんて、良い娘なんだ……。我が鎮守府は安泰だな……)
金剛「とりあえず、今はカカオを育ててマース!」フッフッフーン
提督(あ、アホやったこの娘)
42 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:47:25 ID:ZkOCNTug
卯月「! こーちゃんだぴょん!」
弥生「……おはよう、ございます」
菊月「二人とも……! すまないな金剛」
提督(お。この間入ってきた新入りに菊月か)
提督(金剛にも良く懐いていると聞いていたが、なるほど。中々馴染めているようだな)
金剛「オーウ! ウヅキにヤヨイに菊月ネー! オハヨーゴザイマース!」
菊月「あぁ、おはようだ」
卯月「こんな所で何してたぴょん?」
43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:48:13 ID:ZkOCNTug
金剛「ワタシは妖精さんとお話してたデース。三人は?」
金剛「あ、ウェイト! 当ててみせマース!」ウーン
弥生「ヒントは、案内……」
菊月「弥生姉。それは最早答えだ」
金剛「ンー……案内……難しいデース!」ウアアア
菊月「あぁ。金剛はアホの娘だったな」フフフ
卯月「正解は、鎮守府を案内してもらってたんだぴょーん!」
金剛「オーウ! サッパリ分からなかったネー!」ニコニコ
提督(わざとなのかマジなのか、判断に困るな……)
44 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:49:21 ID:ZkOCNTug
金剛「そういう事なら、ワタシもご一緒しマース!」
菊月「そうか。助かる。弥生姉も卯月姉も、一緒に居ると疲れるんだ」
卯月「む! うーちゃんを今馬鹿にしたな! ぴょん!」ムムム
弥生「卯月と一緒にされるのは、不服」ムッ
菊月「怒ったのか弥生姉」
弥生「…………若干」
金剛「仲睦まじいネー。菊月は、若干霧島に似てる所あるネー」
菊月「!? 霧島、さん……にか!」キラキラ
金剛「なんだかんだ面倒見が良いし、自分のイメージを変えようと頑張ってるネー」
金剛「頑張り屋さんは、ワタシ大好きデース!」
45 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:51:17 ID:ZkOCNTug
菊月「そ、そうか……! フフッ、悪くない!」ニコニコ
弥生「……菊月、嬉しそう」フフ
卯月「うーちゃんも嬉しいぴょん!」ダキッ
金剛(霧島もこう言う時期があったネー。霧島の場合はオラオラ系? でしたっけネー)シミジミ
菊月「こ、こら卯月姉! 離れてくれ!」
金剛「今の所とか、ワタシと霧島そのものだったネー」
弥生「……あ、あの。わ、私は……」
金剛「ンー。ヤヨイは比叡に似てるネー」
弥生「比叡さん? あの、元気な方ですか」
金剛「そうネー。あの娘、意外とシャイだったからネー」
提督(今はシャイなんてもんじゃねぇけどな)
46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:52:31 ID:ZkOCNTug
金剛「でも、芯の所は今も変わらず強いネー」ウンウン
金剛「それにヤヨイにも、ヤヨイを分かってくれる姉妹が居るネー」ナデナデ
弥生「……あ、あの……! ありが、とう……」ニコ
金剛「笑顔もプリティー、ネ。可愛い娘と強い娘は大好きデス」ニコニコ
菊月「金剛! 弥生姉! 置いていってしまうぞ!」
卯月「うーちゃんに、ついて来れるかなぁぁぁぁあ!」ピョーン
弥生「ま、待って……!」ダッ
金剛「じゃあネー妖精さん」ダッ
金剛「………………」ピタ…
提督(………………)
金剛「文月は、榛名カナー……」ダッ
提督(あ、あの耳年増なのは公認なんですね)
47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:53:18 ID:ZkOCNTug
提督(ふーむ。新しい娘も特に心配は要らないようだな)
提督(ん、また向こうからやってきたな。あの格好は……)
提督(間違えるはずがない。潜水艦達だな)
提督(あの娘達には今一番頑張ってもらってるからな……結構嫌われてそうだが……)
伊58「疲れたでち……」グデーン
伊8「ハッちゃんも……でも、まだノルマは……」グデーン
伊19「まだまだなのね! ……半分も終わってないのね」グデーン
伊168「ちょ、ちょっと、元気出しなさいって!」
伊168「そんなんじゃ、ノルマ終われないよ?」
48 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:54:23 ID:ZkOCNTug
提督(うーむ……やはり働かせすぎな感はあるな……)
伊8「正直、こんなに辛いとは思ってなかったの……」
伊58「そっか、ハッちゃんは最近やっとだもんね」
伊19「でも、もっと酷い所があるらしいのね」フフフフフ
伊8「ううう。……でも、仕方ない」
伊168「そうそう! 私たちが燃料を持ってくるお陰で、皆が出撃できるんだから!」
伊168「誇りを持って、胸を張って出来る仕事よ!」
提督(なんて……なんて、ええ娘なんや……)ズビー
49 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:55:29 ID:ZkOCNTug
伊58「異論無いでち。ゴーヤ、最近は敵の動きが全部見えるでち!」キラキラ
伊19「イクも、強くなっていってるのね~」ツヤツヤ
伊8「ハッちゃんも、これからもっともーっと、強くなるの」ウフフ
伊168「そうそうその意気よ! じゃあもう一回行きましょうか!」
伊19「あ、その前に、ハッちゃんに良い物あげるのね~」ゴソゴソ
提督「」ブッ
提督(おま、なんてとこに手を突っ込んどるんだ!!!)アリガトウゴザイマス!
