1 :VNxd9QC80[sage]:2014/03/22(土) 22:48:13.09 ID:70IXahBr0
~八十神高校~放課後
千枝「最近さぁ……番長君て放課後になったらすぐに帰っちゃうよね?」
陽介「だな。もうすぐ三月になるってのに、最近相棒と全然話せてねえや」
雪子「何だか大変そうだよね。やっぱり……色々準備とかで忙しいのかな」
陽介「大変そうといやぁ、最近クマの奴も付き合いが悪いんだよ」
雪子「クマさんも?」
陽介「ああ。バイト終わった後すぐどっかに消えちまって、気付いたら帰ってるんだよな」
千枝「番長君だけじゃなくてクマくんもか。二人して、何かあったのかな?」
陽介「……まあともかく、明日は学校休みだろ? 相棒に連絡取って、明日大丈夫か聞いてみるわ。
とは言っても、大丈夫じゃないとは言わせねえけどな」
千枝「スキー以降遊べてないし、どうせなら思いっきり楽しんじゃおうよ! うん、それがいい」
雪子「私も賛成。完二君達には私から連絡しておくよ。私達と同じぐらい彼のこと心配してたから」
陽介「うっし! じゃあ明日は久しぶりに特捜本部に集合だな!」
千枝・雪子「「おおーッ!!」」
2 :VNxd9QC80[sage]:2014/03/22(土) 22:50:40.07 ID:70IXahBr0
??「陽介、陽介起きんしゃい。お寝坊はダメダメクマよ」ペシペシ
陽介「ん……いて、いてえって。な、何だ?」
??「やぁ~っと起きたクマか。なら他のみんなを起こすのを手伝うクマ」
陽介「お、おう……ってクマじゃねえか! いきなり何だよ!
つか起こすって何だよ! つか何回も叩くなよ痛えんだよ!」
クマ「んもう、陽介は質問が多いクマねえ。後でちゃ~んと説明したるから、ともかく今は手伝うクマ」
陽介「ちっ……ったく、しょうがねえな」
陽介は渋々といった様子で、倒れている他のメンバーをクマと一緒に起こしていった。
特捜隊のリーダーたる番長の姿はない。先に起きて一人で探索しに行ったのだろうか。
陽介「そんじゃあ全員起きたところで、全部説明してもらうぞクマ」
クマ「モチのロンクマ。みんなはここが何処だか分かるクマね?」
直斗「テレビの中、だよね。メガネがいつの間にか付けられてたけど」
クマ「ナオちゃん大正解クマ。じゃあ何でここにいるのか分かるクマか?」
千枝「え~っと、確か……」
完二「先輩に集合掛けられたんスよね。本部じゃなく、ジュネスのテレビに集合せよって」
りせ「そうそう! それで、その後は……?」
雪子「クマさんが来て、後ろからドンて押された気がする……」
陽介「そうだ思い出した! クマてめぇ、いきなり俺等をテレビん中に入れる奴があるかよ!
相棒も来てなかったし、誰かに見られたらメチャクチャヤバいだろうが!」
クマ「辺りをちゃ~んと確認したから大丈夫クマ。クマはその辺、抜かりはありません!」
完二「普段からその抜け目の無さををバイトとかに生かせよな……」
千枝「それで番長君は? 集合したからには、何かあったんでしょ?」
クマ「センセイは色々と準備があったりするので、今ここにはいないクマ」
完二「準備ぃ? 何を始める気だよ」
クマ「むっふっふ~ん。みんな待ちきれないようなんでぇ、そろそろ発表しちゃいますクマ!」
陽介「うおっ! 急に暗くなった!」
りせ「ちょっとクマ! 悪ふざけはやめてよ!」
クマ「ドゥルルルルルルルル……!」
千枝「いや、効果音を口でやらんでいいから……」
クマ「ジャジャ~ン、クマッ!」
3 :VNxd9QC80[sage]:2014/03/22(土) 22:52:52.13 ID:70IXahBr0
~センセイとの思い出作り特別企画~
【絶対に笑ってはいけないジュネス in マヨナカテレビ】
全員『…………』
クマ「おっほほほ。みんなビックリし過ぎて声も出ないクマか?
いやぁ、この日の為にセンセイと色々準備した甲斐があっ――」
陽介「アホかテメェェェェェ!!」
クマ「クマぁぁぁ!?」
陽介「何だよこれ! わざわざ集合したのってこれの為かよ!!」
直斗「もっと何か、重大な事件でも起こったのかと思ってたのに……」
りせ「これ知ってる~♪ 年末によくやってるよね」
完二「ああ、お袋とよく観てるぜ。毎年ホント面白いんだよな」
雪子「私も録画したのを旅館のみんなと一緒に観てるよ」
千枝「いやいやそこ、盛り上がってる場合じゃなくてさ……」
陽介「そうだぜ。ったく、最近相棒もお前も付き合いが悪ぃなと思って心配してたってのに」
クマ「ばれないよう頑張りましたクマ!」
陽介「んなたこぁ別にどうでもいいんだよ。つか今からやるのかよコレ……」
クマ「そうクマよ? みんな今日と明日は学校お休みクマね。センセイから聞いてるクマ」
4 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 22:55:54.03 ID:70IXahBr0
千枝「確かに休みだけど、雪子とか急に手伝い入ったらどうするのさ」
クマ「その点も抜かりはありませんクマ。センセイがみんなのところに連絡に行ってるクマよ」
完二「先輩がいねえのはその為か。まあ準備だよな」
直斗「あの、僕こういったことは分からないので遠慮を……」
千枝「私も。確かこれ、笑ったらお尻叩かれるんでしょ? 観てる分には良いけどさ」
直斗「お、お尻を叩かれるんですかッ!?」
りせ「そうだよ。う~ん。私もちょっとなぁ」
陽介「だとさ。諦めろよクマ」
クマ「…………………グスン」
雪子「く、クマさん……?」
クマ「みんな、みんなしどいクマ。クマとセンセイが残り少ない時間を使って一生懸命考えたのに……」
完二「お、おい。泣くこたねえだろうが」
陽介「考えたって、もろ某番組のパクリじゃねえかよ……」
クマ「みんなは、センセイと思い出作りしたくないクマか?」
全員『そんなことはない!!』
クマ「じゃあ、じゃあ参加してくれる?」
陽介「…………あ~もう、仕方ねえな」
千枝「思い出作りって出されるとねえ」
雪子「彼と過ごす時間が、あと少しっていうのは事実だし」
完二「うっし。やってやろうじゃねえスか! 先輩との思い出作り、気合入れてやったらぁ!」
りせ「ふう。先輩のこと出されるとホントに私達ってば弱いなぁ」
直斗「ええ、確かにそうですね」
5 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 22:58:43.22 ID:70IXahBr0
クマ「……しめしめクマ」
完二「あん? どうしたクマ公」
クマ「何でもないクマよ~。それじゃあみんなにはあそこで着替えてもらうクマ」
クマが指し示す方向にいつの間にか六つのボックスがある。
各ボックスにはそれぞれ名前が書いてあった。
陽介「こんなとこまで再現バッチリかよ。無駄に力入れてんなぁ」
クマ「中には制服が入ってるから、ちゃっちゃと着替えるクマ」
千枝「ジュネスの制服? 花村がバイトとかで普段着てる奴とか?」
陽介「ジュネスエプロンだけならこんなボックス入る必要ねえだろ……」
雪子「何だか、ちょっとワクワクしてきた」
~特捜隊着替え中~
クマ「は~い。どうやらみんな着替え終わったようなんでぇ、一人ずつ出てきてもらいますクマ。トップは陽介!」
陽介「おう。つか、俺はいつも通りだろ」←ジュネスエプロンを付けた陽介
クマ「ホント変わり映えしないクマねえ。じゃあお次は千枝ちゃん」
陽介「用意しといて言うかよその台詞……」
千枝「とう、ってかエプロン付けただけだけどね。まんまアルバイトした時のじゃん」
6 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:01:14.11 ID:70IXahBr0
クマ「はいは~い。お次はユキちゃんクマ」
雪子「どう、かな? 花村君のところでバイトしたことないからちょっと新鮮な気分」
陽介「おお、天城のエプロン姿って何か眩しいぜ……」
千枝「てやっ!!」
陽介「ってえ!?」
