1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 03:04:10.34 ID:HBmC/4mW0
穂乃果「おまんじゅうの試食、持ってきたよー」
絵里「どうしたの、急に?」
穂乃果「お父さんが新作できたから、みんなに食べてもらいたいんだって」
希「そうなん? あとでお礼言いにいかんとね」
花陽「わたしももらっていい? お腹すいちゃって……」
穂乃果「うん、もちろんっ。みんなの分もあるからね!」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 03:08:11.93 ID:HBmC/4mW0
ことり「それじゃあ、ことりもひとつもらおうかな」
凛「凛ももらうにゃ!」
真姫「私もいただくわ」
にこ「ん……」
海未「……」スッ
にこ「ありがとう穂乃果、いただくわ」
海未「では、私も。穂むらのおまんじゅうをいただくは久しぶりです」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 03:12:39.10 ID:HBmC/4mW0
ことり「……?」
穂乃果「あれ、にこちゃん。いつの間におまんじゅう取ったの?」
真姫「パソコンの前から全然動いてないじゃない」
にこ「……海未に取ってもらったのよ」
絵里「全然気付かなかったわ」
海未「そうですか?」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 03:16:22.86 ID:HBmC/4mW0
にこ「まぁ、まだまだ修行が足りないってことね」
真姫「意味わかんない……」
凛「そんなことより、早く食べるにゃっ」
穂乃果「そうだよー」
花陽「いただきます!」
ことり「……」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 03:23:53.11 ID:HBmC/4mW0
――
海未「では、今日の練習は終了です」
絵里「寒くなってきたから、風邪ひかないようにね」
真姫「ねぇ、にこちゃん。これからなんだけど……」
にこ「あー……ごめん、真姫ちゃん。これからちょっと用事があって」
花陽「にこちゃん、珍しいね。真姫ちゃんの誘いを断るなんて」
にこ「どうしても、外せない用事があって……」
真姫「そう……なら仕方ないわね」
にこ「ごめんね。また、今度」
真姫「ええ。それじゃあ、私は先に帰るわ」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 03:29:02.52 ID:HBmC/4mW0
凛「海未ちゃーん、今から時間ある?」
海未「凛……すみません、今日は……」
凛「おうちの用事かにゃ?」
海未「え? ……ええ。早めに帰らなくてはならないので」
凛「そっかぁ」
花陽「え、海未ちゃんも?」
海未「私も、とは?」
凛「かよちん?」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 03:35:10.13 ID:HBmC/4mW0
花陽「あ、えとね。にこちゃんも真姫ちゃんの誘い断ってたから」
凛「へぇー、あのにこちゃんが?」
海未「……たまたま、予定があっただけではないでしょうか」
花陽「……そうだよね」
凛「じゃあ、今日は真姫ちゃんと帰ろうかなぁ」
にこ「真姫ちゃんなら、もう行ったわよ」
凛「にゃっ! それを早く言うにゃっ。かよちんはどうする?」
花陽「わたしはことりちゃんと帰るから、また明日だね」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 03:43:45.52 ID:HBmC/4mW0
凛「うんっ。海未ちゃんもまた明日ねっ」
海未「ええ……さようなら」
ことり「花陽ちゃーん、帰ろーっ」
花陽「あ、うん! 今行くねっ。じゃあね、海未ちゃん」
海未「はい、さようなら」
にこ「ちょっと、にこも忘れないでよね」
花陽「わ、忘れてたわけじゃないよっ。にこちゃんもまたね」
にこ「ええ、またね」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 03:48:38.01 ID:HBmC/4mW0
にこ「……あれ、希たちは?」
海未「そういえば、いつの間に」
にこ「また生徒会室かしら」
海未「まったく……公共の場をなんだと思っているのでしょう」
にこ「ほんとよね……」
海未「……では、私も帰りますね」
にこ「そうね……にこも帰るわ」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 03:56:47.15 ID:HBmC/4mW0
――
海未「……」テクテク
穂乃果「あ、ねぇ。あれ、海未ちゃんじゃない?」
希「お、ほんとやね」
絵里「今日は凛と一緒じゃないのね」
穂乃果「そうだね。最近はいつも一緒だったのに」
希「そんな日もあるんやない? ほら、海未ちゃんも忙しいだろうし」
穂乃果「うーん……そうかも」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:02:02.57 ID:HBmC/4mW0
希「海未ちゃんだけじゃなく、みんな大変なんかもね」
穂乃果「二人も?」
絵里「まぁ、それなりに、かしらね」
穂乃果「じゃあ、穂乃果が癒してあげるね!」
希「穂乃果ちゃん……ほんとええ子やね」
絵里「その気持ちだけでも嬉しいわ……さぁ、身体が冷えないうちに帰りましょう?」
穂乃果「うんっ」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:09:32.48 ID:HBmC/4mW0
――
ことり「ふんふーんっ」トタトタ
ことり(花陽ちゃんのほっぺた、ぷにぷにで柔らかかったなぁ)
ことり(もっと触っていたかったけど、衣装も作りたいし、しかたないよね)
にこ「……」トコトコ
ことり(あ、にこちゃんだ)
にこ「……」キョロキョロ
ことり(にこちゃんのおうちって、こっちの方だったかな?)