伊58「じゃじゃーん! でち!」
伊8「こ、これは……?」
伊168「61cm五連装酸素魚雷よ! これでも、ウチじゃ最新鋭なんだから!」
50 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:56:06 ID:ZkOCNTug
伊8「これを、ハッちゃんに? い、良いの……?」
伊19「ハッちゃんの為に! 持って来たのね!」
伊168「そうよ。不知火さんから許可とるの、大変だったんだから!」
伊58「し、不知火さん。怖かったでち……」ブルブル
伊8「み、みんな……。アハトアハト!」
伊168「あはとあはと?」
伊8「あ、間違った。ダンケ! ありがとう!」
伊58「喜んでくれてよかったでち!」
伊8「早速、試し撃ちするの!」ダッ
伊168「あ、待って! その前に補給でしょ!」ダッ
51 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:57:00 ID:ZkOCNTug
提督(ありがたい事だ。こんなにも辛い仕事に、誇りを持ってくれているなんて)ホロリ
提督(……少しは、休ませてやらんとな)
夕立「んー今日も頑張ったっぽい!」ノビノビ
島風「夕立ちゃん、日に日に速くなってるね! まだ負けないけど!」
響「夕立はこう見えて真面目だからね」
電「流石は夕立さんなのです」
夕立「ちょ、ちょっと恥ずかしいっぽい……」
提督(遠征帰りみたいだな。お、バケツもある。偉いぞ偉いぞ)ウンウン
52 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:58:48 ID:ZkOCNTug
島風「ねね、今から皆でどっか食べに行かない?」
提督(……島風の制服は変えるべきだな……浮かんでなかったらどうなってたことか……)ウム…
夕立「ごめん、夕立はパスするね。不知火に報告しなくちゃ」
響「そうか。残念だね」
電「じゃあ、皆でお土産買ってくるのです!」
夕立「ありがとー! 不知火の分もお願いね」ニコ
島風「じゃー響ちゃん電ちゃん、一緒に行こー!」ダッ
響「ゆっくりとね」テクテク
電「かけっこは疲れるのです」テクテク
島風「ちぇー……」
53 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 17:59:25 ID:ZkOCNTug
提督(夕立はキチンと報告か。この娘も偉くなったもんだ)
提督(初めてここに来た時はどうなるもんかと思ったが……不知火に任せてよかった)
夕立「さってと、不知火は……司令室かなぁ?」テクテク
提督(暇だし、ついていってみるか。夕立と不知火なら、別に何の問題も無いだろう)テクテク
夕立「……? あら、妖精さん。こんな所でどうしたの?」
提督(む、バレたか。まぁ良い)
提督(そういえば……艦娘は妖精と意思疎通が出来ると聞いていたんだが……)
提督(試してみるか)
54 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 18:00:14 ID:ZkOCNTug
提督「司令室に用事があるんです」
夕立「……!? よ、妖精さんがしゃ、喋った!?」ガビーン
提督(妖精は喋らないのかよ!!! てっきり別言語みたいな感じだと思ってた……)
夕立「貴方も努力してるのね。とっても素敵!」キラキラ
夕立「夕立も司令室に用事だから、良かったら一緒に行く?」
提督「あ、あぁ。お願いします」
夕立「んふふ~。なんだか貴方、司令官さんに良く似てるっぽい」ニコニコ
提督「よ、良く、言われます」
55 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 18:01:58 ID:ZkOCNTug
夕立「不知火ー。遠征の報告だよー」ガチャ
提督(……不知火、根を詰めたな)ハァ
夕立「不知火? ありゃ、寝ちゃってるのね」
不知火「…………」zzz
夕立「えっと……どうしよ。このままだと風邪引いちゃうよね」オロオロ
提督「あの布団、使ったらどうですか?」
夕立「うーん……あれは司令官さんのなんだけど……」
夕立「ま、いっか。夕立がやるんだから、不知火は怒られない、よね?」
夕立「起こさないように……そーっと……そーっと……」
不知火「ん…………」zzz
56 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 18:02:49 ID:ZkOCNTug
提督(うむ……友情と言うものは良いな……)
提督(夕立と不知火。お互いがお互いに良いパートナーになれば、我が鎮守府に敵は無い)ウンウン
提督(……? 何だか、身体の様子が……)
夕立「ふぅ。完璧っぽい。最近、不知火もすっごく頑張ってたもんね」クスクス
夕立「……? あれ、不知火、スパッツは……?」