クマ「陽介が予想通りになったとこで、次行くクマ。完二ぃ!」
完二「おう」←巽屋作務衣+ジュネスエプロン
陽介「…………ッ!」
千枝「くくっ……」
雪子「ぷっ……完二君、何それ……?」
完二「何で先輩方、早速笑ってんスか! てか用意されてたから着ただけだコラァ!」
クマ「その衣装は、センセイが完二のお母さんから預かってきたものクマよ」
完二「お袋と先輩のせいかよ……つかアンバランスすぎるだろコレ」
クマ「次に行くクマ。お次はりせちゃん」
りせ「はいは~い」←実家の豆腐屋の割烹着
陽介「まあ、予想通りだよな」
りせ「ええ~、先輩達シンプルで良いなぁ。なんだか私お店に居るみたい」
雪子「まあ似合ってるし、良いんじゃないかな?」
完二「俺に比べりゃマシだろそれ……」
りせ「何が…………アッハハ! 何それ完二! おっかしい!」
完二「っせえな!! お前も早速笑ってんじゃ……って、先輩達もまた笑ってんじゃねえよ!」
クマ「ほいほ~い。最後はナオちゃんクマ」
7 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:04:02.01 ID:70IXahBr0
直斗「…………あ、あのぉ」
りせ「どしたの? 直斗君」
直斗「ほ、ホントにこんな格好でやらなくちゃいけないんですか?」
クマ「勿論クマ。ナオちゃんも、センセイと思い出作りしたいでしょ?」
直斗「そ、そうだけど……ううっ」
完二「直斗、今更グダグダ言ってもしょうがねえよ。腹くくれ」
直斗「は、はい……」←八十神高校制服(女子)+ジュネスエプロン
陽介・完二『…………ぐほっ!?』
クマ「うっひょおおおおお! ナオちゃん可愛いクマ」
千枝「うわっ、マジで直斗君めっちゃ可愛いじゃん」
りせ「ホントだぁ。普段学校来る時もそれで来れば良いのに」
直斗「か、勘弁して下さい! 普段からこんな格好なんて恥ずかしすぎます……」
雪子「確かにやめた方が良いかも。花村君と完二君、鼻血出して倒れてるし」
陽介(相棒……)
完二(先輩……)
陽介・完二『グッジョブ!!』
直斗(先輩にしか見せたことないのに。…………先輩の馬鹿)
~陽介と完二を回復中~
8 :以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[sage]:2014/03/22(土) 23:04:54.76 ID:Y+vr3ACm0
支援
http://amzn.to/1cW9XmM9 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:06:01.15 ID:70IXahBr0
クマ「ほ~い。じゃあみんな着替え終わったところで、ルールを説明しますクマ」
陽介「ホント忠実に再現すんのな」
クマ「その一、これからみんなには24時間ジュネス・マヨナカ支店でビシバシ働いてもらいますクマ」
千枝「丸一日かぁ……あたし等身体が保つのかな?」
クマ「ヤバそうな時は、センセイのペルソナが全力でメシアライザーをかけるんで心配ご無用クマ。
その二、その時間中は何があっても絶対に笑ってはいけないクマ」
直斗「ちょっとの笑いでも駄目なの?」
クマ「もうクスリとかニヤリとかも駄目クマよ。その三、笑った場合はその場でキツイお仕置きを執行するクマ」
りせ「お尻を叩かれるのよね。うわぁ、私アイドルなのに」
完二「天城先輩なんか一番ヤバそうじゃないスか」
雪子「完二君うるさい」
完二「……すいません」
クマ「ルールを説明したところで、舞台となるジュネス・マヨナカ支店にご案内しますクマ」
陽介「ちょ、おい。歩いていくのかよ。途中シャドウとか危ないんじゃねえの?」
クマ「心配ご無用。センセイとクマがこの辺りの危険なシャドウは一掃しておきましたクマ」
雪子「ホントに準備良いんだね」
千枝「まあ、某番組通りの車内トラップが無いだけマシと思っとこうよ」
~ジュネスへ移動中~
10 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:09:26.35 ID:70IXahBr0
りせ「うわぁ……」
完二「なんつーか」
千枝「まんまジュネスじゃん! 再現度高すぎ!」
直斗「一体どうやってここまでのものを?」
クマ「センセイとクマのペルソナを総動員して作りましたクマ」
雪子「ペルソナってそんな使い方していいのかな……?」
陽介「いや、駄目だろ」
クマ「ほいほ~い。じゃあこの線を越えたらゲームの始まりクマ。何があっても絶対に笑っちゃ駄目クマよ」
千枝「ここからかぁ……」←頬をパンパンと叩く千枝
雪子「何だか変に緊張するね」
完二「っしゃあ! 気合入れるぜえ!」
りせ「どんなトラップがあるのか知らないけど、なるべく被害は少なくしたいなぁ」
直斗「ゲームのお仕置きでお尻は叩かれたくないですからね」
陽介「まあともかく、潰し合いはなるべく避けようぜ。ドツボにはまるから」
クマ「一斉に線へ超えるクマよ~。せ~っの」
全員『せっ!!』
~絶対に笑ってはいけないジュネス in マヨナカテレビ~ スタート
11 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:12:25.82 ID:70IXahBr0
クマ「じゃあ初めに新人のみんなを店長に紹介するから、店長のところに行くクマ」
雪子「店長って……花村君のお父さん?」
陽介「いやいや、親父をテレビの中に入れないだろいくらなんでも」
完二「誰なんすかね。店長の役やってるの」
直斗「普通に考えれば、この場合先輩なんですけど」
りせ「クマ、先輩まだ来てないの?」
クマ「センセイが来たらみんなにお報せするから心配ご無用クマ。あっ、そうだ」
クマが徐にクマスーツを脱ぎ始めた。
千枝「えっ、それ脱ぐのクマ吉」
クマ「クマはここの正社員なので、キチンと制服に着替えるクマ。…………じゃん♪」
中から鼻眼鏡を付けた、Vサインする人間体のクマ。
陽介「…………ッ!」
千枝「あ~、あ~……」
雪子「ぷっ! あっはははははは!!」
デデ~ン 雪子 OUT
12 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:14:41.93 ID:70IXahBr0
りせ「ちょ!? 雪子先輩!?」
完二「言わんこっちゃねえ……」
直斗「始まってからまだ一分も経ってませんよ……」
陽介「おい、何かこっちに向かって来てねえか?」
りせ「あ、あれってレアシャドウの……」
直斗「“栄光の手”ですね。それも三体」
雪子「あはは……え、えっ? 何々?」
二体の栄光の手が雪子を拘束し、残った一体が雪子のお尻を引っ叩いた。
雪子「ひっ!?」
千枝「ちょ!? 雪子大丈夫!?」
【女性陣が笑った場合、栄光の手にお尻を叩かれる】
完二「今のは絶対に痛いっスよね」
陽介「思いっきり振りかぶってたもんな……」
雪子「ううっ……痛い」
クマ「ユキちゃん残念。でも始まったばかりだし、これから頑張るクマ」←鼻眼鏡のまま笑うクマ
雪子「…………くくっ」
陽介「クマてめぇ、もうそれ外せよ。下手すりゃ天城がここで脱落するだろうが」
千枝「そうだよ! 鼻眼鏡が雪子のツボなの知ってるでしょ!」
クマ「仕方ないクマねえ……ほい」←鼻眼鏡の下にまた鼻眼鏡
13 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:16:31.16 ID:70IXahBr0
陽介「ぷはっ……お前!」
千枝「くっ……くくっ!」
雪子「あく……だ、駄目……あははは!」
デデ~ン 陽介、千枝、雪子 OUT
りせ・完二・直斗『…………ッ!!』←腕を抓って笑いを堪える一年組
バチーン!!
千枝「きゃあ!」
バチーン!!
雪子「あうっ!」
陽介「お、俺の場合は一体どうな――」
闘魂のギガス「…………」←ハリセンを構える闘魂のギガス
陽介「おまっ……!! これはマジで――」
バチーン!!