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:13:24.68 ID:HBmC/4mW0
にこ「……」
ことり(……この近くって、海未ちゃんのおうちだよね)
にこ「あ、あんた」
ことり「!」
海未「……にこ、奇遇ですね。こんなところで」
にこ「ちょっと、こっちの方に用事があってね」
海未「そうでしたか」
ことり(ちょっと、二人の距離、近いんじゃないかな)
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:19:24.76 ID:HBmC/4mW0
海未「いよいよ寒さも厳しくなってきましたね」
にこ「そうね……さすがにスカートじゃ厳しいわ」
ことり(……考えすぎ、かな)
海未「せめてもう少し長くしてみてはどうですか?」
にこ「それもそうだけど……アイドルとしては、ちょっとね」
ことり(ことりも寒くなってきたし、帰ろうかな)トタトタ
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:24:59.18 ID:HBmC/4mW0
海未「……」
にこ「……ことり、帰ったわね」
海未「そのようです」
にこ「……」
海未「……」
にこ「……うっ、やっぱりさむっ」
海未「……うちにあがってください。温かいもの、用意します」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:31:08.94 ID:HBmC/4mW0
――
凛「真姫ちゃんと帰るの、久しぶりにゃーっ」
真姫「そうね。たまには悪くないかも」
凛「おぉ、真姫ちゃん素直ー」
真姫「な、なによ」
凛「えへへー」
真姫「むっ……」
凛「あ、怒っちゃだめだよ。今日はいっぱい遊ぶんだから!」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:37:11.92 ID:HBmC/4mW0
真姫「遊ぶのはいいけど……もうすぐテストよ? 大丈夫なの?」
凛「……テストなんて気のせいにゃ」
真姫「凛、あなた……」
凛「あーっ!」
真姫「」ビクッ
凛「真姫ちゃん、あのラーメン屋、すんごくおいしいんだよっ」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:41:19.89 ID:HBmC/4mW0
真姫「もう……またなの?」
凛「真姫ちゃんはラーメン嫌い?」
真姫「そんなことないけど」
凛「よし、じゃあさっそくいくにゃーっ」
真姫「ちょっと、凛! 引っ張らないでっ」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:47:33.33 ID:HBmC/4mW0
――
にこ「……」ピトッ
海未「んっ」
にこ「ねぇ……こっち、向いてよ」
海未「ですが……」
にこ「……悪いのは、にこ」
海未「……」
にこ「あんたは何も悪くない」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:51:03.34 ID:HBmC/4mW0
海未「……」
にこ「ねぇ」スーッ
海未「っ」ピクン
にこ「もう、いいよね」
海未「に……きゃっ」ドサッ
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 04:57:30.57 ID:HBmC/4mW0
にこ「……」チュッ
海未「そ、それ以上やったら」
にこ「怒る?」
海未「……ええ」
にこ「でも、そう言って」カプッ
海未「っ!」ピクンッ
にこ「いつも、受け入れてくれるよね」
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 05:03:02.22 ID:HBmC/4mW0
海未「それは、にこが……」
にこ「にこが?」
海未(そんな潤んだ目で)
にこ「……なにも言わないなら」
海未(見つめてくるから)
にこ「こっちからいくわ」チュッ
海未(私は、どうすれば……)
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:01:28.02 ID:s5AIzp3/0
――翌朝
真姫「にこちゃん、なんだか調子悪そうね」
にこ「ん、そう?」
真姫「ちょっとくまが……」
にこ「あー……昨日、あんまり眠れなかったのよ」
真姫「なにかあったの?」
にこ「ん、ちょっとね」
真姫「そう……」
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:02:01.28 ID:s5AIzp3/0
凛「海未ちゃん海未ちゃんっ」
海未「ふぁ……おや、凛。どうしました?」
凛「? なんだか眠そうだね」
海未「そう、ですね。疲れが抜けきっていないのかもしれません」
凛「あんまり無理しちゃだめだよ?」
海未「……ええ」
凛「今日はおうち帰ったら、早くに休んでね」
海未「はい、ありがとうございます」
凛「……凛との、約束だよ」