夕立「そういう気分だったのかな……? ま、別に関係無いっぽい」フフフ
提督(なんだか幸せそうな顔をしているな……)
57 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 18:03:20 ID:ZkOCNTug
夕立「夕立ね、不知火が憧れなんだー」
夕立「とっても強いし、カッコいいし、可愛いし……」
夕立「とっても努力家だし、ちょっと口下手なとこはあるっぽいけど、皆の事思ってるし」
夕立「だから、呼び捨てで良い、って言われたときは、本当に嬉しかったんだぁ」
提督(良い娘だ……)ホロリ
提督(しかし、本格的に身体の様子が……うっ……)グググ…
夕立「だから、夕立も不知火を見習って、演習とか遠征も真面目に…………」
夕立「……?? って、あれあれ、妖精さんは?」
夕立「……!?!?!? し、司令官さん!? いつからそこに!?」
提督「ん? あ、戻ったのか。そうか、もう二時間経ったか……」
58 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 18:05:06 ID:ZkOCNTug
二時間じゃなくて三時間っぽい
夕立「あっ……おっきな声出しちゃったっぽい……」チラ
不知火「……勿論、起きてしまいました」フフ
夕立「ごめんなさい……」シュン
夕立「あ、し、司令! こ、これは夕立が独断で行ったものでありまして」アワアワ
提督「いや、良い。今更何を言う。敬語も似合わんぞ」フフフ
夕立「ううう……」
不知火「失礼しました、司令……」
提督「全く……不知火。休むように言ったはずだろう」
不知火「返す言葉もございません」ペコリ
59 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 18:06:19 ID:ZkOCNTug
提督「まぁ良いさ。今から休むといい」
不知火「ありがとうございます」
夕立「そういえば、司令官さんはいつからそこに居たっぽい?」
夕立「夕立、全然気付かなかった。まだまだ修行が必要っぽい……!」フンス
提督「いや、俺はさっきまで妖精になってたんだ」
夕立「……? 冗談っぽい?」
不知火「昨日の薬ですか。遅効性のものだったのですね」
提督「あぁ、そのようでな。全く、大変だった」
夕立「……?? よく分かんないっぽい」
不知火「………………!?」ハッ
60 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 18:07:19 ID:ZkOCNTug
不知火「…………つまり……不知火がここに来た時の妖精は……」タラ
提督「あぁ、俺だ」
不知火「……………………」
不知火「……………………」カァァ
夕立「? 不知火、なんで赤いの?」
不知火「し、しら……不知火……」マッカッカ
提督「どうした不知火。具合が悪いか?」
不知火「しらぬ……不知火……今日……」スカートオサエ
61 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 18:08:56 ID:ZkOCNTug
夕立「あ、そういえば今日スパッツじゃないよねー」
提督「……………………あ……」タラ
不知火「……見ました、ね」キッ
提督「い、いや……待て。あれは事故のようなものでな……」
不知火「……いくら司令といえど、許されることではありません……!」スッ…
夕立「し、不知火!? 目がマジっぽい!」アワアワ
提督「……夕立。逃げるぞ」ダッ!
夕立「司令!? ま、待ってー!」
不知火「……ッ! 待てェ!」ダッ!
62 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 18:09:32 ID:ZkOCNTug
青葉「フンフンフフーン♪」
青葉「何だか青葉、今日は調子が良い気がします!」
青葉「ん? 前から……何かが走ってきて……」
提督「青葉!? 退け! 逃げろ!」
夕立「青葉さん! ここはマズイっぽい! 早く逃げてー!」
青葉「わわっ、凄い速さですね~……青葉、感心しちゃいました!」
青葉「………………ん?」
不知火「!!!!!」マッカッカ
青葉「し、不知火さん!? その言語は何を!? 顔も赤いみたいですよ!」アオバ? ソンナトコデナニシテンノ?
不知火「~~~~!!!!!」カァァァ
青葉「わ、わ、と、止まって! ワレアオバ! ワレアオバ!!」ドンッ ウワアアア!アオバガヒカレタ!
不知火「徹底的に……追い詰めてやる!!」
終わり
63 :以下、名無しが深夜にお送りします:2014/03/25(火) 18:11:53 ID:E2EQaTTk
乙
面白かった
艦これなのです! 艦隊これくしょん -艦これ- (ドラゴンコミックスエイジ)
- 関連記事
-
Powered By 画RSS