陽介「ぐあああッ!?」
【男性陣が笑った場合、闘魂のギガスにお尻をハリセンで叩かれる】
りせ「うわぁ……早速先輩達が洗礼を受けてるし」
完二「つか俺もあいつにケツハリセンをやられんのかよ!? 冗談じゃねえ!?」
直斗「僕と久慈川さんも嫌ですよ……」
陽介「く、クマ……てめぇ、もう重ねるのはいいから、ほ、ホントにそれ外せ……!」
14 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:18:38.75 ID:70IXahBr0
クマ「分かってるクマよぉ。ほい、プリチーなクマの素顔クマ」
千枝「これは没収だからね! いつつ……完二君、これどっかポイして!」
完二「うっす!」
雪子「も、もうない? 鼻眼鏡ない?」
直斗「たった今巽君が捨てましたから大丈夫ですよ!」
りせ「しっかり! 先輩達ッ!」
クマ「最初からこれじゃあ先が思いやられるクマねえ。ささっ、店長のところに行くクマ」
千枝「誰のせいだと思ってんのよ……」
完二「花村先輩、大丈夫っッスか?」
陽介「何かよぉ……尻から口にかけて衝撃が駆け抜けていった感じがする」
りせ「…………花村先輩、そういう感想いらない」
~ジュネス店内~
直斗「こうして見ると、中も現実世界のジュネスそのままですね」
陽介「ホント瓜二つだぜ。クマ、俺ら以外に店員いねえのか?」
クマ「それは追々紹介するクマ」
エビデー ヤンライフ ジュネス♪
千枝「あっ、この声って……」
りせ「菜々子ちゃんだ。癒されるなぁ」
デデーン りせ OUT
りせ「あっ」
完二「思いっきり笑顔を浮かべちまったな」
15 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:21:34.43 ID:70IXahBr0
バチーン!!
りせ「いったーい!?」
陽介「菜々子ちゃんの癒しすらも罠になるとは……」
千枝「恐るべしジュネス・マヨナカ支店」
クマ「ナナちゃん恥ずかしがってたけど、ジュネスのために喜んで協力してくれたクマ」
雪子「まさかお仕置きのために使われてるとは菜々子ちゃん思わないだろうなぁ……」
クマ「店長室まで、あと少しクマ」
~店長室前~
クマ「到着~」
陽介「いや、店長室なのは分かったけどよ」
完二「THE 長鼻って書いてあるっスね」
雪子「花村君のお父さんって鼻長いの?」
陽介「だから違うから! 親父の鼻は標準だから!」
クマ「お静かにするクマ。店長、新人六名を連れてきましたクマ~」
全員(室内が全部青!?)
イゴール「ようこそ店長ルームへ……」
全員(鼻長ッ!)
イゴール「私、ここの店長を務めさせてもらっているイゴールと申します」
マーガレット「秘書を務めておりますマーガレットです。お久しぶりです皆さん」
16 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:24:04.87 ID:70IXahBr0
千枝「あっ、スキーに行った時の!?」
雪子「何してるんですか?」
イゴール「私達はあの方の旅を手助けをする者。コミュニティを更に堅牢なものにするためならば協力を惜しみません」
マーガレット「これから先、過酷な試練が待ち受けているかと思いますが、皆様には頑張って頂きたいと思います」
陽介「ど、どうもっス」
イゴール「ふふ、あの方もまた良いコミュニティを築かれたご様子。さて、マーガレット」
マーガレット「はい。一日限りとはいえ、皆様には当店で懸命に働いて頂きます。
そこで、当店の従業員と円滑な人間関係を進めて頂くため、私から皆様に親しみやすいようあだ名を送らせて頂きます」
直斗以外(来たぁ……)
直斗「え、えっ? 皆さん何で落ち込んでるんですか?」
りせ「知らなくてもいいよ直斗君。けど準備だけはしておこう?」
直斗「えええっ……」
マーガレット「では最初に貴方から。お名前をどうぞ」
陽介「は、はい。花村陽介です!」
17 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:27:07.06 ID:70IXahBr0
マーガレット「花村陽介様……。あの方とはどのようなご関係で?」
陽介「番長のことですよね? あいつは大切なダチで、背中を預け合える相棒ですよ」
マーガレット「成る程、頼もしい限りです。そんな貴方のあだ名は……」
陽介(な、何だ? どんなあだ名だ……?)
マーガレット「ジュネス」(真顔)
陽介「ですよねえ!!」
陽介以外『ふふっ……くくっ』
デデ~ン 千枝、雪子、完二、りせ、直斗 OUT
千枝「花村ぁ! そんなオーバーリアクションいらな……あたぁ!?」
バチーン!!
バチーン!!
雪子「きゃん!?」
完二「絶対に確信犯……ぬあッ!?」バチーン!!
バチーン!!
りせ「いった~い!? 花村先輩のバカぁ!?」
バチーン!!
直斗「きゃあ!?」
18 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:30:33.28 ID:70IXahBr0
マーガレット「うふふ、なかなか爽快な光景です。では次、貴方」
千枝「いつつ、はい。里中千枝です」
マーガレット「里中千枝様……。何か特技はありますか?」
千枝「特技……しいて言うなら肉丼早食いとか、足技とか……」
マーガレット「成る程、女性の身で勇ましいお姿は素晴らしい。貴方のあだ名は……」
千枝(花村よりはマシにして~!)
マーガレット「ミートちゃん」
千枝「…………へっ」
雪子「ぷっ……!」
陽介「くくくっ……!」
完二「……キ○肉マンですね、里中先輩」
りせ「ぶはっ! バ完二ぃ!?」
直斗「んふっ……んん」
デデ~ン 陽介、雪子、りせ OUT
バチーン!! バチーン!! バチーン!!
完二「なあ、何でりせの奴、俺を睨んでくんだ?」
直斗「し、知りませんよ……」
19 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:33:25.24 ID:70IXahBr0
マーガレット「どんどん行きましょうか。お次は貴方」
雪子「ん、んん。天城雪子です」
マーガレット「天城雪子様……。趣味などはありますか?」
雪子「趣味は、え~っと……今はお弁当を作ることですね。
みんなに美味しいって言ってもらえるぐらいのお弁当をいつか作ってみたいです」
陽介「んふっ……んん」
雪子「えっ……? 花村君、今笑ったよね?」
陽介「い、いやぁ全然笑ってないですよ天城さん」
雪子「笑ったよね? 何で笑ったの? ねえ何で笑ったの?」
陽介「…………」
雪子「…………」
陽介「…………」
雪子「…………」
千枝「ぷっ!」
デデ~ン 千枝 OUT
千枝「もう二人とも! あたしを挟んで無言の睨み合いは……あっつぅ!!」
バチーン!!
雪子「ご、ゴメンね千枝。……花村君、忘れないから」
完二「……ご愁傷様っス」
陽介「ついなんだよ……ついやっちまったんだよ」
20 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/22(土) 23:40:11.12 ID:70IXahBr0
マーガレット「お話は済みましたか?
美味しいと言ってもらえるお弁当作り……真に素晴らしいと思います。
そんな一生懸命な貴方に送るあだ名は……」
雪子「はい」
マーガレット「雪子」
雪子「はい…………えっ?」
雪子以外『…………』
雪子「えっ? あだ名、えっ?」
雪子以外『…………』
雪子「…………私、あだ名じゃない」
雪子以外『……ぶはっ!』
デデ~ン 陽介、千枝、完二、りせ、直斗 OUT
完二「天城先輩、いちいち言わなくても……ぐおっ!?」
バチーン!!
千枝「分かってる、みんな分かってるから……んんっ!?」
バチーン!!
直斗「もう同志討ちが……きゃ!?」
バチーン!!
マーガレット「我ながら良いあだ名でした。さてお次は貴方ですね」
完二「うっす! 巽完二っス」
24 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/23(日) 13:36:36.43 ID:+R9+Adwq0
マーガレット「巽完二様……。貴方はとても逞しい身体をしていますね。
その身体を保つ秘訣はありますか?」
完二「秘訣っスか? あ~……適度に運動してちゃんと飯を食えば良いんじゃねえっスかね」
陽介(アバウトすぎんだろ……)
マーガレット「成る程、私も近い日に実践してみることに致します。貴方のあだ名は……」
完二「よろしくお願いしまっす!」
マーガレット「大将」
デデ~ン 陽介、千枝、雪子、りせ、直斗 OUT
千枝「いつつ……まさか大将とは」
雪子「裸? それともお山なのかな?」
りせ「んふっ……天城先輩、そういうのはいいから」
完二「大将か……何か響きが良いっスね」
陽介「気に入ってんのかよ……!」
マーガレット「残りは二人ですね。さて貴方のお名前は?」
りせ「はぁい。久慈川りせです」
マーガレット「久慈川りせ様……。そのお姿、ご実家では何かなされているのですか?」
りせ「えっと、おばあちゃんとお豆腐屋さんやってますけど」
マーガレット「お豆腐……それは幾多の料理を彩る魅惑の一品。いつか食してみたいものです。
そんな魅力溢れるものに囲まれている貴方へのあだ名は……」
りせ「何々?」
マーガレット「割烹着」
デデ~ン 陽介 OUT
25 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/23(日) 13:43:37.76 ID:+R9+Adwq0
バチーン!!