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:02:54.51 ID:s5AIzp3/0
にこ(真姫ちゃんはやさしい)
海未(凛はやさしいですね)
にこ(言葉には出さなくても、その気持ちはわかる)
海未(そして、その気持ちを素直に表現してくれる)
にこ(でも、それだけじゃ物足りない)
海未(でも、私はそうはできない)
にこ(……このままで)
海未(いいのでしょうか……)
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:03:38.38 ID:s5AIzp3/0
――お昼休み
ことり「ねぇ、海未ちゃん」
海未「はい、なんでしょう」
ことり「昨日、にこちゃんといっしょにいた?」
海未「にこ? ……ああ、それなら、家の近くでたまたま会っただけですよ」
ことり「ほんと?」
海未「……ええ。なんでも、あの近くに用事があったとか」
ことり「ふーん……そっかぁ」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:04:20.86 ID:s5AIzp3/0
海未「それを知っているということは、ことりもそばにいたのですか?」
ことり「うん。花陽ちゃんと遊んだ帰りにね」
海未「声をかけてくれればよかったのに」
ことり「ちょっと迷ったんだけどね。ほら、昨日寒かったし」
海未「そうですね。もう、冬も近いですから……」
ことり「そう、だね」
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:04:59.42 ID:s5AIzp3/0
ことり「……海未ちゃんって」
海未「はい」
ことり「寒くなると、近くなるよね」
海未「? どういうことですか?」
ことり(気付いてなかったんだ)
ことり「ううん、なんでもない。ほら、お昼休み、終わっちゃうよ」
海未「……ことり?」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:05:27.50 ID:s5AIzp3/0
――
にこ「……」
希「にこっち」
にこ「……ん」
希「どうしたん、ぼーっとして」
にこ「ちょっと、疲れてるのかも」
希「憑かれてる?」
にこ(……なにか違う気がする)
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:05:57.12 ID:s5AIzp3/0
希「ははーん……さては、恋の悩みやね?」
にこ「なにばかなこと言ってるのよ」
希「……おや」
にこ「なによ」
希「……今度は真面目に聞くよ。なにかあったん?」
にこ「なにもないって、言ってるじゃない」スタスタ
希「にこっち……」
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:06:45.72 ID:s5AIzp3/0
絵里「あら、希。そこ、にこの席よ?」
希「そんなん知ってるよ」
絵里「にこに用事?」
希「いや、特にはなかったんやけどね」
絵里「そう?」
希「そうや」
絵里「それならいいけど……」
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:07:15.04 ID:s5AIzp3/0
――放課後
花陽「雨、降ってきたね」
穂乃果「そうだねぇ……練習どうしよっか?」
海未「……」
穂乃果「……海未ちゃん?」
海未「あ、はい。なんでしょう」
真姫「海未……あなた、顔色悪いわよ?」
海未「そうでしょうか」
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:07:48.02 ID:s5AIzp3/0
凛「海未ちゃん、あんまり休めてないって言ってたし……大丈夫?」
海未「ええ……さぁ、練習に……」フラッ
絵里「そういうわけにも、いかないんじゃない?」ガシッ
海未「絵里……」
絵里「あなたが倒れたら、皆の練習が大幅に遅れることになるわ」
海未「それは……」
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:08:22.49 ID:s5AIzp3/0
希「そうやね。それに、今日はあいにくのどしゃ降りや」
ことり「みっちり練習、ってわけにはいかないから」
凛「今日はおやすみかにゃ?」
真姫「しっかり休養をとるのも、大事なんじゃない?」
絵里「ええ、その方が今後の練習のためになると思うわ」
海未「皆さん……」
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:08:54.89 ID:s5AIzp3/0
絵里「それじゃあ、今日は各自解散、でいいわね」
海未「はい……すみません、ありがとうございます」
絵里「気にしないで」
凛「じゃあ、凛が海未ちゃんを送っていくにゃ」
海未「ふふ、凛も、ありがとうございます」
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:09:30.47 ID:s5AIzp3/0
にこ「まったく、気を付けなさいよね」
海未「すみません……」
にこ「……」スタスタ
海未「?」
にこ「昨日、ごめんね」ボソッ
海未「!」
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:10:12.60 ID:s5AIzp3/0
にこ「にこは先に帰るけど、真姫ちゃんも行く?」
真姫「うーん……そうするわ。じゃあね、みんな」
絵里「ええ、またね」
海未「……」
凛「忘れ物はないかなぁ……よし、おっけー。さ、海未ちゃん、帰るにゃっ」
海未「……え、ええ」
凛「じゃあ、また明日ね!」
海未「お先に失礼します」
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:10:57.65 ID:s5AIzp3/0
ことり「……なんか」
希「おかしい」
花陽「どうしたの?」
穂乃果「なにかあった?」
絵里「海未の調子のこと?」
ことり「ううん……あ、それも気になるけど」
希「にこっちも、元気がなかった」
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:12:27.65 ID:s5AIzp3/0
絵里「テストが近いから、遅くまで勉強しているとかじゃないかしら」
希「それやったらええんやけど、ね」
ことり「考えすぎかなぁ……」
花陽「ダイエット、してるとか?」
希「ううん……そうじゃないと思うんよね」
穂乃果「……まさか、昨日のおまんじゅうのせいじゃ」
希「もしそうやったら、うちらも体調崩してるんと違う?」
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:13:01.22 ID:s5AIzp3/0
絵里「穂乃果の家のおまんじゅうでそんなことあるわけないじゃない」
花陽「そうですっ。とってもおいしかったし」
穂乃果「そう言ってくれると、嬉しいな。えへへ」
ことり「……」
穂乃果「ことりちゃん?」
ことり「ねぇ、穂乃果ちゃん。やっぱり、海未ちゃん、なんか変だよね?」
穂乃果「うーん……でも、どうしたの、って聞いても、素直に答えてくれないだろうし……」
44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/17(火) 01:13:58.91 ID:s5AIzp3/0
希「それはにこっちも同じやね」
絵里「二人がいないところで話しても、しょうがないんじゃない?」
ことり「そう、かもね」
花陽「しばらくは様子を見てみようよ」
穂乃果「わかった。穂乃果も注意してみるよ」
希「せやね。うちもにこっちの様子気にしとく」
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:18:24.50 ID:Ed/cN14j0
――
凛「海未ちゃん、大丈夫?」
海未「ええ、心配かけてすみません」
凛「気にしないで!」
海未「……はい」ギュッ
凛「! 海未ちゃん?」
海未「っ! す、すみません、急に!」
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:18:54.51 ID:Ed/cN14j0
凛「あ、ううん。ちょっとびっくりしただけ」
海未「……このままで、いいでしょうか?」
凛「うん、手繋いで帰るって久しぶりだね」
海未「凛は、あたたかいですね」
凛「海未ちゃんも、あったかいよ」
海未「ふふっ……」
凛「へへっ」
海未(やはり私は、凛のことが……)
50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:19:30.51 ID:Ed/cN14j0
凛「……ねぇ、海未ちゃん」
海未「はい、何でしょう」
凛「凛ね、海未ちゃんのこと、大好きだよ」
海未「ええ……しっかりと伝わっていますよ」
凛「だから、海未ちゃんの力になりないなぁ……って」
海未「凛……」
凛「もしなにかあったら、なんでも言ってね! 凛がお手伝いするから!」
海未「……ありがとうございます、凛」
凛「……えへへ」
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:20:06.02 ID:Ed/cN14j0
――
にこ(あ……傘、持ってない)
真姫「にこちゃん、傘は?」
にこ「ん、忘れちゃったみたい」
真姫「もう、ちゃんと天気予報見てないからよ」
にこ「そうね」
真姫「にこちゃん?」
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:20:32.60 ID:Ed/cN14j0
にこ「……真姫ちゃん。傘、入れて?」
真姫「ええ、もちろんよ」
にこ「ありがと。真姫ちゃんはやさしいね」
真姫「なっ、なによ急に!」
にこ「そう思っただけよ」
真姫「もう……ほら、濡れる前に帰りましょ」
にこ「そうね」