陽介「ぐうううっ……ま、まさか今の格好そのままとは……」
千枝(ちょっとヤバかった……)
雪子「仲間だね。りせちゃん」
りせ「名前のままの方がいいよ雪子先輩……」
マーガレット「さて、最後になりましたね。貴方のお名前は?」
直斗「はい。白鐘直斗と言います」
マーガレット「白鐘直斗様……。凛々しくも響きの良い名前ですね。
あの方から伺っていますが、普段は探偵というものをなさっているとか」
直斗「ええ。何か依頼したいことがあるなら遠慮なくどうぞ」
マーガレット「ふふっ、ありがとう。そんな親切な貴方のあだ名は……」
直斗「は、はい」
マーガレット「ナオちゃん」
デデ~ン 全員 OUT
26 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/23(日) 13:52:13.00 ID:+R9+Adwq0
陽介「マトモだったのになぁ……くそぉ」
千枝「完全に油断したね……」
完二「つか、何で直斗まで笑ってんだよ」
直斗「ぼ、僕も完全に油断してました。今までの傾向から必ず変なものが来ると思ってたので……」
雪子「クマさんの丸パクリだよね」
りせ「今の格好そのまま言われるより断然マシだよ」
イゴール「皆さんお似合いのあだ名ですな。少しでも早く当店に慣れて頂くことを願っております」
マーガレット「ジュネス、ミートちゃん、雪子、大将、割烹着、ナオちゃん、頑張って下さいね」
クマ「ありがとうございましたクマ!」
店長ルームから出る一同。
クマ「いやはやみんな、とっても良いあだ名を貰ったクマね」
陽介「俺なんかこの格好と同様全く変わり映えしねえよ……」
千枝「あたしなんかミートちゃんだよ……」
雪子「それを言うなら私だってただの名前だもん」
完二「俺はこの中じゃ一番イカしてねえっスか?」
りせ「どこがよ……」
直斗(僕が一番あだ名っぽいのかな……)
27 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/23(日) 14:00:54.11 ID:+R9+Adwq0
~控え室前~
クマ「到着クマ。ここがみんなの待機場所クマ。クマやセンセイから指示があるまではここにいるクマよ」
陽介「おお、意外に中は広いな」
りせ「ホントだ。結構くつろげそう」
完二「冷蔵庫にポット、菓子まであるな」
直斗「机に名札が置かれてるけど、この通りに座ればいいのかな?」
クマ「その通りクマ。ちゃんと自分の名札が置かれてるとこに座るクマよ」
雪千
子枝
__
りせ│ |陽介
直斗| |完二
クマ「それじゃあ次に指示があるまで待機してるクマよ~」
クマが去り、自分の机でリラックスする六人。
陽介「いやぁしんどいなぁ~」
完二「観るのとやるのじゃホント違うっスね。あの人達マジで尊敬します」
りせ「ううっ、痣になってないかなぁ」
直斗「心配ですね……」
千枝「まだまだ先は長いもんねえ。気を引き締めないと」
雪子「私、この調子だと一位になりそう……」
序盤の仕掛けにやられ、各々の顔には既に疲労の色が見え始めている。
しかし彼らに襲いかかる笑いの仕掛けは数多く残っているのだった。
28 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/23(日) 14:04:39.82 ID:+R9+Adwq0
~AM10:00~
【開始から一時間経過】
りせ「今何時ぐらいなんだろう」
直斗「時計がありませんからね」
陽介「すげぇ経過してる気がして、実はまだ少ししか経ってなかったりするんだよな」
直斗「この後は、皆さんが知っている通りだと一体どうなるんですか?」
完二「あ~……クマ公が言ってた通り、指示があるまでは基本俺等はここで待機してるんだよ」
千枝「時々笑いの刺客が飛び込んできたりするけどね……」
直斗「そうなんですか……」
雪子「あとはこことか?」
雪子が自身の机の引き出しを軽く動かした。
完二「あ~、あったっスね。引き出しネタ」
りせ「やっぱり一人一人仕掛けられてるのかな?」
直斗「この引き出しの中に何か仕掛けがあるんですか?」
陽介「まあ、単純に笑えるものだったり、暴露写真だったり、凝った仕掛けだったり色々だな」
直斗「じゃあ単純に開けない方が良いんじゃ……」
雪子「甘いよ、直斗君」
直斗「は、はい?」
雪子「こういうのは開けてあげないと、仕掛けたクマさんや番長君に失礼なんだよ」
29 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/23(日) 14:13:25.07 ID:+R9+Adwq0
直斗「え、ええっ!? わざわざお仕置きの危険にさらさなくてもいいんじゃ……」
千枝「けどねえ、人間こういうのは気になって後々開けちゃうものなんだよ」
りせ「まあどうせ笑っちゃうなら、さっさと処理しておきたいしね」
直斗「僕にはまだまだ、バラエティ番組の仕組みに関しての理解は遠そうです……」
陽介「んじゃあ、完二から逆時計回りに開けてくか。中に入ってたものはちゃんと机に出すこと」
完二「一応平等に見せるんスね。中のネタ」
陽介「当然だろ。完二の隣にいる俺が巻き添えで笑っちまう確率が一番高えんだから」
千枝「すっごい迷惑だけどね……」
雪子「これでまた花村君の好感度が下がっていくんだね」
陽介「いいよいいよ、ど~せ俺はガッカリ王子ですよ~だ」
完二「んじゃ、開けるっスよ……」← 一段目を開ける完二
一段目:ぎっしり詰められたフロスト人形
完二「…………」
30 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/23(日) 14:19:56.02 ID:+R9+Adwq0
陽介「…………ッ!」← 顔を伏せて笑いを誤魔化す陽介
りせ「え、何? 何が入ってたの?」
完二「……これがぎっしり詰まってた」← 一個一個フロスト人形を丁寧に机の上へ並べていく完二
直斗「く、くくっ……!」
雪子「うぷっ……ふふ」
千枝・りせ『んふ、んん……!』← 同じく顔を伏せて笑いを誤魔化す二人
デデ~ン 雪子、直斗 OUT
雪子「あっつう……ち、千枝? 今笑ってなかった?」
千枝「ううん。わ、笑ってないよ」
直斗「いつつ……久慈川さん?」
りせ「や、やだな~直斗ってば。私全然笑ってないから」
陽介「て、てかよぉ、何でその人形?」
完二「先輩のペルソナ可愛いっスねって、これと同じのを以前褒めた気がするっス」
陽介「だからか……」
完二「あ、お腹押すと音鳴るっスよコレ」ヒホー
32 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/23(日) 14:29:54.90 ID:+R9+Adwq0
千枝「へえ」
完二「…………」ヒホー ヒホー
完二以外『…………』
完二「…………」ヒホー ヒホー ヒホー
完二以外『ぶはっ!!』
デデーン 陽介、千枝、雪子、りせ、直斗 OUT
陽介「いってえ……段々気に入り始めてきてるじゃねえかよ」
完二「いや、だって可愛いじゃねえすか」ヒホー
雪子「完二君、次に行って早く!」
完二「う、ウッス!」
二段目、三段目:共に仕掛けなし
完二「俺のはこれで終わりっスね。花村先輩、次どうぞ」
陽介「へいへい。どうせ俺のはジュネス関連で――」
一段目:花村父の自叙伝【何故私はジュネスの店長になったか】
陽介「あっはははははは!!」
完二「ぷっ、くくく……!」
デデ~ン 陽介、完二 OUT
33 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/24(月) 21:04:29.40 ID:YiQnteoh0
千枝「ちょ、我慢せずに大笑いとか!? 何があったのよ」
陽介「いてて……こ、これ」← 机の上に本を出す陽介
千枝・雪子・りせ『ぷっ、あははははは!』
直斗「んぷ、くく……」
デデ~ン 千枝、雪子、りせ OUT
直斗「花村先輩のお父さん、自叙伝を出してたんですね……」
完二「つか帯の言葉スゲェよこれ。『日本中の陽介よ、これを買うのだ』って……」
直斗「ふふ……た、巽君?」
完二「くっ……わ、悪い……」
デデ~ン 完二、直斗 OUT
直斗「巽君ッ! 余計なことは言わなくても……きゃ!」
バチーン!!