53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:21:06.87 ID:Ed/cN14j0
にこ「……」
真姫「……ねぇ、にこちゃん」
にこ「ん?」
真姫「最近、元気ないわね」
にこ「そうかしら」
真姫「笑顔が減ったわ」
にこ「!」
54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:21:42.92 ID:Ed/cN14j0
真姫「初めは、私がなにかしたのかと思ってたけど」
にこ「……」
真姫「皆の前でも笑顔を見せないなんて、にこちゃんらしくない」
にこ「そんなこと……」
真姫「ねぇにこちゃん……なにかあったの?」
にこ「なにも……」
真姫「……」
にこ「ないわ」
55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:22:37.51 ID:Ed/cN14j0
真姫「……そう」
にこ「……」
真姫「信じるわ」
にこ「ありがと」
真姫「当然よ。私は、その、にこちゃんの……なんだから」
にこ「ん」
真姫「なにかあったら、相談してね」
56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:23:04.34 ID:Ed/cN14j0
真姫「……」
にこ(それから、真姫ちゃんは何も言わなくなった)
真姫「……水溜まり、気をつけて」
にこ(これくらいのことしか)
真姫「……」
にこ(にこが頑固なのを知ってるから、なんだよね)
真姫「……」
にこ(……お互いを知りすぎる、っていうのも、つらいわ)
57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:23:32.93 ID:Ed/cN14j0
真姫「……今日は、すぐに帰るんでしょ?」
にこ「え? ……ええ、ママが遅いから」
真姫「わかったわ」
にこ「近くの交差点までで大丈夫よ」
真姫「じゃあ、そうするわ」
にこ「お願い」
58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:24:00.62 ID:Ed/cN14j0
――
にこ「ここでいいわ」
真姫「少し、濡れるわよ?」
にこ「大丈夫よ」
真姫「それじゃあ、ここで」
にこ「……ねぇ」
真姫「なに?」
にこ「キス、して」
59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:24:39.03 ID:Ed/cN14j0
真姫「こ、ここで?」
にこ「……」
真姫「でも……」
にこ「お願い」
真姫「う……」
にこ「……」
60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:25:22.72 ID:Ed/cN14j0
にこ(やめなさいよ、にこ)
にこ「傘で隠せば、だれにも見つからないわ」
真姫「そうかも、しれないけど……」
にこ(真姫ちゃん、困ってるじゃない)
にこ「嫌なら、別にいいけど」
真姫「そんなこと!」
61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:25:53.12 ID:Ed/cN14j0
にこ「じゃあ、早く」
真姫「わ、わかったわよ!」スッ
にこ(あぁ……)
真姫「……」チュ
にこ「ん……」
にこ(にこは……)
62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:26:33.87 ID:Ed/cN14j0
真姫「……ん、これでいい?」
にこ「うん。ありがと」
真姫「まったく、道の真ん中でなんて」
にこ「そう、だよね……うっ……」
真姫「え……にこちゃん? なんで泣いて……」
にこ「なんでも……なんでもないの」
真姫「なんでもないことないじゃない!」
63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:27:02.72 ID:Ed/cN14j0
にこ「ほんとに……ぐすっ……なんでもない」
真姫「にこちゃん……」
にこ「っ……またね!」ダッ
真姫「ま、待って!」
にこ「……」クルッ
にこ「大好きだよ、真姫ちゃん!」
にこ(にこは、最低だ)
64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:27:40.68 ID:Ed/cN14j0
――
海未「家の前まで、ありがとうございます」
凛「ううん、気にしないで」
海未「ふふっ。では、また明日、ですね」
凛「うん! あったかくして休んでね!」
海未「はい。凛も気を付けて帰ってくださいね」
凛「うん、じゃあね!」
65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:28:40.30 ID:Ed/cN14j0
海未(……今日は、早く休みますかね)
「……」バシャバシャ
海未(? 何でしょう?)