完二「マジで悪かった! あっつうおっ!? ぐぐ……」
バチーン!!
34 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/24(月) 21:06:14.02 ID:YiQnteoh0
千枝「これ、どれだけ売れたんだろ……」
りせ「私、古本屋でも見掛けたことないんだけど」
陽介「俺も今初めて知ったぜ。つか息子の名前大々的に出すなっての……」
雪子「日本中の陽介君は絶対手に取ろうともしなさそうだしね……」
陽介「何気に酷いね天城さん……。んで、二段目と三段目は、と」
二段目:特に仕掛けなし
三段目:ボタン(緑)
陽介「うわっ、俺のところに入ってたかぁ」
直斗「何のボタンですかそれ」
りせ「決まってるでしょ。仕掛けの奴よ」
千枝「そのボタンはとりあえず保留にしとこうよ。次はあたしか……えいっと」
一段目:愛家店主の免許証(コピー&黒線入り)
千枝「愛家のおじさんの免許証……」← しっかり机の上に出す千枝
全員『…………』
全員SAFE
35 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/24(月) 21:07:44.81 ID:YiQnteoh0
千枝「んん……二段目はっと」
二段目:愛家店主の娘、あいかの学生証(コピー)
千枝「んふふ……」
雪子「ぷっ……」
デデ~ン 千枝、雪子 OUT
千枝「も~ッ!! なんであたしだけこんな愛家関連……いった!?」
バチーン!!
雪子「ふふっ……だ、だって千枝、常連さんだから……あう!?」
バチーン!!
陽介「あ~……成る程」
りせ「千枝先輩なら納得かも……」
千枝「いっつつ……三段目は何も無いよ」
雪子「千枝の次は私だね。……えいっ!」
一段目:一枚の茶色い封筒
36 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/24(月) 21:09:21.09 ID:YiQnteoh0
りせ「うわっ、怖いなぁ」
完二「ぜってえロクなもんじゃねえよそれ」
直斗「厚さから見て、手紙か写真でしょうか」
陽介「どっちにしたって嫌な予感しかしねえけどな……」
千枝「雪子、中身出す時はちゃんと言ってよね」
雪子「うん。じゃあみんな、見えやすい位置に来て。ほらほら」
完二「ワクワクしてるっスね……。天城先輩」
渋々雪子の周りに集まるメンバー。
雪子「みんな集まった? じゃあ出すからね」
雪子以外『…………』
雪子「えい!」
37 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/24(月) 21:11:29.19 ID:YiQnteoh0
写真:肉丼十杯を平らげてご満悦の千枝と泣いている愛家店主
千枝「うええええ!?」
雪子「あっはははははははは!」
陽介・完二・りせ・直斗『んふふふふふ……!』
デデ~ン 陽介、雪子、完二、りせ、直人 OUT
千枝「嘘だよ! 流石にあたしもこんなに食べないもん!」
直斗「いたた……よ、よく見ると合成の跡があります。これは偽物の写真ですよ」
陽介「あちち……だよな。いくら里中でもこんなに食べられたら流石に脅威だろ」
千枝「そうだよぉ。流石にあたしでも三杯か四杯が限界だもん」
千枝以外『えっ?』
千枝「えっ?」
雪子「ぷふっ!」
デデ~ン 雪子 OUT
38 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/24(月) 21:13:02.02 ID:YiQnteoh0
雪子「ううっ……二段目にこれが入ってたよ。三段目は無し」
机の上に発見したボタン(赤)を置く雪子。
完二「花村先輩に続いて天城先輩かよ。つーかまだあるんじゃねえだろうな」
りせ「次は私だね。何が入ってるのかな~」
一段目:番長のブロマイド(真顔)
りせ「あっ、先輩の写真が入ってたよ! ほらこれ」
直斗「何で先輩、ポーズ決めてるんでしょうか……」
陽介「くくっ……写真撮る時ぐらい真顔やめりゃいいのに」
千枝「あっ」
陽介「あっ……!」
デデ~ン 陽介 OUT
バチーン!!
陽介「ギャオオオ!!」
39 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/24(月) 21:14:25.04 ID:YiQnteoh0
完二「クマ公が撮ったみたいっスね。左下に“撮影クマ”って書いてある」
千枝「無駄に背景キラキラしてるね……」
りせ「これ一枚だけか~残念。もっと欲しかったのになぁ」
直斗「先輩の写真は置いておいて、久慈川さん残る引き出しを開けて下さい」
りせ「はいはい。え~っと……」
二段目:ボタン(ピンク)
三段目:特に仕掛けなし
直斗「久慈川さんのところにもボタンか……」
陽介「最後は直斗か。まあ肩の力を抜いて行こうぜ」
直斗「は、はあ……。では行きますよ」
一段目:直斗の祖父のブロマイド(Vサイン)
直斗「ぷふっ……!」
りせ「えっ……くくっ!」
デデ~ン りせ、直斗 OUT
40 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/24(月) 21:16:48.98 ID:YiQnteoh0
バチーン!!
直斗「あうっ……くっ、お祖父さま何で……」
バチーン!!
りせ「ひっ! な、直斗君のお祖父さんて結構お茶目なんだね」
千枝「凄い良い笑顔じゃん……」
雪子「うん……あれ? 二枚目があるみたいだけど」
陽介「一枚目の裏に張り付いてたのか?」
二枚目:番長と直斗祖父のツーショット(Vサイン)
全員『んふふふふふふ……!!』
デデ~ン 全員 OUT
直斗「先輩いつの間に……いつつ」
陽介「あいつ何処まで交友関係広げる気だよ……」
完二「わざわざ直斗ん家まで行って撮ったんスね」
42 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 00:11:46.98 ID:BTY40Vm30
直斗「二段目には何も無し……三段目には、あっ!」
三段目:ボタン(青)
りせ「直斗君のところにもボタン!?」
陽介「となると、今出てきてるのは……」
陽介:ボタン(緑)
雪子:ボタン(赤)
りせ:ボタン(ピンク)
直斗:ボタン(青)
完二「色に何か意味とかあるんスかね」
雪子「みんなのイメージカラーかな?」
陽介「それなら緑=里中だろ。どっちかってーと」
千枝「え~、じゃあ何で花村のところに入ってたのさ」
りせ「クマの仕掛け間違いとか?」
直斗「これだけ巧妙な罠の数々を仕掛けておきながら、そんなミスをするでしょうか」
陽介「まあ、俺の引き出しから出てきたんだから、里中が嫌だっつうんなら俺が預かっておくけどな」
千枝「むうう」
43 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 00:13:05.14 ID:BTY40Vm30
完二「とりあえず誰かの一つ押してみねえっスか? それから決めりゃ良い話でしょ」
りせ「またバ完二は……。自分はボタンが出てきてないからって」
完二「何が起こるか分からねえんだし、そこら辺は平等だろうがよ」
直斗「誰から押します?」
雪子「私からやる! やっぱりこういうの見ると押したくなるんだよね」
千枝「ホント雪子は積極的にやるねえ」
完二「お仕置き受ける確率一番高ぇのに……」
雪子「うるさいよ完二君」
雪子、ボタンを勢いよく押す。
ガタッ!
全員『ッ!?』
突然部屋中央のパネルがめくれ上がり、ルーレットが出現。
既に回っており、項目には各々の名前+全員と書かれてある。
ピピピピピピピ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピピピ!
デデ~ン 陽介 OUT
陽介「何でだよ!! 笑ってねえだろ!!」
陽介以外『ぷふっ……!!』
デデ~ン 千枝、雪子、完二、りせ、直斗 OUT
44 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 00:14:39.89 ID:BTY40Vm30
完二「結局全員だしよぉ!」
バチーン!! バチーン!! バチーン!! バチーン!!
千枝「あ~……つまり雪子のボタンを押すと、あそこのルーレットが回って」
直斗「止まったところに書いてある名前の人が強制OUTになるみたいですね」
完二「誰も得しねえじゃねえかよ」
りせ「得するボタンがこの中で一つでもあるの?」
陽介「ねえな。絶対に」
雪子「このボタン、どうしようか……」
千枝「いや、何処かに遠ざけておこうよ」
陽介「俺がやる」
雪子「ありがとう花村君」
陽介「お安い御用で。え~っと…………」
ポチッ
陽介以外『えっ?』
ピピピピピピピピピピピピピピッ!!