「はぁ……はぁ……」ガシッ
海未「!」クルッ
にこ「はぁ……っ……」
海未「にこ!?」
66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:29:13.47 ID:Ed/cN14j0
海未「どうしたのですか! そんなに濡れて……」
にこ「来て」
海未「え……?」
にこ「いいから!」グイッ
海未「あっ……」トサッ
海未(傘が……)
67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:29:45.60 ID:Ed/cN14j0
にこ「……」タタタ
海未「ちょっ……にこ!」
にこ「……」グイッ
海未「きゃっ!」
にこ「黙って」
海未「こんな路地裏に……どういうつもりですか」
にこ「うるさい!」ダンッ
海未「!」
68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:30:19.91 ID:Ed/cN14j0
海未「にこ……?」
にこ「にこは……最低よ」
海未「何か、あっtにこ「……」チュッ
海未「んっ!」
にこ「黙って、って言ったよね」
海未「……はい」
69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:31:22.43 ID:Ed/cN14j0
にこ「にこはね、真姫ちゃんが好きなの」
海未「……」
にこ「それなのに、あんたとこうして……」
海未「……」
にこ「なんで……」
海未「にこ……」
にこ「なんで、あんたが……」
海未「……」
70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:31:58.62 ID:Ed/cN14j0
にこ「あんたとのキスが、忘れられないのよ!」
海未「にこ、あなたは」
にこ「真姫ちゃんを困らせて!」
海未「……」スッ
にこ「あんたにもむりやり!」
海未「落ち着いてください」ギュッ
にこ「! やめて!」
71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:32:34.58 ID:Ed/cN14j0
海未「やめません」
にこ「なんでよ!」
海未「泣いているあなたを、放っておくわけにはいきません」
にこ「やめなさいよ……」
海未「……」ギュ
にこ「やめ……やさしく、しないで……」
海未「……もう、冷たくなっているではありませんか。さぁ、うちに行きましょう」ニコッ
にこ「う、うぁ……うわああぁぁぁぁああああぁぁああ!」
72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/18(水) 00:33:14.41 ID:Ed/cN14j0
――
凛「……?」
凛「いま、何か聞こえたような……」
凛「聞いたことある声」
真姫「凛!」
凛「ま、真姫ちゃん! こんなところでどうしたにゃ?」
真姫「に、にこ……はぁ、にこちゃん、見なかった?」
凛「にこちゃん? 見てないけど……何かあったの?」
真姫「あのね、家にも帰ってないみたいで――」
76: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:00:58.26 ID:xhtZR5Sw0
――翌朝
海未「にこは風邪でお休みです」
凛「……」
真姫「……そんな連絡、私にはきてないんだけど」
海未「つい先ほど、連絡がありました」
真姫「メールで?」
海未「ええ」
真姫「そう」
77: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:01:37.34 ID:xhtZR5Sw0
ことり「……ねぇ、海未ちゃん」
海未「なんですか、ことり」
ことり「昨日、ゆっくり休めた?」
海未「……ええ、もちろん」
希「その割には」
海未「希……」
希「やけに疲れた顔やね」
78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:02:26.89 ID:xhtZR5Sw0
海未「……」
凛「海未ちゃん?」
海未「……すみません。少し、嘘を吐きました」
凛「うそ?」
海未「ええ。昨日は両親ともに不在で」
希「じゃあ、家事とか、自分で?」
海未「はい。頼まれていたこともあったので」
ことり「ふーん……」
79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:03:17.41 ID:xhtZR5Sw0
絵里「おはよう、みんな」
海未「絵里、おはようございます」
ことり「……」