陽介以外『花村(先輩)(君)ッ!!』
45 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 00:15:47.62 ID:BTY40Vm30
陽介「事故、事故だって! ワザとじゃねえから!」
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピピピ!
デデ~ン 陽介 OUT
陽介「ほら事故だっつっただろ! 結局俺だしよぉ!」
陽介以外『…………ぷっ!』
デデ~ン 千枝、雪子、完二、りせ、直人 OUT
バチーン!!
完二「おあう!? ……な、何で余計なことするんスかぁ!」
直斗「潰し合いはよそうと言っておきながら……あう!?」
バチーン!!
千枝「花村のバカぁ!?」
バチーン!!
結局ボタンは完二が遠ざけることに。
千枝「で、次は誰が押す?」
陽介「俺がやる。さっさと楽になりたいしな」
46 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 00:16:44.06 ID:BTY40Vm30
りせ「花村先輩。大袈裟なリアクションとかいらないからね」
陽介「出てくる内容によるぜ……」ポチッ
ボタンを押すと天井の一部が開き、何かが各々の机に落ちてきた。
見た目から、どうやら飴のようだ。袋には『ノド飴』とある。
千枝「おっ、ラッキー。お菓子はホント肉ガムが良いんだけど、贅沢は言えないよねえ」ヒョイパク
陽介「ちょ、おまっ! 里中ッ! そんな出てきた物を無防備に……ッ!」
雪子「千枝、大丈夫?」
千枝「ん? 何が? 普通の飴で美味しいけど?」
りせ「何ともない……? ただの先輩からのご褒美なの?」
完二「どれどれ…………ん、確かに普通に食べられるぜ」
直斗「本当だ。ごく普通の飴ですね」
陽介「里中が美味いって言うから、てっきり肉の味でもするかと思ったぜ。
直斗達も大丈夫なら、とりあえずは安心かもな」
千枝「ちょっとどういう意味よ花村ッ!」
陽介「凄むなって。んじゃ、ありがたく貰うとしますか」ヒョイパク
雪子「じゃあ私も。頂きます」ヒョイパク
りせ「いただきま~す♪」ヒョイパク
47 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 00:18:33.39 ID:BTY40Vm30
飴を口に入れた瞬間、突如陽介の体が震え出した。
陽介「う、あう、ああぅ、あぉぉぉ!」←口から飴を吹き出す陽介
陽介以外『ッ!? …………んふふふふふ』
デデ~ン 千枝、雪子、完二、りせ、直斗 OUT
完二「いてて……花村先輩、大丈夫っすか?」
陽介「これが、大丈夫に、見えるかよ……?」
直斗「花村先輩の飴に一体何が?」
陽介「この味は、覚えてる。忘れたくても忘れられねえ。林間学校の時の……」
陽介「オメェ等のカレーだよ! 物体X第一号!!」
千枝・雪子『ッ!!』
陽介「のど飴は、甘くてスッキリするものだろ! これ臭くて口に残るんだよ!」
千枝「な、何よ! あたし等が作ったわけじゃないもん!!」
雪子「花村君。八つ当たりはよくないよ」
りせ「あっ……よく見ると花村先輩の袋だけ名前が違う」
48 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 00:19:37.89 ID:BTY40Vm30
りせ以外『……えっ?』
りせ「『ムド飴』って書いてある……」
陽介「ムド飴……?」
千枝「ノド飴がムド飴……」
雪子「ぷっ……ムド飴」
完二「ムド飴……」
りせ「うん。ムド飴……」
直斗「…………」
全員『…………ぷっ!』
デデ~ン 全員OUT
49 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 00:20:32.60 ID:BTY40Vm30
バチーン!!
陽介「ぐあっ! もう止めようぜこういう空気は!」
千枝「元を辿ればあんたが……きゃあ!」
バチーン!!
雪子「くくくっ……ノド飴とムド飴」
バチーン!!
バチーン!!
完二「おう!? 俺等完全巻き添えじゃねえっスかぁ!」
直斗「やはり安全なものはどこにも……いたいっ!」
バチーン!!
りせ「私も余計なこと言わなきゃよかったかも……キャッ!?」
バチーン!!
~ノド飴とムド飴を片づけ中~
53 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 23:02:24.98 ID:BTY40Vm30
りせ「じゃあ次は私が押すね」
直斗「も、もう止めませんか? このままだと互いに保ちませんよ」
陽介「いや、ここまで行ったら最後までやろうぜ……」
千枝「うん。残しておくと後々強制的に押されそうだし……」
雪子「押さないと誰かが強制OUTとかね」
直斗「えぇ……!」
完二「次は何が出てくんだぁ……?」
りせ「……えいっ!」ポチッ
ボタンを押すと、控え室に設置してあるモニターに電源がついた。
全員の視線がモニターに集まり、画面にテロップがデカデカと映し出される。
~八十稲葉の人達に緊急アンケート~
【この中でお仕置きされてる姿を見たいと思う人は?】
全員『ッ!?』
54 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 23:04:02.46 ID:BTY40Vm30
~一条&長瀬の場合~
一条『よう番長。何してんだ?』
>アンケートにご協力お願いします。
長瀬『アンケート?』
>この中でお仕置きされる姿を見たいなら誰?
一条『この中でって……おい、里中さんまでいるじゃんか!』
長瀬『花村や天城、他に最近お前のクラスで見かける一年までいるな』
>アンケートにご協力お願いします。
一条『これ、答えなきゃ駄目なのか?』
>是非
一条『……………………花村で』
55 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 23:05:40.96 ID:BTY40Vm30
陽介「おいっ!?」
長瀬『じゃあ俺も花村』
陽介「乗るなよ!?」
>本音は?
一条『えっ、本音ってお前……』
>自分達は親友じゃないか。← 剛毅コミュMAX
一条『……………………実は里中さんが見てみたい』ボソッ
>よく言った。
千枝「一条君……?」ピキピキ
完二「一条先輩、サラッと暴露されてるじゃねえか」
雪子「っ……」
57 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 23:10:01.85 ID:BTY40Vm30
~海老原の場合~
エビ『ん? あんた何してんの?』
>アンケートにご協力お願いします。
エビ『はあ? アンケート? あんたってホント分かんないわ』
>俺だからな。
エビ『意味分かんないわよ。……んで、アンケートって?』
>この中でお仕置きされる姿を見たいなら誰?
エビ『えっ、何これ。これで何をやろうとしてるのよ』
>必要なものなんだ。答えてくれ。
エビ『ホント分かんないわ。まああたしが選ぶならこの二人かな?』
りせ、雪子に1ポイント
雪子「えっ?」
りせ「ちょ……!」
58 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 23:13:22.92 ID:BTY40Vm30
エビ『この二人にはあんたとの買い物散々に邪魔されたしね』
>私怨か?
エビ『うるさい』
>……そっとしておこう。
エビ『ねえ、せっかくアンケート協力したんだからこの後付き合ってよ。沖奈に』
>また荷物持ちか……。
りせ「へえ……」
雪子「ふぅん……」
千枝「ほぉ……」
直斗「…………」
陽介「……おい何だよ。この胃が痛くなるような空気は」コソコソ
完二「俺等、精神的にお仕置き受けてるッスね……」コソコソ
59 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 23:22:11.23 ID:BTY40Vm30
~松永の場合~
綾音『そ、そんな! そんな人この中にいません!』
陽介「良い娘だ……」
完二「良い娘ッスね……」
~小沢の場合~
結実『……久慈川さんで』
>これも私怨か……。
結実『何か言った?』
>何も言ってないよ?
結実『それよりもほら、この後時間作れない?』
>そっとしておけ!
女性陣『…………』イライラ
完二「さすが先輩、大人気ッスね……。空気重ぇ」コソコソ
陽介「あいつ、無事に3月21日を迎えられるか心配になってきたぜ……」コソコソ
60 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/25(火) 23:24:14.24 ID:BTY40Vm30
~大谷の場合~
アバドン『あたし以外の女全員ね。ふっ……』
~小西の場合~
尚紀『完二で。理由はまあ……なんとなく』
-----------------------------------------------------------------------
陽介「相棒の奴、人脈広すぎだろ。つか老若男女問わずアンケート取りやがった」
完二「菜々子ちゃん以外の子供やナースもいたんすけど……」
【ただ今の結果】※10ポイントでOUT
陽介 9
千枝 7
雪子 8
完二 8
りせ 8
直斗 5
千枝「まあ、あれじゃん? 番長君には色々と訊きたいことが出来たよね?」
雪子「うん。これが終わったらたっぷり、とね……」
直斗「尋問は得意なので任せて下さい」
りせ「ていうか花村先輩、何気にリーチじゃん」
陽介「ゲッ、ホントだ。お前等が重たい空気出すからつい結果を確認し忘れてたぜ」
完二「それを言うならお前と俺、天城先輩もヤバイじゃねえか……」
陽介「これで最後らしいが、誰に聞くんだ?」
完二「あっ、映るっスよ」
>アンケートに協力してくれ。
堂島家玄関前の猫『ニャー』
デデ~ン 全員OUT
63 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/26(水) 22:10:58.44 ID:+yGnO0lS0
陽介「猫かよっ! よりにもよって猫かよ!」
バチーン!!
千枝「まさかの人以外……!」
バチーン!!
>この中でお仕置きされる姿を見たいなら誰?
堂島家玄関前の猫1『ニャー?』クビカシゲ
堂島家玄関前の猫2『ニャー?』クビカシゲ
完二「やべぇ……猫がメチャクチャ可愛いんスけど」
りせ「完二、顔が不気味」
雪子「というか番長君、猫さんと話せるの?」
64 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/26(水) 22:12:38.12 ID:+yGnO0lS0
>もう一度訊こう。この中でお仕置きされる姿を見たいなら誰? ←伝達力:言霊使い
堂島家玄関前の猫1『ニャー!』
堂島家玄関前の猫2『ニャー!』
堂島家玄関前の猫3『ニャー!』
>猫達が一斉にネコパンチをしたせいで誰に投票したか分からなくなってしまった。
>…………。
>リーチしていた陽介がOUTということにしておこう。
65 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/26(水) 22:39:05.14 ID:+yGnO0lS0
デデ~ン 陽介 OUT
陽介「あいぼーっ!? 最後の最後で適当すぎ……おぐっ!?」
バチーン!!
完二「先輩、凄い良い笑顔でしたね……」
デデ~ン 完二 OUT
完二「はぁ!? 何で俺までっ!?」
りせ「猫見てたとき、デレッデレだったじゃない」
バチーン!!
完二「……恐ろしい罠だぜ」
直斗「多分意図してやったことではないと思いますが……」
千枝「完二君専用だったわね」
-----------------------------------------------------------------------
直斗「最後は僕ですね」
66 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/26(水) 22:42:08.09 ID:+yGnO0lS0
千枝「長かった~……」
陽介「もうスイッチだけで疲労困憊だけどな」
りせ「直斗君、パッパと終わらせちゃおう」
雪子「私達みんな、準備は出来てるから!」
完二「いけ直斗!」
直斗「は、はいっ!」ポチ!
>ハイカラだろ?
直斗「……えっ?」
千枝「番長君の声……」
直斗「…………」ポチ
>ハイカラだろ?
りせ「そのボタン押すと先輩の声が流れるみたいだね」
直斗「そうみたいですね」ポチ
>ハイカラだろ?
雪子「くっ……そ、それだけ?」
デデ~ン 雪子 OUT
千枝「雪子……」
バチーン!!
雪子「いつつ……ちょっと拍子抜けしちゃって」
70 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/27(木) 23:57:59.64 ID:58sukp6V0
~AM11:00~
【開始から二時間経過】
クマ「みんな~、ヘバッてないクマか~?」← 鼻眼鏡を装着済み
雪子「くくっ……あっはははは!」
デデ~ン 雪子 OUT
バチーン!!
雪子「ひっ……!?」
千枝「くぉらぁ!! クマ吉! それ止めなさいって!」
クマ「同じネタを繰り返すのも大切なことだとセンセイに教わりましたクマ」
完二「いいからそれ外しやがれ……」
クマ「もうしょうがないクマねぇ」チャクダツ
雪子「く、クマさん、怒るよ……?」
71 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/27(木) 23:59:30.12 ID:58sukp6V0
陽介「で、お前は何しにきたんだよ。天城笑わせに来たわけじゃねえだろ?」
クマ「勿論クマ。お仕事してもらう前にこれからみんなには、
ここジュネス・マヨナカ支店を見て回ってもらいます」
りせ「えっ? ここのジュネスって現実世界と設備が何か違うの?」
クマ「いやいや、みんなにはこれから働く職場をただ見てもらいたいだけクマよ?」
直斗「嫌な予感しかしないのは何でかな? クマ君……」
クマ「それはナオちゃん達が笑わなければ、単なる予感で終わるクマよ」
陽介「まっ、当然仕掛けはあるよな」
千枝「ここで大人しく待っていたかったわ……」
~家電製品売り場~
クマ「まずはここ、クマ達にとってはお馴染みの場所クマね」
陽介「ここの配置も気持ち悪いぐらいうちと一緒だな」
72 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/28(金) 00:01:20.76 ID:NbbGsTQh0
千枝「売れ残り具合もね」
陽介「うるせえよ!」
直斗「でも妙な気分ですね。テレビの世界でテレビを見ているというのは」
りせ「ていうかここに来るお客さんてシャドウでしょ? 家電に興味あるの?」
完二「あっ……そうか。俺等これからシャドウ相手に接客しなきゃいけねえのか」
雪子「クマさん、その辺りは私達大丈夫なの?」
クマ「勿論クマよユキちゃん。ここに来るシャドウはみんな、センセイの
コンセントレイト+マリンカリンでメロメロ状態クマ。友好的クマよ」
陽介「いやそれ、特に効果ねえだろ……」
※原作ゲームでも状態異常付着率UP等の効果は見込めません。
クマ「ほんにセンセイの魅力は、五臓六腑に染み渡るクマぁ」
りせ「いや、意味分かんないし……」
73 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/28(金) 00:02:25.89 ID:NbbGsTQh0
プツッ!
直斗「あっ、テレビの電源がつきましたよ」
クマ「グッドタイミング。ジュネス・マヨナカ支店のCMクマ」
完二「そんな物まで作ってんのか」
♪ジュネスは毎日がお客様感謝デー♪
♪来て、見て、触れてください♪
【CM出演:刈り取る者(笑顔)】
デデ~ン 全員 OUT
♪エブリディ(銃撃音)・ヤングライフ(銃撃音)♪
♪ジュネス(銃撃音二回)♪
陽介「恐ろしいわ!? 何だよこれぇ!?」
バチーン!!
千枝「笑顔、笑顔が……」
バチーン!!
雪子「こんなの絶対流せな……いっ!?」
バチーン!!
クマ「いやぁ、クマ達の力作です」
79 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/28(金) 22:09:53.55 ID:NbbGsTQh0
~???~
>みんな順調に仕掛けにハマっているみたいだ。
>クマと一緒に計画したこの思い出作り、成功させなければ……。
>だがまずは……。
>みんなの気力を充実させるお昼ご飯の用意だ。
クマ「はいはい、貴方のクマですクマ」
陽介「ん? クマ、電話か?」
雪子「この状況でクマさんに電話してくると言えば……」
りせ「あっ、もしかしてようやく先輩来たのかな?」
クマ「りせちゃん大正解クマ。たった今センセイが到着したクマ」
80 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/28(金) 22:11:16.13 ID:NbbGsTQh0
完二「先輩もようやく参加か。今何してんだ?」
クマ「センセイは、午後から働くみんなの為にお昼ご飯を準備中クマよ」
千枝「番長君のご飯!? 肉、肉はあるかな~?」
直斗「さ、里中先輩落ち着いて……」
陽介「さっすが相棒。あいつのことだから俺等の好物を用意してくれるだろ」
りせ「うん。楽しみ~」
完二「これで少しは気持ちが持ち直すってもんスね」
特別捜査隊リーダーがお昼を準備中と聞き、テンションが上がる一同。
だがしかし、単なるお昼の団らんでは終わらないのがこの企画。
果たして6人を待ち受ける、更なる仕掛けとは……。
81 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/28(金) 22:12:52.99 ID:NbbGsTQh0
~ジュネス・フードコート~
クマ「ここもクマ達にとってはお馴染みの場所クマね」
陽介「ここに来るまでに、食品売り場やスポーツ用品とことか回ったけど」
千枝「特に仕掛けは無かったわね。ならここで来るか……」
りせ「油断は出来ないね……」
クマ「メニューもご覧の通り充実……あっ! あれを見るクマ!」ユビサシッ!