絵里「あら、ことり? 元気がないようだけど、どうかした?」
ことり「あ、ううん。なんでもないよ。ちょっと考え事」
絵里「そう? なにかあったら相談するのよ?」
ことり「うん、ありがとうっ」
80: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:03:59.76 ID:xhtZR5Sw0
絵里「海未も、ね?」
海未「っ! ……はい、ありがとうございます」
凛「……」
花陽「お、遅くなりました!」バタバタ
穂乃果「う、海未ちゃん! 置いていくなんてひどいよ!」
海未「待ち合わせに遅れる穂乃果がいけないのですよ」
穂乃果「ちょっとくらい待ってくれてもいいじゃん!」
81: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:05:17.42 ID:xhtZR5Sw0
凛「かよちんも遅いにゃー!」
花陽「ご、ごめん。寝坊しちゃった……」
海未「まったく……二人とも、寝坊するなんてたるんでいる証拠です!」
穂乃果「ご、ごめんなさーい!」
海未「二人は特別メニューで練習を行います!」
花陽「ええーっ! そんなぁ……」
穂乃果「海未ちゃんの鬼!」
82: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:06:01.15 ID:xhtZR5Sw0
真姫「……」
凛「ねぇ、真姫ちゃん」
真姫「……ん?」
凛「……やっぱり、なんでもない」
真姫「……そう? 私、にこちゃんに連絡してみるわ」
凛「うん」
83: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:06:46.74 ID:xhtZR5Sw0
――
海未(『頼まれていたことがあって』ですか)
海未(それこそ、嘘)
海未(自然と流れ出た、嘘)
海未(いけないこととわかっていながら、それを隠そうとして出た、嘘)
海未(……最低なのは、私です)
海未(凛、私は……)
84: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:07:33.77 ID:xhtZR5Sw0
――
にこ(にこは、最低だ)
にこ(真姫ちゃんを裏切った)
にこ(真姫ちゃん……)
にこ(ちゃんと話さなきゃ)
にこ(いつまでも、黙ってるわけにはいかないもの)
にこ(……仮病で休むなんて、かわいいものよ)
85: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:08:30.63 ID:xhtZR5Sw0
――お昼休み
凛「真姫ちゃん、返事、きた?」
真姫「……いえ、きてないみたい」
凛「にこちゃん、寝てるのかな」
真姫「そうだといいんだけど」
ことり「失礼しまーす……あ、いた!」
真姫「ことり? どうしたのよ」
86: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:09:04.93 ID:xhtZR5Sw0
希「海未ちゃんとにこっちのことで、ちょっとね」
凛「希ちゃんまで……」
ことり「ここじゃ話しにくいし、部室にでもいかない?」
希「そうやね。ええかな、ふたりとも」
真姫「わかったわ」
凛「すぐ行くよ」
87: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:09:46.95 ID:xhtZR5Sw0
――
ことり「あまり時間もないから、単刀直入に言うね」
希「あの二人、何か隠し事でもあるんやないかな、って思ってるんよ」
凛「隠し事……」
真姫「なによ、それ」
ことり「二人の距離が近い気がして……」
真姫「だから……どういうことよ!」バンッ
ことり「っ……」ビクッ
88: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:10:17.85 ID:xhtZR5Sw0
希「真姫ちゃん、落ち着いて」
凛「……」
希「凛ちゃん?」
凛「……もしかして、なんだけど」
ことり「!」
凛「海未ちゃんと、にこちゃんが」
真姫「! 凛、やめて!」
89: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:11:01.56 ID:xhtZR5Sw0
凛「二人が、凛たちに内緒で」
真姫「お願い、それ以上は……」
希「そ、そうや! まだ結論付けるには……」
ことり「うん、凛ちゃんの勘違いかもよ?」
凛「そうだといいけど」
真姫「……」
90: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:11:59.81 ID:xhtZR5Sw0
希「なにか、あったん?」
凛「昨日のことなんだけど」
ことり「昨日って、にこちゃんと真姫ちゃんで帰ったんじゃなかった?」
真姫「……ええ、そうよ。でも、急に走ってどこかに行っちゃったの」
希「そうやったん?」
凛「……そのことで、言わなかったことがあって」
91: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:12:47.40 ID:xhtZR5Sw0
真姫「……」
凛「真姫ちゃんに会うちょっと前に、海未ちゃんの家の近くでにこちゃんの声が聞こえた気がするの」
ことり「まさか……」
凛「雨の音でよくわからなかったけど、たぶん……」
希「じゃあ、にこっちは海未ちゃんに会いに……?」
凛「……ぅ」グスッ
真姫「……凛、本当なの?」
凛「うん……」
92: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:13:16.16 ID:xhtZR5Sw0
ことり「……」
希「な、なにか理由があるんやない?」
凛「そう……なのかな」
ことり「海未ちゃんに、聞いてみないと」
希「にこっちにも」
真姫「いえ、二人は何もしないで」
93: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:14:09.10 ID:xhtZR5Sw0
希「……ええの?」
真姫「これは、私たちの問題よ」
凛「そう、だよ。凛たちで、なんとかしなきゃ」
ことり「大丈夫?」
凛「うん。だから、見守っててほしいかな」
真姫「どうにもならなそうだったら、その時は相談するわ」
94: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:14:43.60 ID:xhtZR5Sw0
希「……わかった」
ことり「じゃあ、そうするね」
凛「ありがと」
真姫「早いうちに、なんとかするわ」
凛(海未ちゃん……)
真姫(……にこちゃん)
95: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:15:22.34 ID:xhtZR5Sw0
――校舎裏
海未「……いい加減、やめませんか」
にこ『……』
海未「にこ!」
にこ『わかってるわよ』
海未「それなら……」
にこ『そう思うんなら、電話なんてかけてこないでよ!』
海未「っ!」
96: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:16:06.50 ID:xhtZR5Sw0
にこ『いい? 何度も言うけど、にこが好きなのはあんたじゃない』
海未「……」
にこ『でも、あんたの声を聞くと……わからなくなるのよ』
海未「にこ……」
にこ『……真姫ちゃんには、にこがしたこと、ちゃんと話すわ』
海未「そう、ですか」
にこ『ええ。悪いのは、全部にこだもの』
97: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:17:01.56 ID:xhtZR5Sw0
海未「そんなことは!」
にこ『安心して。あんたが困るようにはしないから』
海未「いえ、私も一緒に話します」
にこ『……』
海未「抵抗する余地があったにもかかわらず……あなたを受け入れたのは、私の意思です」
にこ『……』
海未「にこ一人が罪をかぶるような真似は、許しません」
にこ『……勝手にしなさいよ』ブツッ
98: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:18:15.65 ID:xhtZR5Sw0
海未「にこ……」
海未(私も、きちんと凛に話さなければ)
海未(私の過ちを)
海未「……」
「今の」ザッ
海未「!」
穂乃果「今話してたの、どういうこと?」
海未「穂乃……果」
99: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 01:26:25.94 ID:xhtZR5Sw0
1スレを長くしたくないので、今日はこれでおしまいにするとともに、このスレでの更新も終わりたいと思います。
次回は『凛「海未ちゃんと」 真姫「にこちゃん」』のタイトルで今月中に立てる予定です。
宣伝→『海未「もうすっかり秋ですね」』
読んでくれる方々、ありがとうございました。次回も見かけた際にはよろしくお願いします。おやすみなさい。
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