全員『???』
秘密のバンビーノ『え~んえ~ん(涙)』←メッセージボードで感情表現するシャドウ。
クマ「バンビーノちゃんが泣いてるクマ。チエちゃん、行って泣き止ませるクマ」
千枝「うえっ!? あ、あたしっ!?」
クマ「は~や~く~行~く~クマ!」セナカグイグイ
千枝「ちょ、わ、分かったって!」
雪子「千枝、ファイト!」
82 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/28(金) 22:14:26.53 ID:NbbGsTQh0
千枝「うう、絶対仕掛けあるじゃん……」←渋々バンビーノの所へ向かう千枝。
秘密のバンビーノ『え~んえ~ん(涙)』
千枝「ぼ、僕? 男の子? なんだからそんなに泣いちゃ駄目だぞ~?」
陽介「くっ……ぎこちない笑顔だからか、似合わねえ」
直斗「花村先輩、失礼ですよ」
秘密のバンビーノ『え~んえ~ん(涙)』←泣きながら手紙を差し出すバンビーノ
千枝「えっ、くれるの? ……って、うわぁ。読めって書いてあるし」
完二「里中先輩、何かあったんですか?」
千枝「何か手紙渡された~」
クマ「おおっ! それはきっとバンビーノちゃんの涙の訴えクマ(棒)。
手紙に書かれてることをすれば、きっと泣き止んでくれるクマ(棒)」
りせ「クマ、酷く棒読みなんだけど……」
千枝「今度はこういう仕掛けか……」←恐る恐る手紙を開ける千枝。
【花村陽介 犬の物真似をせよ】
千枝「!」
86 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/29(土) 23:11:49.94 ID:5FVRJX4O0
陽介「里中、固まっちまってるけど、手紙の内容は何だったんだ?」
千枝「……あんたをご指名よ。花村」←手紙を広げて見せる千枝
陽介・千枝以外『……ッ!?』
陽介「俺かよっ!? しかも何で物真似!? 何で犬!?」
クマ「つべこべ言わずにやるクマよ陽介。バンビーノちゃんを泣き止ますクマ」
陽介「テメェ……」
千枝「早くしてよ犬村」
陽介「犬村言うなっ!? ちくしょお、何でこんな……」
87 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/29(土) 23:14:07.71 ID:5FVRJX4O0
完二「花村先輩、あまりガチなのはやらなくて大丈夫っス」
りせ「うん。笑いたくないし」
雪子「花村君なら出来るよ。微妙な物真似」
直斗「頑張って下さい」
陽介「お前等ヒデェ……」
秘密のバンビーノ『え~んえ~ん(涙)』
陽介「くそぉ……こうなりゃヤケだ!」ヨツンバイ!
88 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/29(土) 23:16:36.15 ID:5FVRJX4O0
陽介(見やがれ!)
陽介(俺の渾身の!)
陽介(犬の物真似を!!)
陽介「ウワオオオオオオオオン!!」
89 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/29(土) 23:17:54.99 ID:5FVRJX4O0
陽介以外『…………』
陽介「…………」
秘密のバンビーノ『…………』
秘密のバンビーノ『次行こう』
デデ~ン 千枝、雪子、完二、りせ、直人 OUT
90 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/29(土) 23:20:44.32 ID:5FVRJX4O0
バチーン!!
千枝「あうっ! くっ、ふふふふ……」
雪子「は、反応が……きゃっ!?」
バチーン!!
バチーン!!
完二「ガチなのいらねぇって言ったじゃねえっスかぁ!?」
バチーン!!
りせ「きゃあ! ふふふふ……」←顔を隠して追撃を逃れようとするりせ
直斗「ある意味泣き止みましたが……きゃん!?」
バチーン!!
陽介「殺せぇ……誰かこんな空気にした俺を殺せよぉ」←今にも地面に沈みそうな陽介
陽介以外『……ふ、ふふふふふ』
デデ~ン 千枝、雪子、完二、りせ、直人 OUT
94 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/30(日) 23:20:23.85 ID:6sfPehvv0
バチーン!!
バチーン!!
バチーン!!
クマ「みんなドツボにハマってるクマねぇ」
秘密のバンビーノ『…………』←冷めた表情で二通目の手紙を差し出すバンビーノ
クマ「おお? バンビーノちゃんから二通目の手紙クマ。完二、ゴー!」
完二「げっ!? 次は俺かよ……」
雪子「また花村君関連なのかな……」
りせ「ほら完二、早く行きなさいよ」
完二「急かすんじゃねえよ……」
95 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/30(日) 23:22:03.22 ID:6sfPehvv0
嫌々バンビーノから手紙を受け取る完二。
果たしてその中身とは?
完二「!?」
【白鐘直斗 魔女探偵ラブリーンの物真似をせよ】
96 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/30(日) 23:25:30.42 ID:6sfPehvv0
雪子「完二君……?」
りせ「どうしたの完二、固まっちゃって」
千枝「まさかマジでまた花村関連?」
完二「…………」無言+無表情で直斗に近づく完二
直斗「……た、巽君?」
完二「直斗、お前にだ」
直斗「ぼ、僕ですか……!」
完二「俺、笑ったりしねえからな」
直斗「それはどういう…………ッ!?!? む、無理ですこれは。
いくら何でも無理ですって!?」←手紙を読んで混乱する直斗
千枝「でもやるしかないよ直斗君……」
雪子「うん。バンビーノが凄い目でこっちを見てるし」
りせ「やらないと先に進めなそうだもん」
直斗「だ、だからと言って、ラブリーンの物真似なんて……」
クマ「おやぁ、こんなところに偶然にもラブリーンの衣装があるクマ(棒)
物真似のイメージを膨らませるなら着た方が良いかもしれないクマ(棒)」
97 :VNxd9QC80[saga]:2014/03/30(日) 23:27:54.83 ID:6sfPehvv0
千枝(直斗君がラブリーンの衣装を着て……)
雪子(ラブリーンの物真似……)
りせ(グッズのステッキまであるし……)
直斗(妄)『愛にギモンをかんじたら、魔法の力で速効解決!!』
魔女犬『素行調査は弊社にお任せ!』
直斗(妄)『魔女探偵ラブリーン♪』キャピキャピ
千枝・雪子・りせ『ふふっ……ううん』
完二「」ハナジッ
クマ「ナオちゃんプリチークマ」
直斗「勝手に想像を膨らませないで下さい!?」
103 :VNxd9QC80[saga]:2014/04/02(水) 13:08:57.25 ID:MJcii6WF0
秘密のバンビーノ『…………』←期待するような視線
直斗「そ、そんな目で僕を見ないで!」
クマ「ナオチャン……」←無駄にキラキラしている目
直斗「~~~~~~ッ!? も、もう分かりました!」
完二「な、直斗ッ!?」
直斗「やりますよ! やりますけど、他の皆さんは目も耳も塞いで下さいね!!」
クマ「ええ~……そんなぁ」
直斗「」キッ!
104 :VNxd9QC80[saga]:2014/04/02(水) 13:09:55.28 ID:MJcii6WF0
クマ「わ、分かりましたクマ……」
完二「お、おう……」
千枝・雪子・りせ『…………』コクコク
~全員、耳と、目を塞いだのを確認中~
~ついでに陽介を正気に戻し中~
直斗「はあ……じゃあやりますよ」
秘密のバンビーノ『…………』←期待するような視線
直斗「…………愛に
【放送事故のため、この場面は刈り取る者によって刈り取られました】
105 :VNxd9QC80[saga]:2014/04/02(水) 13:10:51.81 ID:MJcii6WF0
直斗「皆さん、もう良いですよ。終わりましたから」
千枝「終わったの?」
りせ「ちぇ~。直斗君のラブリーン見てみたかったなぁ」
直斗「久慈川さんッ!?」
雪子「私も実はちょっと見てみたかった」
直斗「天城先輩まで……」
陽介「……なあ完二」
完二「何スか……」
陽介「あいつの様子を見るに、直斗の物真似……」
完二「完成度、結構高かったみたいっスね」
秘密のバンビーノ『カワイイカワイイカワイイカワイイ!!!』
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